簡単なあらすじ・・・
武将が女の子ばかりの三国志の世界から戻ってきた北郷一刀。
また、彼の願いにより一緒にこちらの世界に来てしまった蜀の面々。
聖フランチェスカの理事長の計らいで女子寮に住み学園への入学も出来た。
そして新学期が始まり、蜀の面々はそれぞれのクラスに転入する手筈になっている。
そんな中、北郷一刀のクラスに転入してきたのは、桃香達ではなく孫権こと蓮華だった・・・。
蓮華との再会から数週間。
一刀は彼女と一切話が出来ていなかった。
授業の合間は、例外なくクラスメイト(主に女子)に囲まれ話すタイミングが無く、それ以外でも気が付くとクラスに居ないためどうしようもなかった。
一刀(なんか避けられているのかなぁ。)
そこまで親しくしていたわけではないが、嫌われるような事をした覚えもない。
だが、現に一刀は蓮華と話が出来ていない。
嫌われてしまっていると言う風に考えてしまい、落ち込む一刀。
それを慰めてくれていたのは、桃香達であった。
休み時間のたびにみんなで押し寄せてきては、色々と騒ぎ立てていく。
一刀のクラスメイトは例外なく驚き、及川に至っては・・・
及川「かずピー、いつの間に・・・。」
と、うらやましがられる始末。
ただ、これも最初のうちだけで、最近は休み時間になっても1人来るか来ないかという感じになってしまった。
この変貌に及川も
及川「かずピーのモテ期も終わりやな。」
と笑っていた。
桃香達が来なくなったのには理由があるのだが、それはまた別の話。
そんなこんなで、一刀は部活の剣道に集中する事にした。
部活をやっていれば、雑念に囚われずにいられる・・・、そう思ったからだ。
だが、そんな考えもすぐに無くなってしまう。
桃香、愛紗、星、恋、音々音が剣道部に入部したためだ。
桃香は、一刀と一緒にいたいという想いだけで入部したため、マネージャのような役割をしている。
愛紗や星は、単純に自分の剣術を高めたいという想いから入部したのだが、心のどこかには桃香と同じ想いがある事は否定できなかった。
恋は、桃香と同じ想いはあるのだが、単に面白そうというだけで入部をした。
音々音は言わずもがな
音々音「恋殿が入部するなら、ねねも入部するですぞ!!」
と宣言をして入部した。
しかし、元々武人でない音々音も桃香と同じくマネージャのような役割をしている。
主に恋専任のような状態ではあったが・・・。
他の蜀のメンバー達も一刀と同じ部活に入りたいと思ったが、そこには紆余曲折のやり取りがあって今のメンバーになったのだが、それもまた別の話。
このような状態で部活に集中できるはずもなく、それをネタに東堂にしごかれる毎日。
また、愛紗、星、恋といった歴戦の強者と勝負になるはずもなく、それも東堂のしごきを一層加速させるモノだった。
だが、一刀はこの状況を逆に楽しむようにした。
以前の一刀なら、投げ出してしまうだろうが、仮にも天の御遣いとして大陸統一に貢献したのだ。
その経験が一刀を前向きなものにしているのは確かだった。
部活を楽しむことで剣道の腕前もどんどん上がっていった。
その一方で、蓮華のとの関係は相変わらずだった。
桃香「蓮華さんと話できないんだって?」
ある日の部活の終わり。
タオルを持ちながら桃香が聞いてきた。
一刀「そうなんだ。特に何かをしたわけじゃないけど避けられているみたいで。」
一刀は意識していたわけではないが、この時の表情は凄く寂しく感じられた。
桃香は、そんな一刀の様子に寂しさ半分、嫉妬半分で話を進めた。
桃香「・・・だったら、私がなんとかする!!」
一刀「桃香・・・。」
桃香「私が蓮華さんを誘い出すから、一刀さんはそれに合わせて蓮華さんと話をして。」
一刀「だけど・・・。」
桃香「私・・・、一刀さんのそんな表情見たくないもん。(それにライバルの事も知っておきたいし・・・。)」
後半の()の部分は小さかったせいか一刀には聞こえていないようだった。
一刀はこの桃香の言葉に感謝し、思わず抱きしめて言った。
一刀「桃香!!ありがとう!!」
桃香「ちょっと、一刀さん!!嬉しいけど恥ずかしいよ!!」
この言葉に自分がやってしまった事に気付きすぐに体を離して照れる。
と、ここでこのやり取りに気付いた恋が近づき一刀を抱きしめる。
恋「・・・恋も一刀と一緒・・・。」
いきなり抱きしめられてあたふたする一刀。
音々音「恋殿から離れやがれです!!このち●こ人間!!」
そう言って、一刀と恋を引き剥がしにかかる音々音。
この様子を離れた場所から見ている影が2つ。
愛紗「・・・。」
星「愛紗よ。一刀殿を抱きしめたければそばにいけばいいではないか。」
愛紗「なっ!?わ・・・私はそんな・・・。」
星「はははは。」
愛紗の相変わらずな態度に笑う星。
周りの部員も一刀と新しい留学生達のやり取りに笑いが起きていた。
ただ1人、頭に怒りマークをつけた人物がいた。
東堂「北郷君!!いいかげんにしなさい!!」
一刀・桃香・恋・音々音「!!」
東堂の雷に、桃香達は一刀から離れた。
一刀は正座で座り、その前には手を腰に当てた東堂が立っていた。
東堂「北郷君!!ここは、剣道場よ!!イチャイチャしたければよそでやって!!そもそも・・・。」
東堂の説教が始まった。
これが始まると30分近く身動きできない。
それは、説教を受けている一刀以外も例外はなかった。
周りの部員達はその様子をうんざりしたような表情で見守っていた。
説教が終わると、外は暗くなり始めていた。
それぞれが身支度をし帰宅し始める。
一刀は1人男子寮へと歩みを進めていた。
その表情は軽やかだった。
一刀(足は痛いけど、桃香が何とかしてくれるっていうしなぁ。)
その要因はもちろん蓮華との関係改善の兆しが見え始めていたためだ。
桃香にどれほどのことが出来るのか、不透明な部分はあったが蓮華が自分の知っている人物なら桃香の誘いを無下には出来るはず無い。
あとは、そのシチュエーションで一刀自身が何を出来るかにかかっている。
それでも今よりは改善できるはずだ。
そんな事を考えながらもうすぐ男子寮に着きそうな頃である。
??「一刀!!」
後ろから名前を呼ばれた。
一刀(誰だろう?)
そう思い後ろを振り返った。
すると、そこには・・・。
小柄な体に頭には縦ロールの金髪。
薄暗いが、存在感を示すその姿。
一刀「まさか・・・、曹操・・・さん。」
一刀の声は聞こえてないのか、その人物は涙を流し始めた。
そして・・・。
曹操「一刀!!」
そう言って走りながら一刀に抱き付いた。
しばらくぶりの登場です。
桃香達が現代に来てしまった話、その2です。
またもややってしまいました。
ここで曹操こと華琳を登場させてしまいました。
前回の蓮華も消化しきれていないのに、どうするのという状態です。
今後、桃香達蜀武将、蓮華、華琳、の三つ巴の勝負に東堂が絡んでくるのか・・・。
というか、自分で書いておいて無理です、はっきり言って。
でも、フラグばっかり立てて回収しきれないのもなぁ。
何とか頑張ろうと思います。
今回もご覧いただきありがとうございました。
Tweet |
|
|
97
|
5
|
追加するフォルダを選択
学園の恋姫たちのその2です。
一刀と共に現代の世界に来てしまった桃香ら蜀の武将達。
その日常を面白く書ければいいと思いながら色々フラグを立てまくっています。
続きを表示