【 久々の皆さん の件 】
〖 益州 周辺 にて 〗
華佗「フゥ──ッ! 今回は、かなりの遠出になったな! 卑弥呼……疲れてはないか!?」
卑弥呼「ガハハハハッ! 漢女道で鍛え上げた、この鋼の肉体! 未だに疲れなどないぞ!?」
華佗「そうか……疲れているなら、軽い按摩でも行うと思ったが、大丈夫そうだ! 流石は卑弥呼だよ!」
卑弥呼「─────!」
華佗「よしっ! この俺も──待っている患者のため! 挫けず南蛮に向かわなければなッ!! おっと! 君たちは、大丈夫か!? この未開の地に入るのは初めてなんだろう? 決して無理などしないでくれ!!」
ーーー
球磨「大丈夫クマよ! このくらいの事で音を上げる球磨じゃないクマ!」
多摩「木天蓼……沢山採取して置くにゃ! この煙を吸うと……ニャンか疲れが吹っ飛ぶにゃ~! ニャッハハハハハハーッ!!」
球磨「だ、だめクマァー!! 吸いすぎは毒だクマ!!!」
ーーー
夕立「うん! 大丈夫っぽい!! こんな山歩きより辛い事なんか……もぉっと、もおぉぉっとあったもん! それに比べれば、こんなの散歩と一緒だっぽいっ!! だから、たくさん頑張って、提督さんに褒められたぁーいッ!!」
川内「だけどさぁ……夜戦ができないのは寂しいな。 偶に、動物相手に夜戦するけど、歯応えが無いんだよ。 なんかこう~緊張感が足りないというか……。 あっ! 勿論、その動物は美味しく頂いてるからね!!」
ーーー
扶桑「ハァ……ハァ……! そ、空が、あんなに青いのに……! 火力強化で採用された主砲や副砲の巨大さが……仇になってしまったようね……」
山城「ジッと見ていると……この誇らしいと思っていた艤装が……憎たらしくなってくるわ! あぁ……やはり不幸のままで……終わるのかしら……」
扶桑「山城……諦めないで。 諦めたら……伊勢や日向を、永遠に超える事は不可能なの。 だから、お願い……諦めないで私を支えて欲しい! 一緒に改二となり、伊勢、日向を上回る……航空戦艦になりましょう!!」
山城「はっ……はいっ! 姉さま!!」
ーーー
卑弥呼「な、何と言う事だ! せっかく……だーりんが誘ってくれたと言うのにぃ、自分の健全な肉体を……誇示するだけで終わらせるとはぁ──ッ!! こ、これでは、貂蝉の漢女道的手腕……窘める事など到底言えんわぁ!!」
ーーー
こちらは、遠征組。
資材確保、レベルアップの為の修行等を目的に、華佗たちに付いて苦難を乗り越える艦娘たちである!
今回の目的地は『南蛮』!
ここに住まう悪龍を退治し、龍の球を得ようと向かっていたのだ!
背丈以上に伸びている草を分け入り、容赦せず照り続く……灼熱の太陽の光にも耐えて、向かっていく遠征組の者たち!
しかし、返事の元気さと違い……足元が覚束ない者が数人見えるため、華佗が小休憩を提案する!
華佗「一度……休息を取ろう! 無理に進めば、誰かが脱落する。 そうなれば、全員……その者の行動に合わすから、他の者が体調を崩して、次の脱落者を更に生み出す事になるからな!!」
華佗は、そう言って……日を遮る場所を見つけ、座る場所の準備を始める。
正直……華佗の提案には賛成だった艦娘たちは、頬を緩めながら支度を始める。 簡単な食事や補給物資の準備、艤装の手入れなどをだ。
★☆☆
扶桑「華佗さん……一つ……尋ねても宜しいでしょうか?」
華佗が休憩場所を設置していると、後ろより扶桑を先頭に艦娘が並ぶ。
華佗「俺に応えられる話なら、何でも構わないよ」
扶桑「では、お聞きします! 私は……不思議に思っていたのですが……貴方は何故……提督と共に洛陽へ向かわなかったのですか?」
華佗「………………」
扶桑「……皇帝陛下と言えども患者ですよ? 貴方が診察を行えば……完治する可能性も……」
扶桑の言葉に、華佗は静かに答えた。
華佗「一刀たちが出発した後に診断したよ。 しかし……残念だが、既に手の施しようがなく、俺の力でも……延命治療が精一杯だったんだ!」
扶桑「えぇぇぇ─────ッ!?」
華佗の答えに、質問した扶桑が驚きの声を上げる!
他の艦娘たちも、大なり小なりあったが……驚きの表情を示す!
ーーー
山城「そんな! 提督が出発したのは……数十日前! 私は、提督が出発した三日後に、貴方に付いて遠征に出たのよ! たった数日で、成都から洛陽まで往復、しかも皇帝の診察まで──できるわけないじゃない!!」
川内「いや、分からないよ! 華佗に……私たちのような艦娘が居れば簡単じゃないかな? 夜の闇を颯爽と駆け抜ける──私みたいな存在がね!!」
多摩「多摩も暗闇なら得意にゃ!」
球磨「だけど……あの時は全員居たクマ。 提督から指令が出ているのなら分かるけど、民間人を乗せての長距離遠征は……普通禁止されているクマ!」
夕立「う~ん? 何か忘れている……っぽい!? あっ! もしかして、あの変なオジサン──ムグッムグッッ!!」
川内「ば、ばかぁ!! その言葉は禁句だ!!!」
ーーー
川内が夕立の口を抑えるが……既に遅く……艦娘たちの背後より、目を光らせた卑弥呼が、腕を組んで現れた!!
ーーー
卑弥呼「だぁああぁぁれぇが……変なオジサンじゃとぉおッ!? この華麗なる美女を捕まえてぇ!! 百歩譲っても成熟した熟女と語れぇいいい!!」
夕立「キャァァァァーッ!! 出たぁ! 出たぁぁっ!! 全力で砲撃するっぽーい! 砲撃準備、開始ぃ!!! 」
卑弥呼「んんっっ────はぁっ! はぁっ! はぁっ!」
夕立は軽い混乱状態になり、12.7cm連装砲を卑弥呼に向ける!!
しかし、卑弥呼は片手で自分の口に掌を押し付け、勢いよく夕立に向けて離し数回繰り返す! 早い話が、投げキッスを数回繰り返したのだ!
夕立「準備できたぁ! 今、砲撃開始ぃいいいッ!!」
卑弥呼「漢女道四十八の奥義、漢女の指弾接吻(投げキッス)!」
夕立「えい! えい! えーいっ!! ……あれ? あれぇ!? あわわわわぁぁぁ!? ほ、砲撃できない……? な、なんでぇ──!?」
卑弥呼「うぬの攻撃は……既に無力化したわぁ!」
夕立「───あぁっ! 妖精さんたちぃいッ!! ど、どうしたのっぽい!? 全員……倒れているっぽい!!! しっかりしてぇぇぇ!!」
軽く混乱していたとはいえ、艦娘中上位の武勲艦の夕立は、何時もの演習通りに操作した筈の艤装が、全然作動せず更に混乱する。
夕立が艤装を外して確認して見れば……隙間には、艤装を細かく操作してくれる妖精さんが……全員倒れていた!
卑弥呼「心配いらん! 気絶しておるだけだ!」
夕立「───────!?」
卑弥呼はニヤリと笑い……説明する。
卑弥呼「伝説ではな、蛙の王子に掛かりし強固な変化系魔術結界を、恋人であった漢女が、この奥義で一撃粉砕し、王子を無事に人間に戻したと伝わりし奥義よ! 儂の魅力を加味すれば……更なる威力を得られるが……これくらいで勘弁してやろう!!」
夕立「うわあぁぁぁぁん! よ、良かったーっぽい!!」
ーーー
川内「やるねぇ……それなら、次に私が挑ませて貰うよぉ!」
ーーー
扶桑「山城! この卑弥呼さんを倒せば───私たちの改造は間違いナシよ! 一緒に次の段階に昇りましょう!!」
山城「わかりました! 必ず倒します!! そして、もう二度と『不幸姉妹』なんて呼ばせないわッ!!!」
ーーー
球磨「球磨型ネームシップの意地を見せるクマ!!」
多摩「妹たちの方が、何かと目立つからにゃ!! ここで頑張って、姉の威厳を見せて、改造できるように活躍するにゃ!!」
ーーー
華佗「おいおい………まだ先が長いんだ! こんな所で体力消耗したら、後が大変なんだぞ!?」
ーーー
華佗は、卑弥呼に戯れる艦娘たちを見て、注意の声を上げた。 南蛮の地は、現在の地より数日掛かるのだ。
しかし、華佗の声に応える者は誰も居らず……卑弥呼に散々な目に合わされるのであった。
◆◇◆
【 華佗と扶桑 の件 】
〖 益州 周辺 にて 〗
華佗「……結局、休憩場所が宿地場所になったな。 予定の日数より遅くなるが、一刀に頼まれた事もあるし、戦力が多い方が助かる。 必ず悪龍を倒して……龍の球を得なければな……」
華佗は、簡素な天幕を張り、この場所で一夜を過ごす事に決めた。
ーーー
ーー★
今、天幕には……艦娘たちが魘され(うなされ)ながら寝ている。
卑弥呼相手に演習を始めた結果だが……それはもう散々。
幾ら、艦娘が多数で攻め掛かっても、卑弥呼は一人で対処して弾く、避ける、巻き込んで反撃を封じると……熟練の技術を見せ付ける。
艦娘たちの基本戦闘は、陣形を組んで砲撃。
対艦隊戦に特化しているので、小回りで動き廻る敵に対処は難しい!
それでも、味方に当たらぬように砲撃を仕掛けたり、卑弥呼を取り押さえようと左右に分かれて挟撃したりと、頭を働かせた。
ーーー
ーーー
卑弥呼「そんな事では、空母水鬼どころか……鬼系や姫系でも一撃で終わりだ! 北郷……提督を、後悔と悲哀のドツボに叩き込むつもりかぁ!!」
川内「そんな事……させないッ!!『グイッ!』───うわぁあああっ!!」
球磨「あわわわッ! き、来ちゃだめクマ『ゴチンッ』痛ぁーッ!!」
ーー
多摩「そこにゃ! ………にゃ!?」
夕立「夕立、砲撃するっぽい!! あ、あれっ? 居ないっぽい!?」
卑弥呼「フハハハハハッ! どこを見ているのだ!!」
多摩「みぎゃぁああああッ! 後ろにいるにゃ!!」
夕立「う、嘘ぉぉぉぉ………っぽい!!」
ーー
扶桑「私たち……自慢の火力がッ!!」
山城「15.2cm単装砲の砲撃が、跳ね返されるッ!?」
卑弥呼「漢女道四十八の奥義の一つ……『鋼の餅肌』よ! 漢女である儂は、好いたおのこの趣向好みに、筋肉の固さを変化させる事ができるのだぁ!! これも……日頃の鍛錬と肌の手入れの賜物と……思い知るが良いわッ!」
山城「まだぁ、まだよぉ! 主砲、よく狙って、てぇーっ!!」
卑弥呼「ぬっふぅうううんッ!!!」バァンッ!
山城「そ、そんなぁ……! わ、私の35.6cm連装砲の砲撃まで……大胸筋で受け止めて跳ね返すなんてぇ……!!」
扶桑「なんて人なの───あっ!?」
山城「あぁあああ……! こんな相手と戦う私は……やはり不幸だわ!」
卑弥呼「むぅ! ───い、いかん!!」
扶桑「山城! 貴女の砲弾がぁ──危ないぃぃぃ!!」ドンッ!
山城「あうっ! ね、姉さまにまで跳ね飛ばされ───えっ!?」
\★☆★/ \★☆★/
扶桑「────キャアァアアァァァッ!!」
山城「姉さまぁあああッッッ!!」
ーーー
結局……卑弥呼一人に……艦娘たちは中破に近い状態にさせられたのだ。
特に山城は、卑弥呼に跳ね返された自分の砲弾が、庇ってくれた扶桑を傷付けた事に……ショックが大きかった。
今でも……寝ている天幕から『姉さまぁああー! 逃げてぇえええ!!』と絶叫が響き渡っている。
扶桑姉妹は、艦娘中で特に仲が良い姉妹ゆえに、当然の反応だろう。
……当事者の卑弥呼も心配して、外から見守っていた。
ーーー
ーーー
艦娘たちが収容されている天幕の傍より、少し離れて場所に華佗が座っていた。 時刻は、昼を過ぎ……後少しで夕刻になる頃。
華佗「………できる限りの治療はした。 しかし、俺の五斗米道が……どこまで効き目が出てくれるのか……!」
華佗は、人間に対しての名医である。
幾ら艦娘が、若い女性の姿をしているとしても、その治療の効果はどれだけのものかは未知数。 勿論、今回初診察である!
────ザッ!
??「───大丈夫ですよ……私でさえ……こうして元気になりましたから」
華佗「……無事に……目が覚めたか! 良かった……!」
華佗の傍に近付いたのは扶桑。
山城を庇い、砲弾の破裂で倒れて運ばれた艦娘であった。
扶桑「これこそ……怪我の功名……ですね? 華佗さんの医術を、我が身をもって知る事ができました!」
華佗「だけど、全部が俺の腕じゃない! 患者の生きる意志、病に屈しない想いが、治療の効果を高めてくれるからだ! 幾ら腕が良くても、根本たる『生きよう』と思う欲が強くないと、助かる者は居ないのさ!」
扶桑「………………」
華佗「それに、君は……元々大きな怪我をしていない。 君の判断が爆発の衝撃を弱めて、気絶と軽い打ち身ぐらいで助かったんだよ!」
扶桑は、華佗の言葉に……寂しく微笑む。
扶桑「あの時……山城の傍へと飛び込んだ後、とっさに爆発する方向へ私の艤装を向けて遮断物にしたんです。 私たち姉妹の艤装は、火力重視で他の娘より巨大な砲だったから、楯代わりに使えば……って」
華佗「装備の有効利用……的確な状況判断じゃないか!」
扶桑「とんでもない! 私の主砲、副砲にも……砲弾や火薬が入っているんですよ! もし、引火など起こしたら──ここ全体が吹き飛んでいました!」
扶桑は、謙遜とも卑下とも付かぬ……言葉を発す。
しかし……華佗の言葉は……最後まで扶桑を賞賛した!
華佗「卑弥呼がね、装備を外してくれた後に言っていたよ。 楯にした部分には砲弾……か? 爆発する物は無かった……と。 つまり、君は……砲弾の有無を重さで判断して、最小限の被害に抑えたんじゃないのかい?」
扶桑「……………」
華佗「自分の装備の中身を重さで把握、装備の有効性、自分の安全と味方への被害を防ぐ心配り。 さすがに『艦娘』と言われる武人だけある!」
扶桑「そ、そんな……そんな事!」
華佗「………どうして、そんなに自分を卑下するんだ? 君の行動は立派だった。 一刀も見ていたら、間違いなく褒めていただろう。 それなのに、君は何故……自分を褒めてあげないんだい?」
別の意味で咎められた扶桑は、戸惑いを隠せず、日頃の思いを打ち明けた。
扶桑「私……この艤装……本当は好きじゃなかったんです。 火力を重視するあまり、全体的なバランス……均等が悪くって。 その為に……妹の山城にまで迷惑ばかり……。 でも、私たちの艤装は、コレに決まっていて……」
華佗「人の身体も同じさ。 生まれ付いての物に、アレが悪いコレが悪い……って言っても仕方ない。 ならば、どうするか? 今の自分の長所を生かすべきじゃないのかな? 色々と試行錯誤して……極めるんだ!」
扶桑「────!」
華佗「俺は……五斗米道(ゴットヴェイドォー)に属していたから、医術を始めたわけじゃない! 病に苦しむ人々を……何とか救いたい! その一心で突き進んで行ったら……名医なぞ言われるようになった……だけだ!」
扶桑「………だから、先ほどから悩んでいたんですね? 私たち艦娘を救うのに、どうすれば治療できるのかと?」
華佗「俺ばかりじゃない。 一刀も考えているんだ……更に激しくなる戦いに備えて、君たちの強化と……治療方法も!」
扶桑「わ、私たちには───」
華佗「君たち専属の医者を……連れて来るんだろう? 卑弥呼が言っていたよ。 だけど……もし、その医者が倒れた時……どうするんだ?」
扶桑「そ、それは……」
華佗「倒れた君たちが居たら、俺だって直ぐに駆けつけて、君たちを元気にしたいと思うぜ? アイツなら、一刀なら……余計……そう思うだろう! なにしろ──俺と同じ、熱き情熱を持つ男だ!!」
扶桑「………提督………も」
華佗「アイツと付き合いは短い。 だけど……恩を忘れず、絆を裏切らず、必ず筋を通す! ───そうじゃないか?」
扶桑「そうですね……そんな人です!」
華佗「だから、俺も一刀の信頼に応えるさ! 五斗米道(ゴットヴェイドォー)の名に掛けて!! だから、君も自信を持て! 妹さんと……更なる高みに上がるんだろ?」
扶桑「山城と……共に!!」
華佗「なら、姉が胸を張らなければ、妹が自信を持てないぞ! 自分を信じて行動に起こせ! もし、心配事があれば、俺が相談に乗るからな!」
扶桑「は、はい! ありがとうございます!!」
華佗「………だから、強くなって……一刀を助けてやってくれ!!」
扶桑「───はいっ!!」
華佗の笑顔を見て、扶桑は思う。
この人は根っからの医者なのだと。
自分の身体どころか、心まで救ってくれたんだ……と。
◆◇◆
【 山城 キレる の件 】
〖 益州 周辺 にて 〗
扶桑「そう言えば……華佗さんは、一刀提督を凄く信頼されていますけど、何か特別な事があったのですか?」
華佗「あぁ! 初対面で一刀と挨拶を交わした時……俺の言った五斗米道の発音を、一発で正しく言ってくれたんだ! 本拠地の漢中でさえ、正しく発音できる者は、俺以外……居ないんだ!!」
扶桑「五斗米道(ゴットヴェイドォー)……ですよね?」
華佗「────────!?!?」
扶桑「このくらいなら……皆も簡単に……」
華佗「君も発音できるのかぁ!? た、頼む! もう一度、もう一度言ってくれ───ッ!!」
扶桑「キャア……キャアァァァァ!!」
───────ザッ!
山城「ね、姉さまぁあああ!! あ、あぁあああ……姉さま……御無事でぇええええ!! むっ! 華佗ぁあああッ! 姉さまに、私の姉さまに……何をしているのぉおおお!? そこを直ぐに……退きなさいーッ!」
卑弥呼「だ、だぁりん!? わ、儂という者があるのにぃ、艦娘へ手を出すとはぁああああッ!!!!」
ーーー
華佗「違う、俺は───!!」
扶桑「山城! 止めなさいッ!!」
ーーー
山城「このぉ──変態医者がッ!! 砲戦、急いで用意してッ!!!」
卑弥呼「だぁりぃぃぃん! そんな小娘より儂をッッッ!!」
山城「副砲、よく狙って、てぇーっ!」ドンッ!
ーー
扶桑「駄目! 山城ぉおおおッ!!」
華佗「卑弥呼ぉ! 危ないぃいいいッ!!」
ーー
卑弥呼「ぬぅぅわぁあああッ────!」カッ!
\\\☆★☆★☆///
ーーー
華佗「卑弥呼ぉおおお───ッ!!」
ーーー
多摩「ムニャムニャ…………どうするにゃ?」
球磨「無理に止めると、此方が大破するクマ! 静観が一番クマ!」
ーーー
夕立「何だか……五月蝿い……っぽい?」
川内「う~ん……夜戦なら止めれるかも知れないけど……昼間じゃねぇ~」
ーーー
ーーー
ーー★
華佗「だ、大丈夫かぁ!? 卑弥呼!!」
扶桑「あぁぁぁ───ッ!!」
ーーー
山城「ふふふっ……邪魔者は消えたわ! 今度こそ……はっ!?」
卑弥呼「むっ……はぁあああッ!! これくらいの砲撃で倒される儂ではないわぁ!! だぁりんを倒したければ……儂を越えてからにせぇいいいいッ!」
山城「姉さまと私の……邪魔をするなぁああああッ!!!」
ーーー
扶桑「山城──いい加減に止めなさい!!」
華佗「卑弥呼! 争うのは止めてくれ!」
ーーー
ーーー
多摩「卑弥呼って……何者にゃ?」
球磨「貂蝉も……クマ」
夕立「………人間じゃない……っぽい?」
川内「もう、駄目じゃないか! 貂蝉や卑弥呼に失礼だよ!」
球磨「───なっ!?」
多摩「川内が……正論!?」
川内「まったく……二人を人間扱いするなんてぇ!! どう考えたって化け物じゃないッ!!」
夕立「うん………平常運転だっぽい!」
ーーー
こうして、遠征組は……このような事を体験しつつ、着実に実力を上げていった。 特に……山城は……遠征を終わる頃に、改二へと改造できる実力を付けたという。
ーーーーーー
ーーーーー
あとがき
最後まで読んでいただき……ありがとうございます!
今回忙しい事もありましたが……話が浮かばなくて困りました。
おかげで、一回作品を全部書き直しハメになり、こうして遅くなりました。
まぁ……身体の具合も悪かったんですけどね……。
トシかな………
次回は、土日に上げるつもりですが……まだ未定となります。
また、よろしければ読んで下さい。
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お待たせしました。