No.778179

【サイバ】ドーピングと副作用【交流】

古淵工機さん

2015-05-18 22:41:08 投稿 / 全11ページ    総閲覧数:1598   閲覧ユーザー数:1576

「前回はレルカさんの話を聞かないまま薬を使ってしくじったけど…今回はそうは行かないんだから…!」

北城唯は、今日こそ理想のバストを手にするべく、ある場所を訪れていた。

そこはペディ・スペア博士の研究所だった。

 

「ごめんくださーい!ペディ博士いますか!?」

「あら、あなたは確か雪天小の唯ちゃん。こんなところでどうしたの?」

「実は…」

唯はことの経緯を話した。

 

「なるほどね、つまり説明をしてもらうのを忘れて塗った結果大恥かいた、とw」

「笑わないでくださいよぅ…」

「ならいいものがあるわ!ちょっと待ってて!」

と、ペディは研究所の奥へと入っていった。

 

数分後。

「はいこれ。つけるだけで胸が大きくなる薬よ!」

「やったぁ!ありがとうペディ博士!」

「でも気をつけて、これは量を間違えるt」

しかし、ペディの説明も聞かず唯は走り出す。

「やったーっ!これで理想のバストを…」

そのまま遠くへ走り去ってしまう唯。

「…もう、説明聞かずに行っちゃった…大丈夫かしら」

天空稲荷神社、社務所裏の北城家の居住スペースの唯の部屋。

「これを胸に塗って塗って…」

唯は、その平たい胸にペディからもらった薬を塗りつけていく。

 

「どうせならうんと大きくしたいから、たっぷりたっぷりね…」

揉みこむようにしてさらに塗っていく。薬はたちまちのうちに唯の胸に染み渡っていく。

 

すると、効果はすぐに現れた。唯の乳房が徐々に大きくなり始めたのだ!

「すごい!すごいわ!さすがペディ博士!科学の力って偉大だわ…ふっふっふ、これで勝つる!!」

唯は思わず誘惑のポーズをとった。

翌日。

「おはよう和美ちゃん、雪歩ちゃん!」

「おはよう唯ちゃ…ん!?」

和美が凍りついたのも無理はない。目の前の唯は巨乳だったからだ!

 

「どどどどどどどうしたの唯ちゃん!?」

「そうだ!いきなり巨乳になってるなんていくらなんでもおかしすぎる!!」

「ふっふっふ、まぁ科学の力ってヤツよ。結構すごいんだからw」

 

「科学の…?」

「そうよ!もしよかったら和美ちゃんと雪歩ちゃんにも試させてあげようかなと思ってw」

「へー。そんな便利なものがあるなら是非使いたいわね。ねえ雪歩?」

しかし、雪歩はいまいち釈然としない顔であった。

 

「いや、俺は遠慮しとく…」

「なんでよ。雪歩、あんた巨乳になりたくないっての?」

「そういうわけじゃないんだけど…なんかどうもイヤーな予感がするんだよなー…」

ああ、雪歩の予感が的中することになろうとは誰が予想したであろうか…。

給食の時間。

「わぁ、唯ちゃん大きい…」

「どうよ!もうステラちゃんにだって負けないわ!」

ステラだけでなく、他の女子、さらに男子までもが唯の巨乳に見とれていた。

 

「和美ちゃん、雪歩ちゃん!授業終わったらこの喜びを二人にも分けてあげるからね」

「ええ、すっごく楽しみ!」

しかし喜んでいる和美のそばで、雪歩はふと疑問に思っていた。

 

「なぁ和美」

ふいに、和美を呼び止める雪歩。

「何よ雪歩」

「唯…今朝より胸大きくなってねえか…?」

「そういえば…朝よりも大きくなってるわね…」

「やっぱりおかしいって…一日でここまでデカくなるのって…」

 

「ん?二人とも何こそこそ話してるの?」

「え、あの…唯ちゃん、実はね…」

「ふーん、欲しくて欲しくてたまんないのね!?よしよし、もう少しの辛抱よ二人ともw」

(違ッッッげぇーーーよっ、気づけよッ!)

心の中で思ったものの、声に出せない雪歩だった。

そうこうしているうちに6時間目の授業が終了。

「はい、では今日はここまで。みんな気をつけて帰るのよ。宿題も忘れずにね」

「はい!先生また明日!」

「はい、また明日ね」

 

「うっ…」

「どうしたの唯ちゃん、顔真っ赤よ?」

「む、胸が苦しい…」

「胸…!?お、おい唯、どうしちまったんだよ!?」

雪歩の予感は的中した。

唯の乳房の成長はとどまることを知らない。あまりに巨大化しすぎて服が乳房を圧迫し始めたのだ!!

 

「ああっ…!」

「唯ちゃん!?しっかりして唯ちゃん!」

「胸がっ、胸がぁ…!」

「科学の力とか言ってたよな!いったい何やらかしたんだ!?」

 

「じ、実はペディ博士に…」

「ペディ博士に!?」

「胸が大きくなる薬をもらって、試してみたんだけど…」

「と、とにかく研究所に行くぞ!!」

走って研究所に向かう三人。

「はぁ、はぁ、む、胸が重いよぉっ///」

「何やってるの唯ちゃん!ほれ、ファイトファイト!」

「見えた!ペディ博士の研究所だ!!」

「そういえば、薬もらったとき、ペディ博士何か言ってたような…」

「なんだとぉ!?じゃあ説明聞かずにホイホイ塗ったってワケかよ!!」

「なんてバカなことをしたの唯ちゃんってば!」

「だ、だって、我慢できなかった…うっ!?」

唯の顔がさらに赤くなる。

その瞬間、唯の胸はさらに巨大化していく!

 

「唯!?」

「唯ちゃん!」

「ああっ、うあぁぁぁぁぁーーーーっ!止めてぇぇぇ!!」

 

叫び声もむなしく、唯の乳房は一気に急成長し、服を引きちぎってしまった!

「一体何があったの…って唯ちゃん!?」

叫び声に気づき飛び出してきたペディ。

「えぐっ、えぐっ、は、博士ぇ…ごめんなさいぃ…」

「待って、今中和剤を…あった、唯ちゃんっ!!」

ペディは中和剤を唯に飲ませる。

 

するとどうだろう、巨大化しすぎた唯の乳房は少しずつ縮み始め、元の大きさに戻ったのであった。

 

「やった、唯ちゃんが元に戻った!」

「まったく…説明も聞かないで持って帰るからこんな目に遭うのよ」

「すいません…肝に銘じておきます…」

「やれやれ。イヤな予感大当たりだったぜ…」

「唯ちゃん、やっぱり地道に頑張ったほうがいいわよ。ね?」

「うん…ごめんね和美ちゃん、雪歩ちゃん…」

かくして奇妙な事件は収束した…。

…のだったが、その次の日、お好み焼きの店『みおつくし』でのこと…。

「こんにちは唯ちゃん!キミもお好み焼き買いに…」

と、店に来ていたクオンが声をかけたそのときだった。

 

「ひぃっ!?…怖い怖い怖い巨乳怖い…」

「?…ねえ和美ちゃんに雪歩ちゃん、二人ともどうしちゃったの?」

「巨乳になる薬を使いすぎてトンでもない目に遭っちゃって、昨日からああなのよ」

「そうそう。巨乳恐怖症になっちまったんだとさ」

「…うわぁ…」

 

ちなみにその翌日、唯の巨乳恐怖症は無事完治しましたとさ。

教訓。科学の力を過信しすぎるべからず。

あと説明はちゃんと聞こうね、唯ちゃん!


 
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