No.773064

Gundam SEED another Destiny PHASE 17

RASNさん

最近はマクロス系の作品を見返してます、まずFrontier見たら次はZero…まぁアナザーセンチュリーRをやっているせいもあってそういう順なのですよ。7やサヨナラやイツワリも見たいなーとも思ってます。
まぁ…見ることより白猫プロジェクトで結構忙しくて見られないと思いますが…
(余談ですがpixieの方で白猫プロジェクトの小説も書いていたり…よかったら見てみて下さいね。)

2015-04-24 05:43:18 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:1563   閲覧ユーザー数:1543

PHASE 17 ジャンクション-2

 

 

オーブに寄港したミネルバ、上陸許可も降りてシンはユニラに連れられて墓参りに。だがシンはラクス・クラインとされる人物と青年に連れられてお昼を貰うことになった。

 

 

 

 

「……。」

 

ユニラは墓場から車を走らせてオーブ市街地へと向かっていた、だが運転するユニラの顔は不機嫌そうに曇っていた。

 

「…そろそろ出てきたらどうだ?別に俺は怒りはしないよ…?」

 

「……。」

 

虚しく海が見える道を行く車内に響き、ユニラはギアをRのマークにガチャガチャと合わせてネクタイを締めるような動作をした。

 

「…誰もいないのかー、ならこの車の制限解除でデッドヒートでフルハイスピードマァッハ!で峠を攻めるか…ひとっ走り付き合え…」

 

「わー!?その付き合いだけは勘弁して下さいー!!」

 

「…ハァ…やっぱりお前かよ…」

 

ユニラの後ろの座席からバサッと赤いツインテール少女が慌てて出てきた。

 

「ハァ…ハァ…!そんなことしたら…捕まる前に私の命が危ないですよ…」

 

「ハハハ…違いないな…んでだ…何が目的なんだ?」

 

「…えっと…」

 

メイリンはモジモジとしながら答えに迷っており、ユニラはそれを見て唇を尖らせた。 

 

「…まぁ、いいさ。そういや随分腹を空かせてるみたいだな…?」

 

「うっ…」

 

「…仕方ない、昼は奢ってやるからそこで詳しく聞かせてもらうぞ?」

 

「…わかりました…」

 

 

 

 

オーブ市街地 -カフェレストラン-

 

「あーん♪」

 

「…。」

 

オーブにあるカフェレストランにユニラとメイリンは向かい合って座り、メイリンは嬉しそうにケーキを頬張りユニラは少し不満そうにコーヒーを啜っていた。

 

「…ここのケーキを食べたいって…そんな理由かよ…」

 

「んふふ~♪」

 

「口ん中に物入れながら喋んな…あとそこにクリームついてんぞ…」

 

ユニラはメイリンの頬についてるクリームをスッと指で拭い、手元の布巾で拭き取った。

 

「…むっ…頂けませんよユニラさん!」

 

「なっ…何がだ?!」

 

「…なっ…何でもありませんよ!?…はむっ…!」

 

「…なっ…何なんだよ?」

 

何か癪に触ったのかメイリンは一変し顔を紅くしてケーキを次々と頬張り、ユニラはその一変に驚いていた。

 

「…あー、俺ちと花を摘みに行くわ…」

 

「あっ…はい。…そういえばユニラさん、花と言えばユニラさんの持っていった花って…」 

 

「あーノーコメントで…」

 

「あっ…ユニラさん逃げないで下さいよ?!…って行っちゃったし…」

 

ユニラはそさくさとその場から姿を消し、メイリンだけが取り残された。

 

「…あーあ、中々上手く行かないもんだなー…」

 

メイリンはブスブスと手元の紅茶を飲みながら近くに設置されてる本棚から適当に本を何冊か取り出した。

 

「うーん…ここのデートスポットは☆5でフラグ立ても完璧なのに…shit!」

 

メイリンは『恋のフラグ実るンルン』と書かれている雑誌を叩きつけるように本棚に戻した。

 

「…頬っぺたクリームついてるよ作戦も失敗…次の作戦も上手く行くかな…」

 

取り出した本をペラペラとめくって本棚に戻す事を繰り返し、戻せられる本も残り一冊になった。

 

「…ん…?『The flower language illustration book which is also for a 

 

rose』…って何これ…表紙のセンス悪っ…」

 

メイリンが手にしたのは様々な花について書かれてある本で薔薇のためでもある花言葉図鑑とも読める。その表紙には変な髪型でハイレグを着た男とノースリーブでやけに照っている薔薇を天に掲げ叫ぶ男のツーショットであり正直気味が悪い。

 

「…最初は薔薇ばっかりね…ここから色んな花の図鑑ね。」

 

そんな表紙の本をペラペラとめくり様々な花の写真とその花の花言葉などが記されているページを出した。

 

「色で見れるのか…えっと…」

 

メイリンはあの時見た花を思い出しながら本の中を探っていた。

 

「…これと、これかな…?あとは色は違うみたいだけどこれもかな…?」

 

メイリンはセットされていた紙布巾一枚ととボールペンを持ち、花の名前と花言葉を書き連ねていた。

 

「あとはこれか…以外と少ないのかな?」

 

紙布巾に書かれているのは紫のヒヤシンス・シャガ・黄色いジニア・白いジニアと書いてあった。

 

「…もしユニラさんが花言葉意識して持ってきていたら…墓参りの相手は女性…?いや…あんな感じだから女相手には疎いはず…」

 

メイリンはそうやってブツブツと有ること無いことを思索し始めた。

 

 

 

 

「あー、さっぱりした!」

 

ユニラはカフェのトイレからドンと手をハンカチで拭いながら出てきた。

 

「さてと…どうやってメイリンを厄介払いできるかな…どうすっかなー…」

 

ユニラは腕組みをして悩んでいた。

 

「あっ…ごめんなさい少しいいですか?」

 

「あっ…すみません、今退きま…す!?」

 

ユニラが悩んでいた場所はトイレの入り口でまさに入る人には邪魔である。ユニラは言われて気付き、今まさに退こうとその人を見ると固まった。

 

「……。(何だと…!?)」

 

「あーちょっと失礼ー。」

 

バタンという音と共にユニラは顔を少し暗めて腕組みをして悩んだ。

 

「…。(まさか…こんなところに…!…どうする?!これは退く…いや逃げなくては…!)」

 

ユニラは腕組みをやめてその場から逃げようとする、だが後ろの女性用トイレからは扉が開く音と共にユニラは腕に掴まれる感触も感じた。

 

「なっ…!?」

 

「もー、久し振りの再会なのにスルーするのはどうかと思うけどな?」

 

「…いやさ、女性がトイレに入ると長いっていうからさ…」

 

「…中では私急いで手を洗っていただけですが…?」

 

「そうなのか…?」

 

先程からユニラに接触している女性は赤茶色のボーイッシュな短中髪で、紫色の瞳を持ち着ているピンク色の服がよく似合う姿であった。

 

「そうよ、でもこんなところでユニラ君に会えるなんてね…」

 

「…こっちも驚いたさ、マユラさんとまた会えるなんて…」

 

なおマユラ・ラバッツとは原作SEEDでは出番が少なく終盤でワンカット殺害された人。 

 

「ちょっと!?もう少しまともな解説はないの!?」

 

……まとも以前に原作ではカガリに友達程度にしか見られてないような描写で、小説ですらやられているんですが…

 

「スパロボ補正があるじゃない!補正が!」

 

…いや作者がα系はやってないみたい、それに作者はZ系しかやってないとか…

 

「ならやればいいじゃない!?」

 

アーカイブ化したらね…

 

「ぐぬぬ…!」

 

「…マユラさん?何一人で叫んでいるんだ…?」

 

「…あっ!ううん!何でもないよ!?それより帰って来てくれたの…?」

 

「…いいや、…ここには寄港っていう形で今日中にプラントに行かないと行けないんだ。」 

 

「ふーん、だったら時間はまだあるみたいね?」

 

\ガシィッ!/

 

「……その手は…?」

 

マユラはいつの間にかユニラの腕に絡み付いて来た。

 

「ん…?ちょっと付き合ってもらおうかなって…?」

 

「あのさぁ…俺のツレ…(いや、待てよ…そうか!)」

 

「ツレ…?」

 

ユニラは続いて何かを言おうとしたが途中で言い留まった。

 

「…仕方ない、付き合ってやるよ…一応あの時一緒に闘った仲間のよしみでな。」

 

「やったー!」

 

「…その前にツレの所のテーブルの精算しておくから、先に出ておいてくれ。」

 

「うん、それじゃ車を店の前に回しておくね。」

 

マユラはバタバタと店外へと出ていった。

 

そして見送ったユニラは近くにいたウェイトレスを呼び止めた。

 

「すみません、あそこのテーブルの精算って今できますか?」

 

「あっ、はい!わかりました!」

 

ユニラとウェイトレスはレジへと向かい、ユニラは料金を支払うと1枚の紙を取り出した。

 

「…?お客様…どうしましたか…?」

 

「…あぁ…もう少し頼まれ事を頼んでも良いですか?」

 

「はい、何でしょうか?」

 

ユニラは紙に何かを書き終えると、ポケットから鍵を取り出した。

 

「あの娘に渡しておいてくれないかな…?出来ればこっちが出ていった少し後でいいから…」

 

「…。」

 

ウェイトレスは怪しいものを見るような目でユニラを疑わしそうに見ていた。

 

「…頼めない?」

 

「…私もお仕事があるので渡せるかどうかも怪しいかな…」

 

「そこをなんとか!その目を惹くリボンが君に可愛くディンっと来たんだ。」

 

なおユニラが交渉を試みるウェイトレスの少女は他のウェイトレスが着けて無いようなリボンをしており、ブラウンヘアーを紅いリボンで短いツインテールにしている少女は顔を紅潮させた。

 

「かっ…可愛いなんて…。…分かりました、渡しておきますね?」

 

「あぁ、よろしく頼むよ。…そうだ君の淹れてくれたコーヒー、結構美味しかったよ。」 

 

「はい!あと私ミーシャって言います!また来てくださいね!」

 

ユニラはそう言い残してウェイトレスに後ろからそう言われると、預けていた荷物を持ち出して店の前の車の前に立った。

 

「すまない!待たせたか…?」

 

「……。」

 

車にはマユラが運転席に座っている、だがユニラの問いかけには応えず黙っているようであったが、程なくして車は発進した。

 

「あれ?おーい?マユラさーん?」

 

「…ねえユニラ君?さっきの娘がツレ?」

 

「え…?いいや…精算とツレに伝言と物を渡す為に捕まえただけだが?」

 

「ふーん…それでそのツレってのは女?男?それとも女?」

 

「…こっ…後輩だが?」

 

「んで…?男?女?女?!」

 

「うっ…女だが…それが…?」

 

「…そうなんだ…まぁ私は気にしないことにするわ…」

 

「…なんでそんな事まで聞くんだ…?」

 

「…別にいいじゃん?」

 

「…訳分かんねえ…」

 

二人を乗せた車は市街地の外の海辺近くへの道を進んで行った。

 

 

 

 

オーブ -モルゲンレーテ社-

 

「…おいおい!まずいだろ!?」

 

「ん~?何が?」

 

二人を乗せている車はオーブのオノゴロ島のモルゲンレーテ社に向っていた。モルゲンレーテ社とは兵器などの開発・製造を行っている国営企業であり、本社社屋は上空から見ると十文字型をしている。

 

「俺はザフトだってあいつらから聞かなかったのか!?」

 

「…いいや?」

 

「何で疑問形!?それより早い所降ろせ!先方からはそういうの所には近づくなって言われているんだよ!」

 

「大丈夫だよ、私がいるし。」

 

「その自身はどっから湧いてくるんだよ!?」

 

「あっ、こんにちは!」

 

「無視かよ!?」

 

ユニラが熱くなっている内に車はモルゲンレーテ社の入口のゲートバーにたどり着いた。 

 

「はい、どうもこんにちは。そんじゃIDカードを…」

 

ゲートバー近くのボックスの中にいる初老でスーツ姿の男性が顔を出して来た。

 

「えっと…はいこれですね。」

 

「んっと…マユラさんね、それでそちらの人は?」

 

「俺は降りるんだよー!」

 

「えっと…IDカードは置いてきちゃったみたいで…でもユニラって調べてみて下さい。」 

 

「はいはい…ユニラ…ユニラ…」

 

警備員の男性は手元の機械を操作して、ユニラと検索していた。そしてその隙を見た如くユニラは小声でマユラに話しかけた。

 

「おい…!入ろうとは思わんが流石に無理だろ…!?」

 

「大丈夫…!任せてよ…。」

 

「…あぁ…同じテストパイロットのユニラ・ヘルグさんね、人相も同じみたいだから通っていいよー」

 

検索し終えた警備員はレバーを操作しゲートバーを上げ、マユラはモルゲンレーテ内に車を進めた。

 

「…おい…何で俺の情報が登録…それに偽名で…!」

 

「ん~?」

 

車はモルゲンレーテの車庫に入り、マユラは車のキーを抜いていた。

 

「ん~?…じゃないよ!何で勝手に俺がモルゲンレーテに入っているんだよ!?」

 

「確かエリカ主任が『無職当然の状態は可哀想だから下地だけでも』って…」

 

「はぁー…あの人…せめて許可ぐらいはとっておけっての…」

 

ユニラは頭を抱え込んで気分も体も沈んでいた。

 

「そんなに沈まないでよ…ほらほら、こっちだよー」

 

「ハァ…もう好きにしろよ…」

 

ユニラはマユラによってズルズルとモルゲンレーテの奥へと引っ張られていった。

 

 

 

 

「ただいまー!」

 

「あら?結構遅かったじゃない?」

 

「頼んでおいた狸ケーキ買ってきた?」

 

マユラが入って来た部屋は休憩室のようなところであり、椅子には金色で長髪の少女と青色でピンク色のフチのメガネの少女が座っていた。

 

「狸ケーキもいいけど…残っているものは?」

 

「えーっと…最新のOSの評価と引き続きムラサメの試験が残っているわね…」

 

「でも半分ぐらいはもう済んでいるから。」

 

「だったら後のは私がやっておくわ。」

 

「それは助かるわね。」

 

「壊さないでよねー。」

 

「何よー!」

 

「…全く相変わらず矢継ぎ早に喋ってくれるな…あの時みたいに会話に入れるタイミングが全く分からんよ…」

 

「あっ…!?」 「あ…!?」

 

ユニラはマユラの後に続いて休憩室へと入った、座っている二人は立ち上がりユニラの元へと向かった。

 

「ユニラ…!ユニラ君じゃない!?久し振り!」

 

「ホント久し振りね!あの時以来じゃないかしら?!」

 

「…そうだな、ヤキン以来だな…アサギさんにジュリさん…」

 

「ヤキンかぁ…二年ぶりよね…」

 

「ユニラ君もあの時から…あんまり変わってないわね…?」

 

「…二年でそう早々と変わらんさ、そういうジュリさんも相変わらずそのメガネだな。」 

 

「むっ…!私だって最近はコンタクトにチャレンジしているんだから…」

 

「それ、先週も聞いた気がするわよ…ジュリ…」

 

三人はその後も当てもしない会話を続けていた、そうしている間にマユラはオーブのパイロットスーツに着替えていたのであった。

 

「さぁ!ユニラ君!」

 

「…?何だ…?」

 

「あの時言ったでしょ?ちょっと付き合ってもらおうって…」

 

「…そういや、そんな事を言っていたな…んで…何を手伝えばいいんだ…?」

 

「それはもちろんこの後のお仕事をね。」

 

「…評価と試験か?評価ならまだしも…MSだと役不足…いや役が充足していると思うが…?」

 

「…そうかもしれないけど…それじゃOSだけでも…」

 

「分かった……って…待て!?それこそアウトだろ!?」

 

「まぁまぁ…ユニラ君…乗りかかった船って事で…」

 

「ぐぅ…、…仕方がないのか…?」

 

ユニラは諦めた顔で渋々とマユラの後について行った。そして休憩室にはジュリとアサギが残された。

 

「…にしてもやっぱりお似合いよね…」

 

「やっぱり?でもユニラ君はそんな度胸なさそうだし…マユラがそんな積極的には…」 

 

「…恋する乙女は強いはずよ?」

 

「…でもマユラが行けたとしても…」

 

「後はユニラ君次第よね…アサギ…?」

 

 

 

 

 その後ユニラはMS格納庫らしき場所で暫くマユラにMSの操作及びにOSの評価に付き合わされ、終わった時には日が傾き夕焼けであった。そしてユニラは行き同様にマユラの車に乗せられ空港へと向かっていた。

 

「ふぅ…全くこんな事がばれたら除隊ものだな…」

 

「…そうかもね。」

 

「何他人事みたいに…まぁ俺の方も新しいMSのことはキッパりサッパりと忘れておくさ…」

 

「…。」

 

そして車は空港へと着き、駐車場へと停車した。

 

「それに懐かしい顔にも会えたしこれで心置きなく向えるってもんだな。」

 

「…会えたって…キラ君やラクスさんや…クシアさんにも会ったの?」

 

「…いいや…出て行った身でおめおめと帰れるもんか…!」

 

「でも…皆心配しているんだよ…?」

 

「…分かっている!…分かっているさ!そんな事は…!」

 

ユニラがドンと自分の目の前のグローブボックスを叩きつけ、ボックスはヒビがピシリと入った。

 

「…!」

 

「…悪ぃ…つい熱くなっちまって…」

 

「うぅん…でも…」

 

「…あっ、そうだ…これを…」

 

ユニラは懐をまさぐり一枚のディスクを取り出し、マユラに渡した。

 

「…これは?」

 

「試験していた時に思い付いたものだが新しいMSの専用カスタム案だ、エリカさんにでも渡せばやってくれるだろう。」

 

「へー…そんなものをこんな間に…」

 

「あとエリカさんに勝手に登録しないでおいてくれって言ってくれないか?」

 

「うん…」

 

ユニラは飛び降り車のトランクから自分の荷物を取り出し、マユラはその傍に寄った。 

 

「それじゃ…俺は行くぜ…悪いが後は頼んだぞ…」

 

ユニラは荷物を持ち出しマユラに背を向けた。

 

「うん…一応キラ君達には…」

 

「悪いが伏せておいてくれ…まだそっちには行けない身だしな…」

 

「次は何時帰れるかな…?」

 

「…馬鹿言え…今じゃ俺はザフトでお前らはオーブだろ…?…本当は馴れ合うべきじゃ…!」 

 

ユニラは憤った顔で背後のマユラを睨みつけようと振り向いたが、ユニラの眼前にはマユラが肉迫していた。

 

「ユニラ君っ!」

 

「マユラ…んっ…!?」

 

暫く二人は動かずに密着し、数分して二人は離れた。

 

「マユラ…お前…!?」

 

「…ユニラ君…皆心配しているけど…私はもっと…!」

 

「…!言うなっ!!!」

 

「…!」

 

マユラはユニラの後頭部に手を伸ばしていた、だがユニラはその手を振り払った。

 

「気持ちは痛い程分かったさ…でも…俺は、いや…俺なんかがそんな言葉や…気持ちを受け取れるわけ無いんだっ!受け取られる権利なんか…っ!」

 

「でも…!」

 

「…悪い、時間だ…俺は行く…!」

 

ユニラは空港内へと逃げてった。

 

 

 

 

オーブ -プラント行シャトル-

 

「えっと…B-2は…」

 

ユニラはシャトルに乗り込みチケットを片手に自分の座る席を探していた。

 

「B-2…ここか…」

 

自分の席を見つけたユニラはそこへと座り、乗り発進を待つだけとなった。暇をしのぐ為にユニラは席に置いてあった雑誌を開いた。

 

「…手芸のいろは…男の子に言われたい言葉TOP5…花言葉総集ね…女性誌じゃなかい…」 

 

不満そうな顔をしたがそれでもユニラは黙々と読み進め、半分ぐらい読み進められた。 

 

「あっ、すみませんが少し足をひっこめてもよろしいでしょうか?」

 

「あっ、すみません…」

 

意外に読み進めていたユニラは癖のように、足を組んでいてユニラの奥の席のB-1にへは邪魔となっていた。気付いたユニラは本を一旦閉じて足を引っ込めて、声の主を見上げた。

 

「あっ…アスラン?!」 「んなっ…ユニラ!?」

 

そこにいたのはアスランであった。

 

「どうしたアスラン?プラント行のシャトルになんか?」

 

「…俺はデュランダル議長に謁見しようと思って…そういうお前はどうなんだ?」

 

アスランはそさくさとB-1の席にへと座り、ユニラの方を見た。

 

「俺は議長に呼ばれてな…どやされるのか、褒められるのか分からんがな…?」

 

「あの時の功績の勲章とかじゃないのか?」 

 

「…いいや多分それは無いな、俺は大したことは出来ていないし…止められたらな…。」 

 

そうやってアスランと話し合っていたらしていたらシャトルは発進していた。

 

「んっと…まぁ目的はなんにせよ向かう場所は同じだ、一緒に行くか?」

 

「あぁ…よろしく頼むぞ?」

 

「了解―、アレックスさん?」

 

「ふっ…そういやそうだな…」

 

 

 

 

-次回予告-

 

 

メイリン「ユニラさんは逃げるし私達はオーブを脱出する事に…色々あるけどユニラさんが向かったプラントは連合軍が近くにいてギスギスな状態…大丈夫なのかな…?次回、Gundam SEED another Destiny PHASE 18 驕れる牙。これから一体どうなるの…?」

 

 


 
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