No.768201

Gundam SEED another Destiny PHASE16

RASNさん

最近は白猫プロジェクトにドップリはまってます、8島はかなりワクワクしました。
あとエシリアとピレスタを引きました、相変わらず当選しませんし…☆4魔法が…あぁ…ハードが地獄かな…プリムラ…

2015-04-01 11:52:52 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:838   閲覧ユーザー数:825

PHASE 16 ジャンクション

 

 

アスランはカットスターやらユニラのハンマーのおかげで喋り方がおかしくなり、ユニラは包帯を巻いていた状態が包帯グルグル巻きな状態となってしまった。

 

 

 

-ミネルバ艦内 医務室 -

 

「それで…そのテロリスト達はコーディネーターであると…?」

 

「えぇ…ユニラもそう言ってました。」

 

「そう…」

 

医務室内には二つのベッドにユニラとアスランが寝ており、二人が見える距離に艦長のタリアが座っていた。

 

「それに…パトリック・ザラ…自分の父の思想に心酔している者だと思われます。」

 

「……」

 

なおパトリック・ザラとはアスランの父であり、プラント最高評議会議長であった男でナチュラルを異常なまで憎む戦争推進派で前の大戦においてニュートロンジャマーキャンセラーの開発及びに登載MSの製造を命じ更にはユニラの父でもあるシーゲル・クラインの暗殺や破壊兵器ジェネシスの運用等を行い、その大戦の終期に亡き者となっている。

 

「…たしかに父はナチュラルを憎み、深い爪痕を残し…あのような…」

 

「…ユニラが言うとおりね、あなたはあなたでテロリストは前議長の言葉を借りただけであなたは負い目を感じる必要はどこにもないのよ。」

 

「…ありがとうございます…。」

 

「それではこれ以上は体に触るから、私は退出するわ。お大事ね…貴重な話を貰えたわ。」

 

そしてタリアは立ち上がり、医務室を後にしてユニラとアスランだけが残った。

 

「…すまないな、庇う様なことを言って。」

 

「…事実であってもやはりな…」

 

「…その事はもういいさ、カットスターだっけ?あっちの方がかなり酷かったらしいからな…」

 

「俺は大丈夫だ、それよりお前は…というより何で紙なんだ…?」

 

先程からアスランはいないユニラに話しかけているのではなく、ちゃんと隣のベッドにユニラは包帯グルグル状態で寝ている。だが怪我のせいか喋られずにサインペンでプラカードに話したいことを書いていた。

 

『パソコンという手段もあるけど紙の方が味があるからね(^o^)』

 

「…そうかもしれないが、大変じゃないのか?」

 

『…大変だよ。』

 

『挨拶とか相槌は元々書いてあるページを使えば楽だけど、』

 

『答えを求められると一々書かないといけないからな…(ーωー)』

 

「そうか…そう言えば、そろそろオーブだな…」

 

『そうだよ。(´・_・`)』

 

「…大丈夫か…キラやラクスや…クシアの事とか…」

 

『上陸許可を出ないと切に願うよ。』

 

「…そうかもしれないが…一目会うぐらいでも…」

 

『…考えてみる。』

 

「頼むぞ…?」

 

『あぁ…。』

 

「それじゃ、怪我人である俺達はさっさと寝るか。朝になったらオーブに着くみたいだからな。」

 

『OK』

 

「それじゃ…おやすみ…」

 

『( ˘ω˘)スヤァ…』

 

 

 

翌朝、皆が目覚めるとミネルバはオーブのオノゴロ島の秘密軍港内に着いていた。

 

-ミネルバ艦内 休憩室-

 

『ハロー♪ (^o^)/』

 

「あっ、隊長おはようございます。」

 

「おはようございます隊長。」

 

『あり…?シンは?(・д・ = ・д・)』

 

「まだ寝てるかと…」

 

『…そうか、分かった。』

 

「ユニラさん、早いとこモーニング頂きましょうよ?」

 

『ん…?メイリンか、』

 

『おはよう。』

 

「はい、おはようございます。」

 

ユニラの背後からメイリンが現れてユニラの横に着いた。

 

「隊長、お怪我の方は大丈夫ですか?」『平気だよ、これぐらいは』

 

「それじゃ、ついでにお姉ちゃんとレイも食べに行こ?」

 

「ちょっとー、私はついで? 」

 

「…そう言えば、隊長。」

 

ユニラがメイリンとルナマリアと共に部屋を出て食堂にいざ向かおうとすると、レイが立ち止まりユニラを引き留めた。

 

『どうした?』

 

「…些細な疑問なのですがどうやって食べるんですか?」

 

「あっ…」

 

「そう言えば…そうですね。」

 

『昨夜は不味いミキサー食をストローで飲んだぞ』

 

「そうでしたか…」

 

『でもなぁ…(´・ω・`)』

 

「別に隊長が別のを食べ…飲んでいても大丈夫ですよ? 」

 

「私も平気ですよ、だって怪我をしているわけですから…」

 

「…もう少し引っ張ってやってみたかったけど…もういいか…」

 

喋れるはずの無いユニラの口元の包帯がモゴモゴと動くと、手にしていたプラカードをポイッと投げ捨て顔を包む包帯をシュルシュルっとほどき始めた。

 

「え…!?」

 

「おっと…!」

 

「よいしょ…よいしょっと…」

 

そんな状況を直面した三人。だがレイは投げ捨てられたプラカードをキャッチしメイリンはほどかれていく包帯を丸め、ルナマリアはただあわてふためくしかなかった。

 

「…ふぃー!やっぱシャバの空気はええもんだのぉ!」

 

「シャバって…何の出所シーンなんですか?」

 

「まぁ、細かいことは差し置いて早いところ行こうぜ?」

 

ほどき終わったユニラの顔には傷ひとつ当たらず、出血が酷いとされていた後頭部には傷口がひとつも無かった。

 

「…まぁ隊長の事ですから、平気だとは思いましたがね。」

 

「まぁユニラさんは不死身みたいなものですからね…」

 

レイとメイリンは手にしてるものをユニラに手渡しながらそう言った。

 

「そう誉めるな、まぁ傷自体はあの訓練が終わっている時には完治していたしな。」

 

「…訓練…?罰なのでは…?」

 

ケタケタと笑いながら渡されたものを体の何処かにしまうと、ルナマリアはユニラにいぶしかげに尋ねた。

 

「…あぁ、一応罰ってこともあるけど訓練でもあるんだよねアレは。」

 

「あれは正直罰と言えば納得できますが…流石に訓練とは言いがたいと思います…」

 

「失敗したら大怪我…いや、命を落としかねませんよアレは…」

 

「…まぁ、大怪我程度で済ませる程度の殺傷力に留めたから死にはせんよ。…多分な」

 

「多分って…一体何やっていたんだろう…」

 

 

 

 

そんなこんなで食堂に着くとシンが先にモソモソとモーニングを食べており、ユニラがほぼ無傷であることに驚いたりしていた。

 

そして時が過ぎて夜のミネルバ、艦長室にて。

 

「…まずは無事であったことに喜ぶべきかしら…?」

 

「えぇ…一時はどうなるかと思えられましたよ。」

 

艦長室には部屋の主であるタリアとユニラが座っており、互いを挟むように置いてある机には紅茶があった。

 

「ん~、たまにはコーヒーじゃなくて紅茶もいいもんだな~」

 

「そう?なら今度はあなたが淹れたコーヒーでも貰おうかしら?」

 

「ふふ…まぁ、いつか振る舞ってあげますよ。」

 

タリアとユニラは互いに笑いながら茶を啜っていた。

 

「…所で話って何ですか?」

 

両者紅茶を飲み干すと、お互いに座り直して再び向き合った。

 

「えぇ…まずは、先程オーブから上陸許可が降りたわ。」

 

「ふーん、制限は何か?」

 

「この軍港以外の軍事施設の立ち入り禁止と…あとは軍服の着用不可ぐらいね。」

 

「成る程…まぁ、妥当なぐらいですかね?」

 

「そうね、あとあなたは議長に呼ばれてるわ。」

 

「議長に…?」

 

「えぇ、用件はプラントに着いてから話すらしいわ。明日ののシャトルに乗って来てもらいたいらしいわね。」

 

「…了解です。でも呼び出しってことは…」

 

「…その可能性はあるかもしれないわね…」

 

「まぁ…覚悟はしときますよ、最悪にしろ最高にしろ…シン達をお願いします。」

 

ユニラはタリアに一礼をすると部屋から出ていった。

 

 

 

翌朝、ミネルバ艦内からは人がゾロゾロと出て街に繰り出していた。だがそんな中ユニラは荷造りをしていたのであった。

 

「よしっ!これで大丈夫かな?」

 

ユニラの部屋はガラんとスッキリとはなっておらずまだ棚には色んな物が詰まっていた。

 

「残りは…まぁ後にしておくか…」

 

そう自分の部屋に言い残したユニラは灯りを落として、巨大な旅行鞄を手にして部屋を後にした。

 

「隊長!荷造り終わったんですか!?」

 

「ん?シンか、荷造りならさっき今終わったとこだな。」

 

ユニラが部屋を出るのとほぼ同時に廊下からシンが駆け寄ってきた。

 

「…それでシン、決心のほどは?」

 

「…俺…やっぱり行きます、ここでふて腐れるのもアレですし、やっぱり心配ですから…」

 

「そうかそうか…それじゃ、俺の荷物の半分を頼むぞ。」

 

「了か…重っ!?」

 

シンはユニラから渡された旅行鞄を受け取ると鞄と共に床に沈んだ。

 

「おいおい…その中は大事なものが入ってんだから丁寧に扱えよ?」

 

「…ちなみに何が入っているんですか…?」

 

「……まぁ…データとかデータとか…データとか?」

 

「データだけでこの重量!?」

 

「まぁそれほどいいめぐりあわせがあったってことよ、特にアーモリ―ワンではあの三機のテストパイロットのデータも貴重だったしな。」

 

「…あの三機…一体どうしたんでしょうね…?」

 

「さぁな…でも早いとこ取り返す事も重要だが、どこの誰がってのが気になるしな。」

 

「あの機体は…俺がやってみせますよ!」

 

「ほほーう、なら期待せずに待ってみますかね?」

 

「何ぉー!?」

 

「ははは…」

 

シンとユニラは互いに重い荷物を抱えて廊下の奥へと消えていった。

 

…カサカサ…

 

そして、その二人の後を追う謎の影も廊下の奥へと消えていった。

 

 

 

廊下の奥へと消えていった二人はミネルバ艦内の車格納庫にいた。ユニラは上がオープンのジープだがやにスマートな車の運転席に座り、シンは後ろのトランクに二人で運んだ荷物を積み込んでいた。

 

「よいしょっと…!隊長積み込み完了です!」

 

「よしっ…なら乗り込め。」

 

「了解!」

 

シンは車の横に動き、助手席にボスボスっと入った。

 

「ん…?」

 

「どうしたんですか?隊長?」

 

シンがシートベルトをしてる間にユニラは首を傾げていた。

 

「…いや…、さっきボスっと入ったんだよな?」

 

「…そうですけど?」

 

「…なんか音が一つ余計じゃなかったか?」

 

「…そうですかね…?」

 

「…まぁいいか、よしっ!最初からフルスロットルで…!…と言いたいが、ちゃんと速度規制は守らんとな。」

 

「そうして下さいよ、でないとミネルバになに言われるか分かったもんじゃありませんよ。」

 

「分かってるってば、それじゃ…出発!」

 

ユニラはキーを回して車を走らせ、ミネルバを出発した。

 

「んじゃ、早速行きますかね?」

 

「了解です。」

 

 

 

暫く車を走らせて二人が着いたのは海が見える墓地が見える丘であった。

 

「……。」

 

シンは既に車を降りて目下に並ぶ墓を見下ろし、ユニラは後部座席から花束を取り出していた。

 

「シン、これを。」

 

「とっ…!」

 

ユニラは二つある花束の一つをシンに投げ渡し、シンは何とか投げられた花束をキャッチした。

 

「…シン、お前の向かうべき所はどこだ?俺は結構近いが…」

 

「…俺が行くところは一番奥のあそこ…ですかね…」

 

シンが花束を抱えて指差す方向は墓場の端の方にある大きな石碑であった。

 

「…集団墓地…いや慰霊碑か…」

 

「ええ…、隊長…俺…多分時間がかかると思いますから…用が済んだら行っちゃって下さい。」

 

「……いいのか?」

 

「えぇ…久々の墓参り…っていうならば初めての墓参りで、話すこともいっぱいあると思うので…」

 

「…そうか…分かった…」

 

「ありがとうございます…」

 

「まぁ…あまり深くふけるなよ…?」

 

「…分かってます!……そういや…車大丈夫ですか?カギかけていないように聞こえましたけど?」

 

「んー?大丈夫大丈夫…、盗られはせんさ。」

 

少し不安がるシンの背を叩くようにユニラは丘の下の墓場に向かっていった。

 

 

「…バレなかった…?フゥー…」

 

 

 

「…それじゃ、俺はここで…」

 

「…ハイ、では御武運を…!」

 

シンは歩くユニラを敬礼して見送り、姿が見えなくなるとシンは慰霊碑の方へと進み目の前に立った。

 

「……。」

 

シンは無言で花束を置くともう暫く黙りこんだ。

 

「マユ…父さん…母さん…」

 

ふつりふつりと声をもらすと座り込んで、膝を抱えた。

 

「…俺は…戦争を無くす…でも…俺の力は…まだ…!」

 

「…ちょっといいかな…?」

 

「…え…?」

 

不意にシンの背中に声がかかり、シンが振り向くとそこには茶髪で紫色の瞳をした青年がいた。青年はその手に花束を持っていた。

 

「僕もお供えしたいんけど…いいかな…? 」

 

「えっ…?あっ…!ハイッ!どうぞ!」

 

シンはそさくさと青年の前を離れてすぐ隣に立ち、青年は花を置くと数秒黙祷した。

 

黙祷し終わると隣のシンに視線をやった。

 

「ごめんね…邪魔しちゃって…」

 

「あっ…いいえ…大丈夫です!」

 

「ふふふ…」

 

青年は柔らかな笑みをシンに与え、シンは畏まっていた。

 

「君は…」

 

「(…何でだ?この人といると…隊長の事を…?)」

 

「…何でだろ、君といると…彼を思い出すな…」

 

「彼…?」

 

「うん、でも心配はしてないかな…だって彼結構凄かったから…」

 

「…へー。(…まさか…隊長?…うーん?)」

 

話は暫く青年が話してシンが受け答えており、それは日がかなり高くなっても続いていた。

 

「それでね…あっ…!」

 

「…どうたんですか?」

 

「あらあら…見知らぬ男性と楽しくお喋りですか?」

 

シンの背後から綺麗なピンク色の長髪と黒い瞳を持つ女性が表れ、青年のすぐ側に立った。

 

「ごめん、久し振りに色々話せてね…」

 

「そうでしたか…」

 

「……もしかして…あなた…」

 

シンはその女性を見ると鳩が豆鉄砲をくらったように驚き尋ねた。

 

「ラクス・クライン…ですか?」

 

シンの発言に青年とラクスとされる女性は驚いた、そして女性は意を決したのか口を開いた。

 

「…ええ…私が、ラクス・クラインですわ。」

 

「…やっぱり!」

 

「…そして、貴方はザフトの方ですね?」

 

「!?」

 

シンはラクスの返答に困惑したがラクスと青年に向き合った。

 

「…ええ、ザフトのシン・アスカです…」

 

「シン・アスカ、ダイナミックな…いえ型破りで無鉄砲な…」

 

「ラクス…それに合う人は、逆だと思うけど?」

 

「あらあら?そうでしたか?」

 

決してスフィアを相手取る光の巨人の人で自称不死身の人ではない。

 

「……。」

 

「あら…ごめんなさい、勝手に二人で盛り上がって…」

 

「構いませんよ…別に…」

 

「あらあら…拗ねてしまいましたか?」

 

シンはそこにいる自分を差し置いて楽しそうにしている二人を見て、顔を渋めた。そしてラクスは少し笑ってシンの顔を覗いた。

 

「…そうですわ、よかったらこちらでお昼にしませんか?」

 

「え…?」

 

「うん、いいね。」

 

「あの…いいんですか?俺はザフトで…」

 

「私から誘っていますから、構いませんわ。」

 

「僕も構わないよ、だってもう少し君と話してみたいしね。」

 

「…はぁ…」

 

「では、参りましょうか?」

 

シンは二人に連れられ、墓場をあとにした。

 

 

 

 

-次回予告-

 

 

レイ「今回はシンの話で次回はユニラ隊長の話だそうだ、でも隊長一人ではなくもう一人…いや…更にもう一人? 次回、Gundam SEED another Destiny PHASE 17 ジャンクション-2。出番が無い?気にするな、俺は気にしてない…ジャンクションが二本仕立てのことも気にしてない…」

 

 


 
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