No.764784

艦隊 真・恋姫無双 41話目

いたさん

今度も、更新が遅くなります。 3/16 イチナナヨンマル……加筆修正しました。

2015-03-16 02:02:28 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1557   閲覧ユーザー数:1374

【 十常侍の叛逆 の件 】

 

〖 司隷 洛陽 都城 にて 〗

 

一刀「先ほどは………お見苦しい姿を見せてしまい、申し訳ありません! これが……私の正式な軍装です!」

 

★ーー★ーー★ーー★ーー★

 

(二種軍装(夏服)だけど……)と心の中で呟く一刀。

 

本来は、紺色の一種軍装(冬服)やら正装、礼装とか種類あり。

 

『提督ぅ~、時間と場所をわきまえなヨー!』の誰かさんの台詞じゃないが、白色の軍装を一年中着用している事は無い。

 

だけど、この外史の一刀は、あの絶対絶命の中から、着の身着のままで来ちゃたので……仕方が無い。

 

作者も詳しく知らないし、他の作品の司令官さん方も……二種軍装で表現しているので、この話も倣う事にさせて頂く。 それに、天の御遣いは『白色の服装』だから、こっちの方が都合が良い……っていうのもあるけど。

 

★ーー★ーー★ーー★ーー★

 

劉宏「おぉ………ッ! やはり……やはりぃ……!!」

 

軍装の白色が、日の光を浴びて、劉宏の目に輝き映る! 今まで、半信半疑であった一刀の姿が……はっきりとした確信に変わった!!

 

噂話で伝わる『天の御遣い』が……余命のある内に現れ、親しく声を掛けてくれたのだ。 劉宏は……静かに目を閉じて感涙……した! 

 

★☆☆

 

そんな中、張譲たちは騒ぎ立てる!!

 

張譲「ぐ、ぐぅーー!! い、いや……陛下ぁ! これは冤罪でございますぅ! この清廉潔白な私が───陛下を誤魔化そうなど!? 何進や御遣いを名乗る曲者たちに、嵌められたのですぞぉ!!!」

 

趙忠「陛下───ッ! 『貌をもって人を取る』と、孔子も申しておりまする! 今一度、御再考の考えが必要かと!!」

 

劉宏「だ、黙れぇ!! 朕の詔を偽造し……ゴホッ! か、何進どころか……御遣い様まで騙そうとする───ゴホッ! ゴホッゴホッゴホッ!!」

 

何進「陛下! ここは───私にお任せ下さい!! 張譲を始めとする十常侍どもよ! 貴様らの悪徳は、ここに暴かれた!! 陛下に謝罪し、素直に捕縛されよ!! 近衛兵よ──ッ! 十常侍どもを捕らえるのだッ!!」

 

ーーー

 

兵『!?!?』

 

孫璋「なにを呆けておるッ! は、早よう! この者を始末せぇ!!」

 

兵1「し、しかし……陛下の御言葉、閣下の命令は!?」

 

孫璋「愚か者共めぇええッ!! お前たちに何の為に護衛で集められた!? 陛下は元より、儂らを守る為に居るのじゃろうがぁ!! 陛下は、逆臣何進に騙されておるッ! 陛下を救い出し、逆臣どもを誅殺せよ!!」

 

兵2「ですが、直属の上司に当たる閣下が───そのような事を!!」

 

畢嵐「ふむふむぅ……お前はぁ……逆臣何進に加担する気かぁ? ならばぁ……お前とぉ! お前の九族合わせてぇ……死刑確定ぃいいいッ!!」

 

兵2「そ、そんな────ッ!!?」

 

郭勝「ならばぁ───早く行けぇ!!!」

 

兵2「────は、はいっ!!」

 

段珪「それにな~、御遣いや何進の首級を挙げた者に、百金の報奨を下そうじゃないか~! 御遣いに仕える者共も一人に付き十金~! 悪い話ではなかろう……クククククッ!!」

 

『─────────!?』

 

自分たちの給金が一年で《一金と少し》だけ。 

 

どれだけ一生懸命働いても───だ。 

 

それが、十年ぐらい遊んで暮らせる程の金を得る事が出来ると云う。 

 

命令を拒否すれば九族抹殺の刑、実行すれば多額の報奨金! 

 

城下の間では、憧れの職業ではあるが………実際は上司の無理強いに板挟みになる宮仕え。 決断に逡巡する者は多い!!

 

しかし、趙忠に急かされ、『畢嵐、郭勝の恫喝』『段珪の誘拐』に負け、集まった兵士たちが剣を抜き、一刀たちに向き直った!!

 

★★☆

 

皇帝劉宏に認めて貰うのが……当初考えていた一刀たちの目的! 

 

無論、張譲達が邪魔をして来るのも分かっていた!

 

張譲十常侍達が動くのであれば、兵力に因る武力行使を使う事も想定範囲内。 

一刀達の得物も艤装も、都城に入る際は全て預けるが原則だから、近衛兵を何らかの理由を付けて、当てて来るだろう……と。 

 

しかし、此方も……先導する何進は、権力者の雄であり武官としての長であり、その何進が招聘した者は、数々の奇跡を成し遂げた天の御遣いの一行!

 

この事を背景とした威光を持ちて、近衛兵に指し示せば、漢王朝内の争いは防げると判断。 しかも、念には念を入れて、霧島に張譲の声を録音するように、指示までしていたのだが……。

 

張譲たちは───予想通りに己の非を認めず、逆に何進たちを謀反人に仕立て上げ、一刀たちを近衛兵たちに襲わせた!!

 

だが……事態は予想を越えるッ!

 

ーーー

 

張譲「ホーッホホホホッ! ……………ここまで申し上げても、御理解されませんか! 今までと同様に我々の掌で、踊っていれば良いものをッ!!」 

 

張譲の皺(しわ)だらけの顔が、更に皺だらけになるように歪む!

 

張譲「ならば、仕方ありませんな! 十常侍よ! 兼ねてからの手配を開始する! 姿を見せい──ッ 高望、宋典!!」

 

張譲が叫ぶと───最後まで閉められていた重き扉が開く!

 

────バァン!!

 

高望「張譲殿ぉ! 皇女様方を……ほれっ! この通り、お招き致しましたぞぉ!? 皇帝陛下が危篤と申せば、御姉妹で仲良う来られたわ!! 腹違いと云えども、仲良きかなぁ────ホホホッ!!」

 

ーーー

 

劉辯「御父様! 即解放!(お父様! 早く解放せよ!) 」

 

劉協「父上ぇえええッ!! は、離しなさいッ! 無礼であるぞッ!?」

 

ーーー

 

宋典「両皇女のどちらかが……新皇帝になられるのだ! 云わば、新玉は我々の掌にあり! 寿命尽きる傀儡なぞに……興味など無いっ!!」

 

金髪の髪を背中まで垂らすロングヘアーの少女『劉辯』、銀髪の髪を結う少女『劉協』が、十常侍の『二人』に─────捕まえられていた。

 

 

◆◇◆

 

【 皇女たちの危機 の件 】

 

〖 司隷 洛陽 都城 にて 〗

 

その様子に、張譲の口角が醜く上がり、十常侍が口々に仄め(ほのめ)かす!

 

張譲「ホーホホホッ! 良きかな! 良きかなぁっ!!」 

 

郭勝「動くなぁ───ッ! 動いたらぁ皇女達を殺すぅぞぉおおお!!!」

 

孫璋「一人だけ残れば後は………のぉ?」

 

劉宏「劉辯ッ! 劉協─ッ!」 

 

張譲「ノーッホホホホッ!! 十常侍を甘く見たようじゃな? 何進、御遣い達! そして────劉宏よ!!」

 

『──────────!』

 

劉宏「十常侍よ! 貴様達ぁ───ゴボッッ!?」

 

『ノーッホホホホホホッ!!』

 

『ホ───ッホッホッホッホッホッ!!』

 

劉宏の壮絶な絶叫、喀血する姿を目の前にして………張譲たちは高笑いを優雅にしつつ高望に合流、何進たち此方を眺めて勝ち誇る!! 

 

『張讓、趙忠』が劉宏に懇願

 

『孫璋、畢嵐、郭勝、段珪』が兵たちを動かし

 

『宋典、高望』が皇女を拿捕

 

『夏惲、栗嵩、張恭、韓悝』が、

奇妙な笑い声を上げながら……合流に向かう。

 

これで『十常侍』たちが、この場に全員揃ったのである!

 

★☆☆

 

金剛「Why? 十常侍は『10人の宦官』じゃないのデースカ!?」

 

朱里「ち、違うんですぅ! 十常侍は『12人の中常侍の集団』を云いまふ! 集団の名称は概数で表すものでしゅから……! そ、そんな事より、皇女様がぁあああッ!? た、大変ですよぉ!!!」

 

桔梗「卑怯な………!!」

 

焔耶「くそぉーッ! だから宦官ってヤツは、嫌いなんだよッ!!」

 

ーーー

 

袁紹「キィ───ッ!! たかが宦官の分際で、名族袁家に刃向かうなど言語道断! さっさと辯皇女、協皇女をお離しなさいッ!!」

 

文醜「麗羽様!!(袁紹 真名 麗羽) そんな刺激を与えるような言葉じゃ無理ですって! もう少し穏便な言葉で!」

 

麗羽「じゃあ……猪々子さん(文醜 真名猪々子)! なんって呼び掛ければ良いんですッ!?」

 

猪々子「よぉーく聞けぇえええッ!! お前たちはぁ~完全に包囲されているッ! 大人しくー投降しろぉおおおッ!!」

 

張譲「……………………………」

 

顔良「ぶぶぶっ、文ちゃんッ!! どこでぇそんな挑発的な言葉を覚えたのぉ!? 駄目だよ! 十常侍たちを余計に刺激してどうするの!! それに、包囲されているのは私達なんだよぉ───ッ!!?」

 

猪々子「斗詩~ぃ(顔良 真名 斗詩)固い事云うなよぉ~! あぁいうヤツらには、単純な言葉で説得するのが一番! それに、幾ら兵が多くても、あたいと斗詩の力を合わせれば──アッというまに片付けて、逆に囲んでやるからさぁ!」

 

斗詩「だからぁ───人質が居るのぉ! 私達が手を出すと、皇女様のどちらかが、死んじゃうかもしれないんだよッ!?」

 

ーーー

 

張譲「クククククッ……漢王朝の忠誠は見事じゃが……時勢に合わぬシロモノよ! 『皇帝』なんぞ飾りに過ぎん! 皇帝としての地位が欲しければぁ、それを支える我々を大事にしなくてはの~!?」

 

趙忠「陛下! 一時は、張譲殿と儂のことを『父母』と呼んで、厚遇したではないか? 今からでも……遅う無い! 何進の一党を罷免、御遣いたちに我々へ協力するように要請すれば、御二方を御返しましょうぞ!?」

 

劉宏「────しかしッ! しかしッ!!」

 

郭勝「我らが、ただの脅しかぁ! ───その目で見るが試してみるか!?」

 

劉辯「──────!?」

 

劉協「──あ、姉上ぇっ!!」

 

郭勝が懐より、金銀を散りばめた小刀を取り出し、一人の皇女に向けた!

 

 

◆◇◆

 

【 助っ人登場 の件 】

 

〖 司隷 洛陽 都城 にて 〗

 

恋姫達と艦娘達は、兵たちを睨み付けながら機会を窺う。

 

兵達も、顔を歪みませて、刃を向ける事を躊躇する者、欲の塊となりて目を輝かせ狙う者と様々!

 

だが、皇女を人質とする前代未聞の行為に……何進側に対抗する術は、今は無く……このままでは、張譲側に軍配が傾く!

 

ーーーーー

 

そんな中、劉宏と十常侍たちが交渉している間に、一刀は恋姫、艦娘達に隠れて、何進と相談していた。 この状況を覆す為の打開策を作る為に!

 

ーーー

 

一刀「………何進、例の覇気を使う金縛りって、この人数でも可能?」

 

何進「数が多い───。 しかも、私が訓練を施した剛の者ばかりだ。 術に耐性もあるから難しい……な」

 

一刀「そうか……」

 

何進「だが───心に隙が出来れば、術は掛けやすくなる。 動揺するような予測不可能の出来事が起きればだが!」

 

一刀「……………!」

 

一刀が『ある事』を思いついた時と同時に、張譲側へ異変が起きた!

 

★☆☆

 

───────ゴロゴロッ!

 

十常侍の……皇女を人質に取る高望、宋典、そして郭勝の傍に……丸い物が転がって……近付いて来る。 

 

ーーー

 

高望「な、何じゃ? 鉄の『鞠』が転がって来おったが?」

 

宋典「ま、鞠にしては……動物の耳らしい物が付いておじゃるのぉ……?」

 

郭勝「気味の悪い物だ! こんな物、すぐに破壊してやるわ!!」

 

劉辯「─────!」

 

劉協「北───!?」

 

郭勝が、小刀を皇女から鞠に向けて変え、一つを突き刺そうと動く!

 

郭勝「ふん────ッ!」

 

─────スススッ!

 

───────スカッ! バキッン!!

 

郭勝「わ、儂の絢爛豪華の宝剣がぁ─────ッ!?」

 

すると───郭勝が何をするのか、分かっていたかのように避けて、前へ進む! 郭勝は、石の床に突き刺す事になり、自慢の小刀を己の手で破壊してしまい、唖然として見送った!

 

 

ゴロゴロ───ピタッ! 

 

────ガバッ!!

 

??「グーッガガガガガガッ!!」

 

??「カ─────ッ!!」

 

 

丸い物は、二人の宦官の傍に近寄ると……停止。 

 

そして───物体は急に飛び上がり、大口を開いた! 

 

鋭い鋸状の歯を持ち、焔を時折吐き出しながら、威嚇の鳴き声を上げる!

 

そんな、得体の知れない物が高望、宋典に襲いかかったッ!

 

高望「ひっ! ひぃ──っ! ば、化け物ッ! 化け物じゃ!!」ドンッ!

 

宋典「おじゃ────るぅッ!!」ドンッ!

 

二人は、己の身を守るため躊躇する間もなく、皇女を身代わりに投げ出した!

 

劉辯「───痛ッ!」バタッ!

 

劉協「────姉上ッ!?」

 

皇女の二人は、縄で拘束されている身! 当然ながら、逃げる事も避ける事も不可! 早い話が身動きが取れない、絶体絶命の状態!!

 

張譲「馬鹿がッ! 二人とも化け物に渡しおってぇえええッ!! 正式な血族で皇帝を継がせた方が、遥かに楽なのは知っておろう!!」

 

高望「わ、我らが死んでも宜しいのかぁ!?」

 

宋典「死にとうないッ! 死にとうないぃいいいッ!!」

 

張譲「───チィ! 死んでも支障など無かろう! お主達の代わりなど、幾らでもおるわ! しかし、皇女達の代わりは───おらんからな!!」

 

『────────!?』

 

張譲は、無残な姿になった皇女を予想して……振り向いた。 自分に向かってきたら……高望、宋典を身代わりにしようと考えながら。

 

ところが─────!

 

??「ガガガガガッ! 『ブチッ!』 クゥ~ン! クゥ~ン!!」

 

??「ガブッ! ガガガガガッ!!」

 

劉辯「(  ̄▽ ̄)ノ”●««««」ヨシヨシ

 

劉協「『たこ焼き』! すまぬ、早く縄を解いてくれッ!!」

 

皇女達を助けようと縄目を噛み切る『要塞』たち!

 

北方棲姫「タコ焼キ……違ウッ! ───早クゥ! コッチ来イッ!!」

 

十常侍たちの後ろには、何進配下の『北方棲姫』が居た。 

 

郭勝「……………………」

 

そして、足下には………白目を向いて倒れる郭勝。

 

郭勝は───後方より、北方棲姫の持っていた『菱餅』の角で叩かれ───気絶していたのだった!

 

 

◆◇◆

 

【 一触即発 の件 】

 

〖 司隷 洛陽 都城 にて 〗

 

張譲「き、貴様ぁ! あの時の!!」

 

趙忠「おのれぇ───ッ! 近衛兵よ! その不埒な者を倒せ! 生け捕る事などしなくて良いッ! 殺せぇ! 殺してしまぇ!!」

 

近衛兵『ハ───ッ!!!』バタバタバタッ!

 

ーーー

 

─────趙忠が殺害命令を出した! 

 

政敵の殺害は珍しい事ではない。 皇帝の寵愛厚い者が、捏造した罪を告げて、政敵を自殺、もしくは左遷させてから抹殺する前例がある!

 

しかし、今回、自分たちの目論見が全部バレてしまった。 このままでは、十常侍全員が処刑されるのは目に見えている。

 

なら……どうするか?

 

皇帝の一族は、宦官の力を知っている。 近衛兵もしかり……だ。

 

だから、言いくるめて罪を闇に葬る事も可能。

 

だが───何進や御遣い達は違う!

 

宦官の権力に屈しない者! 寧ろ、正面より対抗出来る『敵対関係者』!!

 

─────早急に排除しなければならない!!

 

そんな考えがあったのだ。

 

 

 

しかし、そうは問屋……艦娘達が許さない!

 

こちらも、姿、形は違えど……先の大戦で戦ってきた『艦』である!

 

上官を守護すると云う想いは、近衛兵如きに負ける事は無い!

 

ーーー

 

天龍「素手だからって、甘く見やがると……!!」ヘッ!

 

龍田「ものすっっごい~反撃を、お返しして上げるわね~!!」

 

ーーー

 

長門「来いッ! この長門──艤装無くとも武勲艦として、提督の命を守り抜いてみせるぞ!!」

 

ーーー

 

ビッグE「Street fighting(ストーリートファイト)か! 久々に滾るわね!」

 

アリゾナ「ねぇねぇ……何人倒せるか……競争してみなぁい? 賭けるのはぁ~て・い・と・く1日自由権利権!!」

 

スチュワート「の、乗ってあげても……いいわよ!!」

 

榛名「面白そうな試みですね! 私も参加しますッ!!」

 

霧島「榛名には負けないわよ? 奮戦するんだからッ! 」

 

雷「………電、また合体するわ! 準備してぇ!!」

 

電「…………仕方ないのですッ!」

 

響「フッ! 私の Боевое самбо(バエヴォエサンボ 日本名 コマンドサンボ)の恐ろしさ! 見せてやる!」

 

金剛「私が会得した……必殺のThe Fairbairn Fighting System(フェアバーン・システム )が火を噴くネ!」

 

比叡「お姉さまの邪魔するひとは、許さない! し、司令……は、関係無いです! お姉さまの為に───気合い! 入れますッ!」

 

ーーー

 

雪風「どうしましょ! どうしましょ!? 人を相手に無効化なんてぇ、雪風、始めてなんですぅよぉ!!」

 

木曾「俺たちは、軍艦相手だったからな……。 いや、提督とのスキンシップが攻略の鍵かも知れん! その加減を見極める事ができればなッ!!」

 

ーーー

 

暁「ちょっと! レ、レディに……まさか、相撲で相手しろと……! えっ? 合気道とか知らないのかですって!? 普通、深海棲艦に体術なんて使わないでしょう! ねぇ! ねぇってば!!」

 

翔鶴「私達は、弓が折れた場合の体術を教えて貰いましたが……」ショッボン

 

瑞鶴「大丈夫ッ! アイツらから武器を奪って攻撃すれば、私達の方が有利よ!! だから、翔鶴姉ぇ──頑張ろぉ!!!」

 

ーーー

 

港湾棲姫「アッ! アァアアア────ッ!!」

 

サラ「港湾棲姫さん!! 事情は……お察し致しますが、今は御自分の心配をなさって下さい!! 貴女が倒れてしまえば───哀しまれます!!!」

 

ーーー

 

艦娘……勿論、恋姫達も素手で応戦する準備をする。

 

流石に、朱里や麗羽は後ろに下げさせる!

 

一刀「二人とも! 急いでこれを膨らませて! 合図をしたら、口から離して!!」

 

朱里「はっ! はいっ!!」

 

麗羽「まぁ……御遣い様ですから、従いますけど。 本来名族を使うのに、礼儀が適っていませ『早くッ!!』────分かりましたわ!!」

 

一刀「────! ────!!」

 

そして、二人は……一刀がポケットより取り出した『風船』を膨らませ、一刀は、別の物に空気を入れていた。 

 

 

◆◇◆

 

【 一刀の奇策 の件 】

 

〖 司隷 洛陽 都城 にて 〗

 

双方が激突し出す直前、力が抜けそうな音が鳴り出した。

 

『ブゥーーーーーーー!』

 

『ブゥ、ブゥーーーーーー!!』

 

ーーー

 

近衛兵「───?」

 

近衛兵「──!? ───!?」

 

天龍「な、なんだぁあ!?」

 

猪々子「おいおいッ! こんな時に、呑気な音出す奴は誰だよぉ!!」

 

ーーー

 

近衛兵と艦娘達がキョロキョロと辺りを見渡す!

 

そして、次に────!

 

『パアアァァァァ────ッ!!!』

 

と、大きな音が鳴り響いた!!!

 

ーーー

 

近衛兵『ビク────ッ!!』

 

翔鶴「こ、今度は何なのぉ!?」

 

ーーー

 

一刀が────何進に叫ぶ!!

 

一刀「何進! 今だぁ!!」

 

何進『カッ─────!!』

 

何進から強力な覇気が、方向性を持って向けられる!!

 

向けられた先は───近衛兵! 

 

一斉に顔が青ざめ、動けなくなる!

 

一刀は、近衛兵達が持っている捕縛用の縄で、全員縛り上げるように命じ、複数の艦娘が処理に当たった!!

 

 

★ーー★ーー★ーー★

 

一刀が持っていたのは、前の世界で寄った『薬屋』のオマケ『音が鳴る風船』である。 空気を入れ、膨らませてから口を離すと……『ブゥー』と鳴るタイプの風船。

 

そもそも、なぜ薬屋に寄ったかと云うと……『胃薬』を買いに。

 

世の中に数ある鎮守府の中で、よく使う『三大使用薬』があるそうだ。 

 

……最後の物は、その鎮守府の環境次第で変わるが、『1番 胃薬』 『2番 風邪薬』は不動である!

 

胃薬は……食あたり、精神疲労、食べ過ぎ。

 

多分……思い当たる提督は多いと思う。 

 

比○カレーとか……○風の朝食とか……

 

風邪薬……体力低下が多い激務、水を被る事が多い為。

 

3番が………睡眠薬、精○剤etc.

 

何に使うかは……まぁ……想像にお任せ。

 

一刀は、その使用が高い胃薬を買いに行き、オマケで貰った。 風船が2個、それを入れていた紙袋を。 

 

一刀『ウチの鎮守府じゃ……取り合いになるしな。 喧嘩の種をワザワザ持ち込むのも馬鹿馬鹿しい』タタミタタミ……スッ

 

そう考えて、ポケットの中に綺麗に折り畳み……入れていたのを忘れていたのだ。 

 

一刀は、風船を朱里と麗羽に膨らませ、その間に何進へ相談! 

 

何進にも承諾を得て、直ぐに風船が入っていた『紙袋』を膨らましたのだ。

 

そして、双方動き出した時に、風船を鳴らして気を削ぎ、その終わりに『紙袋』を叩いて、破裂させて驚かせたッ! 

 

その隙をついて、何進が覇気を放ち、金縛りにさせる!

 

三段階の構えを持つ『精神操作術』である。

 

★ーー★ーー★ーー★

 

 

何進「一刀ッ! よくやった! これで十常侍共を───ッ!?」

 

北方棲姫「アイツラ……逃ゲタ……」

 

何進が、残り十常侍を捉えようとしたが、室内には………既に居ない!

 

北方棲姫は、皇女を守護するだけで精一杯らしく、十常侍をみすみす見逃してしまった様子。

 

近付くには、北方棲姫にやられた郭勝ただ一人、転がっていただけだった!

 

★☆☆

 

何進は、麗羽たちに十常侍追討の将に命じ、都城内の兵士達を使い、十常侍を捕獲するよう命じた!

 

一刀も、配下の将に十常侍を追わせるため、何進に竹簡に許可を記載して貰い、部隊を分けて都城内の捜索を指示する!!

 

ーーーーー

 

一刀「逃げ足の早い奴らだ! 朱里、桔梗、焔耶──三人を指揮官に命じる! 残り十常侍の後を追うんだ! 艦娘達も四隊に別れ、一隊が陛下の守備、後の三隊が追撃に付いてくれ!」

 

ーーー

 

金剛「私達、金剛姉妹艦は朱里に入るネ! 朱里、Please do me this favor!」

 

朱里「て、天の国の言葉でしゅか!?」

 

榛名「分かりづらくてすみません! 姉は『よろしくお願いします』って、申しています! 妹の榛名です! 指揮官、どうか御指導の程を!」

 

朱里「い、いえッ! 此方こそ!!」

 

比叡「私も頑張りますから! 比叡、行きます!!」

 

霧島「貴女の知謀の数々、聞いていますよ! 艦隊の頭脳と言われるように、勉強させて貰います!」

 

朱里「はわわわッ! き、恐縮ですぅ!!!」

 

ーーー

 

焔耶「ワタシのところには………」

 

天龍「しゃあねぇ……この天龍様が付いてやるぜ!」

 

焔耶「………………むっ!」

 

龍田「ごめんなさいね~! 天龍ちゃん、焔耶ちゃんの事が気に入って、心配だから付いて行くって聞かないのよ~! 私も~お供させて貰うわね~!」

 

焔耶「─────はっ!?」

 

天龍「ばッ! 云うなぁ!! お、お前のその……なんだぁ……。 熱いところが気に入ってるんだ! だ、だから……手伝わせろ!!」

 

木曾「俺もだ! ここなら、俺の力が発揮できそうだしな! よろしく頼む、指揮官殿!!」

 

ビッグE「アタシもコッチに入るよ! 提督を見ていると……ついつい厳しくなっちまう! 偶には離れて……この世界を知らなくちゃな!」

 

焔耶「理由は……色々あるみたいだな。 わかった! ワタシは指揮官として──北郷様に命じられた身だ! 如何に『天の御遣い』と云われる貴女達でも、文句は言わさないぞ! ワタシに付いて来いッ!!」

 

『了解(しました~)!!』

 

ーーー

 

桔梗「さてぇ………わしには?」

 

雷「よろしく頼むわね! ジュウジョウジ……って奴らを捕まえて、早く司令官を安心させたいのよ!」

 

電「第六駆逐隊が麾下に入るのです! よろしくお願いしますね!」

 

桔梗「な、何じゃ!? 女童ばかりか……?」

 

暁「わ、私だって……私だって………成長すれば……レディになるもん!」

 

桔梗「─────ッ!?」

 

響「まぁ……気にしないでくれ。 指揮官が魅力的な女性だから、暁が勝手に落ち込んでるだけだ。 束の間だが……宜しく頼む!」

 

桔梗「……わしこそ……軽はずみじゃた! ……すまぬ!」

 

暁「………いいわよ。 レディは、このくらいで挫けない! 必ず見返してやるんだから!!」

 

桔梗「ふむっ! 流石は北郷殿に付き添ってきた者達じゃ! お主らの力頼りにさせて貰う! 宜しく頼むぞ、小さな英傑達よ!!」

 

『はいっ(了解)!』

 

ーーー

 

こうして、十常侍と何進、一刀たちの戦いは……一応の決着が付いた。

 

しかし……劉宏の余命は……幾ばくも無い。

 

皇女達も……北方棲姫が護衛に付き添って……近付く。

 

劉宏との……最後の対面を………迎えようとしていた。

 

 

 

ーーーーーー

ーーーーーー

 

あとがき

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

 

リアルが予想以上に忙しくなって、疲れで作業が進みませんでした。

 

今回も、何とか上がりましたが……まだ忙しさが続きます。

 

今度の更新は、ヘタをすると……二週間後に!?

 

なるべく早く上げたいですが……どうなるか。

 

また、よろしければ読んで下さい!

 

 

 

 


 
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