簡単なあらすじ・・・
武将が女の子ばかりという不思議な三国志の世界から戻ってきた北郷一刀。
落胆する彼の目の前に、彼の世界で天の御遣いの訪れを予言した管輅が現れる。
管輅が言うには、この世界は元々一刀が居た世界である。
だが、同時に一刀の望んだ世界でもあるのだという。
一刀の望み・・・それは別れてしまった彼女たちとの再会である。
その言葉通り、管輅と別れた彼は桃香、愛紗、鈴々、朱里、雛里、星と再会する。
彼女らと再会を果たした一刀であったが、彼女達の住む場所がない事に気付く。
途方に暮れてしまうところだったが、聖フランチェスカの理事長の計らいで女子寮に住める事が決まった。
その女子寮で、管理人を務めている紫苑と再会できた。
その後、手分けして他の仲間を捜す事になった。
果たして、他のみんなと再会できるのであろうか・・・。
桃香と星は、女子寮近くの公園付近を捜す事にした。
この公園は、学園の敷地内にあるのだが、膨大な広さで普段は一般に開放されている。
夏休みと言う事で、公園内では子供達が走り回ったり、キャッチボールなどで遊ぶ姿も見られた。
その平和そうな情景に、桃香も星も心が温かくなってくる。
桃香「ここは、本当に平和なんだねぇ。」
星「全く・・・。平和だからこそ、このように気兼ねなく楽しめるのですな。」
適当に会話しながら見知った顔がないか見回る2人。
と、ここで聞き慣れた声が聞こえてきた。
??「おーほっほっほっほっ・・・。」
桃香「この声って・・・まさか・・・。」
星「嫌な予感がしますが、確認しないわけにはいきますまい。」
2人が声のした場所に行くと、木陰にあるベンチで座りながらなにやら声を上げている見慣れた姿を見つけた。
桃香「麗羽さん!!」
麗羽「あらー!!桃香さんに星さんではないですの。ごきげんよう。」
そこには、もの凄い存在感のある髪型とスタイルの袁紹こと麗羽が鎮座していた。
挨拶をしたかと思うと、2人とは違う方向を向きなにやら声を上げ始めた。
星「ごきげんようって・・・。相変わらず脳天気なお方ですな。」
麗羽が違う方向を向いた事を確認し、毒を吐く星。
麗羽の耳には聞こえないように小さな声で言ったつもりだったのだが
麗羽「ちょっと・・・、誰が脳天気ですって!!」
麗羽の耳にはキチンと聞こえていた。
さすがの星もこれには驚き
星「いや・・・、いい天気だなと言ったのだ。」
とっさに嘘をついた。
すると
麗羽「本当にいい天気ですわね。」
そう言って空を見上げた。
雲一つ無いまさに快晴という青空がそこには広がっていた。
星は一緒に見上げながら
星(単純な人でよかった・・・)
と内心胸をなで下ろした。
桃香「ところで、麗羽さんは何をしていたんですか?」
麗羽「それは、あれですわ。」
麗羽が指さした方向では、何人かで球状の物体を蹴り合っていた。
星「さて・・・、あれは何かな?」
麗羽「あれは、サッカーとかいう競技だそうですわ。」
星「サッカー・・・。」
桃香「なんだか楽しそうだね♪」
聞き慣れない言葉ではあるが、その様子を見る限り楽しそうである。
と、その中に見知った人物を発見した。
??「こっちに蹴ってくれー」
??「もう待ってよー!!」
袁紹軍の2大看板、文醜こと猪々子、顔良こと斗詩の2人である。
2人とも数人の男の子に混じってサッカーをしていた。
その様子を見て、武人の血が騒いだのか星も動きたくてうずうずし出した。
桃香も熱くなり始めた。
だが、麗羽は声を上げるだけで動こうとしない。
桃香「麗羽さんは、一緒にやらないんですか?」
麗羽「華麗で優雅な私にはあんな泥臭いこと似合いませんもの。」
確かに、猪々子も斗詩も服に泥を浴びたように汚れていた。
普段なら桃香も星も、最低限の身だしなみという事であんまり汚したりはしないのだが、今はあの中に混ざりたい感情が巻き起こっていた。
そして・・・
星「おい!!私も加えてくれー!!」
桃香「あっ!!私もー!!」
桃香と星がグラウンドに乱入した。
突然の登場に驚く参加者達。
特に、猪々子と斗詩の驚きようは近年稀に見るものだった。
ここで、一旦中断して新たな参加者をチーム分けしてルールを教えた。
さらに5分ほど休憩して試合を再開した。
練習を兼ねた試合という事で30分という時間で行われた。
結果は・・・桃香の参加したチームの勝ちだった。
桃香の対戦相手は、走り回るたびに揺れる桃香の胸にばかり注目してしまいいつもの動きが出来なかった。
その腑抜けっぷりに、猪々子は怒ったが星と斗詩は自分の胸を触りながら
星・斗詩(私だってなかなかのモノなのになぁ・・・)
と、ちょっとしたライバル心を燃やしていた。
いい汗をかいたと麗羽の待つ場所に戻る一同だったが、戻ってみて驚いた。
麗羽は寝ていたのである。
そういえば、途中から声が聞こえなかったなぁと思いながら猪々子が麗羽の体を揺らす。
猪々子「麗羽様、起きて下さいよ。」
麗羽「うーん。。。」
何度か揺らして麗羽は目を覚ました。
麗羽「あら、もう終わりましたの?」
猪々子「もうじゃないですよ。寝ていたくせに。」
斗詩「本当です。」
麗羽「だって、退屈でしたもの」
そう言って大きな欠伸をする麗羽。
桃香「それなら麗羽さんも参加すればよかったじゃないですか。」
麗羽「さきほども言いましてよ。華麗で優雅な私はこんな泥臭いこと似合いませんって。」
そう言って高笑いをした。
その様子を見て桃香や星もうんざりとなった。
斗詩「そういえば、お2人はなぜここに?」
桃香「あっ。」
サッカーをしていたせいですっかり忘れていた。
桃香「あのね・・・」
桃香は今までの事を説明した。
その話を聞き、驚く3人もとい1人。
猪々子「へー、ここはあの兄ちゃんが住んでいた世界なんだ。」
麗羽「どおりで、成都にしては暑いと思いましたわ。」
斗詩「麗羽様に文ちゃん・・・。」
脳天気2人組に呆れる斗詩。
星も
星(やはり脳天気な方だ)
と、今度は声に出さず心に思う。
だが、気持ちを切り替えて話し出した。
星「主・・・じゃない、一刀さんが会いたがっておられる。一緒に来られないか?」
別に会いたがっている訳ではないが、こうでも言わないと麗羽は動かないだろう。
桃香「そうそう。待っている場所は涼しくて気持ちいいよ。」
屋外は日陰でもうんざりする暑さになっている。
この桃香の涼しいという言葉が決めてとなった。
麗羽「一刀さんが会いたがっているのであれば、伺わない訳にはいきませんわね。猪々子、斗詩、行きますわよ。」
猪々子「はい!!麗羽様!!」
斗詩「・・・。」
斗詩は、2人に呆れてまだ戻ってきていない。
麗羽「斗詩、返事が無いですわよ!!」
斗詩「はーい!!」
こうして、桃香と星は、麗羽、猪々子、斗詩の3人を見つけ女子寮へ連れて行く事に成功した。
ただ、何か忘れているような気がする桃香と星であった。
あとがき
現代に戻ってしまった天の御遣い北郷一刀君の物語その4です。
その3もたくさんの支援&コメントありがとうございます。
ここから仲間捜しも佳境にはいる訳ですが、まずは桃香と星のペアの話を書いてみました。
桃香と星の場合、誰を見つけるのが自然か・・・と考えてやっぱり元太守である麗羽かなと。
サッカーは、桃香と星なら似合っていそうな気がしました。
当初は野球をさせようかなと思っていたんですが
サッカーの方が手軽なので方向転換しました。
星の話し方は難しいですね。
どうしても違和感が出てしまいます。
また恋姫やり直して研究した方がいいかな。
最後の忘れている事・・・気付く方もいるかと思います。
いつか報われるさ、きっとね(笑
今回もご覧いただきありがとうございました。
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天の御遣い帰還するのその4です。
ここから4組に分かれたメンバーが仲間捜しをしていきます。
まずは、桃香と星のペアの話です。
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