No.76109

真・恋姫†無双 【“漢女(オトメ)”が“乙女(オトメ)”で恋姫†無双?!】 陸

Chaosさん

うほっw時間がないw

はい、って事でやっとこすっとこ陸が完成しましたですますだすよはい
まず始めに……前回ここ見て肆に支援追加してくださった方々、本当にありがとうございます
前回あれで救われましたが……なんかそれじゃいけないような気がして……

続きを表示

2009-05-28 23:31:42 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:3112   閲覧ユーザー数:2547

『舞い踊る……』

 

 

<黄巾党>襲撃から翌日

一刀達はここでようやく桃香達と合流した

一刀達は町の人達と一緒に亡くなってしまった人達を手厚く埋葬した

中には泣き崩れる人や未だにその人が死んだ事が信じられない人が沢山いた

そのお墓の前に一刀はただ立ち尽くしていた

 

一刀「………」

 

桃香「ご主人様……」

 

一刀「……俺さ、知らなかったんだ」

 

桃香「えっ?」

 

一刀「人と人との戦い……殺し合いをさ。俺達の世界……いや、俺がいた所ではそんな事なかったから……」

 

四人「………」

 

一刀「こんな……人を殺して、殺した奴は何を得る?!何も得ないはずだ!

    こんなのただの憂さ晴らしだろ!!それで自分達も殺されたら自業自得だろ?!

    残された人達は何を得る?……何も得ないよ………残された人達の心にただ悲しみが……

    怒りが刻まれるだけだ……」

 

零姫「ご主人様……」

 

一刀が流す悲しみの涙を、怒りに震える背中を零姫達はただ、見守るしか出来なかった

 

一刀「……桃香」

 

桃香「はい」

 

一刀「愛紗」

 

愛紗「はっ」

 

一刀「鈴々」

 

鈴々「応なのだ」

 

一刀「もう一度聞かせて……君達がどんな世界を目指しているのかを」

 

一刀は真剣な顔つきで、桃香達を見つめた

 

桃香「私達の願い……ううん、私達が目指す世界は」

 

鈴々「皆と一緒に遊んで、笑顔で暮らせる世界なのだ!」

 

愛紗「皆で安心して外で田を耕したり、川で洗濯できるような世界にする事……それが」

 

三人「私達(我々)(鈴々達)の目指す世界(なのだ)」

 

一刀「うん、俺もそんな世界を一緒に見たい。だからこれからも全力で君達に力を貸すよ……零さん」

 

零姫「はい」

 

一刀「零さんにとってコレは酷な事だって分かってる……それでも、俺達には零さんが必要なんだ!

    これからも、俺達と一緒に……戦ってくれますか?」

 

零姫「……えぇもちろんですよ、ご主人様」

 

一刀「ありがとう」

 

5人がその答えを聞いて微笑みあっている、その時

 

町人A「あっ……あの!」

 

一刀「?」

 

一刀達が後ろを振り向くと、そこには200人近くの人がいた

 

町人B「俺達も……俺達も連れて行ってはくれませんか?」

 

一刀「えっ?!」

 

桃香「駄目だよぉ!?貴方達は……」

 

町人A「ここにいるのは……家族を失って、行き場を失った者達です」

 

一刀「……っ!?」

 

町人B「家族を奪った<黄巾党>が許せない!……けどそれより」

 

町人A「貴方の涙に……見ず知らずの私達の家族の為に流してくれた涙に!貴方達の志に感動しました!」

 

町人B「捨て駒だって構わない……だから」

 

町人「ぜひ!我々をお供に!」

 

一刀「………」

 

桃香「ご主人様、どうするんですか?」

 

一刀「……分かった」

 

町人A「本当で……」

 

一刀「ただし、条件があります」

 

愛紗「ご主人様?!」

 

条件をつけると言い出す一刀を、桃香達は信じられないといった顔で見つめる

 

町人B「……条件とは?」

 

一刀「……ここで誓ってもらうよ」

 

町人A・B「………」

 

一刀「………今から貴方達は……俺達の“家族”だ」

 

全町人「えっ?」

 

桃香「ご主人様♪」

 

一刀の真意を知り、桃香達の顔が笑顔になる

 

一刀「捨て駒?ふざけないで下さいよ、誰が“家族”を捨て駒なんかにしますか?なぁ皆」

 

桃香「まさか♪」

 

愛紗「えぇ、誰がそのような事を」

 

鈴々「その通りなのだ♪」

 

零姫「ふふっ♪」

 

一刀「あぁ♪分かりましたか?俺達は今から“家族”です」

 

町人A「……っ!」

 

一刀「俺の名前は北郷一刀、貴方の名前……教えてもらえますか?」

 

一刀が笑顔で、目の前にいる町人に手を差し出す

 

町人A「……はいっ!北郷様!!」

 

 

 

一刀達と町人達が全員自己紹介が終わる頃にはもう日が沈み始めていた

 

零姫「もうこんな時間……ご主人様、今日はどうされますか?」

 

一刀「えっ?!もうそんな時間!!うわっどうしよう……」

 

桃香「?、何かこの後あるんですか?」

 

一刀「うん、あぁ!どうしよう!もう行っちゃったかな趙雲さん」

 

趙雲「呼びましたかな?」

 

一刀「うぉうっ!」

 

一刀の後ろからヌッ、と趙雲が出てきた

 

一刀「いつの間に!?」

 

趙雲「この場には最初からいましたが、北郷殿の後ろにはつい先程」

 

一刀「そうなんだ……まだ胸がドキドキいってるよ」

 

趙雲「それは失礼な事をしました……それにしても北郷殿、貴殿の志を聞き、この趙子龍感服致しました」

 

一刀「本当?ありがとう」

 

桃香「あの~ご主人様?その人は?」

 

桃香が首を傾げながら一刀に聞いた

 

一刀「うん、この人は趙雲さん、公孫賛さんの所で客将をしているらしいんだ」

 

趙雲「えぇ、この祭りで美味しいメンm……けふんけふん、警邏をしてくるように言われましてな」

 

桃香「へぇ~~そうだったんですか……えぇっと」

 

趙雲「ふむっ、また自己紹介が遅れましたな……私の姓名は趙雲、字を子龍、真名を星と申します、以後お見知りおきを」

 

一刀「へっ?真名って!」

 

星「何かおかしいですか?私は先程の志を聞き、北郷殿達に預けてもよいと思ったのですが……」

 

一刀「………」

 

星「………」

 

しばらく二人は無言のまま見つめ合って

 

一刀「……ありがとう、星さん」

 

星「星……でよろしいですよ。あと敬語は止めてくだされ、背中がむずむずしますゆえ」

 

一刀「うん、わかったよ星。昨日も言ったけど俺には真名が無いから、一刀って呼んでくれると嬉しいな」

 

星「うむっ、分かりました一刀殿」

 

桃香「それじゃ私も星さんに真名を預けますね♪私の姓名は劉備、字は玄徳、真名は桃香って言います♪」

 

張飛「鈴々もなのだ!姓名は張飛、字が翼徳、真名が鈴々なのだ」

 

零姫「私の名は貂蝉、真名は零姫よ♪」

 

愛紗「………」

 

桃香「……あれ?愛紗ちゃん?」

 

一刀「愛紗?」

 

一人、なぜかムスッとした顔で名乗ろうとしない愛紗

 

一刀「えっと……どうかしたの?」

 

心配した一刀は愛紗の顔を覗いた

 

愛紗「うっ……むぅ~////」

 

零姫「……あぁ、そういう事ねぇ♪愛紗ちゃん、ちょっとちょっと……」

 

そういうと零姫と愛紗はちょっと離れた場所まで行って、一方的に零姫が何かをしゃべり戻ってきた

 

愛紗「……我が姓名は関羽、字を雲長、真名は愛紗だ……」

 

愛紗はまだムスッとした顔だったが、星に自己紹介をした

 

星「う…うむっ」

 

一刀「……ねぇ零さん」

 

零「ん?なぁにご主人様♪」

 

一刀「愛紗をどうやって説得したの?」

 

零姫「ふふっ♪それはね……女同士のひ・み・つ♪ですよ♪」

 

零姫は一刀の耳に息を吹きかけながらそう言った

 

一刀「////」

 

星「それでは自己紹介も終わった事ですし……一刀殿、貴殿達は伯珪殿に会いに行くのであろう?」

 

一刀「伯珪?……あぁ公孫賛さんの字か、そうだけど公孫賛さんは俺達より遥かに上の立場だろう?

    そこに桃香が友達だからといってズカズカ行くのも……」

 

星「ならば私が少し助力致しましょう」

 

一刀「えっ?」

 

星「零姫殿の力の片鱗は昨日見せてもらいました、それに愛紗殿や鈴々殿も見た限りでも強いとお見受けする。

   今伯珪殿は義勇兵を鍛錬・指揮出来るような強者を探している所、そこで私が北郷殿達を推せば簡単でしょう」

 

一刀「そうだけど……いいの?」

 

星「えぇ……ですが今日はもう遅い、明日から動き始めた方がいいと思うのですが……それでよろしいですかな?」

 

一刀「分かった、ありがとう」

そして翌日、一刀達は公孫賛のいる街に向かい、一週間後

一刀達は無事に公孫賛が治めている街に到着し、そこで星と一旦別れた

翌日

 

桃香「白蓮ちゃ~~~ん♪」

 

公孫賛「桃香!久しぶりだな~!」

 

桃香「久しぶりだねぇ~~♪」

 

公孫賛「あぁ、それで趙雲……って真名を預けてもらったんだよな、

     星から昨日大体の話しは聞いたんだが……まさか人助けがしたいとは」

 

桃香「あはは~~(汗)」

 

公孫賛「まぁいいさ……それより少数の兵と強い将を連れてきたって聞いていたんだが……」

 

桃香「えっと……そのね?兵隊さん達は本当に連れてきたんだけど……全員実戦した事が無い人達なんだ♪てへっ♪」

 

公孫賛「……はっ?」

 

桃香「実はね………(説明中)………って事なの」

 

公孫賛「はぁ……まぁ桃香らしいっちゃ桃香らしいけどさ」

 

桃香「えへへ~~♪そんな、照れるなぁ////」

 

公孫賛「褒めてないから!」

 

桃香「あぅ~~……でもねでもね!強い将ってのは本当なんだよ!?」

 

公孫賛「あぁ……その事については星の折り紙付きだから信じてはいるけど……

     武官として自分の目で一応確認しておきたいから紹介してもらえるか?」

 

桃香「うん♪それじゃ愛紗ちゃんから♪」

 

愛紗「はっ、私の姓名は関羽、字は雲長、真名は愛紗と申します、公孫賛殿」

 

公孫賛「へっ?」

 

鈴々「鈴々の姓名は張飛、字が翼徳、真名が鈴々なのだ♪」

 

公孫賛「ちょっと!」

 

零姫「私の名は貂蝉、真名は零姫よ♪」

 

公孫賛「お前等待てって!」

 

公孫賛が大慌ててで自己紹介を止めた

 

桃香「?、どうしたの白蓮ちゃん?」

 

公孫賛「どうもこうもあるか!?お前等何さらっと真名を言ってるんだ?!」

 

桃香・愛紗・鈴々・零姫「……?」

 

公孫賛「いや、一斉に首を傾げられてもこっちが困ってるんだから……」

 

桃香「なんで?」

 

公孫賛「……もういい、桃香はちょっと黙っててくれ」

 

桃香「あ~~、酷~~い白蓮ちゃん!私だけ仲間外れにしようとしてる~~!」

 

公孫賛「……お前等真名を預ける事がどんなに重要な事かちゃんと分かってるのか?

     桃香と一緒にいすぎて忘れてるんじゃないか?」

 

桃香「無視された?!それに馬鹿にされてるよ?!ねぇねぇ愛紗ちゃん、私馬鹿じゃないよね?」

 

愛紗「忘れてなどおりませんよ公孫賛殿」

 

桃香「………」

 

公孫賛「なら桃香の友達だからか?そういう事なら……」

 

愛紗「いえ、預けてもいいと思ったから……貴女となら信頼しあえる……いいえ、今はそれだけにしておきます。

    私は信頼できると思ったからこそ、我々は真名を預けたのです」

 

鈴々「へぇ~、鈴々そんな事考えてなか……むぐ」

 

零姫「ちょっ~~と黙ってましょうねぇ鈴々ちゃん♪」

 

公孫賛「……わかったよ、なら私もお前等……愛紗達に真名を預ける。私の姓名は公孫賛、字は伯珪、真名は白蓮だ」

 

愛紗「はい、よろしくお願いします白蓮殿」

 

白蓮「あぁ」

 

二人が笑顔で握手を交わす

 

零姫「終わったかしらぁ二人共?」

 

白蓮「ん?あぁもういいけど……どうしたんだ?」

 

零姫「そろそろ放っておくと可哀想かなぁって思ってぇ♪」

 

愛紗「放っておく?……桃香様!ご主人様!?」

 

一刀「いいんだ……どうせ俺は自己紹介すぐ終わるから……真名なんてないしな……」

 

桃香「いいもんいいもん……どうせ私はお馬鹿さんなんだもん……」

 

零姫が指差すそこには、膝を抱えてブツブツと呟いている桃香と一刀がいた

結局、二人は愛紗と白蓮の懸命の説得により、少しだけ立ち直って、そこでようやく一刀の自己紹介が行われた

(その時はもう月が出ていた)

そして今日はもう遅いからと、これからの話は明日する事になり、一刀達は白蓮が用意してくれた各部屋で就寝した

 

 

 

ドタドタドタ……

 

一刀「……ん」

 

ドタドタドタドタ…

 

一刀「………」

 

ドタドタドタドタドタッ!

 

一刀「ん……ん~~?、なんだ?」

 

一刀が外の騒がしさで目が覚める

扉を開けるとちょうどそこに白蓮と文官達が数人いた

 

一刀「白蓮さん?」

 

白蓮「へっ?あぁ北郷か……先に行っててくれ、すまないなこんな早くから騒がしくて」

 

文官達を先に行かせ、白蓮はすまなそうに一刀に言った

 

一刀「いえ、別にいいですけど……どうかしたんですか?」

 

白蓮「どうもこうも……<黄巾党>がけっこう近くまで迫って来てるらしいんだ」

 

一刀「なっ!<黄巾党>が近くまで来てる?!」

 

白蓮「あぁ、深手を負った斥候が伝えてくれた……そこまではいいんだよ、そこまでは」

 

はぁ……と白蓮が1つため息をついた

 

一刀「?、どういう事?」

 

白蓮「……それを聞いていた星が目を爛々とさせて一人で出撃したらしい」

 

一刀「……はぁっ?!!」

 

白蓮「たくっ……あの馬鹿」

 

一刀「それでどうするの?!」

 

白蓮「それを今他の文官達も叩き起こして考えようと……」

 

一刀「それじゃ遅いよ!」

 

白蓮「しかしな!」

 

と、その時

 

愛紗「この騒ぎは何事だ……ご主人様!」

 

零姫「んも~~うるさいなぁ……どうしたの~~?」

 

一刀「愛紗!零さん!いい所に……ってちょっと待って、零さん今どこから出てきたの?」

 

欠伸をしながら出てきた零姫は、何故か一刀の部屋から出てきたのだ。

もちろん零姫もその部屋を指差した

 

白蓮「北郷……抑えろとは言わないが……まぁなんだ……その、な?////」

 

愛紗「ご主人様……」

 

一刀「違うからね?!白蓮さんが考えてるような事無かったからね!?愛紗もそんな鬼のような顔しないで!」

 

零姫「ご主人様酷い!昨日あんな激しく私を求めたじゃありませんか!!」

 

一刀「へっ?!」

 

零姫「初めてだと言っても荒々しく何度も何度も……うぅぅ」

 

零姫がよよよ……と泣き崩れる

 

愛紗「ご主人様~~~~~っ!!!!」

 

一刀「誤解だ~~!!!」

 

バチ~~~~ンッ!!!

 

 

 

星「はっはっはっはっ♪この程度か<黄巾党>♪この程度ではまだまだ私の名は世に轟かんなぁ~♪」

 

地を覆い尽くすほどの群れの中、女が一人、笑いながら槍を巧みに扱い、男達を斬り捨てていた

 

男A「ひぃ~~~っ!」

 

男B「このアマ……ぎゃっ!」

 

星「はぁ~~~~っ!」

 

男(頭)「女一人に何やってんだてめぇら!」

 

星にやられっぱなしの男達を見て頭らしき男が怒鳴り始めた

 

男C「あの女強いんだよ!」

 

星「はいはいはいはい~~っ!」

 

男D「ぐわっ!」

 

男(頭)「あぁ?!だからなんだよ!てかお前等一人一人で相手してるからいけないんだろうが?!一斉に襲えばいいだろう!」

 

男C「けどこの大人数の居る場所で剣なんか振り回したら他の奴に当たっちまうだろ!」

 

男(頭)「分かってねぇな!いいか?!他の奴に当たったらそれは自分が悪いんじゃねぇ、そこに居るそいつが悪いんだよ」

 

男C「なっ?!」

 

男(頭)「それに……数が減ればその分俺達が楽しめるんだぜ?ふふふふ……」

 

男C「……前から思っていたんだ、これは都でのうのうと暮らしている奴等に民の気持ちを知らしめる為、

   他の所の太守をちょっと脅かしていただけのはずなのに……お前が来てからというものだ、

   同じ農民を殺し始めたり……そういう事をし始めたりする奴が増え始めて……もう我慢ならん!全部貴様せいで!」

 

男Cが男(頭)に斬りかかる……が、周りに居た男達が男Cを剣で串刺しにした

 

男C「かはっ……」

 

男(頭)「イイ子ちゃんぶってんじゃねぇよ、てめぇも<黄巾党>に入った時点で俺達と同類なんだからよ。

      それに俺を殺しても、もう遅いんだよ……くくくっ、あははははは~~~♪」

 

星「む?今一瞬場が乱れたような……まぁよい、どうせ私の力に脅えてだろうからな♪はっはっはっ~~♪」

 

星のその慢心の心……それが一瞬の隙を生んだ

 

ガシッ!

 

星「なっ?!」

 

男D「掴……まえ……た」

 

星が殺したと思っていた男が実はまだ息があり、星の足を掴んだのだ

 

星「っ!この……」

 

男達「アアアアァァァァッ!」

 

男達もその一瞬を逃すまいと、一斉に襲い掛かった

 

男(頭)「馬鹿っ!!殺すんじゃ……」

 

星「ここまで……」

 

星が己が天命もここまで……と思った

 

???「……ぁぁぁぁああああああっ!!」

 

刹那、二つの“線”が星の横を通り抜け、“線”が通った場所に居た男達は次々と四方八方に飛んでいった

 

星・男(頭)「なっ?!!」

 

その“線”がまた戻ってきて、星の前で止まった

 

???「やっほ星ちゃん♪」

 

星「零姫……殿?それに愛紗……」

 

パ~~~~ンッ!

と乾いた音が響く

その音の元は……星の頬を叩いた愛紗の手からだった

 

星「つぅ……なにを」

 

愛紗「この馬鹿者が!!」

 

星「っ!」

 

愛紗「一人で<黄巾党>と戦って……きさまはなにさまのつもりだ!」

 

星「それ……は……愛紗殿、なぜお主泣いて……」

 

星は反論しようとしたが、愛紗の瞳から流れる涙を見てその気が失せてしまった

 

愛紗「しらんっ!どれだけの……どれだけのひとがしんぱいしたとおもっている!!」

 

星「………」

 

愛紗「どれだけの……」

 

零姫「愛紗ちゃん、もういいわよ」

 

零姫が愛紗をギュッと抱きしめる

 

零姫「……星ちゃん」

 

星「………」

 

零姫「愛紗ちゃん達にとってね……真名を預けるって事は、その人と“家族”になりたいっていう意思表示なの」

 

星「……っ」

 

零姫「そんな事言われても迷惑だって分かってるわ……

    それに星ちゃんが何をしようと、私達にはそれを止める権利は無い、だってそれは星ちゃんが決めた事だから……

    だけどね?これだけは覚えておいて、貴女がいなくなったら、たくさんの人が悲しむ事を……

    もちろん、私だってそうよ」

 

星「………」

 

星はそれを聞いて、ゆっくりと一歩……また一歩と零姫とまだ零姫の胸の中で泣いている愛紗に歩み寄った

 

星「……関羽殿、貂蝉殿」

 

愛紗「………」

 

星「……貴殿達に真名をお返しします」

 

零姫「………」

 

星「それで……私みたいな者が“家族”になれるかどうか分からぬが……

   どうか今一度、新たな気持ちで私に真名を教えてくれませぬか?」

 

零姫「……えぇ♪いいわよぉ♪私の真名は零姫」

 

愛紗「……うむ、私の真名は愛紗だ」

 

星「私の真名は星……これで私は、愛紗や零姫殿の“家族”になれただろうか」

 

零姫「何をいまさら♪星ちゃんはもうとっくに私達の“家族”なんだから♪」

 

星「……ありがとう」

 

男E「……えぇ話しや」

 

男(頭)「あぁ……って違ぇっ!お前等何うっとりしてんだよ!」

 

男(頭)が近くにいた男Eの頭を引っぱたいた

 

男E「いてっ!頭だってうっとり見てたじゃないっすか~!」

 

男(頭)「うっせ!どうでもいいから早くあいつ等を生け捕りにし……」

 

男F「ぎゃっ!」

 

男(頭)が言う前に襲い掛かっていた男が、零姫の【月香】によって一刀両断にされた

 

零姫「……全く、いい所なのに全部台無しじゃない」

 

星「全くですな……愛紗、零姫殿、私は“少し”お仕置きが必要だと思うのだが……いかがかな?」

 

愛紗「……丁度私もそれを言おうとしていたところだ」

 

零姫「あら♪全員一致で同じ事考えてたんだ♪それじゃ……」

 

三人は“笑顔”で自分の得物を構えて

 

零姫「聞け!愚かにも我等に歯向かおうとする者共よ!!」

 

零姫は【月香】で襲い掛かってきた男達を舞うように斬りつけ

 

愛紗「弱気者達から作物を盗み、あまつさえ民を殺した貴様等の犯した罪、万死に値する!」

 

星「それと、我々の邪魔をしたこともな!」

 

男G「それで同じぐらいの罪なのk……ぎゃ~~っ!」

 

星「うるさいっ!」

 

愛紗と星は【青龍堰月刀】と【龍牙】で時には斬り、時には突き、時には薙いで男達を屠っていった

 

星「我等に恐れをなした者は逃げ惑え!」

 

愛紗「歯向かう者はこの【青龍堰月刀】の錆にしてくれる!」

 

男H「ひぃっ!」

 

その場にいた<黄巾党>の四分の一が逃げ惑い、残りは果敢にも立ち向かった者だが、もう半数以上が亡骸になっていた

 

零姫「……ふふっ♪どう星ちゃん、後ろを任せられる人がいるって?」

 

零姫が男を斬りつけながら星に聞いた

 

星「うむっ……言葉ではとても表せられませんな」

 

零姫「そっ♪」

 

星「あえて言うなら……いいものですな」

 

零姫「……えぇ、そうね♪」

 

そして三人は背中合わせになって

 

愛紗「我は天の御使いが一の家臣、関雲長!」

 

星「我は常山の昇り竜、趙子龍!」

 

零姫「我は妖美艶麗なる舞姫、貂蝉!」

 

愛紗・零姫・星「この名、その汚い魂にしかと焼きつけよ!!!!!」

男(頭)「くそっ!くそっ!!くそっ!!!なんなんだあいつ等は!!」

 

男(頭)が数人の男を連れて、愛紗達のいる場所から離れていっていた

 

男(頭)「なんとしても逃げるんだ!そして体勢を立て直してまた……」

 

その時

 

男Ⅰ「か……頭!前!」

 

男の一人が前方を指差す

 

男(頭)「なん……だ」

 

男達の逃げている方向……そこには

 

白蓮「お前等!公孫賛軍の名にかけて<黄巾党>を一人残らず逃がすんじゃないぞ!」

 

公孫賛軍「おおおおおおおっ!」

 

男(頭)「……嘘だろ」

 

公孫賛の大軍が円を描くように<黄巾党>を包囲していたのだ

男達は呆然とし、その場に尻餅をつきただ捕まるのを待った……

 

 

 

一刀「……<黄巾党>を方包囲。それで愛紗達の武を見て、

   戦意喪失して逃げて来る奴等に大軍を見せて更に追い討ちをかけて逃げる気さえも失せさせる、

   それで捕まえたそいつ等から党首を聞きだす……か、さすがは名軍師様だね二人共」

 

???「はわわっ、めいぎゅんしにゃんて!しょんにゃこちょありましぇん……はぅぅ」

 

???「あわわっ、朱里ちゃんぎゃんばっちぇ……あぅぅ」

 

名軍師といわれた二人の女の子が舌足らずになりながら慌てていた

 

一刀「ふふっ♪さて、そろそろ俺達の“家族”を迎えに行ってあげようか」

 

桃香「はい、ご主人様♪」

 

数分後、頭を含めた男達を捕まえ、一刀達は愛紗達と無事合流した

 

 

『舞い踊る三匹の龍と舞姫』

って事で、

前回投票してくださったみなみなさま

一通りどんな順番で投稿していこうか一応固めたんで見てやってください

……あぁ、投票した意味ねぇじゃねぇかとか、すいませんすいません!石投げないで下さい!

 

 

貂蝉√(貂蝉ENDかハーレムEND、もしくは両方投稿か)→

左慈&干吉√『五胡に現れし天の御使い』→

???→

及川&一刀√『もう一人の御使い?』です

 

あとの雪蓮&華琳√『最悪な出会い』と小橋&大橋√『悪の娘・悪の侍女(メイド)』は合間に書いていこうかと……w

今は小橋&大橋√『悪の娘・悪の侍女(メイド)』を同時執筆中です

それで雪蓮&華琳√なんですけど……短編で済ましちゃおうかどうか悩んでるんですけど……どうすればいいんでしょう?w

長編にすると左慈&干吉√と同時進行かな?って感じです

皆さんが楽しめるように頑張りたいんで、感想と一緒にコメントよろしくお願いしますw


 
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