No.760027

真・恋姫無双 別たれし御遣い 第二十一話

ZSANさん

鞘華の去就

2015-02-22 11:27:09 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:3160   閲覧ユーザー数:2722

 

~鞘華視点~

私は2日後には寝台から起き上がれるようになった

右腕の痛みはまだあったが、大したものでは無い

私は孫呉の重臣と交流を持ち(真名は預けてもらえなかった)、街も許可を貰って見回った

一君はかなり心配していたが、仕事が有るので私に付きっきりと言う訳にはいかない

起き上がれるんだから、そこまで心配しなくても大丈夫なのに

まあ、嬉しいんだけどね

孫呉の重臣は皆、個性は強いけど良い人達だ

孫策を助けた事になってるから、それも好意的に受け止めてくれる理由だろう

街の様子も活気が有り、善政を敷いているのが窺える

これなら、一君の事もあるから問題ないかな

 

更に、5日が過ぎた

そろそろ孫策に話をするべきだろう

朝、起き上がり着替える為に服を脱ぐ

部屋には姿見が置いてあり、それが目に入る

鏡には私が写っていて、その中で右腕の傷は目立つ

大きく、綺麗な物では無い

「傷を残してしまったのは申し訳ない」

と華佗に謝られたが、命を助けてもらった人物に怒るほど愚かでは無い

ただ、傷が有る事は嬉しい事では無い

男性は傷のある女性って嫌うかな・・・

そんな事を考えていたら

「鞘姉、起きてる?」

と、慌てた様子で一君が部屋に飛び込んで来た

私はまだ服を着ていない下着姿

「きゃ~~~!」

一君を叩き飛ばした

ノックもしないで女の子の部屋に入って来るなんて!

反省しなさい!

もしかして、他の娘にも同じ事を・・・

そう考えたら、新たな怒りが湧いて来た

「いててて・・・

 酷い目に会った」

「どっちが悪いか、分かって言ってる?」

私はまだ怒りを解いていない

「ノックをするのは私達の世界では常識!

 女性の部屋に入る時は特に!」

「すいません」

私達を先導する為に(私が一君を叩き飛ばした為、遅くなり様子を見に来た)前を歩いている女性

静里(彼女だけ真名を預けてくれた)に

「痴話喧嘩をしないで下さい」

そう言われて、何も言えなくなった

案内されたのは、謁見の間

孫策への答えをする為に

 

部屋には孫呉の重臣が全て揃っていた

部屋の空気が張りつめている

「遅かったわね、鞘華」

孫策の第一声に

「着替え中の女性の部屋を覗く、不届き者が出たので」

一君を横目で睨みながら答える

「覗いたわけじゃ無く、偶然の事故なのに・・・」

反省したかな?

「一刀もわざわざ覗かなくても、抱ける女がいるのに

 まあ、それは置いとくわ

 で、怪我の具合も良さそうだし、そろそろ返事を聞かせてくれる?」

孫策は笑みを浮かべているが、その目付きは鋭い

答えの察しは付いているが、警戒も怠らない そんな所かな

「ええ、私は孫呉に留まらせて貰うつもりよ

 孫策、構わない?」

「前にも言った通り、歓迎するわ」

その一言で張りつめた部屋の空気は弛緩した

そして、皆が真名を預けてくれた

一君が預けて貰っていない蓮華と思春も

「姉様(雪蓮様)の命の恩人に預けぬ理由は無い」

と言って預けてくれた

 

「さて、皆聞いて

 鞘華は孫呉との繋がりが弱いから、一刀との子が鞘華だけじゃ物足りないわ

 だから、一刀と皆の間に子を作る件は継続よ」

その雪蓮の言葉に

「良かった」

そう呟いた人物がいた

皆がその声の方に目を向けると、その人物は氷雨だった

~一刀視点~

「え」

皆の第一声はそれだった

「静里かと思ったのに」

「まさか、氷雨を落としていたのか」

そんな声が聞こえるが、取り敢えずは無視

「いえ、その、そうじゃなくて

 あわわ、別に未来の知識が素晴らしいから魅かれたとかそんなじゃ無く

 ええと~、違うんでしゅ」

「氷雨、貴女狼狽しすぎ

 朱里の口癖や、噛み癖まで出てるわよ」

静里が氷雨に冷静なツッコミを入れる

「まあ、氷雨が一刀と子を作るのは問題ないわ

 ね~、一刀」

雪蓮が茶化すが、俺には笑えなかった

後ろに黒い気を出している人物がいたから

「一君~、怒らないから正直に答えなさい

 何人、落とした~!」

既に怒ってるだろ 鞘姉

「そう云えば、虎牢関では私の胸を触るし・・・

 何時からそんな女たらしになった~!」

そう言いながら斬りかかって来る

「逃げるな~

 私はそんな子に育てた覚えはないわよ~!」

「俺も鞘姉に育てられた覚えは無いよ~」

逃げながら答える

壁際に追い詰められて動きが止まった時、雪蓮が

「一刀、鞘華の胸触ったんだ

 感想は?」

「適度な柔らかさと、弾力が有りました」

しまった

「忘れなさいって、言ったでしょ~!」

「正直に言ってしまった~」

「あはは、楽しくなりそうね」

「問題も山積みだな」

「あわわ、私はなんであんな事を・・・」

「氷雨、私みたいに認めなさい」

俺は明日の日を、迎えられるのだろうか

~あとがき~

 

鞘華は正式に孫呉に加わりました

 

氷雨が既に一刀に魅かれてました

唐突に感じるかもしれませんが、洛陽の戦いの後で世話してましたから

その時の武を見て、その後未来の知識を見せれば、無理は無いかと

 

コメントで「タイトルに偽り」との意見を頂きました

最後の局面で合流なら兎も角、中盤で合流ならタイトルに偽りだろう、と言われた物として受け取りました

ネタバレしない程度に言い訳します

このまま一緒に孫呉で天下統一に向かうのは間違いありません

ただ、すんなりとは行きません

この考えが有るからこの時点での合流です

まあ、二人のイチャラブが有るのは否定しませんが

これ以上はご容赦ください

 

更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです

 

 

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
17
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択