主人公・設定
北郷一刀
元・天の御遣い「魏」ルート終端から7年が経ち少年から青年へ。
外史への未練から三国志や兵法などの文献を読みあさり、そこから得た知識と乱世を駆け抜けた経験から一人前の軍師クラスの実力を身につけた。
また、元の世界に戻ってから体を鍛えに鍛え、剣術、槍術(刀って脆いらしいし実戦的ではないと思い槍を持たせました。)を学び一般将軍並(凪くらい?)の武芸を身につける。
武器
無銘・刀(太刀:全長70cm、紅漆で全体を塗り込めた紅漆太刀)
千鳥十文字槍:なんか馬超の槍っぽいやつ
容貌
卒業し、体も大きくなったので聖フランチェスカ学園の制服ではない。
「洛陽よ、私は帰ってきたッ!!」
などと『ソロ○ンの悪夢』と呼ばれた男を頭に想い描きながら叫んでみる。
周りから不審な目で見られたが気にしない
そんなことが気にならないくらい興奮しているからだ。
なぜなら・・・
「……7年か」
そう、俺は戻ってきたのだ。
美少女だらけの三国志演義の世界に!!
「しかし、賑やかになったものだな」
洛陽に着いてからあちこち見回ってみたが随分賑わっている。
『あなたがその場に居ないことを死ぬほど悔しがるような国を作ってあげる』
などと言っていたような気がするが…。
「さすがは、曹孟徳だね」
有言実行ってやつだ。
「……でも、これはいくらなんでも普通じゃないな。祭りでもやっているのか?」
洛陽の空気は尋常ではない。
都市の全員でなにかのお祝いしているようだ。
「まぁ、それよりもさー。誰も気づかないってどう思うよ?」
ここまで市を徘徊してきたが、俺が天の御遣いと気づかれた様子がない。
なぜだ?
「フランチェスカの制服を着ていないからだろうか?」
まさか、『天の御遣い』=『ぽーりーえすてーるの服着た人』といった認識なのだろうか?
今、俺は昔とは真逆の黒で統一された服を着ている。
(悪者キャラに憧れるお年頃だ)
デザインはこの世界の一般的な中華風なものである。
そこに真紅に染められた刀を腰に差し、手には槍を持っている。
「もう、制服を着るような歳じゃないしな」
あれから7年もう俺は少年ではなく青年になった。
体も大きくなったし、学園の制服を着るには厳しい歳である。
「……まぁ、いいけどね」
天の御遣いとして敬われたいわけじゃない。
みんなに……華琳に会いたくてここに戻ってきたのだ。
だから……べ、別に寂しくなんかないんだからぁ!!
…………………。
…………。
気をなおして知っている顔を探し、辺りを見渡す。
「警備隊の奴らは元気にしているかな?」
市は混雑しているが混乱はしていない、きっと警備隊がきちんと機能しているのだろう
「凪達もがんばっているみたいだな」
「……う~ん。それにしても、誰にも会わないなー」
以前なら外出するたびに誰かに会うほどエンカウント率が高かったのだが
「……ん、あっ、あれは!!!」
あの両サイドで自己シチョーするクルックルッな髪型している奴なんて彼女しかいない!!
「……華琳」
俺は夢中で駆けだした。
彼女に近づくにしたがってどんどん人が増えていく。
どうやら、彼女の居るのは広場のような場所に建った舞台の上で、その周りにはとても人が集まっている。
「すまん。ちょっと通してくれ」
人ごみをかき分けながら近づいていく。
やがて彼女の顔を肉眼で認識できる距離にまでくることができた。
彼女がこちらに気づいた様子はない、だが俺は気づいてしまった。
彼女の隣にいる人物に!
「……誰だ。あいつは?」
彼女の隣、そこには……。
糸目にしながら周りに微笑みかけるハンサムな野郎がそこにいた!!
「だ、誰だよ!?」
近くにいたおっちゃんに聞いてみた。
「ん?あの御方を知らないなんてお前さんは旅人かなにかな?ありゃ~司馬懿様だよ」
「!!!!!」
司馬懿だって!?
司馬懿って、正史で諸葛亮がついに勝てず、魏の2代皇帝、曹叡が死去した後にクーデターを起こして、魏の全権を握ったっていうあの司馬懿か?
「そんな!!!みんな美少女になるわけじゃないのか?」
いや。そんなことより……近いよ!!!二人の距離が!!それにとても親しげだ!!!!
クソッ!!離れやがれ!!!華琳は俺の嫁だぞ!!!!
「つか。あの、腕に抱かれているものはなんだ?」
今更気づいたが華琳はなにかを大事そうに抱いていた。
「あぁ、曹丕様だ。今日で1才になられる、未来の魏の王さ。このお祭りも曹丕様の誕生を祝ったものだよ」
先ほどのおっちゃんが俺の疑問に答えてくれた。
「なっ!!!!」
本日2度目の驚きだ。
「こ、子供?」
華琳の?名前から判断して、母親は彼女だろう。
なら父親は?真っ先に思いつくのは隣のあいつだ。
曹丕の誕生祭に曹操、曹丕親子の隣にわざわざいる人物が無関係な訳がないだろう。
まして二人はとても親しげ、ときている。ならば曹丕の父親は司馬懿?
「……は、ははは……」
乾いた笑いしか出でこない。なんだか現実感が薄れていく、
さっきから一歩も動いていないのに彼女との距離がとても遠くなったような気がする。
華琳が皆にむけてなにか言っているようだがよく聞き取れない。
唯一解かったことといえば……赤ん坊をあやす彼女はとてもいい笑顔をしていたことだ。
……つづく!!
あとがき
これは「魏」の終端から数年後に北郷一刀が再び外史に戻ってきたところから始まりますが、ヒロインは華琳ではないです。
元の世界に戻ってきてしまったが、いつか再び外史に戻ることを夢みて自分を磨き続け
パワーアップした一刀というのが書きたくて「魏」ルート後の世界にしました。
曹魏から離れ、天の御遣いという肩書きも捨て、己の力で生きていくみたいな感じでいきたいです。
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魏ルートアフターです。
華琳様大好きな方は、不快に感じる内容かもしれません
キャラ崩壊注意!