【 何でやねん! の件 】
〖 司州 河南尹 鶏洛山付近 にて 〗
月「ケホッ! ケホッ! あ、ありがと……詠ちゃん……」
貂蝉「ごめんなさいぃねぇん! 月ちゃんが無事だと分かって……嬉しくて思いっきり抱きしめちゃたぁのぉおお! 許して頂戴ねぇええ!?」
詠「か、顔を近付けるなぁ!! 本当にぃ……洒落にもならないわ! 助けておいて、直ぐに絶望に叩き込みなんて……どこまで鬼畜なのよ!?」
月「え、詠ちゃん……私も大丈夫だったから……ねっ? 許してあげて?」
詠「はぁ~~っ!! 何で月って……そんなに優しいの? 文句ぐらい言ったって良いのよ!? 文字通り、息の根を止められるとこだったのにっ!!」
月「だっ、だって……おば様は……私にとって……第三のお母さんみたいだからぁ『月ちゃ~ん!! 貴女って子は! 貴女って子はっ!! ちょぉうせぉん大感激いぃ───ッ!!』───えぇっ? へぇうぅぅうッ!?!?」
詠「─────いいぃ加減になさいぃぃいい!!!」
月の懇願に、詠は許し気になっていたが……更に貂蝉が感激の余り、熱い抱擁を月に行う為………詠が遂に爆発した!
卑弥呼「………貂蝉! また一歩、漢女への高みに昇ったか………!」
卑弥呼は、その様子を涙ながら……嬉しそうに眺めていた。
ーーー
翠「卑怯な真似しやがって! 錦馬超を舐めるなぁ!!!」
───────────!!
翠が銀閃を振るい、近付く傀儡兵を吹き飛ばす!
蒲公英「お姉様ぁ!! この兵、幾ら倒しても起き上がってくるよ!?」
翠「弱気な事いうなぁ! 蒲公英!! 母様が、あたし達の倍以上の敵を相手取って戦ってるんだ! これくらいの事で………なっ!!?」
傀儡兵「ーーーーーーーッ!」シュッ!
蒲公英「姉様ぁ──危ないぃぃ!!」
翠「────────!!」
倒したハズの兵が……再度起き上がって向かってくると云う、奇想天外な出来事に……大慌てな蒲公英!
そんな蒲公英を庇いつつ、群がる敵を悉く倒す翠!
しかし、二人の体力も限界が訪れようとする矢先、翠が倒した兵がムクリと起き上がり、槍を突き出す!!
??「…………えい!」
傀儡兵「ガァ────ッ!?」バシィ──ン!!
傀儡兵の首が直角に傾き………目を見開いた驚愕した顔で……倒れ動かなくなった。
翠「あ、あれっ!? 攻撃が当たんねぇ………?」
その謎の攻撃は……周囲の傀儡兵にも向き、次々に倒されていった。
!!!!!…………………ザッザッザッ!
周囲の傀儡兵を片付けた後、その攻撃を繰り出し者が近付いた。
恋「もぅ……大丈夫!」
蒲公英「あぁ! 恋っ! ありがとぉ……お?」
恋に礼を述べようと恋を見ると………恋の持つ武器に違和感が………?
蒲公英「───って、その武器……どうしたの?」
恋「……貂蝉が……使えって……」
翠「アイツが? そんなモンで……よくもまぁ……」
恋の手に持つ物は……長さが一丈(約2.30㌢)あるハリセン。
恋「霞……よく言ってた。 ツッコミの……神器!」
恋は、それを再度握り締めて、新たに近付く傀儡兵達を打ちのめす!!
パァ──ンッ! パァ──ンッ! パパァ──ンッ!
『ガァーーッ!』『グフゥーーッ!』『ゴヘェーーッ!』
恋「ふっ! ………楽しい!」
恋の口角が少し上がりつつ、新手を張り倒し葬り去って行く。
ーーー
翠「すげぇ……あの威力、痛そうな凄まじい音! まさしく神器……だぜ!」
蒲公英「─────何でやねん!?」 パシィ!
恋の武器を、素直に感嘆する従姉へ……思わずツッコミを入れてしまう……蒲公英だった。
◆◇◆
【 望み の件 】
〖 司州 河南尹 鶏洛山付近 にて 〗
華琳「……因縁ある筒井は……捕獲できた! だけど……」ギュッ
華琳は……戦場を大きく俯瞰した。
前線は、膠着状態に陥りそうになっていた。
一刀が麗羽達の助けを得て左翼を保ち、 春蘭、秋蘭が息のあった呼吸で攻守を行い、右翼を優勢に進めている。
しかし、中央は……桂花達が動き……専守防衛に入っている。
理由は……突破力がある武将が配置出来ない。
いや、季衣や流琉が居るが……久秀の動きが分からないため、要である華琳の守備を厚くした桂花の考えである。
★ーー★ーー★ーー★ーー★
桂花『私達、軍師が……中央で采配を振るい刻を稼ぎます! 華琳様! その間に……打開策を思案して下さい!』
華琳『それは逆よ! 私が前に出て、貴女達が考えるのが役目じゃない!?』
朱里『いえっ! 華琳様が討たれれば、我が軍勢は瓦解致します!!』
華琳『しかし………ッ!!』
雛里『……天城様は……軍師でした……。 だけど……前線で活躍、兵達を鼓舞し、多くの将の信頼を集められ、このような決戦の場を整え、最後に倒れました!! ……だから、私達も!! 及ばなくてもぉ……ふ、ふぇ~ん!!』
桂花『……華琳様。 軍師とは、如何に勝利を自軍へ捧げれるか……と身命を賭して闘う者達です。 だから、私達が……身体を張り時を稼ぎます! どうか、その間に……良策を編み出して下さい!!』
華琳『あ、貴女達……! でも、手足となる将が居なければ、命令など!?』
??『あぁ~! 華琳様……私を忘れてるぅ!! 私だってやれば出来る子なんだよぉ~~??!』
華琳『桃香!?』
桃香『うん………! 私が出るよ! 皆を守るのが……私の役目なんだよ。 愛紗ちゃんも鈴々ちゃんも苦しんでいるのに……私だけ……呑気にしていられない! 《桃園の誓い》……今こそ、実行しなきゃ!!』
★ーー★ーー★ーー★ーー★
桂花達は……華琳を逆に説得して、自ら死地に飛び込んで行ったのだ。
ーーー
あれから……かなり時が経過した気がする……。
最初は……戦場を見渡して、戦場の推移を予想しつつ逆転の糸口を探したわよ! あの子達……特に桃香が……あんな事言い出すから……。
先の大洪達の活躍、朱理達の行動で……士気が向上した事は好機!
これを生かして、攻勢に転じようとしたけど……敵の大軍勢、不死に近い身体の兵が全面に出てきて、こちらの形成があっという間に傾き……予想外の星達の負傷もあって、指揮系統に狂いが生じ………この状態。
最早……この膠着を維持出来るのも……不思議なぐらい。
華琳「…………買い被りすぎよ。 私は……颯馬のような知謀なんて……持ち合わせてないもの。 いいえ……例え持ち合わせていても、時間が足りない! それに、策を施すだけの人望も、力さえも………!!」
私は……絶を強く握り締め……最後の大号令を掛ける事にした!
華琳「(ごめんなさい……一刀、春蘭、秋蘭、桂花! ありがとう……朱理、雛里、桃香! そして……最後まで……私に付き添ってくれた将や兵達!)」
落ち込んでいた私の身体に……覇気が漲る!
華琳「私は!! ───貴方達の想いに背く事が無いよう! ぶざまな生より誇り高き死を選ぶ!!! 曹孟徳の力! 思い知りなさい!!!」
ーーー
華琳は…………声高々に大号令を上げた!!
覇気が纏う……その小さき身体は……数倍の巨躯に見間違う程に威厳を保たせ、配下の将兵達に緊張感を味あわす!!
華琳「覇王と云われし……この曹孟徳!! この世に仇なす輩を、道連れに死出の旅へと参る!! 供をと思う者は、この曹孟徳に従え!! 命惜しい者は疾く逃亡せよ! 恨みも憎みもせん! 覚悟が決まった者だ───えっ!?」
『待てぇ────ッ!! 早まるなぁ!!』
華琳の決死の覚悟を……嘲笑うように飛び込んできたのは……白馬義従を引き連れた白蓮!! おっと失礼……。 華琳の厳正極まる演説を……見事に折ってくれた公孫伯珪!!
白蓮「わざわざ言い直すなぁ!! コッチだって死に物狂いなんだぞぉ!! なんだっ! あの白装束はぁー!! 首斬らないと倒れないなんて、反則じゃないか!? ───とっ! 曹孟徳! 待てぇ! 早まるなぁ!!」
華琳「なっ!? なんでぇ! 公孫伯珪が此処にいるの!? 周囲は大軍勢で囲まれて蟻の入る隙間さえないのに!! はっ! まさか? 偽者ぉ!?」
白蓮「おぉ───いっ! 偽者が素顔で現れるか!? 大体、私の偽者が現れた程度で、この敵有利の状況が覆るもんかぁ! あぁ……自分で言ってて……情けなくなってきた~~!!」
華琳「………その落ち込みよう……どうやら本物のようね? ねぇ! 教えて頂戴! 外側は何が起こっているの? 公孫勢だけで……この大軍勢を突破できるなんて無理よ! 裏で手を引いてるのは……誰なの!?」
華琳は、慌てて駆け寄ってきた季衣と流琉に指揮を任し、落ち込んで地面に字を描く白蓮を立たせ、勢いよく尋ねた!!
華琳の目は───確信的な期待で輝いていた!!!
『あの軍師が───何らかの策を発動し勝負を仕掛けた!!』……と信じて。
◆◇◆
【 颯馬への想い の件 】
〖 司州 河南尹 鶏洛山付近 にて 〗
《 董卓陣営内 にて 》
月は…………信じられない様子で…………ユックリと近寄る人物を見ていた。
この国とは違う異国の服を着込み、何時もの笑顔を浮かばせながら……傍に明智光秀と関雲長に支えて貰い……歩み寄る一人の男を………。
ーーー
貂蝉「うふっ! 策は成功したよぉうねぇ~? おじゃま虫は退散よぉん!」
卑弥呼「うむっ! 儂もだぁりんの手助けをしてこよう! いい漢女は、内助の功も高いのだ! とお───ッ!!」
貂蝉は、卑弥呼を伴い瞬時に消える。
ーーー
詠「ゆ、月……………!」
月「詠……ちゃん! おば様! これって……現実なのかな? 夢なんかじゃ……無いよね? ねぇ……な、何か……言っ『………月様』──へぅ!」
颯馬「………月様。 この天城颯馬、遅参してしまい……汗顔の至り……」
颯馬は、膝を付き頭を下げて……月に謝罪した。
月「……………………」ブルブル ブルブルッ!
顔を俯き……身体を震えながら……手を伸ばす。
颯馬の顔や身体を……小さい手でペタペタと……触れる。
月「あぁ──────────ッ!」
颯馬「俺は……一応……生きていますよ? 華陀より『安静にしていろ!』と云われましたが……まだ……やる事があったので……」
月は……颯馬に向かい……何か呟く。
月「………………………ボソッ」
颯馬「………えっ?」
よく聞こえなかった颯馬は、顔を上げ月に向き直ると……月は、顔を赤くして目に大粒の涙を溜めて……への字に曲げた口を開き……!
月「……馬鹿。 馬鹿……ですよ。 本当に馬鹿ですよッ! 馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿ぁ馬鹿ぁ──天城颯馬の大馬鹿あぁぁぁああッ!! うわぁ───んッ!!!!!」
泣きながら怒鳴り散らすと、颯馬に飛び込み抱きしめた……。
月「天城様がぁ! 死んじゃたとぉ! 華水母様のように別れる事にぃ!! なっちゃったかとぉ!! ものすごく悲しかったぁぁああのにぃいい!!! 良かったぁ! 死んでなかったぁ! 死んでなんかなかったぁああ!!!」
余りの剣幕に……最初は驚いた颯馬も……月が自分の為に泣いてくれるのを知り、月の背中をゆっくり撫でながら……嗚咽する月の耳元で礼を言う。
颯馬「月様………有り難う御座います。 俺の為に泣いてくれて……。 俺も今回……死を覚悟していました。 だけど……愛紗の的確な攻撃、光秀達の援護、親友の華陀が……適切な治療をしてくれたお陰です……!」
月「…………………ぅうぅぅ!」
そう云うと……月の抱擁を優しく解き、顔を対面して話す。
月「…………! あ、天城様ッ!?」
颯馬「申し訳ありません……月様。 俺は、まだ……やり残した策を実行しなければなりません! この策が済めば……必ず俺達が勝てます! いえ、勝利を約束し、月様に捧げましょう!!」
颯馬は、恭しく……再度……頭を下げると────立ち上がった!
月「………………あっ!」
颯馬「月様! 必ず、生きて帰ってきます! 光秀……! 俺を前線に連れて行ってくれ! この俺の秘策を……愛するお前に見届けて貰いたい………! 竹中半兵衛殿より預けられ……苦難の末……昇華した策を!!!」
光秀「………何時、如何なる時も……私は颯馬と共にいます。 生きる時も死する時も……貴方と一緒に………!!!」
颯馬「…………あぁ!!」
月は……放心状態で颯馬達を目で追った。
一対の絵画のようなやり取りに……知らずに拳を握り締める。
颯馬達は……前線へと向かい、その後ろを少し遅れて……小太郎、鹿介、愛紗達が追いかける!
ーーー
小太郎「うぅ~~ッ! 何を二人で甘い雰囲気出してるですかぁ!! 私達も付いて行きますぅ!!」
鹿介「某も……最後の最後まで……天城殿にお供しますぞ!!」
ーーー
凪「ほらっ!? 貴女も付いて行かないと……策の威力が下がるんです!!」
愛紗「………………………はぁ………」
ーーー
忠勝「月様ぁ! 私達も傍に居ますから……安心して下されぇ! この本多忠勝!! 天城殿に指一本───触れさせないで御座るよおぉぉお!!」
ーーーーー
皆が前線に向かった後、詠が傍に寄ってき話掛けた。
詠「…………月……」
月「───はっ!?」
詠に声を掛けられ、月が頬を両手で叩く。
月「『パンパンッ!』へうぅぅぅっ! 痛ぁ~い!! え、詠ちゃん!? まだ戦いは、終わってはないんだよ!? わ、私達も頑張ろう!! ねっ!?」
詠「…………」ギュッ
月「え、詠ちゃ………ん?」
そんな……無理やり元気になる親友を優しく抱きしめる……詠であった。
◆◇◆
【 反撃の狼煙 の件 】
〖 司州 河南尹 鶏洛山付近 にて 〗
ーーーーー《 孫策陣営内 》
雪蓮「何なのよぉ! この気味の悪い兵は!? 刺しても、斬っても、蹴っても、殴っても、平気で起き上がってくるわ! 何とかならない──冥琳!?」
冥琳「無茶を言うなぁ!? この兵の弱点は、首を攻撃すれば良いと云うのは分かった!! そこを狙うように──命令は出してある!!」
雪蓮「何か『今ですぅ!』とか言っちゃて、パァ───ッと策が発動! それでぇドォ────ッと敵が壊滅するような物は無いの!? このままじゃ! 颯馬の仇を討つ前に、私達が討たれるわよぉ!? 小姑周大都督!!!」
冥琳「媚びろうが、貶されようが、そんな都合のいい策が出来るかぁッ!! この弱点を得ても、孫呉の兵が多数……我々の為に倒れたんだぞ!? 私だってぇ────颯馬や兵達の仇を取りたいんだぁ───ッ!!!」
蓮華「二人共ぉ! そんな見苦しい争いをやる前に!! この場を保たせる事を考えなさい!!! ………颯馬が、あの世で二人の争いを見たら……きっと悲しむわよ? だから……最後まで! 頑張りま───ッ!?」
雪蓮「そうよね………ごめんなさい。 蓮華……ぁ? どうしたの? 口をパクパクして……後ろを指差してぇ………ええぇぇっ!?!?」
冥琳「確かに………蓮華様の申す通り……ん? 雪蓮までどうした? 何を後ろを見て……驚く………。 おかしいな、急に眼鏡の度が……悪くなったか? 私の目には……颯馬が立って歩いているように……見える……ぞ!?」
ーーーーー《 龍驤軍(戦極姫軍勢)》
一存「………騎馬の軍勢でも厄介なのに、こんな訳の分からねぇ奴らまで出してきやがって!! こんな陰険な謀を企む奴は……久秀しか居ねぇぜぇ!? 絶対に……生き延びて、一太刀浴びせてやる!!」
長慶「………しかし、順慶や久秀の涙は本物だと思う。 方向は私達と違うが……颯馬を恋い慕う娘だったのは間違いないだろう………!」
一存「姉さん! 姉さんは……『姉』として颯馬の死を悲しむのか? それとも……『乙女』として恋い慕うオノコとして嘆くのか?」
長慶「………こ、こんな時に、こんな戦場で……そのような恥ずかしい事を……聴きたいのかぁ!? お前はぁ!!?」
一存「いやぁ! 俺は、何時も姉さんの行く末を心配する……姉思いの弟さ! こんな時にでも……聴きたくなるんだ! 姉さんが選り好みしてると、婚期を逃しそうでね!?」
長慶「ば、馬鹿者ぉおお!! 私の事よりお前の行く末の方が心配だぁ!!」
一存「俺は大丈夫だよ! 颯馬の奴も、姉さんの行く末を心配して化けて出るかもしれないぜぇ?」
長慶「それを云うなら……お前の事を心配し………てぇ……………」
一存「おっ? 姉さん……? 何かあったのか?」
長慶が後ろを指差すので………振り返ると、天城颯馬が歩いて向かってくる。
二人は……顔を見合わせ……颯馬の姿を更に凝視する。
長慶「ほ、本当に………化けて出た………のか?」
一存「じょ、冗談………きついぜ、姉………さん!?」
ーーーーー
俺達は、ゆっくりと前線に向かう。
多くの将兵が───俺の姿を見て絶叫、驚愕、恐怖、畏怖と様々な反応を見せる。 貂蝉の教えてくれた策に、百人中百人が騙されたようで……普通の扱いをされないのが……良き証拠だろう!!
そんな中で、俺を見つけ近付いてくる将が………。
白蓮「颯馬ぁあ! やっぱり無事だったか!? 一体どうなっているんだ? お前が既に死んでる話で持ちきりだったぞ!! 合図があったから、謙信や信玄の協力で包囲を破って突入したのに……お前が死んでは元も子も無い!!」
颯馬「………そう云うふうに情報操作したんです。 それよりも……例の事は終わりましたか?」
白蓮「あぁ……!! 私達が到着した事、外で別働隊が攻撃している事を喧伝しながら、動き廻っているぞ!!」
颯馬「ご苦労様! これで、勝負は俺達の方に勝利が傾きます!!」
俺は、光秀や愛紗に支えて貰いながら……叫ぶ!!!
颯馬「大陸を守る為に……力を貸してくれる多くの者達よぉ!! 貴方達の奮戦で……我が策は成れり!! 今これより………天城颯馬の名において誓う!! この戦───我々の勝利で終わらせるぞぉ!!」
『あ、天城様が………生きて居られる!?』
『さ、流石……天の御遣い! そのお身体は不死身なのか!?』
『─────勝てるっ! 勝てるぞぉ!!』
颯馬は、付き従う……愛紗に顔を向け、注目する将兵に説明する!
颯馬「ここにいる関雲長は、この策の最大の功労者! 俺とワザと仲違いする事を反董卓連合より見せつけ、敵に反感を利用されて俺を殺害するように仕向けた。 よおぉく見るがいいっ!! そのお陰で……俺は生きている!!」
『うおぉぉ────────ッ!!!』
『関将軍! すげぇ───ッ!!』
愛紗「あ、天城様ぁ!?!?」
颯馬「…………これで、愛紗は堂々と北郷殿の所へ戻れる。 良かったな?」
愛紗「あ、貴方は…………本当に………」
颯馬「勇敢なる将兵達よ! もう一度宣言する! 我が策『挟撃十面殺の陣』は成れり! 後は、貴方達の活躍で勝てる!!! 思う存分に奮戦し、この大陸を! 国を! 家族を! 守り抜くんだぁぁあ!!!」
『おおおぉ──────────っ!!!!!!』
将兵達の雄叫びが、天高く響き渡った!
ーーーーーーーー
ーーーーーー
あとがき
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
来週あたりが忙しいので……義輝記の続きを急いで仕上げました。
誤字、脱字はありましたら……後日、直していきますので。
一年以上続いたこの作品も、次回かその次辺りで決着になります。
颯馬の策とは? 沈黙する于吉と久秀は? 別働隊の何進達は? と、色々ありますが……どうなる事やら。
また、よろしければ……読んで下さい。
おまけ
【 艦隊 真・恋姫無双 臨時出張版 】
〖 楽屋裏 にて 〗
加賀「…………………」ドンヨリ
赤城「あれっ? どうしたの……加賀さん?」
加賀「赤城さん……。 私達の小説5話目を見ました?」
赤城「閲覧数が伸びているな~と見ていたけど……。 その後……ボーキを食べに……じゃなく、夜の散歩に……出てましたよ?」チラッ
加賀「そうですか…………」ハァー
赤城「か、加賀さん!? どうかしたの? 体調でも悪いの!? 加賀さんのツッコミが無いなんてぇ! ね、熱でも………」
加賀「だ、だだ、大丈夫ですっ! ただ、少し気になる事があったんです……。 たわいも無い話ですよ……」ハァッ
赤城「加賀さんが、それじゃあ! 次の作品はどうなるんです! 加賀さんが影の主役なんですよぉ! 理由をはっきり言って下さい! もしかしたら、私に話せば、解決できるかもしれないじゃないですか!?」
加賀「そうですね……。 それではお話ししますが、他言は無用ですよ?」
赤城「えぇ………!」
★ーー★ーー★ーー★ーー★
私は、自分が活躍している最新の小説を見に行きました。
な、何ですか? その含み笑いは!? わ、私だって気になります。 提督には、私の情けないところなんて、見せたくないんですから!
すると……支援数が『7』から『8』になっていたんです!
えぇ! 正直……嬉しいですよ! 私達の活躍を喜んで、応援して下さるのですから。
ですが……その後に……あるとこに目が止まったの。 左上に最初の文章が出ているでしょう? あそこに、サブタイトルが出ているのだけど……。
【 珍○景 】………って。
それで、そこの話は何だったか考えたら……私が赤城さんに説教をされる不名誉な場面じゃないですか!
もしかして、まさに珍○景と……認定ボタン代わりに、押されてしまったのではないかと、気に病んでいるのです!
丁度……昨日は、その番組が放映されていましたから、考えられる事!
あぁ───!! このような姿を提督に……拝見されば……私は、私は───!!
★ーー★ーー★ーー★ーー★
赤城「……考え過ぎですよ。 そんな事は、このボーキでも食べて、忘れてしまうのが一番………『そのボーキは……どこで……?』………ギクッ!?」
加賀「まさか……貯蔵庫の中の!?!?」
赤城「あは、あはっ! あはははは……っ! ごめんなさぁ───い!!」
加賀「待ちなさい! 九九艦爆! 発進せよっ!!」
ーーーーー
ふと、五話目を見て思いつきました。
真実は、入れてくれた人だけが……ご存知です。
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義輝記の続編です。 よろしければ読んで下さい。
『艦隊 真・恋姫無双 出張版』も……オマケに付けました。