No.735015

ラルさん vs ノリスさん

enarinさん

○TINAMIへのモデル投稿の当方オリジナル製作ガンプラ、

『1/144 HGBF フルアーマーグフR35(ラルさん専用オリジナルグフR35)』

の背景を説明するために書いた、ガンダムビルドファイターズのオリジナルショートストーリーです。

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2014-11-04 13:50:06 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:1137   閲覧ユーザー数:1109

 ガンダムビルドファイターズ最終話から数年後のある日…

 

(ラルさんの家)

 

ハモンさん:あなた、悪いんだけど、今日の夕飯のおかず、買ってきて欲しいんだけど

ラルさん:え~、だってこれから、ノリス君の所で、新作グフのお披露目バトルw

 

ハモンさん:あ、な、た、言い訳すると、“まぜらとっぷスリッパ”で、シバく、わ、よ?

 

ラルさん:・・ごめんなさい、行ってきます・・・・・・

 

ハモンさん:(にこっ)じゃ、これメモ。私も家事で忙しいから、お願いね♪

(八百屋『ぎゃろっぷ』)

 

八百屋のコズンさん:ありやとやっしたー!

 

 ラルさんは、買い物かごを持ちながら、八百屋『ぎゃろっぷ』で、大根と人参を買って移動するところでした。

 

ラルさん:なんで、大尉とも呼ばれるワシが、こんな事を・・・・でも、ハモンのあのスリッパは怖いし・・・・

 

???:よぉ! 大尉!

 

 うつむき加減で歩いているラルさんの目の前に、個性的な髪型のおじさんが、同じくネギが入った買い物かごをぶら下げて、ラルさんに声をかけてきたのでした。

 

ラルさん:!? 大佐!

ノリスさん:うむ、いかにも“ノリス”だ・・・というか、自分で言っておいてなんだが、やはり公道で“階級っぽいあだ名”は、やはりおかしいか?

ラルさん:いやいや、相手に対する最高の敬称だ。おかしくなどないが?

ノリスさん:そ、そうか・・・・

 

 ラルさんは、そういえば買い物が無ければ、お互い会う事になっていたのを思い出したので、ノリスさんの件も訊いてみる事にした。

 

ラルさん:そういえば、ワシも大佐に連絡するのを忘れていたのだが・・・・お互い、苦労が絶えないようだな?

ノリスさん:いやいや、そうではない。連絡は出先でケータイからするつもりだったのだが。この買い物は、うちの“シローの旦那”と“アイナお嬢様”が忙しいので、私が買い物を買って出たのだ。言われたから来たのでは無いぞ?

 

ラルさん:(ぎくっ!)あ、いや、その・・・偉いな・・・そ、それと、もうアイナさんはシローさんと結婚したのだから、いくら大佐がアイナさんのお世話係を継続していても、“お嬢様”の呼称はおかしくないか?

ノリスさん:私にとっては、アイナお嬢様は、永遠に『お嬢様』なのだ

ラルさん:ははは・・・・・・

ノリスさん:ところで、買い物は終わったのか?

ラルさん:いや、まだだが、生ものはない・・・・近くの模型店で、一戦、どうだ? そもそも今日の予定はソレだったのだからな?

ノリスさん:・・・・ハモンさんの『まぜらとっぷスリッパ』、怖くないのか?

ラルさん:ちょっと一戦するだけなら、大丈夫だ! ほれ、こうやって、新作、持ってきたのだからな

 

 そういうと、ラルさんは、ガンプラを1機収納できる、ビルドファイター御用達のウェストポーチから、なにやら、グフR35、らしきガンプラを取り出したのでした。

 

ノリスさん:!? なんと!? 大尉のグフR35、改造したのか!?

ラルさん:ふふふ、サザキ・ススム君から、ギャンバルカン用のバルカンを貰ったので、予備機のR35を使って、全身バルカン装備でフルアーマー化したのだよ、機体名は『フルアーマーグフR35』だ!

ノリスさん:意外と素直なネーミングだな?

ラルさん:グフへの敬意だ。気にするな、で、キミのグフカスタムはどうなった?

 

 そういうと、ノリスさんは、同じくウェストポーチから、“白いグフカスタム”、を取り出したのでした。

 

ラルさん:なんと!? “グフ”で“青”友達のキミらしくない!

ノリスさん:あ、いや、なんだ、これ、まだ“グレーサフ”の段階なんだよ。実はその件でのお詫びの電話が、今回の電話のメインだったのだ。いや、最近家事が忙しくて、なかなか改造や本塗りが進まず、組み立て済みの“HGUC グフカスタム”だけもって、家を出たのだ

 

ラルさん:改造点は?

ノリスさん:ベースは変えるつもりは無いのだ。これにオリジナルパーツを付けて、それで終わろうと…

 

ラルさん:う、うむぅ…、キミのグフカスタム、そのものだけでも完成度はかなり高いのだが、ワシの改造フルアーマーグフでは、少々バトルを売るのは・・・

 

ノリスさん:気にするな、私のテクでカバー出来る。それに、素のグフカスタムの状態から、大尉の改造グフを見てみたい。では、そこの模型店で、一戦交えようぞ!

ラルさん:うむ!

 

 そういうと、買い物そっちのけにして、商店街にあった近くの模型店に入り、バトルの準備に入った。

(模型店『ざんじばる』

 

ラルさん:では大佐、行くぞ?

ノリスさん:うむ!

 

 Please set your Gumpla

 

 カシャッ カシャッ

 

 2つのグフがベースにセットされた。

 

 Battle Start

(砂漠ステージ)

 

 ラルさんのフルアーマーグフR35は、砂漠に放置されていた、ギャロップの残骸の陰に隠れていた。

 

ラルさん:大佐のグフカスタムは、手練れの動きだ、ワシのグフR35も、大佐の“ガトリングシールド”を同じく装備し、更にガトリングガンを追加した“フルアーマー”で機動性は落ちている、うかつには出られん・・・・

 

 しかし、ノリスさんのグフカスタムは、既にラルさんの頭上にいたのだ!

 

ノリスさん:この勝負! 私の勝ちだ!!!!

 

 残骸のギャロップのドームの上で隠れていたノリスさんのグフカスタムは、ガトリングシールドの砲身を下に向けたまま、フルアーマーグフR35へ向けて急降下してきた!

 

ラルさん:ふっ! 量産型ガンタンクのようにはいかんよ!

 

 そういうと、フルアーマーグフR35は、サザキ君から貰って付けていたガトリングユニット付属のバーニアーを一気に噴射して、その場から待避しようとした。

ノリスさん:まだまだ!

 

 しかし、ノリスさんも熟練ビルドファイターだったのだ。落下しながら右手の電磁式ヒートロッドを射出し、フルアーマーグフR35の右手のガトリングガンの付け根に絡ませたのだ!

 

ラルさん:ぬっ! さすがは大佐! だが、ビルドファイターならではの戦い方もある!

 

 すると、1回も使っていないのに、右手のガトリングガンをパージし、絡まったヒートロッドを外してしまった!

 

ノリスさん:1回も使わずにだと!?

ラルさん:私はMSの性能を見せびらかすために戦っているのでは無いぞ? あくまでガンプラファイトをしているだけだ、とにかく戦況をリセットだ

 

 そう言うとフルアーマーグフR35は、右手のガトリングガンをその場に捨てて距離を置き、降りてきて着地したグフカスタムと距離を置いた所で、ガトリングシールドの砲身をグフカスタムに向けた。

 

ラルさん:火器類はこちらが上だ。機動性は落ちているが、この距離ならさすがに避けられないはずだ

 

 だが、ノリスさんが作ったHGUCグフカスタムは、出来映えが普通では無かった。まだグレーサフの段階とはいえ、基礎加工がしっかりしていたので、その出来映えをシステムがくみ取っていたのだ。

ノリスさん:私もこんなものはいらん!

 

 そういうと、ノリスさんも左手のガトリングシールドをパージしてしまって、左手を3連ミサイルポッド、右手をヒート剣、のシンプルな軽装に変えて、フルアーマーグフR35に突進してきたのだ!

 

ラルさん:ふふ、戦場とはいいものよ…、だが、戦い方はまだまだあるぞ!

 

 そういうと、ラルさんのフルアーマーグフR35も、構えていた左手のガトリングシールドをパージした上で、右手でつかみ取り、なんとグフカスタムに投げつけてきた!

 

 グフカスタムは3連ミサイルを射出し、その物体を破壊した。少し爆風でひるんだものの、更に突進してきた!

 

ノリスさん:!? 大尉! キミらしくない!

ラルさん:やはり、ワシの気の迷いだったわ! こんなフルアーマー化、間違っていたわ! いらんこんなもの!

 

 そういうと、グフR35本体以外でフルアーマーで付けていた装備を全てパージし、右手にビーム剣を構えて、“最後の一撃”に備えていた。

 

ノリスさん:ふっ、この破天荒な戦い、シローとの戦いを思い出す! だが、私の方にアドバンテージがある! 先に動いている私のグフカスタムは、既に大尉を捉えているわ!

ラルさん:まだまだ!

 ガンッ! ガンッ!

 

 が、そのタイマン勝負は、信じられないような幕引きを迎える。

 

 突然割り込んできた2体の機体、マゼラトップと高機動試験型ザク。

 

 フルアーマーグフR35の頭部には、マゼラトップの砲身の先が突きつけてあり、グフカスタムの腰回りには、高機動試験型ザクのザクマシンガンの砲身の先が突きつけてあった。

 

ラルさん&ノリスさん:!?!?

 

ハモンさん:あーた(笑顔で怒マーク)?

アイナさん:ノリス(にっこり笑顔で怒りマーク)?

 

ラルさん:ハ、ハモン・・・・・

ノリスさん:お、おじょーさま・・・・

 

ハモンさん:怪しいと思って家を閉めて、ツけてきていれば、やっぱりこんな所で油を売って…

アイナさん:ノリス? 私、ノリスの事、信じているのよ?(にっこりして怒りマーク)

 

ラルさん&ノリスさん:す、すまn

 

ハモンさん&アイナさん:だーめ!!!!!

 

 ズガン!!!!!

 

 Battle ended

(商店街のメインロード)

 

ハモンさん:私も一緒に行くから、買い物の続き、やるわよっ!

ラルさん:ごめん、ハモン、でも、さっきのはちょっと燃えt

ハモンさん:はぁ!?

ラルさん:ごめんなさい・・・・・・・・

 

 耳を摘ままれて引っ張られて買い物の続きに同行させられているラルさんと、引っ張っているハモンさんが、メインロードを歩いて行きました。

アイナさん:(ニコニコしながら怒りマーク)ノリス? お買い物、続けましょうね?(ニコニコして怒りマーク)

 

ノリスさん:す、すみませんであります、お嬢様!・・・・・お許しを・・・・・・

アイナさん:あらぁ、私は、もう怒ってませんよぉ?(ニコニコして怒りマーク)

 

ノリスさん:(お・・・お嬢様の・・・・笑顔が・・・・怖い・・・・)

 

 そんな、昼下がりのガンプラバトルでした。

 

(了)


 
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