No.711968

英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~

soranoさん

第219話

2014-08-29 00:22:36 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:2542   閲覧ユーザー数:2296

 

 

~グラウンド~

 

「フウ…………」

自分の勝利を聞いたティオは元の姿に戻って疲れた表情で溜息を吐き

「ううっ、滅茶苦茶強すぎるよ……」

「文字通り手も足も出ませんでしたね……」

「杖が剣や銃に変わるとは不思議な武器だな……」

エリオットとエマは疲れた表情で呟き、ガイウスは目を丸くしてティオを見つめていた。

 

「な、何なのあの娘!?」

「オイオイオイ……!”闇夜の眷属”ってのは子供の頃からあんなチートじみた強さな奴ばかりなのかよ……!?」

「とてつもない魔力の持ち主ですね……」

(あれが”教団”の”力”か~……後でオジサンかレクターにも教えようっと。)

戦いを見守っていたアリサは信じられない表情になり、クロウは表情を引き攣らせ、セレーネは呆け、ミリアムは真剣な表情でティオを見つめ

「よ、予想以上の結果でしたね……」

「そ、そうね。」

「ティオなら、案外早くレン達に追いつくかもね、くふっ♪」

「フッ、あの”力”を現時点で使いこなせる上、まだまだ伸びしろがあるのだから最終的に”重剣”達よりも強くなるかもしれんな。」

ツーヤとプリネは苦笑し、エヴリーヌとレーヴェは興味ありげな表情をしていた。

「お疲れ様、ティオちゃん。」

「やるじゃねえか、ティオすけ!」

「ハハ、相変わらず凄いなティオは……」

「”影の国”を経験していなかったら正直あの数相手には勝てなかったでしょうね。」

一方仲間達に勝利を祝福されたティオは冷静な表情で答えた。

 

「あ、あの!ティオさん……だったよな?一つ……いや、二つだけ聞きたい事があるんだけど………」

「?わたしにですか?」

その時呼び止めたリィンの声に気付いたティオは不思議そうな表情で振り向き

「お、何だ?もしかしてナンパか?」

「局長じゃないんですから、そんな訳がないでしょう……」

興味ありげな表情をしたヴァイスの言葉を聞いたロイドは呆れた表情をした。

 

「先程解放した”力”……ティオさんは自由自在に扱えるようだけど”獣”のような心に呑みこまれないのか?」

「リィン…………」

「………………」

ティオに対するリィンの問いかけを聞いたラウラは心配そうな表情で複雑そうな表情をして黙っているエマと共にリィンを見つめた。

「質問の意味がよくわかりませんが……”力”を解放しても、そんな事にはなりませんよ。まあ、元の姿に戻ったら疲労が襲ってきますが。」

「…………もう一つだけ。ティオさんは”力”を解放して、使う事に”畏れ”はないのか?」

「!…………最初はこんな”力”、なければいいと思っていましたが、ロイドさん達―――信頼できる”仲間”がわたしの事を受け入れてくれたので、そんな気持ちはなくなりましたね。」

リィンの問いかけに一瞬驚いたティオは静かな表情で答え

「信頼できる”仲間”…………」

ティオの答えを聞いたリィンは呆けた。

 

「――――貴方が何を抱えて悩んでいるかは知りませんが、見た所貴方にも多くの”仲間”達がいるんですから、意外と早く解決するんじゃないですか?」

「……ああ……そうかもしれないな…………」

「リィン…………」

「お兄様でしたら、きっと大丈夫ですよ……」

「………………」

アリサ達を見回したティオの指摘にリィンは呆けた後静かな笑みを浮かべ、その様子を見守っていたアリサとセレーネは微笑み、エマは静かな笑みを浮かべていた。

 

「―――ありがとう。それとナイスファイト。」

そしてリィンはティオに微笑み

「!…………ロイドさんで慣れていなかったら、危なかったかもしれませんね。」

「プリネさん達の話通りの人物ね……」

「フッ、さすがは俺の娘を落としただけはあるな。」

リィンに微笑まれたティオは驚いた後エリィと共にジト目になってリィンを見つめ、ヴァイスは静かな笑みを浮かべて感心し

「ええっ!?な、何で俺!?」

「クク、残念だったな、リア充野郎!ティオすけは既にロイド(他のリア充野郎)の笑顔で耐性がついているからお前の必殺技の一つである無差別笑顔攻撃は無駄だぜ!」

ティオの言葉を聞いたロイドは驚き、ランディは口元に笑みを浮かべてリィンを見つめた。

 

「いや、意味わかんないですから……」

ランディに見つめられたリィンは疲れた表情をしたが

「リ・ィ・ン~~~~~?」

「な、何でそこで俺を睨むんだよ!?」

膨大な威圧と怒気を纏うアリサに微笑まれて慌て

「ギロッ。」

「すみません……(ううっ、理不尽だ……)」

アリサにギロリと睨まれて肩を落とし、その様子を見守っていたⅦ組の面々は冷や汗をかいた。

(な、何か他人事とは思えないような気が……)

(アリサさんも大変でしょうね……)

一方ロイドは表情を引き攣らせ、エリィはアリサに同情し

(どうやら向こうは向こうで、既にお嬢のポジションがいるみたいだな。)

(……ですね。お嬢様同士である事や惚れている男性の人柄と言い、共通する部分は結構ありますね。)

口元に笑みを浮かべるランディに耳打ちされたティオは静かな笑みを浮かべて頷いた。

 

「フッ……―――次はランディ、お前だ!」

「うッス!」

そしてヴァイスに名指しされたランディは返事をし

「―――こっちはフィー、ラウラ、マキアス、ユーシス!あんた達よ!」

「……了解。」

「承知。」

「はい!」

「フン……」

サラ教官に名指しされた4人はそれぞれ答え

「げげっ!?オイこら、リア充局長!”西風の妖精(シルフィード)”は予想していたが、4人なんて酷すぎじゃねえか!?しかも”西風の妖精(シルフィード)”に加えて”光の剣匠”の娘までいるとか、俺だけロイド達と比べるとハードすぎだろ!?」

4人を相手する事になったランディは嫌そうな表情をした後ヴァイスを睨んで指摘した。

 

「ティオ同様”本気”のお前ならあの4人相手でも互角以上の戦いをできるだろう?その為に”バルディッシュ”を必ず持ってくるように”命令”しただろうが。」

「!…………”西風の妖精(シルフィード)”を除けば”戦士”として半人前ばかりの連中相手に”本気”を出せとか何を考えていやがるんだ?」

ヴァイスの指摘に驚いたランディは目を細め

「なっ!?」

「貴様……俺達を舐めているのか?」

「フム…………確かに半人前である事は否定しないが……」

「………………」

ランディの言葉を聞いたマキアスは驚き、ユーシスは目を細めてランディを睨み、ラウラは真剣な表情でランディを見つめ、フィーは警戒の表情でランディを見つめていた。

 

「―――心配は無用だ。そいつらはオルキスタワーに襲撃をかけてきた帝国側のテロリスト―――”帝国解放戦線”の幹部ともやり合って撃退もしている為、それなりにできる。」

「そうそう。―――それにトップクラスの”猟兵”を相手に模擬戦をさせるのもこちらとしても滅多にない経験だから、存分に本気を出してね♪」

レーヴェの言葉に続くように頷いたサラ教官は口元に笑みを浮かべて答えた後ウインクをしてランディを見つめ

「もう、”猟兵”は廃業したっつーの。ったく、美人のお姉さんに頼まれたら仕方ないッスね……」

ランディは疲れた表情で答えた後前に出て”ブレードライフル”を取り出した。

 

「な、何だあの物騒な武器は!?」

「銃と剣が合体しているように見えるが……」

「……少なくともラインフォルトにはあんな銃はないし、ヴェルヌやZCFにもないわ。恐らく個人で経営している武器工房の特注なんでしょうね……」

ランディが取り出した武器を見たマキアスは驚き、ガイウスは目を丸くし、アリサは真剣な表情で考え込みながらランディの武器を見つめ

「―――”ブレードライフル”。火力がある上、接近戦もできるから猟兵達が割と良く使っている猟兵御用達の武器工房の特注品の火薬式の銃剣。わたしの持つ双銃剣(ガンナーソード)と比べたら火力は圧倒的に向こうが上。」

「それを扱えるという事は相当手強いのだろうな…………」

フィーの説明を聞いたラウラは真剣な表情でランディが持つ武器を見つめた。

「言い忘れていたが、ランディ。3人制圧した後はスタンハルバードで戦えよ。さすがに生き残った一人がお前の本来の得物相手にするのは可哀想だと思うしな。」

「へいへい、何で俺の時だけ注文が多いんだよ……」

ヴァイスの指示に疲れた表情で答えたランディはフィー達と対峙した。

 

「模擬戦をする前にもう一度だけ確認するッスけど……本当に”本気”でいいんッスね?」

「ええ。大怪我と死なせないように気をつけてくれれば、存分にタコ殴りにしてくれてもいいわよ。」

「ちょ、ちょっと、サラ教官!?貴女、それでも僕達の担任教官ですか!?」

「とても俺達の担任とは思えない発言だな。」

ランディの確認の言葉に頷いたサラ教官にマキアスは慌て、ユーシスは呆れ

「軽口はそこまでにして。この戦力差でも正直、”本気”になった”闘神の息子”相手にどこまで食い下がれるかわからない。本気の”闘神の息子”の実力はハッキリ言って、”帝国解放戦線”の幹部達より確実に上。」

「フム……フィーがそこまで警戒する程の使い手には見えないが……」

ランディを最大限に警戒するフィーの警告を聞いたラウラが戸惑いの表情でランディを見つめたその時!

 

「ハァァァァァァ…………ウォォォォォ――――――ッ!!」

ランディはグラウンド全体に響き渡る咆哮をすると共に膨大な闘気を纏った!

「ほう?これが”闘神の息子”の本気か。今の奴なら少なくとも”執行者”ともまともにやり合えるだろうな。」

「へえ?今のあいつとなら割と楽しめるかもね?キャハッ♪」

ランディがさらけ出す膨大な闘気を見たレーヴェは感心し、エヴリーヌは興味ありげな表情をした。

 

「クク、スパルタ教官を担任に持つお前達に同情するぜ……いつか訪れる叔父貴達との戦いに向けて、俺の”糧”になってもらうぜ……」

膨大な殺気や闘気を纏ったランディは凶悪な笑みを浮かべてフィーたちを見つめ

「なっ……なんて圧力だ……!」

「フン、俺達が貴様の”糧”だと?逆に俺達が貴様を俺達の”糧”にしてくれる……!」

「……ッ!フィーが警戒していた理由がようやくわかった……!私は相手の力を全く推し量れていなかった……――いや、普段は悟られないように隠していたのかもしれないな……!」

全身から溢れ出るランディの闘気を目の当たりにしたマキアスはランディの闘気に呑みこまれ、ユーシスとラウラはランディを警戒した。

 

「”戦場の叫び(ウォークライ)”……やっぱり、”闘神の息子”なら使えたか。―――今の状態の”闘神の息子”相手だとこちらの勝率は良くて1割。ま、死ぬ気で頑張って。」

「ほ、ほとんど勝ち目がないじゃないか!?」

フィーの推測を聞いたマキアスは表情を引き攣らせて指摘した。

「戦う前から弱気な言葉を口にするな、阿呆!その1割で勝てばいいだけだ!」

「ARCUSを最大限に利用して全力で迎え撃つぞ!」

マキアスの弱気の発言にユーシスは指摘し、ラウラは号令をかけた。

 

「―――双方、構え!」

そしてサラ教官の言葉を合図にそれぞれが攻撃態勢に入り

「――――特別模擬戦第3戦、始め!!」

「クク、この俺が模擬戦如きで本気で相手してやるんだから、ちょっとは楽しませろよ……――――”西風の妖精(シルフィード)”!その他のガキ共はちょっとはマシな動きをしろよ!」

「それはこっちの台詞……!わたしも全力で相手させてもらう……!」

「クッ、僕達は”その他”扱いだと!?」

「この俺達を舐めた事……後悔するがいい!」

「アルゼイドの剣……とくと知るがよい!」

戦闘開始の号令がかかるとフィー達はランディとの模擬戦を開始した!

 

 

 

 

別の軌跡のヒロインまで無自覚で落とそうとするとはさすがはリィンです!(激怒)しかし残念ながらティオは既にロイドに落とされているので得意の笑顔も無効化されました!(大爆笑)そして!次回、ラニキファンお待ちかねのラニキ無双の時間です!!光と闇では猛威を振るった猟兵としての勘を取り戻した事によって最凶キャラ化し、エルンストと共にたった二人で赤い星座の猟兵達を殺しまくったラニキを相手する4人は……うん、もう哀れとしかwwなお、ランディ戦のBGMは零か零EVOの”Intense Chase”か碧か碧EVOの”Destruction Impulse”か同じく碧か碧EVOの”Unfathomed Force”(!?)のどれかだと思って下さい♪というか候補の曲の一つが碧のチートキャラであるアリアンロードやシグムントと同じ戦闘BGMって(汗)次回、既にお気づきと思いますが碧では凄まじい威力を見せ付けた”あの”Sクラフトと本気モードのラニキのスタンハルバードのSクラフトが炸裂するので期待して待っていてくださいww


 
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