第5話敗北
蓮太郎side
あの恐怖から1週間経った。俺は買い物に出ていると突然携帯が鳴った。すると声の主は延珠の通う学校の先生だった。話の内容は延珠がいじめられているという内容だった。なぜだ?と俺が問い詰めると彼女がどうやら呪われた子供たちだという噂が広まっているからだという。俺は舌打ちしたい気分だったがぐっと堪え、そんなわけない!と言うと、実は延珠が赤目になった姿を見たという情報が寄せられ一気に拡散したと訳を話された。で、今延珠がどこにいるか聞くと、体調が悪いと言ったので早退させたという。先生にありがとうと伝え俺はすぐに家に戻った。家に戻ると延珠はいつもと違い、元気が無かった。
「延珠、大丈夫か?」
「わ、妾は、こんな姿になりたくてなったわけじゃないのになぜこんなにいじめられるのだ。」
と半泣きの状態で言ってきた。俺はどうしようも無かった。とりあえず延珠を抱きしめ安心させてから1つ質問をしてみた。
「延珠、お前今の学校辞めるか?正直、今学校に行っても辛い思いをするだけだ。それなら潔く学校をやめたほうがいいぞ。」
「蓮太郎がそうするならそうする。」
「分かった。学校にはちゃんと伝えといてやるからよ。」
俺は延珠を連れて学校に退学の申請をしに行った。
申請の手続きがおわり、帰路につくと目の前に蛭子影胤がいた。
「やぁ、里見くん。お久しぶりだね。元気にしてたかい。」
「蛭子、何をしにきた。まさかここで俺を殺すつもりか。」
「まさか、こんなとこでこれを撃つ訳にはいかないさ。」
彼の手に握られてるのはベレッタ拳銃を元にしたカスタム銃だ。上部にはガスポートがついた
右側面には『
グリップには邪神クトゥルフを象ったメダリオン。銃の至る所におびただしい量のとげとげしいスパイクまでついている。簡単にいうと気味が悪い。これに尽きる。
「これが気になるかね。右手に持つのはフルオート射撃拳銃『スパンキング・ソドミー』
左手に持つのは『サイケデリック・ゴスペル』だよ。以後よろしくね。」
「気味の悪い銃に気味の悪い名前だな。ぴったりだぜ。」
「そんなことを言われては堪らないね。作戦変更だ。君をここで殺すよ。イニシエーターの子は殺さないから安心しな。それと君が私に勝ったならこれを渡そう。君たちが捜しているケースだ。」
「ちっ、もう取ってたのかよ。いいだろう。返り討ちだ。延珠、陰に隠れていな。絶対に割り込むんじゃないぞ。」
「分かった。」
そう言い、延珠は物陰に隠れた。
それを確認すると俺たちは銃を抜き、お互いに撃ち合った。
「おい、お前斥力フィールド使わないのか?舐められたものだな。」
「ここで使っても面白くないだろう。期を待っているのだよ。それに君も
お互いダメージを受けないように動き回っている。
「ちっ、このままじゃじり貧だ。どうにか打開しないと。仕方無い。被弾を覚悟して突っ込むしかない。」
そう思い、俺は影胤のほうへ突っ込みをかけた。
「天童流戦闘術一の型八番―『焔火扇』ッ」
渾身のストレートが奴に決まるはずだった…しかし、影胤はそれをあの斥力フィールドで防いだ。
「私は君が突っ込んでくることぐらい予想してたよ。さっきも言っただろう。期を待っていたと。まさにこの時なのだよ。」
そう言うと影胤は銃剣を展開し、俺の心臓めがけて突き刺そうとした。俺は間一髪で身を翻したが少し間に合わず手傷を負った。
「あぁ、言い忘れていたよ。私の技は防御だけでは無いのだよ、『マキシマム・ペイン』ッ」
影胤はそう言うと斥力フィールドを蓮太郎目がけて膨らませた。それにより蓮太郎は吹き飛ばされ家の塀にぶつかった。頭部を強打し、視界が歪む。最悪のパターンだ。影胤が近づいてくるが動けそうに無い。影胤はソドミーを俺目がけて三発撃ったそこで俺の意識は無くなった。最後に影胤が
「
と言ったのがかすかに聞こえた…
蓮太郎sideout
延珠side
妾は蓮太郎に言われたとおりに物陰に隠れ、戦闘を見守っていた。蓮太郎が家の塀まで吹き飛ばされたのを見て妾は泣いていた。蓮太郎を失いたくは無かった。けどどうすることもできない。今参加したところで返り討ちに遭うことが妾にも分かった。そして三発銃声が響いた。蓮太郎が負けた…仮面の男がその場を立ち去ったと同時に妾は
「蓮太郎ぉぉっ」
と叫びながら走っていた。すぐに木更に起きたこと全部話すと、今どこにいるか聞かれ、すぐに救急車を手配すると言って電話を切った。救急車は2分ほどで到着した。病院に運ばれるとすぐに手術室に蓮太郎は連れて行かれた。木更も程なくしてヒビキと未織を連れてやってきた。そしてみんなで蓮太郎が生きて戻ってくることを願った。
延珠sideout
あとがき
久々すぎてもう存在が皆無でした。
ヒビキ「何やってんだよ作者…」
作者「えっ、なんで君ここにいるの?」
ヒビキ「なんでって、俺の出番少ないから直談判しにきたんだよ。」
作者「そういや、君メインの話全然無いわ。今までもこれからも。」
ヒビキ「はぁ、
作者「ハ、ハイ…分かりましたよ。君の出番増やすから。」
ヒビキ「じゃあ次回は俺sideの話でるよね。期待しておくわ。ではみなさん読んでくれてありがとなー。」
作者「はぁ、書き直しだ~。」
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久々すぎですね。第5話です。どうぞ
「べ、別に投げ出した訳じゃ無いんだからねっ!」