No.705690

英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~

soranoさん

第171話

2014-08-02 18:44:11 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:2193   閲覧ユーザー数:2036

 

 

課題内容を消化し終えたリィン達は支部に戻ってきた。

 

~夕方・遊撃士協会・レグラム支部~

 

「―――ただいま戻りました。」

「はー、面白かった。」

「とても勉強になりました……」

「おっと、帰ってきたか。」

支部に戻ってきたリィン達を見たトヴァルがウインクをしたその時

「フフ……タイミングが良かったようだ。」

ラウラにとって馴染み深い男性の声が聞こえて来た。

 

「え……」

「……!父上……!?」

貴族の服をに身に纏い、威風堂々としている黒髪の男性を見たラウラは驚いた後男性に近づいた。

 

「父上、いつお戻りに……てっきり此度の実習では会えないものと思っていました。」

「ははは……所用に一区切りついたのでな。ギルドに用事もあったからこちらで待たせてもらった。―――久しぶりだ、我が娘よ。どうやら一回り大きくなって帰ってきたようだな?」

驚いているラウラに説明をした男性はラウラを抱きしめて、優しげな表情を浮かべてラウラの頭を撫で始めた。

 

「お、幼子扱いはやめてください。……その。父上、ただいま戻りました。」

「ああ、おかえり。」

一方ラウラは頬を赤らめて恥ずかしそうな表情で答えた。

 

(あれが”光の剣匠”……)

(へー、カッコイイお父さんだねー。)

(ふふ、ラウラさんも嬉しそうですし……)

(それにとても娘思いな方ですね……)

(……へえ。人間の中でも相当やるね。)

二人の様子を見守っていたリィン達はそれぞれ興味ありげな様子で見つめているとリィン達の視線に気付いた男性がリィン達を見つめた。

 

「ふむ、そして彼らが……」

「はい、”Ⅶ組”の級友にして共に切磋琢磨する仲間です。」

「レグラムの領主、ヴィクター・S・アルゼイドだ。そなた達の事は娘からの手紙で存じている。よろしく頼む―――”Ⅶ組”の諸君。」

そして男性―――アルゼイド子爵が自己紹介をした後、リィン達がそれぞれ自己紹介をし合っていると、ギルドにある人物達が入ってきた。

 

「―――戻ったぞ。」

「―――ただいま戻りました。」

「お、そっちも戻ってきたか。」

女性のような麗しい容姿を持つ夕焼け色の髪の男性と茶髪のメイドがギルドに入り、男性達に気付いたトヴァルは目を男性達に声をかけた。

 

「おお、セリカ殿。ちょうどいい所に戻って来られましたな。」

男性達の姿を見たアルゼイド子爵は口元に笑みを浮かべ

「貴方は……!」

「帝都で出会った剣士の方……!」

「”嵐の剣神”―――セリカ・シルフィル殿……!」

「あれ、シュリもいたんだ。」

リィンとセレーネは驚き、ラウラは目を見開き、男性の傍にいるメイドに気付いたエヴリーヌは目を丸くした。

 

「ええっ!?じゃ、じゃあそちらの女性のような容姿を持つ男性が……!」

「異世界では”神殺し”と呼ばれている存在か……」

「へ~、写真で姿を見てどんな人なのかは知っていたけど、こうして直で見るとどう見ても女の人だよね?声だって女の人の声だし。本当に男の人なの??」

「”女神”の身体を持つからかもしれないな……」

リィン達の反応を見たエマは驚き、ユーシスは真剣な表情で男性を見つめ、ミリアムは興味ありげな表情で男性を見つめ、ガイウスは静かな表情で呟いて考え込んだ。

 

「え……どうしてご主人様の事を……」

「……何故俺の事を知っている?」

一方リィン達の反応を見たメイドは驚き、男性が眉を顰めてリィン達を見つめたその時

「シュリ~♪久しぶりー♪」

「ヴァ、ヴァレフォルさん!?」

ヴァレフォルが突如エマの傍に現れてメイドに抱き付き、ヴァレフォルの行動にエマは驚き

「キャッ!?ヴァ、ヴァレフォルさん!?どうしてこちらに……!?」

抱きつかれたメイドは驚いた後戸惑いの表情でヴァレフォルを見つめた。

 

「くんくん……ん~、この匂い、やっぱりシュリだわ~……再会ついで味を……って、キャッ!?いたた……」

メイドに抱き付いてメイドの首筋を舐めようとしたヴァレフォルだったが、突如凄まじい痛みの頭痛が響いて呻きながらメイドから離れて頭を抱え込み

「……再会して早々俺がかけた呪いを忘れて、シュリに近づこうとするとは懲りない奴だ。」

その様子を見ていた男性は呆れた表情で溜息を吐いた。

 

「ちょっと、セリカ~!いい加減、この呪いを解いてよ~!」

そしてヴァレフォルは男性を睨み

「―――断る。」

「ヴァレフォルは少しは学習するべきだと思うぞ?」

男性の言葉に続くように人間の姿になっているメティサーナが男性とメイドの背後から現れた。

 

「貴女は……!」

「バリアハートでエステルさん達と一緒に私達に力を貸して頂いた天使の方……」

「確か名はメティサーナだったな。」

「ニル同様、相変わらず天使とは思えない行動をしているね。」

メティサーナの姿を見たリィンとエマは驚き、ユーシスは静かに呟き、エヴリーヌは呆れ

「わお♪メティじゃない♪久しぶり~♪ぺろ♪」

「うわっ!?再会していきなり抱きつくな、ヴァレフォル!って、こら、首筋を舐める……な……!」

メティサーナは嬉しそうな表情で自分に抱き付いて首筋を舐めるヴァレフォルの行動に戸惑っていた。

 

「ん?お嬢さんたちのその反応……」

「もしかしてセリカ殿達と面識があるのか?」

一方リィン達の反応である事を察したトヴァルとアルゼイド子爵は目を丸くし

「ええ、帝都で一度だけ顔を合わせたくらいですが。」

二人の疑問にラウラは頷いて答えた。

 

「あら?貴女はエヴリーヌさん?貴女まで一体どうしてこちらに?」

「……まさか、お前が俺の事を話したのか?」

エヴリーヌに気付いたメイドは目を丸くし、セリカは不思議そうな表情で尋ね

「違うよ。そいつらがエヴリーヌ達の世界に特別実習しに行った時にプリネ達がセリカ達の事を教えたらしいよ。”神殺し”はエヴリーヌ達の世界では常識だし。」

男性に尋ねられたエヴリーヌは答えた。

 

「そんな常識、聞いた事がないぞ。」

(ククク、”神殺し”が世界の常識である事は一理あるだの。)

エヴリーヌの答えに男性は呆れた表情で指摘し、男性の魔剣に封じられている女魔神―――ハイシェラは笑い

「ア、アハハ……―――ご紹介が遅れました。私の名はシュリ・レイツェン。ご主人様―――セリカ様にお仕えする”使徒”の一人です。今後ともお見知り置きをお願いします。」

メイド―――シュリは苦笑した後自己紹介をし

「―――セリカ・シルフィル。それでお前達は何者だ?」

男性―――セリカも名乗った後リィン達を見つめて尋ねた。

 

その後それぞれ自己紹介をしたリィン達はアルゼイド子爵やセリカ達と共に屋敷に戻って夕食を取り始めた。

 

 

 

 

と言う訳でついにセリカ登場です!!そしてまさかのシュリも登場しましたwwなお、シュリがいる理由はセリカ達のクロスベルの長期間の滞在が決まった為、クロスベルに滞在中のセリカの世話をする為にシュリがゼムリア大陸に来たという設定で、クロスベルにいる間シュリはセリカ達と共に戦闘をしていませんので、名前は知られていなかったという設定です。なお、天秤のシュリにしてありますので、光と闇の軌跡の時より明らかにパワーアップしている上、影の国でウィルの技術を習ったという設定も組み込んでいますので、実はシュリ、とんでもないチートキャラですwwていうか天秤で錬金とか色々できる時点でチートですけどねww


 
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