No.704531 英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~soranoさん 2014-07-28 17:22:55 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:1979 閲覧ユーザー数:1807 |
その後トワの頼みで編入生の生徒手帳を受け取ったリィンはその後に自分のアークスに来たサラ教官の通信によって様々な場所を駆け回っているミリアムを寮に連れ帰る事になり、アリサとセレーネにも協力してもらいながら学院中を駆け回るミリアムを捕まえた後、ミリアムと共に寮に向かっていた。
~夕方・トリスタ~
「いや~、それにしても楽しかったねー♪この街のフンイキもいいし、ボク、気に行っちゃったかも!さ~て、明日はどこに行こうかな~。」
「やれやれ、呑気だなあ……探す方の身にもなってほしいんだが。」
「ミリアムさん、学院中を駆け回っていましたからね……」
無邪気な笑顔で呟いたミリアムの言葉を聞いたリィンは疲れた表情で溜息を吐き、セレーネは苦笑していた。
「そうだミリアム。ARCUSの番号を交換しておかないか?いざという時に連絡がとれるようにしておきたいし。」
「うん、いいよー?えっと、ボクの番号は……」
そしてリィン達はミリアムと通信番号を交換した。
「寮に戻ったら他のみんなのも教えてねー。」
「ええ、いいわよ。」
「えへへ、やったー。……あ、そうだ!あとでレクターやクレアにも連絡してみよーっと。」
無邪気な様子でサラリと呟いたとんでもない人物達の名前を聞いたリィン達は冷や汗をかいた。
(やれやれ……普段は年相応の女の子にしか見えないんだけど。)
(アハハ……でも、悪い方ではないと思いますよ?)
呆れた表情をしているリィンの小声にセレーネは苦笑しながら答えた。
「そう言えば……あの大きいのはどうしてるの?」
「んー、ガーちゃんのこと?それならボクのすぐ近くにいるけど。」
「え。」
アリサの質問に答えたミリアムの答えを聞いたリィンが呆けたその時
「―――出て来て。」
「―――――」
ミリアムが片手を掲げるとアガートラムがミリアムの背後に現れた。
「まあ……」
「ミ、ミリアム!こんなところで出したら……!」
アガートラムの登場にセレーネは目を丸くし、リィンが慌てたその時
「な、なんだアレ!?」
「銀色の人形……!?」
街の子供達が興味津々な様子でリィン達に駆け寄った。
「すっげー!これ兄ちゃんたちの!?」
「かっこいいー!」
「ふふん、でしょでしょ?」
「―――――」
子供達のはしゃぎようを見たミリアムは自慢げに答え、アガートラムもどことなく嬉しそうな様子を見せた。
「あ、あなたね……」
(はあ……前途多難だな……この子には学院生活での常識っていうのを何とか教えないとな……)
その後、興奮する子供達を何とか家に帰るよう説得し……ミリアムに再びアガートラムを隠させてから、溜息をつきつつ第三学生寮へと戻るのだった。
~第三学生寮~
「よ、お疲れ~。」
「お帰りなさいませ皆様。」
リィン達が寮に戻るとクロウとシャロンが出迎えた。
「お先にくつろがせてもらってるぜー。」
「ク、クロウ先輩……!?」
「どうして第三学生寮に……?」
「ああ、Ⅶ組へ参加するにあたってこっちに住む事になってな。」
「ええっ!?」
「さ、さすがに突然すぎるような……」
クロウが第三学生寮に住む事を知ったリィンは驚き、セレーネは冷や汗をかいた。
「いやー、それにしてもシャロンさんの淹れたコーヒーは絶品ッスねえ。こんなことならさっさと参加しておくんだったぜ。」
「ふふ、クロウ様ったらお上手ですわね。よろしければ先程焼きあがったお菓子も持ってまいりましょうか?」
「お、それじゃあお願いするッス。」
クロウの言葉に答えるかのようにシャロンはその場を退出してキッチンに向かった。
「―――てなわけで急になっちまったがこれからヨロシクな♪」
「いきなり馴染んでるみたいですね……」
「シャロンも順応早すぎっていうか……」
「まあまあ……それだけシャロンさんが有能って証拠じゃないですか。」
「あはは、それじゃあクロウもみんなと一緒に住むんだねー。」
ウインクをするクロウを見たリィンとアリサは呆れ、セレーネは苦笑し、ミリアムは無邪気な笑顔を浮かべた。
「おう、新入り同士よろしく頼むわ。第二学生寮からの引越しもついさっき終わったトコでな。どうやら、お前(リィン)の向かいの部屋になったみたいだぜ?」
「そ、そうですか。(それは随分と賑やかになりそうだな……)」
普段から騒がしいクロウが向かい側の部屋になったことにリィンは疲れた表情をした。
「いやー、それにしても大変だったぜ~。前の部屋は私物置き場にするつもりだったんだが、トワがうるさくてよー。」
「当たり前ですよ……」
「さすがにこちらに住む事になったのに、空いている部屋を私物置き場にするのは問題がありますよ……」
疲れた表情で言ったクロウの話を聞いたアリサは呆れ、セレーネは苦笑していた。
「はは……まあとにかくお疲れ様です。それじゃあ……改めてこれからお願いします、クロウ先輩。」
「おう、よろしくな。っと、そういやもう同じクラスなんだし、敬語はナシにしようや。先輩もいらねえし、タメ口でいいぜ?」
「そ、そうですか?うーん、さすがにすぐには慣れないと思いますけど……」
「わたくしにとっては皆さんが年上ですから、難しいですができるだけ慣れるようにします。」
クロウの申し出にリィンは戸惑いの表情で答え、セレーネは静かな表情で答えた。
「ハハ、そうしてくれると助かるぜ。―――ま、よかったら明日の”旧校舎の調査”にもさっそく付き合うつもりだ。ARCUSのカンも取り戻しておきたいしな。」
「なにそれ?そこに何があるの?」
クロウの話を聞いてある事が気になったミリアムはリィンに尋ね
「ああ……その、実はな。」
リィンはミリアムに旧校舎のことを説明した。
「へええ~っ……!なんだか面白そうだねー!ボクも行ってみたい!」
「はあ、言うと思った。あのな……説明した通り結構危険な場所だぞ?」
「ヘーキヘーキ、ボクにはガーちゃんがいるし!連れてってくれないなら、勝手に扉を壊して入っちゃうよー?」
「ミ、ミリアムさん……」
「あなたなら本当にやりかねないわね……」
ミリアムの発言を聞いたセレーネは冷や汗をかき、アリサは呆れた表情で溜息を吐いた。
「まあ……仕方ないか。それじゃあ、明日の調査にはクロウとミリアムを呼ぶよ。くれぐれも勝手に入ったりしないでくれよ?」
「ハーイ!どんなところなんだろ~。あはは、今から楽しみ~!眠れなくなっちゃったらどうしよー?」
「そんな遠足みたいに楽しみにされてもなあ……」
「ハハ、まあオレも拳銃の整備くらいはしとくかね。ああそれとどうせなら、交流を深める意味でエヴリーヌも誘ってみらたどうだ?」
「ええっ!?エヴリーヌさんをですか!?う、う~ん………プリネさんの話だとエヴリーヌさんは面倒な事は嫌がるという話ですし……」
クロウの提案を聞いたリィンは驚いた後戸惑いの表情で考え込んだ。
「――エヴリーヌに何の用?」
「あ……」
その時エヴリーヌが寮に戻ってきた。
「さっきみんなでエヴリーヌも誘ってみんなで旧校舎に探検しに行こうって話していたんだ~。」
「”旧校舎”?何それ??」
ミリアムの説明を聞いたエヴリーヌは首を傾げて尋ね
「えっとね……」
アリサがエヴリーヌに旧校舎の事を説明した。
「フーン……別に手伝ってもいいよ。」
「へ……」
「え……」
「まあ……」
エヴリーヌの答えを聞いたリィン達は目を丸くし
「よっしゃ、どうせなら同じ編入生同士力を合わせてリィン達より活躍してやろうぜ。」
「サンセー!」
クロウの提案にミリアムは無邪気な笑顔を浮かべて答えた。
「えっと、本当にいいのか?」
その時リィンは戸惑いの表情でエヴリーヌに尋ね
「ん。どうせ雑魚しかいないと思うけど、いいよ。戦うのは好きだし。」
「ざ、”雑魚”って……」
「奥にいる”主”らしき魔物はかなり強いですよ?」
エヴリーヌの答えを聞いたアリサは表情を引き攣らせ、セレーネは戸惑いの表情で言った。
「くふっ。幾ら敵がどれだけ強くても”魔神”や”神格者”みたいな”超越した存在”以外が”魔神”のエヴリーヌとまともに戦える訳がないでしょ?」
そして不敵な笑みを浮かべたエヴリーヌの発言にリィンはアリサとセレーネと共に冷や汗をかき
「お、随分自信があるみたいだな。こりゃ期待できるな。」
「まあ、”魔弓将”なら手配魔獣でも雑魚だろうからね~。」
クロウは感心し、ミリアムは納得し
「ハ、ハハ……だったら是非お願いするよ……(本当に大丈夫か……?)」
冷や汗をかいているリィンは内心不安に思いながら答えた。
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第161話