No.700725

英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~

soranoさん

外伝~”六銃士”~中篇

2014-07-14 11:34:01 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:2345   閲覧ユーザー数:2184

 

~マルーダ城~

 

「過去………しかも”並行世界”ですか……」

「ひ、非常識な……」

「……まあ、セレーネという例を見なければ信じていなかっただろうな。」

「フフ、つくづく世界は不思議で溢れているな。」

「アハハ……でも、メサイア皇女は何故並行世界から来たとわかったんですか?」

事情を聞き終えたエリゼは目を丸くし、マキアスは疲れた表情をし、ラウラは静かな表情で答えて静かな笑みを浮かべているガイウスと共にセレーネを見つめ、セレーネは苦笑した後尋ねた。

 

「現在のメルキア帝国の歴史を調べた所お父様がメルキア皇帝であった事は間違いないのですが……―――正妃にリセル様を娶り、更にはお母様とフェルアノ様、そしてネネカ様を側室として娶っているのは私にとってはおかしいんです。私が知るお父様は正妃にリセル様、側室にはエイフェリア様を娶り、残りの多くのかつてメルキアと剣を交えて敗北した国の将や姫君は全て妾の扱いでしたから。ちなみに妾の数はお母様を含めて13人です。」

「ええっ!?め、妾が13人!?」

「信じられない程の好色男だな……」

「皇族なら側室や妾が多くいてもおかしくないと思いますが……さすがに全て合わせて15人は多すぎるような気が……」

メサイアの話を聞いたエリオットは驚き、ユーシスは呆れ、エマは冷や汗をかき

「ア、アハハ……」

(ヴァイスさんならありえそうだから、冗談になっていないわよね……)

(……実際、多くの女性達を侍らす事を夢見ているような発言もあったからな……)

ツーヤは冷や汗をかいて苦笑し、プリネは表情を引き攣らせ、プリネの小声を聞いたレーヴェは呆れた表情で呟いた。

 

「というか、こっちの”黄金の戦王”も大して変わらないと思うわよ?確か”黄金の戦王”は複数の女性と肉体関係を持って全員と付き合って、ハーレムを作る事を公言している事で有名な話だもの。」

「なっ!?そんな風紀を乱すような事をやっていてよくクロスベル警察のトップでいられますね……」

「普通に考えたら、市民達はそんな警察局長、イヤだと思うんだけど。」

苦笑しながら答えたサラ教官の話を聞いたマキアスは驚いた後呆れ、フィーはジト目で呟いた。

 

「不思議な事に逆にそれで人気が更に高まったのよねぇ。隠す所か堂々とハーレム発言している事は呆れを通り越してむしろ感心に値するくらいだし、かなりのイケメンで性格も男としてかなりいいそうだから、女性達にとっては憧れの的で、”黄金の戦王”と関係を持っている女性達は羨ましがられているそうよ?」

「い、一体どういう人なんだろう……?」

サラ教官の説明を聞いてそれぞれが冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中、エリオットは呟き

「―――とりあえず兄様とどことなく似た男性である事は間違いないでしょうね。」

(確かにそれは言えてるわね♪)

(ふふふ、そうですね。)

ジト目でリィンを見つめるエリゼの言葉を聞いたベルフェゴールとリザイラはそれぞれ興味ありげな表情で頷いた。

 

「ええっ!?何でだよ!?今の話のどこに共通する部分があったんだ!?」

エリゼの言葉に反応したリィンは驚き

「ア、アハハ……今の状況になってなお、まだ気付いていないんだ……」

「フッ、あまりにも鈍感すぎるといつか本当に刺されるか、状況が自分にとって余りにも不利と判断したアルフィン皇女殿下が部下達に命じてお前を拉致するかもしれないぞ?」

「さすがにそこまでしないと思うが……」

リィンの様子を見たエリオットは苦笑し、ユーシスはからかいの表情になり、ユーシスの言葉を聞いたラウラは冷や汗をかき

「兄様~~~~?」

「リィン~~~?」

「だ、だから何でそこで俺を睨むんだよ!?」

膨大な威圧を纏って目にも見える程の怒気をメラメラさせているエリゼとアリサに見つめられたリィンは戸惑いながら尋ねたが

「「全部、兄様(リィン)が悪いのです(よ)!!」」

「すみません……(ううっ、俺が何をしたっていうんだ……)」

エリゼとアリサに怒鳴られ、肩を落とし

(アハハハハハ!相変わらずご主人様は期待は裏切らないわね♪)

その様子を見ていたベルフェゴールは腹を抱えて笑い

(ふふふ、そうですね。というかこの調子ならひょっとすれば彼女―――メサイアが私達の”後輩”になる可能性が出てきましたね。)

(あ、そう言えばそうね♪あの娘も私達と同じ王族だし♪)

静かな笑みを浮かべるリザイラの推測を聞いてからかいの表情で頷いた。

 

「クスクス……でも今の話を聞く限り世界は違ってもやはりお父様はお父様のようですね。」

「?どういう事なのですか?」

「女タラシな所が一緒とか?」

微笑みながら答えたメサイアの言葉が気になったアリサは首を傾げ、フィーはジト目で尋ねた。

「フフ、確かにそれもありますが…………―――何よりお父様が最も大切としている言葉―――”皇族である自覚と誇りを持ち、誰よりも皇族らしくあれ”を守り、常に”上”を目指している事ですね。」

「”皇族である自覚と誇りを持ち、誰よりも皇族らしくあれ”……」

「意味深な言葉ですが……一体どういう意味なのですか?」

メサイアの話からでた意味深な言葉を聞いたユーシスは考え込み、ラウラは不思議そうな表情で尋ねた。

 

「―――元々お父様は”庶子”だったのですが……国の謀によって謀殺された大切な母君に常に言い聞かされたそうです。『半分であろうと貴方には尊い血が流れており、皇族である事に変わりはないのだと。皇族である自覚と誇りを持ち、誰よりも皇族らしくあれ』と。」

「”半分であろうと尊い血は流れている”、か……」

「ユーシス……」

メサイアの話を聞いて静かに呟いて考え込んだユーシスを見たリィンは静かな表情で見守っていたが

「そしてお父様は母君の言葉を証明する為に努力を重ねて若くして”元帥”に就任と同時にメルキア帝国センタクス領主に任命され、その後メルキアの他の領に戦争を仕掛けて”元帥”達を支配、または撃破してメルキア全ての領を手中に治めて、更に周辺国家にも戦争を仕掛けて全て勝利して後に皇帝となったんです。ちなみにお父様は後にこう称えられました――――”簒奪王”と。」

メサイアの口から出た驚愕の出来事の連続に仲間達と共に絶句し

「……何故、同じ国の方々に戦争を仕掛けたのでしょう……?」

「さあ……並行世界の話だから、あたし達にも並行世界のヴァイスさんが何を考えてそうしたのか、わからないよ……」

不安そうな表情で呟いたセレーネの言葉を聞いたツーヤは重々しい様子を纏って答え

「ヴァイスさんが今の話を聞けば並行世界の自分に対してどう思うかしらね?」

「―――さてな。だが、世界は違えど奴には”覇王”の資質が秘められていたようだな。」

プリネに尋ねられたレーヴェは冷静な様子で答えた。

 

 

 

 

 

と言う事で今回出て来たメサイアは覇王ルートから来たメサイアでしたww


 
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