ラケル博士の部屋
レア「新しいブラッドのメンバー?」
ラケル「ええ、お姉様、今日からブラッドに編入してもらう予定です」
レア「”ギルバート・マクレイン”・・・どこかで聞いたことが・・・」
ラケル「おそらく、本部の査問会議事録では?グラスゴー支部からの転属です」
レア「思い出したわ、”フラッギング・ギル”・・・上官殺しのギル、ね。ねぇ、ラケル・・・そこまでしてブラッドの増強って必要かしら。”神機兵”も完成に近づいているし、それだけでも十分・・・」
ラケル「いいえ、お姉様。それだけではちっとも足りないの」
少し悲しくなる
ラケル「2血の力”は、研ぎ澄まされた意志の力・・・強い意志が、新たな意思の呼び水になるのです。ねぇ、お姉様、これからも二人で全てを乗り越えていきましょう。人という種に与えられた試練を・・・人類の新しい未来の為に・・・」
レア「ええ、わかってるわ、ラケル・・・」
ゴンッという響きがロビーに響く
ロミオ「いっ・・・てぇ・・・いきなり殴ることはないだろ!」
ロミオ先輩が殴られた。原因はなんだろう・・・
ジュリウス「・・・・・状況を説明してほしいな」
ナナ「ちょっと、よくわかんなくて・・・」
ロミオ「こいつの前居た所とか来ただけだよ!そしたら、急に殴りかかってきて・・・」
ギル「アンタが体長か・・・俺はギルバート・マクレイン、ギルでいい。そこの糞ガキがむかついたから殴った、それだけだ。懲罰房でも除隊でも、勝手に処分してくれ、じゃあな」
カズマ「(あれが新しい仲間・・・ギル・・・)」
ロミオ「あいつ・・・短気すぎるよ・・・そりゃ俺も、ちょっと聞き方しつこかったかもだけどさ・・・」
ナナ「暴力はよくないねぇ、先輩も結構いじり過ぎだったかもだけどさー」
カズマ「いじってたのかよ」
ロミオ「軽く行った方が早く打ち解けられるじゃん!」
ジュリウス「今回の件は不問に付す・・・ただし、戦場に私情を持ち込まぬよう、関係を修復しておくこと」
ロミオ「えー!無理だよあんなのー!」
カズマ「やる前から諦めてるよー」
ジュリウス「お前たちもしっかりサポートしてくれ。いいな」
ロミオ「無理だってー!あんな暴力ゴリラとなんか、やってらんないよー!」
カズマ「仕方ないか。俺が話に行きますよ」
庭園
ギル「ああ、お前か・・・俺の処分は決まったのか?」
カズマ「不問にするってさ。君らの関係修復だよ」
ギル「へぇ、そうかい・・・あのジュリウスって隊長に頼まれたんだろ?案外おせっかい焼きだな・・・」
カズマ「そうなのかな?」
ギル「ああ・・・俺は、やるべきことを、やるべき時にやった。他意は無いさ」
なんだか自分がおせっかいやきなのに気付けなかったのがちょっとな
ギル「ま、配属早々、つまんないもの見せたことは詫びるよ。あとでロミオにも言っておくか・・・」
カズマ「ミッションに支障はないか?」
ギル「ああ、問題ない。なんにせよ、俺は俺の仕事をきっちりこなすだけ、物事はシンプルだ」
カズマ「ザックリだね」
ギル「・・・そうだ、あの時は変な流れになっちまったから、改めて言わせてくれ」
ギルがこっちを向いて言ってきた
ギル「俺はギルバート・マクレイン、グラスゴー支部からの転属だ。ブラッドになったのはつい先日だが、神機使いとしての経歴は5年、やりはそれなりに使う・・・よろしくな」
カズマ「俺は風波一真だ。よろしくな、ギル」
カズマ「今日のミッションも終了だな」
ギル「そうだな」
帰還してロビーを歩いていた、その時
エミール「ブラッドというのは、君たちか?」
カズマ「ん?だれ?」
エミール「フフ、緊張するのも無理もない・・・だが安心したまえ!」
なんか面白そうな人だな。腕輪をつけている所を見るとこの人もゴットイーターか・・・
エミール「この僕が来たからには、心配は完全に無用だっ!・・・夫、失礼した・・・僕はエミール・・・栄えある、極東支部”第一部隊”所属エミール・フォン・シュトラスブルクだっ!」
カズマ「(”第一部隊”・・・元気でいるといいけどな。”あの人”は心配するだけ無駄か・・・)」
ギル「・・・そうか、よろしくな」
エミール「この”フライヤ”はいい船だね・・・実に、趣味がいい・・・」
この後もガミガミと説明がかなりの時間かかった。
まあ、いろいろあってか。今は俺とギル、エミールと一緒にミッションに出ている
ギル「あらかた片付いたか・・・」
カズマ「みたいだね」
帰還の準備をしようとするが・・・
エミール「うわああああああ!!」
ギル「ん?あれは・・・」
エミールか?それとウコンバサラか・・・
エミール「闇の眷属どもっ!ここは僕のっ!騎士道精神にかけて!お目を土に還してやるッ!」
突っ込んでいくがあえなく失敗、と言うか、一撃で吹き飛ばされる。今のカズマはヴァジュラでさえも、ソロで狩れるくらいに強くなった
エミール「おのれ、なかなかやる・・・っ!だが、今度はこちらの番だ」
神機を構えなおす
エミール「必殺!エミール・スペシャル・ウルトラッ!」
またも空を飛ぶエミール。ただ神機を振り下ろすのに必殺技なんてつけるなよ
エミール「尋常ならざる怪力・・・」
ギル「チッ、一人で突っ走りやがって・・・さっさと片付けるぞ」
エミール「こいつは僕に任せてくれ!僕の騎士道を、君たちに,示して見せる!!」
再び構えなおす
エミール「いいだろう、こちらも視力を以って相手してや・・・うわああああ!!」
何回空を飛ぶんだろう
ギル「お前の騎士道とやらに、付き合ってる暇はないんでな。さっさと終わらせてもらうぞ」
カズマ「まあ、もう少しだけ見てやろう」
あいつの今の目には、揺るぎない物がある
ギル「・・・・・勝手にしろ」
エミール「ゴ・・・ゴットイーターの戦いは・・・ただの戦いではない・・・この絶望の世に於いてッ!神機使いはっ!人々の希望の依り代だっ!」
あいつみたいに真っ直ぐで
エミール「正義が勝つから、民は明日を信じッ!」
誰よりも純粋で
エミール「正義が負けぬから皆、前を向いて生きるッ!」
人のことを案じている奴はそうそういない
エミール「故に僕は・・・騎士は・・・絶対に、倒れるわけにはいかないのだ・・・ッ!」
ウコンバサラの攻撃をかわし頭にハンマーで重い一撃を当てた
カズマ「な?大丈夫だろう」
ギル「バカなりに、筋は通ったやつみたいだな」
エミール「や・・・・やったぞ!騎士道の!騎士道精神の勝利だ!うおおおおぉ!」
次回「最後のブラッド候補生登場。シエル・アランソン」
シエル「任務は更新されています」
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さて、主人公は次来る仲間と仲良く過ごせるのか