No.689038

真・恋姫†無双 巡る外史と仮面の魔神 四十三話

XXXさん

仮面編

セクハラするぞ

2014-05-24 23:44:00 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:1107   閲覧ユーザー数:1017

「お帰りなさいませ、師匠!」

「おー、ただいま~」

「リト兄ィ!それだとまるで凪がおお、おおお奥さんみたいになるのです!やめてくだされ!」

「いや、言うとこちゃうやろ」

「……………ただいま」

「真桜ちゃん…誰も聞いてないと思うの」

 

リト達は蜀を出発して数日後、魏に来ている。

当初の目的である三国一周も果たされ、現在は凪達と一緒に部屋に案内されていた。

…ちなみに案内途中、凪の忠犬っぷりが発揮されて音々音が嫉妬していたのは言うまでもない。

 

「にしてもリトはん、えろぉねねになつかれとんな~?どやって手込めにしたんや?」

「人聞きの悪いこと言うな。自然とだよ自然と」

「ほんまに~?なんもしてへんの~?」

「音々音になんかやったら世間的な意味で死ぬわ。それに見てみろよ、音々音なんか顔を赤くして嫌がってるだろ?」

「りりり、リト兄ィに手込めにされて……既成事実………妊娠……け、結婚…!(ブツブツ…」

「……リトはん、沙和に頼んで眼鏡買うてきたほうがええんちゃうか?」

「あと耳掃除もしたほうがいいの」

 

リトの横で真っ赤になりながらぶつぶつ言っている音々音はともかく、真桜と沙和は何気にリト弄りを始め

ていた。

まあ、実際音々音はリトに襲われてもいい…むしろバッチコイなのだがそれはリトが許さない。

だって見た目的に犯罪臭がするからだ。

 

「二人共、師匠に失礼な事を言うな!」

「おー、凪はいい子だな~。凪わんこだな~」

「凪わんこって…。それより師匠……その…夜のことならわ…私が…」

「ん?夜のこと?夜間練習したいの?」

「そうやないって!はぁ~……ほんま鈍感やわ、この人」

「ホントにそうなの~。も~、こんなにかわいい子が誘ってるのに~」

「は?…てかサボリ魔のお前らも誘ってるようなもんだろ。特に真桜、セクハラするぞお前」

「……………せくはら…?」

「性的なイタズラ。胸揉んだり尻揉んだり」

「しっ…しししし師匠!?」

「り…リト兄ィ!そんなのしちゃダメなのです!ねねのだけで満足してくだされ!」

「きゃ~♪やっぱり手込めにしてるの~」

「せやな~。ついでにウチ等も手込めにされてまう~。ま、ウチはやられてもええんやけど」

 

(*゚∀゚)(゚∀゚*)ネェーみたいに言っている真桜と沙和。

リトは相変わらずなのか言葉の意味を理解していない。

だけどやっぱりムカつく…と思っていた時、目の前に兵達に連れられた二人の男女が歩いてきた。

一人は中年っぽい男…もう一人は前髪で顔が少し隠れているが顔の整った美少女だ。

兵とその二人はリト達に礼をしその場を去る。

――――その時リトはその美少女から少しだが匂いがした事に気付く。

 

「………?」

「……………誰?」

「ああ。あん人等は華琳様が呼んだ有名な旅芸人の人らしいんや」

「なんでも優雅な舞いを披露するために呼んだらしいとのことです」

「…なんか、華琳の事だから舞いよりあの女の人目当てな気もするのです」

「そうなの~。やっぱり終わった後は…むふふな事するかもなの」

 

口々に話し合う凪達、そして去っていった旅芸人達の後ろ姿を見つめるリト。

そしてまた疑問に思う。

 

「…なあ、凪。あの兵士どこの奴等か調べてくれないか?」

「え?わかりましたが…何故?」

「説明は後にする。それと、ちょっと手伝って貰いたいことがあるんだけど」

 

 

「この度はわざわざお招きいただき、ありがとうございます。曹操様」

「あなた達の噂は聞いているわ。存分に踊りなさい」

 

特別に用意した野外の舞台…張三姉妹が使っている物を彼女達がいない間、曹操は使っていた。

野外でやりたいと言い出したのは曹操の方…曰く『踊ると汗の匂いが部屋に充満して我慢できなくなりそう』と。

それだけ美少女の容姿は曹操の好みなのだろう……約二名が嫉妬で黒いオーラを出している。

舞台に上がった美少女と端で楽器の準備をする男…陣仁。

二人は目を合わせ、演技を始めた。

 

「へぇ…なかなかの物ね」

「く…!そうですね…」

「ぐぬぬぬ…!」

「落ち着け二人共。華琳様の気が散る」

 

その場にいる者が目を引くような舞に全員驚く。

艶やかであり、情熱的な…なんとも言えない舞い。

腕が、足が、そして髪が目を惹き付ける。

そして、約十分における舞いは終了し、美少女は膝をつき、頭を垂らす。

それと同時に、護衛の兵や夏侯淵達もおもわず拍手してしまう。

 

「見事だわ。噂以上の舞い、特と見させて貰ったわ」

「ありがとうございます」

「ふふ…それで、そこの貴女。こちらに来てごらんなさい?貴女の顔をよく見て見たいわ」

「……………」

「?おい、曹操様が御呼びになっているのだ!返事ぐらいしろ!」

「すみません…どうやら緊張しているようで、声が出ないようです」

 

そう言えば会ってからまともに喋っていないな…と夏侯敦は思い出す。

前髪で隠れて何を考えているのかよくわからないが、気にしていなかったが…

そう思っていると美少女は舞台から降り、曹操の所へ歩む。

曹操は楽しみでしょうがない、と言う笑みを浮かべる…が、

 

 

「―――ちょっといいか?俺も混ぜて貰いたいんだが」

 

 

リトと恋、音々音に三羽烏の登場で表情が崩れた。

 

「な…何だね、あんたは!?」

「平沢?もう入国していたの?」

「ああ、さっきな。それより曹操、あんたそいつと夜何するつもり?まさか沙和が言ってたようにむふふなこととかー?」

「そうね…容姿もなかなかの物だし、今晩可愛がるつもりよ?」

 

陣仁はリトの登場に動揺、曹操も多少疑問に思いながらも受け答えしていた。

ただ内容が内容なために一部顔を赤くしていたが。

 

「そっかー。でも個人的にはオススメできねーなー」

「あら?まさか貴女この娘に惚れちゃったのかしら?」

「リト兄ィ!そうなのですか!?」

「ちげぇよ。俺は一目惚れなんてベタなことやんないし、男に興味はねぇよ」

「あらそう……………………………平沢、今なんて言ったのかしら?」

「あれ?気づいてない?いやさ…」

 

リトは美少女を指差し、告げた。

 

()だぜ、そいつ」

 

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

「「「…は?」」」

 

リトと旅芸人二人以外思考が停止…ではなく、ザ・ワールドした。

目の前の美少女が男と言われ、何のリアクションもするなと言うのは難しいだろう。

そして……驚きと哀しみを籠めて、兵達が叫んだ。

 

「「「うっそだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!!???」」」

「ひ、平沢!?どういうことだ!?この者が男だと!?」

「ああ、身体検査ならここに入る前にやっていたはずだ」

「でたらめ言うんじゃないわよ、このブ男!」

「荀彧後で逆バンジー。…まぁ、説明するから落ち着けや」

 

華麗にお仕置き宣言をしてリトは曹操の元に近づく。

そして曹操の座っていた席にあった、まだ手をつけていない菓子を食べる。

それと同時に人差し指と薬指で曹操の後ろに控えていた二人の兵を指差す。

 

「Hey!そこの二人!逃げるんだったら持ってる毒を置いてきな、後で捕まった時に疑われるからな」

「「なっ!?」」

「なんだとぉ!!?」

「姉者!取り押さえるぞ!」

 

そう言って夏侯姉妹は二人の兵を取り押さえる。

じたばたと暴れる兵の懐からポロリ、と小瓶が出てきた。

荀彧がそれを拾い上げると…リトが言っていた通り、猛毒の名前が記してある。

しかも開けて使用済みのようだ。

 

「まさか…これで華琳様を毒殺しようと…」

「まって!これは使用済み…と言うことはどこかに毒を…!」

「うん、それこの菓子に盛ってたぞ。あとこの茶にも」

 

と言い、毒が入っていると言う菓子と茶を口にするリト。

…と言うより何故飲んでいるの…?と、曹操が目を見開いているので説明することにした。

 

「俺さ、毒体に入っても害がないんだよね。クウガに変身できるようになってからな」

「…もうなんでもありね」

「それより聞かせろ!そいつが男と言うことと奴等が毒を持っていたと言うことを!」

 

怒り心頭と言った感じで縛りあげている兵を睨み質問する夏侯敦。

はいはい、と落ち着かせるとリトは口を開いた。

 

「…俺は踊る前からいたんだけどさ、そいつ等は周りが踊りに注目してる中、目もくれないで曹操にこっそり近づいて菓子とお茶に毒を入れるのを見たんだよ」

「なるほど…だが、よく気づいたな。偶然影から舞いを見ていたにせよ、兵の様子に気付くとは」

「別に偶然じゃないぜ。俺はそいつらが怪しいから影で見てたんだ」

「…どういうことかしら?」

「俺はそいつらが旅芸人の二人を連れて行くのを見た。しかも廊下でな。それにさっき凪に調べてもらった所…その二人の兵はここ数日出兵したらしい。これの意味が解るか、夏侯敦?」

「?どういうことだ、秋蘭?」

「はぁ…出兵した者はまず最初に雑兵から始まり、そこから数ヶ月を経て各隊の所属になるのだ。前にも覚えるように言ったのだが?」

「す…すまん…。だがそれと何の関係があるのだ?」

「こいつらが着ているのは親衛隊(・・・)の鎧だ。つまり数日入った者がこれを着れる筈がない」

「そうだ。それにもうひとつあるんだが…廊下で俺に合っても怯えなかったんだ。ここに居たときにさんざん地獄の特訓させたのに。だからここ数日に入った奴等だと思ったんだよ……ま、これは賭けだけどな」

 

リトの特訓の内容を想像し、誰もが顔をひきつる…ただし恋と音々音、凪はうんうんと頷いている。

そして今度は美少女?の隣を歩きながらリトは続ける。

 

「だけどさ、できすぎてると思わないか?曹操が旅芸人達を呼んだのも数日前、兵が出兵したのも数日前。暗殺しようとした時期と被ってる。し・か・も・だ……そこのオッサンと男の娘の身体検査したのはその二人の兵らしい」

「な…濡れ衣だ!私達は純粋に曹操様に認められここに呼ばれたのだ、そんな訳のわからん連中と何の関わりがあるって言うんだ!?」

「そうよ!大体あんたさっきからそこの娘を男なんて言ってるけどね…!」

「――――次のお前のセリフは『こんなにかわいい男がいるもんですか、この全身白濁液男!』だ」

「こんなにかわいい男がいるもんですか、この全身白濁液男!……えっ!?」

「まあ、そう言いたくなるのも山々なんだと思うんだけどさ…別の世界には女にしか見えない男とか男にしか見えない女とかいるんだぞ?女装もあり、ってこともあるけど」

「だ、だからといってこの娘が男と言うことは…」

「さっきも言ったよな。俺は廊下で会ってるって。俺は廊下で二つの事を確認した」

「二つのことですって?」

「ああ。一つはそいつから動物と藁かなんかの植物の匂いを嗅いだ。香水か何かで匂いを隠してたっぽいが意味がなかったがな。初めはそいつが農家か何かの娘だと思ってたんだがな、真桜の説明で可笑しいと思ったんだよ。何で旅芸人が動物と植物の匂いを香水を使うほどまで発しているのかってな」

「そ、それは…女として……その、胸が大きいといいと思ったから…胸を増量して…そうだよな!?」

「…ッ!」

「へぇ~、だから詰め物で巨乳にしようとしたと。だから上半身も露出ゼロのにしたのか~。なんつって」

 

陣仁の言葉に大きく頷く美少女?

だがリトはそんなことは知らないと言わんばかりに…美少女?の腕をとった。

 

「…ッ!?」

「それと気づいたことのもう一つ……それは『指』だ」

「指…?」

「男女は体の造りが違ってるのはわかるな?胸や股間、毛の生え方など様々だ。そして指にも違いがある!…男はな、人差し指より薬指の方が若干長いんだ。女はその逆だよ、遺伝的な意味で」

「「「…!?」」」

「ほ…本当に長さが違う!…あいつのは……!」

「薬指が…長い…」

「それともう一つ気づいた。あんたさっきから何で一言も喋らない?」

「………」

「当ててやろうか。それは…声を出すと声色で男だとばれてしまうから。裏声を出そうにも違和感があって疑われるから、だろ?ご丁寧に喉仏も隠してるし」

「くっ…!」

「でたらめを!大体さっきから言ってるのはただの推測じゃないか!あんたの言う通り指の長さが違ってもここ以外なら…」

「そうか。じゃあ実際に剥くか」

 

そう言ってリトはいつの間にか抜いていた刄金を収める。

その途端、美少女?の上半身は細切れになり、地面に落ちた。

鼻唄三丁矢筈斬り…目に見えないほどの剣捌きで斬ったのだ。

美少女?は片方の腕で胸を隠そうとするがその手までも捕まれている。

地面には細切れになった服、それに動物の皮と藁で作った胸パット…とそのなかに仕込んであった小刀と逃走用の為らしき煙玉。

凪はそれらを拾い上げ、距離をとった。

そして誰もが注目する美少女…いや、男の娘の体つきは女性のものではない。

 

「普通胸パットしててもチェックすりゃあこれが入ってたことぐらいはわかる。…あの二人とあんたらがグルじゃなければな」

「ぐ…ぐぬぬ…!」

「だが何故わざわざ女装する必要が…?本物の女の方が怪しまれずにすむと言うのに…」

「そりゃあ、夏侯淵。下手な女より男の方が綺麗な時があるだろ」

「………どういう理屈だ」

「悪い、冗談だ。本当の所、こいつが居た所が女装を文化にするからさ」

「…ッ…何故!?」

「悪いが心を見好かせてもらったぜ。それにさっきの毒は三国内で取れるものじゃないし、まず作り方が違う。この毒を作れるのは…五胡だけだ」

「五胡だと!?」

「さあ、もう言い逃れはできないぜ。どうなんだ、うん?」

「…くっ…くくく…ははははははは!」

 

突然笑いだす陣仁。

その場の誰もが緊張感で包まれる中、リトは肩の力を抜いて男の娘の両側の腕の間接を外していた。

 

「ははは……確かに私は五胡の者だ。そしてその兵を送り込んだのも私」

「ほー、素直じゃん。で…目的は?」

「我が五胡の侵略に邪魔な三国…その中の魏王、曹操の暗殺さ」

「はー…ベタだな。ベタ過ぎて何の捻りもない。で…やけに余裕そうだな」

「くくく…当たり前だ、失敗など想定内だ」

 

そう言って陣仁は腕を挙げた。

…だが、何も起こらない…陣仁は余裕そうな笑みから段段と困惑へと変わっていく。

 

「なっ…バカな…!何故…!?まさか…」

「次にお前は…」

「「これも貴様の仕業か!?」と驚く」

「…はっ!?」

「ご明察。たぶん色々考えてるやつが暗殺しようとしてると思ったから周辺を調べさせておいた。大方、あんた狙撃者か何かを忍び込ませてたんじゃないの?もしも失敗した時に遠くから曹操を狙い撃ちにするために」

「これもわかっていたと言うのか…!?」

「悪いね。手の込んだ作戦ほど分かりやすいものは無いんだよ」

「くそぉ…!」

「あ、それと動かない方がいいぜ。怪我するから」 

「こうなれば…「曹操だけでも道連れだ、と言う」曹操だけでも道連れだぁあああ!」

 

陣仁は懐から小刀を取りだし曹操に向かって走ろうとした。

だが…それよりも前に地面に転がる。

それは何故か…陣仁がリトがいつの間にか地面に刺していた刄金に気付かず、足の親指と人差し指の間を大きく切ったからだ。

足がこれではまともに立つこともできない…リトは刄金を収め、陣仁に近寄った。

 

「テメェの敗因はたった一つだぜ。たった一つのシンプルな答えだ」

 

そして…

 

「曹操は別に巨乳好きじゃないことだ。荀彧を愛でてるってことだから美少女なら誰でもいいんだろ。そう言う所は覇王様なんだよ」

「平沢…どこから切り刻まれたい?」

「あるぇー?」

 

このあと滅茶苦茶怒られた…主に曹操に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

XXX「作者と!」

一刀「一刀の!」

X一「「後書きコーナー!」」

 

一刀「今回セリフ多くね?」

XXX「ジョジョネタ…てか、セリフやるんなら多い方がいいと思ってやってみた。原作も多い方だし」

一刀「いや、ジョジョ成分そんなにないと思うんだけど」

 

XXX「はーい、気を取り直して今回から魏編でーす」

一刀「とりあえず最後の拠点って感じだな。終わったらどうするんだ?」

XXX「もちろんラストの章に入っていくつもりだよん。と言うわけで恒例拠点タイトルどーん!」

 

・バカじゃないの   レズコンビ

・いくらで買おう   夏侯姉妹

・似た者同士     チビッ子二人

・運命を砕く     三羽烏

・生きてますか    鼻血&居眠り軍師

・惚れてもうた    元董卓軍コンビ

・一人だけでも    張三姉妹

 

一刀「スッゲー略してる!?」

XXX「誰が誰だかわからない時はご遠慮なく言ってくださいお願いします」

一刀「と言うより、誰が誰のセリフかわかるやつがあるんだけど…」

XXX「皆さんのアンケート…待ってまーす!」

一刀「聞けや!」

 

リト「…………なんかオチがない上にジョジョ不足っぽいので、最後にやりまーす」

 

リト「―――次に読者が言うセリフは『何で真桜の胸揉まなかったんだ、コノヤロー!』と言う」

 

何で真桜の胸揉まなかったんだ、コノヤロー!!…ハッ!?ΣΟΔО再見

 

リ一「「お前が言うんかい!?」」


 
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