No.686543

IS 2体の魔神皇帝IFストーリー

HIBIKIさん

タッグトーナメントと臨海学校準備のちょっと前辺りまで書きました。

2014-05-13 23:45:56 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1265   閲覧ユーザー数:1224

一夏が目を覚ますと箒とシャルロットの顔が飛び込んできた。

 

「箒に・・シャルロットか・・・ってかなんで俺は横になってるんだ?

 俺は確か・・・風呂に入ってたはず・・・」

 

「私達と一緒に入った事は覚えているのか?」

 

「う~ん・・・って一緒!?ヤバイ今更ゆっくり思い出してきた!?

 つか無茶苦茶恥ずかしいぞ!?」

 

「お、落ち着いて一夏!?」

 

一夏は何があったのか思い出し真っ赤になりながら悶絶する。

暫くして落ち着いたのか真っ赤になりながらも何とか向き合った。

 

「で、で?俺は何をすればいいんだ?」

 

「っていうか僕が本当の名前言った後、箒と一緒に抱きついてそれで恥ずかしくなって

 気絶しちゃったんだよね」

 

「その後海道に頼んで私達の部屋に連れてきて貰ったんだ」

 

「そっか・・・。ん?『私達』?」

 

一夏は箒の言葉に疑問を感じる。何時もの箒なら『私達の部屋』ではなく、『寮の部屋』

というはずだと思ったからだ。

 

「お前等如何見ても2マタ許したカップルだぞ・・・」

 

海道が3人の夕飯を作ってきてくれたようで3人分の夕飯がその手に乗っていた。

一夏は更に真っ赤になり、箒とシャルロットはタハハ・・・と苦笑している。

 

「部屋割りなんだが変えておいた。俺とラウラが織斑と篠ノ之と入れ替わる形になった」

 

「「「どうやって変えたんだ(のだ/の)!?」」」

 

「酒で釣った」

 

「「「安ッ!!!」」」

 

「いや、かなり高かったぞ。そこ等で売っている混ぜ物の酒じゃなく沖縄の泡盛の

 80年物だったからな。」

 

「でも普通酒だけで陥落するか?千冬姉って?」

 

「クククッ・・・色々と脅しまくったからなぁ・・・アレは愉快だった・・・ハハハハハッ」

 

意味深で不気味な笑いをする海道。3人はこれ以上聞くと精神が持たないと判断して何も聞かなかった。

荷物も既に持ち込まれていてラウラの姿も無い。

 

「片付けはお前等でやっとけよ」

 

其れだけいうと海道は部屋から出て行った。3人はお互いを見た後に軽く溜め息をついてから

少し遅い夕食を食べるのだった。

 

「む、之は美味い・・・」

 

「卵焼きも美味いな。之は・・・蜂蜜を入れたんだな」

 

「一夏って意外と凄い舌の持ち主?」

 

「だろうな・・・。蕎麦もあるな。薬味は・・・大根おろしか?」

 

「いやこの味は確か岩手の方にある暮坪カブだったはずだ。京都の辛味大根とかよりも大人しい感じだ。

 けど普通の大根より辛味が有る」

 

「「よく解るな(ね)・・・」」

 

「伊達に10年以上料理してねぇよ」

 

意外と料理に関しては知識の豊富な一夏だった。

 

「そういえばシャルロットはまだ外ではシャルルって呼んでいたほうが良いのか?」

 

「箒?でも確かにそうだね。僕としてはシャルロットって呼んで欲しいけど・・・」

 

「シャルって渾名で呼べば良いだろ?」

 

箒とシャルロットは如何しようか悩んだが一夏の一言で解決してしまった。

シャルロット本人は一夏と箒、そして自身を救ってくれた海道に、この渾名で呼んで貰う事にした。

海道はやっぱりかと言う顔をし、何処の世界に行ってもコイツはコイツだなと意味深に頷いていた。

 

翌日は彼等がシャルロットを「シャル」と呼んでいることに気がついた女子達が騒いだが

海道と千冬にあっけなく押さえられたという事件意外は何事もなく終った。

アリーナは翌日のトーナメントに向けての最終調整のために関係者以外の立ち入りが出来なかった。

そんなこんなでトーナメント当日・・・

 

「俺達は・・・まず鈴、セシリア、相川さんのチームから相手にするのか・・・」

 

「頑張ろうね!一夏、箒!」

 

「うむ!海道のお陰で連携は誰にも負けぬ自信がある!」

 

3人とも士気は十二分に有る。傍から見ると赤からオレンジ、そして白色の炎が見えたとか。

一方相手となる鈴達は・・・

 

「なんだか向こうのピットから物凄い熱気を感じるんだけど・・・」

 

「威圧されてしまいますわ・・・」

 

「あの3人の連携物凄いからね~」

 

鈴とセシリアが冷や汗をかいているのに対し清香はのんびりしている。

2人はそんな清香に違和感を感じるが気のせいだと思うことにした。

ピットから出て対峙すると一夏達のチームの士気の高さを再認識させられた。

試合開始のブザーが鳴る。すぐさまシャルロットが牽制の為にマシンガンを乱射する。

 

「きわどい狙いね・・・」

 

「避けるだけなら何とかなりますわ」

 

「二人とも織斑君と篠ノ之さんの動きを見ないと!!」

 

清香の忠告どおり一夏は鈴を零落白夜を発動させた雪片で切りつけ、箒はセシリアにドロップキックを

食らわせていた。鈴のSEは一気に減り、半分になってしまった。

セシリアにはたいしたダメージは無い。しかし鈴と衝突させられて2割ほど削られる。

さらにはピットが2機破壊される始末である。清香は今の所無傷だがISの扱いが一番下手だと

わかっているので2人に減った分のSEを受け渡してすぐに離脱する事となった。

 

「後は頑張ってね~」

 

「清香!?」

 

「この展開わかってましたわね!!」

 

清香は悪戯が成功したかのように笑いながらピットに戻ってしまった。

其処にに一夏と箒、シャルロットの攻撃がやってくる。鈴とセシリアは何とか回避して

反撃を開始する。鈴は衝撃砲を囮として使い、セシリアは残った2機のピットを上手く操り、

箒と一夏のSEを削る。一夏と箒は攻撃を回避しながら接近を試みているようだが2人の連携が

なかなかの物に仕上がっているので上手く近づけない。シャルロットも何とか援護しているが

2人同時はきついようだ。

 

「之なら何とか・・・・」

 

「なりそうですわね・・・」

 

しかしほんの一夏達のSEを3割削った所でお互いに衝突してしまう。

そしてお互いに何かを思い出した。

 

「これって・・・」

 

「まさか・・・」

 

「そのまさかだぜ!!」

 

「えい!!」

 

シャルロットの投げたグレネードでダメージを受ける。しかしSEはまだ6割残っている。

だが、衝撃砲にピット、ミサイルピットを破壊されてしまっているので手数が乏しくなってしまった。

 

「やばいわね・・・」

 

「「一夏!!」」

 

「あぁ!」

 

箒とシャルの合図で一夏がセシリアの背後に回り、雪片で切りつける。更に箒も前から

近接ブレードで切りつけ、セシリアは気絶してしまった。

 

「セシリア!!」

 

「油断大敵火がボーボーってね!!」

 

シャルロットが盾をパージしてパイルバンカーを露出させ、鈴に突き立てる。

 

「シールドピアーズ(盾殺し)!?」

 

「いっけぇぇぇぇぇぇ!!」

 

鈴もシャルロットの攻撃の衝撃で気絶してしまい、一夏達のチームの勝利となった。

その後も順調に勝ち進む一夏達。海道達のチームも順調に勝ち進みついには決勝までやってきた。

試合前の整備も怠れない。3人は束に頼んで整備を手伝ってもらう事にした。

 

「束さん、零落白夜のエネルギー効率、もっと良く出来ないかな?」

 

「私達としてもそうしてもらうと嬉しいです」

 

「零落白夜は結構厄介なんだけどね。出来る限りはやってみるよ」

 

燃費の悪い白式の最たる物が零落白夜だ。エネルギー効率を下手に弄ると逆に悪くなる事が多い。

なので千冬以外で零落白夜を詳しく知る束に頼んだのは正解だろう。

束はキーボードを暫く弄りながら同時にシャルロットと箒の使用するISのチェックも行なっている。

 

「うん、この子達もいい感じに仕上げられた」

 

「ありがとう姉さん」

 

「ありがとう御座います束さん」

 

「いいってことよ♪」

 

一夏はラウラと簪、海道のいるピットを見ている。

 

「不気味なくらい静かだな・・・」

 

「確かに・・・」

 

「何というか簪とラウラの気配みたいなのは感じ取れるけど・・・」

 

以外にも簡単な気配探知が出来るようになっている3人。

 

「海道の気配が無いのが・・・」

 

「そりゃ此処にいるからな」

 

「「「「ギャァァァァァァ!?!?!?」」」」

 

突然現れた海道に驚く4人。海道は其処まで驚くか?と軽いショックを受けていた。

 

「ホントお前神出鬼没だな!!」

 

「俺の世界の清香の方が神出鬼没だぞ。くノ一だし・・・」

 

「あはは。何言ってるの一夏」

 

「こんな風にな」

 

突如現れて海道に抱きつく彼の世界の清香。一夏達も口をあんぐりとあけて呆然とする。

 

「まてよ・・・もしかしてさっき俺達が戦ってた相川さんって・・・」

 

「私だよ~♪こっちの世界の私と一寸入れ替わったの」

 

「本当に気がつかなかったんだ・・・」

 

この世界の清香もやって来た。

 

「私も相川清香だけど・・・こんがらがっちゃうから月村静香とでも名乗ろうかな?」

 

(以下海道の世界の清香=静香)

 

「月村って確かお前の親戚に居たな。会った事ないけど」

 

「清香!!何で勝手に先に行くのだ!!」

 

さらに海道の世界の箒までやって来た。

 

「今は静香だよ~♪」

 

「まったく・・・あ、一夏、之読んでおいてくれ」

 

海道の世界の箒は彼に何かの報告書のようなものを差し出した。

海道はそれを受け取るとコートに仕舞い、思い出したように待機するピットに向って行った。

 

「私まで来ていたのか・・・」

 

「篠ノ之箒も二人いるとややこしいな・・・苗字はそのままで彗とでも名乗るか・・・」

 

(以下海道の世界の箒=彗)

 

「何で彗なんだ?」

 

「箒星=彗星だからでしょ?」

 

箒は彗までいることに驚き一夏は彼女の名前に疑問を持つが静香の一言で納得した。

 

「箒ちゃんにきよちゃんが二人・・・」

 

束はやっと再起動したようだ。彗と静香がキチンと名を名乗り、束も二人と笑顔で握手した。

千冬もやって来たが、彗と静香を見て驚きまくり、一夏に拳骨を喰らった事でやっと元に戻った。

 

「解った。私と束で転入の手続きをしておこう」

 

「「ありがとうございます」」

 

「よろしくね~静香」

 

「此方こそよろしくね、清香」

 

清香と静香は既に仲良くなっていた。

箒と彗もお互いに自己紹介をし合っている。束もそれに交じる。

シャルロットも彗と静かに自己紹介したところで試合開始5分前の放送が掛かる。

 

「やばっ!早く調整終らせるね!!」

 

束は先程よりも早くホログラムのキーボートを叩く。

3分で全ての画面にCompleateの文字が映る。

 

「3人とも、頑張ってね!」

 

一夏達3人はアリーナに飛び出す。反対側のピットからも打鉄、シュワルツェア・レーゲン、

グレートマジンガーが飛び出してきた。(ただしグレートは歩いて出てきた)

グレートは地面に立つと腕を組んで動く気配が無い。

 

「まずはボーデヴィッヒが優先だ」

 

「解ってるぜ箒!」

 

「援護と護衛は任せて!!」

 

「海道は今までどおりたいした援護はしてくれぬだろうが・・・やれるか簪?」

 

「ん。勿論!」

 

ラウラは一夏と箒を足止めする為にワイヤーブレードを使う。

 

「私が防ぐ!」

 

「頼んだぜ」

 

箒が一夏の盾となりワイヤーブレードを見事に防ぐ。

そして一夏は箒の肩をかりて跳躍し、ラウラを雪片で斬る。

 

「良い攻撃だが予想済みだ!」

 

しかしAICで受け止められ、簪が横から切りつけた。

一夏は箒を連れて一旦後ろに下がり、2手に分かれる。

 

「む、AICの弱点を突くか・・・」

 

「させない・・・キャッ!」

 

「僕を忘れないでよね」

 

簪は箒を妨害しようとするがシャルロットがショットガンで阻止した。

海道はまだ動かない。

 

「クッ・・・しかし甘い」

 

一夏と箒の攻撃をプラズマ手刀と海道から借りていたマジンガーブレードで防ぐ。

 

「ウオッ!?」

 

「ムッ!?まだまだ!!」

 

箒が弾きと場さても直ぐに向ってくる。

2本の近接用ブレードを展開している。

ラウラは片方をマジンガーブレードを、もう片方をプラズマ手刀を使わせて防がされた。

 

「クッ・・・ならコイツでガッ!?」

 

「俺を忘れてたみたいだな」

 

ラウラは背中に衝撃を感じて後ろを見ると一夏が零落白夜を使って後ろから切りつけていた。

それだけではなく一夏は片手が開いている状態で切りつけているので時折開いている方の腕で殴ってくる。

おかげでラウラはどんどんSEが削られていく。何とか二人を振り払うラウラだがメーターを見るともう

後一撃受けたら終わりだった。

 

簪も苦戦していた。シャルロットは武器を次々と入れ替えながらも弾切れを起こした

武器のリロードまで行ないながら絶え間なく簪に弾丸の雨をたたきつけていた。

気がつけばSEの残りは150になっている。

 

相方二人が此処まで追い詰められているのに海道はやはり動かない。

動くとしても流れ弾を避けたりしているだけだ。

 

「援護して、海道・・・」

 

「・・・」

 

「海道!!」

 

しかしまだ動かない。まるで5人の動きを観察しているように・・・。

ここでふとラウラは今までの戦い方を思い返していた。

 

一夏や箒、シャルロットは決勝に来るまでに武器だけでなく、腕や足を使って攻撃したり必要ならば頭付き

までしていた。しかし自分達といえばまるで武器のみしか使っていない。

海道のグレートマジンガーは全身が武器庫であり、たとえ腕や足を変形させなくとも攻撃の為に使っていた。

 

「フフフッ・・・全くなんでこんな阿呆らしい位簡単なことに気がつかなかったのだ・・・」

 

「如何したのラウラ?」

 

「いや。今から反撃するぞ」

 

「何か作戦でも?」

 

「私が前、お前が後ろだ」

 

ラウラは今までの劣勢が嘘だったかのように笑みを浮かべている。

 

「何となくだけど解った・・・援護は任せて・・・!」

 

簪も小さく笑みを見せて答える。海道は小さく頷いて腕を組むのを止めた。

 

「あいつ等いきなり雰囲気がかわったな」

 

「あぁ。油断できないな」

 

「そもそも油断なんかしたら海道にどんな目に合わされるか・・・」

 

「「そりゃそうだ・・・」」

 

一夏と箒は今までどおりラウラの相手をする、簪はその援護をする。

此処でシャルロットが簪の妨害をしようとしたが・・・

 

「ネーブルミサイル!!!」

 

ついに海道が動いた。ネーブルミサイルの雨がシャルロットに襲い掛かる。

シャルロットは悲鳴をあげる暇も無い。しかも既に空では雷雲が渦を巻いている。

 

「グレートタイフーーーン!!」

 

さらにグレートタイフーンではるか上空に巻き上げられてしまった。

 

「サンダーーー!!ブレーーーーーーーク!!!!」

 

この攻撃でシャルロットのISのSEが0となった。一夏と箒は劣勢に立たされる。

ラウラは一夏と箒の相手を今まで以上に上手くこなしている。

2人で時間差攻撃を行なってくるならマジンガーブレードで受け止めてから蹴り飛ばし

逆のほうから来る相方をブレードを使い防ぐ。そこに簪が攻撃を加えて一対一の状況を作り出した。

 

「何とか一対一に持ち込ませてもらったぞ」

 

「なんだか吹っ切れた感じがするぜ」

 

一旦距離を取った途端一夏に稲妻が落ちて白式のSEが0になる。

 

「サンダーブレーク・・・白けてしまったな。まぁまたの機会に戦えば良いか」

 

ラウラは稲妻に当って真っ黒になっている一夏を回収してピットに戻った。

簪も近接用ブレード同士で箒と鍔競り合いをしていた。

 

「やるな、簪!」

 

「箒も強い・・・」

 

稲妻が彼女達の周囲に落ちるが2人はそんなことを気にも留めない。

しかし箒は剣道の全国大会で優勝できるほどの腕前で簪は剣では一歩劣っていた。

何とかくらいついていて、お互いのSEが50を切った所で箒が提案をしてきた。

 

「簪、次の一撃で最後にするか?」

 

「そうだね。試合時間も残り少ないし・・・」

 

お互い得物を構えて動かなくなる。隙を見逃すまいと緊張が走っている。

そしてグレートが地面に着地し、砂煙が上がると同時にお互いにすれ違いざまに切りあった。

 

「・・・」

 

「・・・」

 

互いに動かない。30秒ほどしたあたりでお互いに倒れた。

 

「篠ノ之箒、更識簪SEエンプティー。勝者、海道、ボーデヴィッヒ、更識チーム」

 

海道は殆ど仕事をしなかったので実質、簪とラウラの2人だけで決勝戦以外を勝ち進んで

優勝したのだった。

 

3人には食堂のデザート半年間無料パスが授与されたが海道は興味がなく、

試合のときに静香と入れ替わってくれていた清香にお礼としてプレゼントした。

 

そしてトーナメント翌日・・・。

 

「シャルロット・デュノアです。よろしくお願いしますね」

 

「デュノア君はデュノアさんと言う事でした・・・」

 

「あらら・・・」

 

「まぁこの前のフランスの事件を見ればねぇ・・・」

 

クラスの全員がデュノア元夫人の逮捕を知っているので殆ど驚いていない。

そして次は彗が自己紹介した。

 

「篠ノ之彗だ。まぁ皆が海道と呼んでいる一夏の世界から来た篠ノ之箒だがな」

 

「月村静香です。彗と同じ世界から来た相川清香だよ~」

 

各々自己紹介が終ると驚きの声が上がる。

彗は髪型をストレートにし、静香は短いポニーテールにしているのでそこで見分けがつく。

彗達の方が身長が一回り大きいので其処でも見分けはつけることができる。

因みに部屋割りは海道達異世界組みが二人部屋を3人で使う事になり、ラウラは

千冬の世話役として寮長室に寝泊りする事となった。この際ラウラは海道と一夏にに

千冬が一寸でもだらしなかったら矯正する様に言われていたので千冬は地獄を見たという。

 

更に数日が過ぎると臨海学校に関する知らせが出てきた。

 

「臨海学校ね。俺達は林間学校だったけど」

 

「そうなのか?」

 

「といっても家に帰る感覚だったぞ俺達は」

 

「光子力研究所に行ったからな」

 

「彗のお爺ちゃん優しいし面白かった~」

 

静香は相変わらずマイペースだ。

 

「臨海学校の初日は自由行動ができるのか。久しぶりにのんびり出来るな」

 

「一夏、爺臭いぞ」

 

「僕もそう思う」

 

箒にの言葉にシャルロットも頷く。

 

「ということは俺も爺臭いか・・・」

 

「一夏はまだ良い。しかし私達なんか婆臭いってことだぞ?」

 

「一寸ショック~。破瑠覇、慰めて~」

 

「ぎゃるるる・・・(そんな事言われても困るのだが・・・)」

 

海道も同じことを思っていたので自分まで爺臭いといわれたと感じ、

彗と静香も同様に年寄り臭いと言われた事に少なからずショックを受けていた。

静香など破瑠覇を抱いて慰めて欲しいとまで言う始末だ。当の破瑠覇は迷惑そうだが。

 

「つかなんでペット!?」

 

「ペットじゃなくて相棒だよ」

 

「こっちの姉貴にはそう言って強引に納得させた。何故か知らんが最後はガタガタ震えてたけどな」

 

苦笑いする一同をよそに海道は楽しそうに笑うのだった。

 

「自由時間があるなら海でも泳げるね」

 

清香も参加してきた。海でおよくということでシャルロットと静香が何か思いついたようだ。

 

「ねぇ一夏、今度の週末、一緒に水着買いに行こう♪」

 

「僕達もそうしようよ一夏」

 

「いいぞ」

 

「私も賛成だ」

 

「そうだな。みんなで行くか」

 

「私もいい?(私も本当に好きなのが誰だか解ったし♪ありがとね海道君♪)」

 

「「勿論」」

 

静香の提案にシャルロットがのり、海道は即答し、箒も賛成。一夏もそうする事にしたようだ。

清香も入りたがりシャルロットと箒は笑顔で答えた。

女子達は週末が楽しみで仕方が無いようで男性陣(2人だけだが)はなんとものんびりしているのだった。

 


 
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