No.669396

新・戦極†夢想 三国√・鬼善者を支える者達 第023話 前編

ただいまソロモン。
色々あってようやく投稿でっさww

最近、ちょっと海外に行ってきて日焼けが凄いことになりました。
痒すぎる(;´д`)

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2014-03-09 18:41:53 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:1306   閲覧ユーザー数:1195

新・戦極†夢想 三国√・鬼善者を支える者達 第023話「孫呉の未来への為の道しるべ(前編)」

重昌「天下を取るとはまた物騒ですな。それはいずれ、私が今の漢室の統治を終わらせ、また新たな天下を敷くと言うことを狙っているのですかな?」

 

曹操「あら。私はそう言ったつもりなのに、間違っていたかしら?」

 

その一言で重昌は口を紡ぎ、曹操の目をしっかりと見据える。

 

重昌「天下を取る………それはどうかはわからないが、はっきりしていることがある。それはこの大陸より、争いを限りなく″零に近づける″様には、しようと思っている」

 

曹操「……言っている意味がよくわからないけれども」

 

重昌「ならば孟徳よ。天下を取ることが出来れば、争いは無くなるのか?そもそも争いとは何だ?元々は小さな行き違いで起こったことではないのか?例えば、私たちが何の力も持たない人間だとする。私たちはいつも酒を酌み交わす程仲が良い。しかし、ふとしたことがきっかけで、私たちは喧嘩をしてしまった。最終的に殺し合い、死んだ敗者の家族・友人が勝者を恨み、彼らは勝者を殺害して仇は取った。そこでまた、今度は勝者を殺した彼らをまた違う誰かが恨み、争いは勃発した。その様な小さな行き違いから争いは生まれ、やがて戦争という名の″怪物″を生む。あの小娘(※劉備)の理想を挙げるわけではないが、皆が手を取り合って仲良く暮らす。頭の良い君なら判るであろう?君が・私が・あるいはあの小娘が天下を統一しても、いつかまた世は乱れ戦乱の世は来る。ならばやることは決まっている。私の掲げる理想は『争いを限りなく″零″に近づけ、尚且つその限りない″零″を″継続″されること』だ」

 

話を聞き、曹操は少し黙ったあとに答える。

 

曹操「私の理想と貴方の理想は似ているかもしれない。もしかすると貴方の方がもっと先を見据えている。……だけど――」

 

重昌「相容れることは出来ない。この世に覇者は一人……か?」

 

曹操「――えぇそうよ。だから私は貴方に負けない。必ず倒して、貴方の理想すら飲み込み、逆に私の臣下として私の理想を実現させるわ」

 

重昌「それでこそ曹孟徳だ。その志に敬意払い、君にこれを送ろう」

 

そう言うと、彼は自分の懐をまさぐり、一つの卵を取り出し彼女に渡した。

 

曹操「これは?」

 

重昌「これは若空の卵だ。我々統治者は時に戦の最前線にまで赴き、敵・しいては人の命を奪い。時には反乱を起こした自国の民までの命を奪うこともある。だから″命の重さ″というものを時に軽く見てしまうこともあるだろう。もう一度命の温もりを再確認した上で、改めてこの洛陽を収めて欲しい」

 

要するに「この卵を孵かえ))してみろ」と彼は言っている。

曹操は先ほどの言葉、「鷹の心を知り、鷹を慈しみ、この己に威厳がなければ、鷹は従わぬ」の言葉を思い出しながら、「これは何か意味があるのではないか?」と思いながら承知した。

 

重昌「それからもう一つ……入ってこい」

 

二人がいる扉の襖が開くと、身長195程の現代でも珍しい大男が姿を現した。

黒い武具に身を包んで、顔には戦場での傷跡がいくつもあり、だが顔は整っているので、聞かれれば男女問わずそのほとんどは彼を見ると「容姿は悪くない」と答えるだろう。

その者は重昌の一歩後ろに胡座をかいて座り、両拳を床に付けて曹操に平服した。

 

重昌「この者は龐徳。字を令明。我が軍の主力である『鬼兵部隊』の長だ。君の配下として、こいつを送ろうと思う。洛陽を収めるにあたって、こいつのきっと武は役に立つ。正直なところ、経験を積めばうちの軍で一番優秀な武将と私は自賛する」

 

曹操「あら、そんなに優秀な将なら、自分の手元に置いとくのが普通じゃないかしら?」

 

重昌「子は親を越えることが最高の奉公だと私は常に思っている。銀……こいつの真名だが、銀とは血の繋がりこそないが、そんなものは些細な問題。銀が私の息子である以上、こいつは私を越えなければならない。たとえそれが、血を見る結果になったとしても――」

 

笑みを浮かべ、満足そうに語る重昌に曹操は何か背中よりムズ痒い感じがした。

子に自分を越えてもらうこと。

自分はまだ子供など作った覚えはないが、確かにその理屈はわからないまでもない。

だがいくら親子と言い張ったとはいえ、血の繋がらない者に何故わざわざ殺されることに対して、そんな幸せそうな笑みを浮かべるのかが理解出来なかった。

 

曹操「……龐徳。貴方の主……いえ、((義父親(ちちおや)はこう言っているのだけど、貴方はどう思っているのかしら?」

 

平服していた龐徳は顔を上げ、しっかりと曹操に向き直り答える。

 

銀「愚問。我の望みは親父殿の命。『親越え』……それが我を救ってくれた親父殿に対する最大級の恩返し。そして孟徳殿が果たして我の主足る人物ならば、貴殿を全力で手助けをし、喜んで貴方の天下取りへの駒と化しましょう」

 

その男から流れる威圧に当たり、彼女は思った。

「危ない」……恐らく彼は暴れ馬。

だが自らの配下にいる夏侯惇の様な従順な暴れ馬ではない。

あの者は熱くなると同僚・部下の言葉を軽視しすぎる癖があるが、目の前の者は違う。

自分がこの者の主君と足らないと感じれば、そしてその手綱を握っていなければ即座に自分を斬り殺すであろう。

その様な人物を自分は使いこなせるのであろうか?

そう思った時、今一度影村を見た。

自分が唯一認めた男の主であり、現時点での自らの目標。

その者が自分を認めてくれたのだ。

それならばその期待に応えなければならない。

 

曹操「………いいわ。龐徳、その忠節で私を支えなさい。きっと貴方にはそれに合う結果が待っているわ」

 

銀「承知した。我が真名は銀。この真名に誓い、必ずや貴女様を支えることを誓います」

 

銀は胡座から正坐に座り直すと、再び曹操に対して中性の意を示す様に平服する。

 

曹操「銀、貴方の真名は確かに受け取ったわ。私の真名は華琳。以降はそう呼びなさい」

 

彼が返事をすると、次は影村に対し曹操は向き直る。

 

曹操「影村、貴方にも私の真名を預けるわ」

 

重昌「ほう、どういう心境の変化かね?いずれ相まみえる敵に対して」

 

曹操「だからこそよ。貴方は恐らく私にとって一番の障害になるはず。その最大な強敵(とも)に敬意を払うのは当然よ」

 

重昌「なるほど、いかにも覇王らしい理由だ。私の真名(しんめい)は重昌だ。いずれ相まみえる日を楽しみにしているよ、華琳よ」

 

華琳「光栄に思うことね。私が男で真名を預けるのは、家族以外で貴方が三人目よ」

 

重昌「なるほど。ならばいずれその男冥利に答えるとしよう」

 

二人は不敵に笑い、その会合を終えた。

ちなみに言うと、華琳が預けた三人の男と言うのは、一刀、銀、そして重昌である。

 

日も沈みきり、重昌が自分に会いに来た小役人などを上手くあしらって一息ついている時に、また一刀が一声掛けて麩を開けて入ってきた。

 

一刀「重昌さん。すみませんがまた一人会っていただきたい人物がいます」

 

そう聞くと彼は気だるそうに体を起こす。

一刀は重昌の事を「御屋形様」とは呼んでいない。

と言うことは、次に来る者は重昌にとって面識のある人物であり、公的なことでは無かった。

彼がそれに了承する前に、二人にとって聞き慣れた人物の声が聞こえてきた。

 

雪蓮(雪)「はぁい、お父さん元気?」

 

重昌「帰って貰いなさい」

 

一刀「承知しました」

 

一刀も承知すると、入ってきた雪を連れ出そうと首根っこを掴もうとするが、彼女はそれを華麗に避けて重昌の後ろに回り込み後ろから抱きつく。

 

雪「どうしたのよ、お父さん。つれないわね」

 

重昌「えぇい五月蝿い、うっとおしい!こっちは光に群がる蛾の様な輩達を一日中相手にして疲れているんだ。お前はそれを見計らって来ただろ」

 

雪「そうよ。可愛い愛娘の抱擁で癒してあげようと思って。嬉しいでしょ?」

 

重昌「思うか馬鹿者!離せ!胸を押し付けるな」

 

雪「違うわよ、お父さん。押し付けているのじゃなくて、擦りつけているの……勃った?」

 

重昌「勃つか馬鹿者が!!貴様は遂に頭までおかしくなったのか!?いや、元から馬鹿であることは知っている。何時からだ。えぇ!?何時から馬鹿に拍車が掛かった!?」

 

???「お姉さま!!一体何をしているのですか!?」

 

そんな何事もない親娘の戯れあいを一刀も笑いながら見ていると、雪が連れてきたもう一人の人物を忘れていた。

彼女が連れてきたのは孫権仲謀。

体格と女性の主張部分は雪よりホンの少し小さいぐらいで、顔は「姉」と呼ぶ限り彼女と良く似ている。

髪も雪と同じくピンクの髪でロング。

ただ彼女は何か頭に飾り物を着けている様だ。

服装も雪の様な胸元が強調された長いスリットの入ったロングのチャイナドレスではなく。

同じチャイナドレスでも胸元はそこまで強調はされていないが、かなりのものを持っている。

一刀は自分のよく知っている孫権と比べると、顔や格好などは前回の外史と全く同じであるのだが、髪型だけは違っていた。

一刀が知っている蓮華(れんふぁ)は、ショートカットであるのだから。

そんなことを思っていると、また孫権が何かを言っている様だ。

 

孫権「お姉さま。いくら今回功績を得ているとはいえ、何故その様な素性も判らぬ者に抱きついたりしているのですか!?」

 

雪蓮(雪)「ん。別に親娘(おやこ)が抱き合うのは不思議ではないでしょ?」

 

孫権「何を!?私達の父親は既に他界していますでしょ!」

 

雪蓮(雪)「もう一つの私の記憶にある父親がこのお父さんだって、前にも言ったでしょう」

 

孫権「だからそんな説明では納得が出来ないと、前にも言ったでしょう!!」

 

そんな風に騒ぎ立てる二人に察し、重昌は声を掛ける。

 

重昌「………孫伯符よ、今日は何か重要な事を言うためにここに来たのではないか?」

 

自分の事をこの世界の名で呼ぶ父親に対し、雪はつまらなさそうに後ろからのハグを解いて少し間を空けて重昌の前に座る。

 

重昌「北郷、謙信に酒の支度をさせろ」

 

それを聞くと一刀は麩を閉めて部屋を出ていく。

綺麗な夕焼け空と、空に聞こえる数羽の鴉の鳴き声。

重昌と雪にそれぞれ盃が渡ると虎が徳利に入った日本酒を注ぐ。

この日本酒は重昌がこの時代に来てから作ったものである。

最初の駆けつけ一杯を雪が一気に飲み干すと、その後美味そうに貯めていた息を吐いた。

それを見た重昌も「作って良かった」っと言わんばかりに、少しニヤリと笑った後に、雪に続いて飲み干した。

この居間にいるのは、重昌、雪、一刀、虎そして孫権である。

酒を飲む重昌と雪、それを注ぐ虎以外の一刀と孫権は、それぞれ酒を飲んでいる二人の少し離れた隣で正座して見ている。

酒を飲み始めて三杯目辺りで、重昌は本題を切り出した。

 

重昌「それで……孫伯符殿。今日はどういった要件でここに参られた?」

 

雪(雪蓮)「今回、ワタクシがここに参ったのは、貴方にお願いがあってここに参ったまでです」

 

雪も普段のチャラけた感じとは違い、完全に重昌によって鍛えられた君主モードになっている。

こちらの世界の雪の過去がどのような物であったのかは判らないが、この姿を見た孫権は普段と違う姉の姿にポカンとしている。

 

重昌「ほう、願いとは?」

 

雪(雪蓮)「はっ、漢王朝に仕える者として、私は今、後継者育てに苦難しています。私にはまだ子も夫も無く、二人の姉妹がいます。一人がそこにいる孫仲謀。私達姉妹の次女で素質も十分あるのですが、如何せん人の上に立つことに関しては経験不足で、誰かを率先して率いることに関しては私には遠く及びません。そして三女には孫尚香という者がいますが、こちらは私に似ているのか活発で行動力があるのですが、年はまだ若く自重というものを知りません。そこでタナトス殿にお願いしたいのは、そこにいる孫権を統治者として鍛えてあげて欲しいことです」

 

重昌「統治者として……ね。しかし判りません………そこに私にはどんな利益があるのです?何故私があなた方の統治者を育てなければならない?もし育てたとして、それを完了して返せば、こちらを知り尽くしたその者は、こちらにとって大きな災いとなりましょう」

 

雪(雪蓮)「聞けば、貴方は自らの収める地で『影村塾』を開いているとか?そこは身分関係なく引き受ける場所と聞いておりますけども」

 

重昌「……まぁ、確かに私の教え子として引き取ってくれと言うのであれば、例えそれが仇相手であっても引き受けるのが私の信条ですが、それでしたら本人が申請書を提出すれば良いでしょう?何故わざわざ姉である貴女がここに訪ねて来るのです?」

 

雪(雪蓮)「そこは…まぁ……姉として大事な妹を預ける建前という訳で――」

 

そうウィンクしていう雪に、重昌は盃を持ったまままた一つため息を吐いた。

 

重昌「孫仲謀、そこに」

 

酒を飲んでいる二人の少し手前の所に彼は指を指し、孫堅にそこに座るように要求すると、彼女は少し近づき指示された場所に座る。

 

重昌「私は君の意見を聞いていない。孫呉の姫よ、ホントに私の所で学ぶ気があるのか?先程罵倒をした相手に」

 

孫権「……先ほどの暴言は大変申し訳無かった。孫呉の誇りを重んじ、その誇りの私情が先走ったことを謝罪する。その上で影村殿、貴方に頼みたい。高名で尊大なる貴方の下で、私を鍛えて欲しい。そして私はもはや姫ではありません。成人も果たした一人の孫呉の将です」

 

重昌「………流石だな、孫呉の”姫”よ。教科書通りの回答で恐れ言った。ならば私からも尋ねるが君は何の為に私に学びに来る?」

 

姫と言われたことに対しムッとしたのか、彼女は少し口を尖らせるが直ぐに顔の表情を直す。

 

孫権「国の為、孫呉のたm――」

 

そう言う終わる前に重昌は懐の鉄扇を居合の如く抜き出し、孫権の首筋に付ける。

 

重昌「その様なクダラナイ理由で、私に教えを乞いたいと言うのか?貴様は――」

 

クダラナイ理由と言われて彼女も反論しようとしたが、首筋の鉄扇に込められた殺気により声が出せないでいた。

 

重昌「これでも私は多くの生徒を抱えている。先の董卓討伐戦においての董卓軍の軍師である賈駆も私の生徒だ。その者達は技術を高めるため、自身を向上させるために私に教えを乞うた。決して貴様の様に、自らを犠牲にして国に身を捧げるなどの理由で教えを乞うてはいなかった」

 

そう言うと重昌は鉄扇を引き、懐にしまった。

 

重昌「仮にその様な者がいても、その者は確固たる信念を持っていた」

 

孫権「わ、私にも、確固たる信念はある!!」

 

重昌「………ホントにそうであろうか?北郷、お前としてはこの孫権をどう見る?」

 

一刀「そうですね……一概には言えませんが、彼女の言う信念とは、仮初の様に思えます」

 

重昌「仮初?」

 

一刀「はい。姉である孫策殿や先代の孫堅の影響。故に『自分も姉の様に、母の様に』と言う気持ちが大きすぎて、自分の意見を抑え込んでいる様にも思えます」

 

孫権「そんなこt「全く無いと言い切れるか?今の君に」――くっ」

 

そう言われれば、彼女は自身に確かめてみる。

「自分の理想は、信念は、ホントに自身より生まれ出た物であるのか?」っと。

幼き頃より今は亡き母親や父親に孫呉の誇りを教わってき、大きく偉大の母や姉にも習おうと、その身に孫呉の為・誇りの為と言い聞かしながら過ごしてきた。

故に、目の前の北郷と呼ばれる男にも「無いと言い切れるか?」と問われると、直ぐに断言出来ずにいた。

 

一刀「まぁ、貴女がどうであるかは、剣を交えれば分かること。その為にとっておきの相手も用意してある」

 

彼が指を鳴らすと、急に天井が破れて一つの物体が落ちてくる。

 

孫権「思春!!」

 

その物体の正体は足と腕を縛られた状態の女性。

彼女の名は甘寧、字を興覇。

孫権お抱えの将であり、容姿はツリ目の似合う美人で、髪は頭の丁度てっぺんで『シニョン』と呼ばれるよく中国人女性がつけてそうなイメージのアレでまとめられている。

少し大きめの白い袖の赤い服を着用しており、何故か下を履いていないので、彼女の下着である白の褌が完全に見えてしまっている状態である。

 

一刀「公積よ、降りて来い」

 

その一言で甘寧に続き、黒い忍びの姿をした者が姿を現し、左膝を付きながら右拳を畳に付けた。

自分の将を捕らえた人物に警戒を促していると、先に声を発したのは黒い忍の方であった。

 

???「お久しぶりですね。策様、権様」

 

北郷が「公積」と言った時より疑問に思っていた。

この者は自分の知りうる人物であることを。

そしてその予感は的中することとなる。

 

孫権「お前、まさか凌統か!?」

 

彼の名前は凌統。

正史に於ける彼は孫呉に仕えている武将であるのだが、何故ここにいるのかは彼にも色々あったとしか言えない。

凌統は顔に巻きつけている黒い布を取り外すと、美しく長い黒髪の美青年であり、見方によれば女にでも間違わせそうだ。

補足を付け加えると、その長い髪は後ろでしっかりと一本に縛られている。

 

凌統「はい、お懐かしゅうございます権様。それにしても甘寧。お前、僕の存在に全く気づかないとは、腕が鈍ったのではないのか?僕の父上を討った『錦帆族』の棟梁の名が泣くぞ」

 

彼の父親は正史通り、甘寧に討たれている。

 

一刀「君は姉のことが心配でこの様な草を用いたかもしれないが、生憎この子のずさんな忍び術はここにいる皆が気づいていたよ」

 

彼女はつい周りを見渡してしまうと、皆「当たり前」と言わんばかりの顔を装っている。

 

孫権「まさか、私の相手と言うのは――」

 

一刀「ここまで演出しておいてもなんだが、君の相手は公積ではない。君の相手は先代孫堅の事をよく知り、その彼女を知で支えた人物だ」

 


 
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