この作品はキャラ設定が崩壊しております。原作重視の方はご注意ください。
時代背景等が崩壊しております。一刀くんがチートです。
オリジナルキャラクターが登場しております。
それでも構わないという方はどうぞ。。。。
一刀「そうか……」
部下から赤壁の戦いを無事に魏が勝利したという報を聞いた一刀は、決意を瞳に浮かべていた
そんな一刀を見ていた詠、月、曹仁の三人の表情はどこか悲しげであった
詠「本当にやるの?」
一刀「あぁ、その為に俺は今ここに居るんだ」
月「一刀さん……」
一刀の手を月が握ると、詠もそれにつられるように一刀の手を握った
一刀「曹仁さん。俺から最後の命令だ、華琳のもとに行け…そしてやるべきことをやるんだ」
曹仁「御意…!」
目に涙を浮かべながら曹仁はその場を駆け出すように後にした
大陸の運命を左右すると考えられていた赤壁の戦いから数日後、蜀・呉同盟軍は残された兵力を総動員して、魏を迎え撃とうとしていた
対する魏はそんな同盟軍の正面に堂々と軍を展開していた
誰の目から見ても勝敗は明らかなように思えるこの戦においても、同盟軍の将たちは諦める者は誰一人いなかった
今にも戦いが始まりそうな緊張感の中、両軍から劉備、孫策、華琳の三人が前へと進み出る
ぶれることなく相手を見つめる三人の瞳。三人は暫くの間、ただ黙っていた。その沈黙を破ったのは華琳であった
華琳「諦める気はないようね」
孫策「えぇ……」
劉備「はい」
華琳の問いかけに、二人は一言、頷いて返した
華琳「そう…なら……」
少し残念そうな表情をしながら踵を返そうとした華琳を止めたのは
曹仁「曹操様!! その戦、しばしお待ち下さい!」
全身を鎧に包んだ二人の兵士を引き連れた曹仁であった。三人が各国の王たちに近づくのを見て取った両軍から、主要な将たちが飛び出し、駆け寄った
曹仁たち三人は馬上から降りると、片膝をつき華琳たち三人に一礼した
華琳「曹仁……何用かしら…」
曹仁のただならぬ様子と、三人が着ている鎧の所々に見える汚れと血に、嫌な予感を感じつつも、華琳は曹仁に言葉の続きを促した
曹仁「報告します! 現在涼州が五胡による侵攻を受けております! その数およそ百万!」
馬騰「さらに、魏の司馬師、北郷の両名が裏切り、五胡の陣頭で指揮を執っております。現在、詠の指揮によりどうにか戦線を維持してはおりますが…」
黄蓋「多勢に無勢、陥落は時間の問題じゃな」
曹仁の後ろに控えていた二人の兵士が、兜を取り素顔を露わにすると、将たちの中から驚愕の声が上がる
華琳「桂花! 風! 稟!」
桂花「ここに」
風「はい~」
稟「御意!」
三人は何も言われずとも華琳の意思をくみ取り、その場にいる魏の将たちに指示をだす。その指示に各将たちは自軍へと急いで戻っていった
黄蓋「策殿!」
孫策「分かってるわよ! 冥琳!」
周瑜「えぇ、再開を喜ぶのは後回し。思春、明命! 急いで斥候を放て!」
甘寧「御意!」
周泰「はい!」
周瑜の指示を受けた甘寧と周泰が瞬時に姿を消し、軍師以外の将たちが自軍へと戻っていった
馬騰「劉備よ…。娘が世話になってるな」
劉備「そ、そんな! 私のほうこそ翠ちゃんには助けられてばかりで!」
馬騰が深々と頭を下げると、劉備も慌てて頭を下げた。そんな劉備を見て、蜀の将たちは小さく笑った
馬騰「すまぬが劉備よ、少しの間だけでいい。力を貸してはくれぬか?」
劉備「はい、この大陸に住む皆のために…」
馬騰の言葉に劉備が頷きかえすと、馬騰は着ていた鎧をさっさと脱ぎ捨てた
馬騰「翠!」
馬超「分かってるよ!」
馬岱「もう皆準備出来てるよ!」
いつの間に準備をしていたのか、涼州騎馬隊として活躍し、蜀における騎馬隊の主力たる兵士たちが既に集まっていた
少し驚きながら蜀の面々に視線を向けた馬騰の目に、小さな胸を誇らしげに張る諸葛亮の姿が映り込んだ
馬騰「ありがとう! 行くぞ! 大陸の平和は我らの活躍で決まるぞ!」
もう二度と聞くことはないと思っていた馬騰の号令に、涼州騎馬の面々はこれまでにないほどの昂りを見せた
まるで一陣の風の如くその場を後にした馬騰たちを見送るころには、その場には華琳、劉備、孫策そして、各国の軍師だけがその場に残る形となった
曹仁「曹操様、いや、皆様に聞いていただきたいことが……もう一つございます」
どこか悲しげな声色で切り出した曹仁に、皆の視線が集中した。そして、曹仁が口にした言葉を聞いた瞬間、その場にいる全員が驚愕と悲しみを、その顔に浮かべていた……
一刀「さて、司馬師さん。いい加減諦めてくれるとありがたいんだが」
司馬師「黙れ! 涼州攻略の指揮権は私にある!」
五胡が大陸への侵攻を開始して、既に一か月近くが過ぎようとしていた。しかし、五胡の軍勢は未だに涼州を攻略することが出来ずにいた
それはこの司馬師という男が、功を上げようとするあまり、五胡の圧倒的物量を使わず、一刀やその部下たちも使うことなく、知略をもって攻略を進めようとしていたことが原因であった
一刀「あっそ。なら頑張って下さいね」
呆れ顔で司馬師を一瞥した一刀は自身の部隊へと戻っていった
兵士「お疲れ様です。一刀隊長」
そう初老の兵士が出迎えると、他の兵士たちの視線が一刀へと集まった
一刀「まだ暫く……というよりも敵側の援軍が到着して、向こうが攻勢になるまで俺たちに出番はないと思う」
兵士「そうですか。出来れば天幕じゃなく、普通の寝台で寝たいところでしたね」
そんな兵士の一言に笑い声がおこる。住み慣れた、そして守りなれた城だからこそ、攻略にも自信があるからこそ出る一言であった
その日の夕刻、詠が守る城に魏、呉、蜀の連合軍が援軍として到着。それに対して司馬師は一度軍を引き、連合軍を迎え撃つべく野戦の準備を進めた
司馬師「くそ、くそ、くそぉ!! 何故勝てない!!」
司馬師の悲痛な叫びが戦場に響いた。圧倒的兵力差で臨んだ野戦。司馬師はその優位な状況を存分に利用すべく策を巡らせたが、むしろ徐々に後退させられていた
そして気が付けば司馬師率いる五胡軍は、本城付近まで後退させられていた
そこまでの後退をしてしまった司馬師のもとへ伝令が入る。それは五胡の頭目からであり、一刀を司馬師の指揮下から外し、自由に戦わせるというものであった
一刀「人間一人の知略には限界があるってことじゃないかな? まぁ、俺は自由にやらせてもらうよ」
そんな言葉だけを残し、部隊を率いて前線へと進む一刀
司馬師「貴様だけに手柄はたてさせんぞ、北郷!!」
そんな一刀の後を追うように慌てて飛び出した司馬師を止める者は誰一人として居なかった
~凪side・始~
一刀さんが裏切った
私は一瞬、その言葉の意味を理解できずにいた。そして、すぐに足が震えだし、今すぐにでも駆け出したい衝動に襲われた
何度も何度も、一刀さんが裏切るはずがない。きっと私たちを急がせるための策か何かかと思っていた、思い込もうとしていた
しかし……
「はあーーー!!」
目の前に迫った兵士を氣で吹き飛ばす。その兵士の顔には見覚えがあった。間違いなく一刀さんの部下だ
そして前方から感じる圧倒的存在感、私は迷うことなく、その存在感を放つ場所へ、人へと向かった
そして、その人物を目にした瞬間。私の中の何かが弾けたように感じた
「一刀さん―――――――!!」
一刀「楽進!!」
私の一撃を真正面から受け止めた一刀さんに跳ね返された私は、空中で一回転して着地した
五胡の兵士たちに指揮を出す一刀さんの姿を見た瞬間、私の中の迷いも、悲しみも、何もかもが怒りへと変わったのを感じた
戦場で、敵として感じる一刀さんの殺気。それは黄巾党との戦いで感じたものよりも遥かに強大なものだった
「何故、何故裏切った!!」
私の心からの叫びに対して返ってきたのは、一瞬で距離を詰め、なんの迷いもなく振り下ろされた一刀さんの一太刀だった
それを寸前で避けた私は距離を測りながら、緩急を付けながら常に動き続けた
一刀さんの一太刀は間違いなく、私を殺そうとしていた。迷いは間違いなく死につながる
心で整理をつけるまえに、身体が、本能が反応していた
一刀「司馬師、下がってろ」
そんな私の様子を見て、一刀さんの後方にいた男に一刀さんはそう言うと、小さく微笑みを浮かべた
~凪side・終~
どうもkarasuです。
早めに投稿できたのかな?という感じですかねw
さて、一刀くんが謀反! ということで大きく展開してきたわけですが、この先どうなるのでしょうかね? 皆さんの期待を裏切るような展開に出来ればいいなと思いながら、続き作成しております。
一刀くん視点を書かなかったのはこれが原因ですね。展開が早かったのもこれが原因ですね。嘘です、展開については私が原因です(鴉 ◉◞౪◟◉)
ここまで読んでいただきありがとうございます。
これからもほそぼそと続けさせていただきます。
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過度な期待はせずに生暖かい目で読んでください
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