移動中のバスにて
「上層部の人が『なんとしてでも入れろ』って言っている?」
剣也はクロノの言葉を繰り返した
なのは達もその話に耳を傾けている
「あぁ、君はなのは達と同等、またはそれ以上の魔力を秘め、以前の模擬戦ではシグナムを倒す程の実力を持っている。が、それ以上に君の技術力を評価しているんだ」
「?技術力を?」
「空気中のエネルギーを操る事で発動する天撃と才牙…さらには変換資質を組み込むサイガ式、リンカーコアを疑似的に作る魔法、さらにはそれを駆使してデバイスにリンカーコアを組み込むという不可能を可能にした実績も大きい…だから『これほどの人材を無視するわけにはいかない』と騒いでいるんだ」
「…マジですか?」
「マジだ…そこで君をどうすれば管理局に入れられるかと色々と思案しているらしい」
「思案って…本人の意思は無視ですか?」
「大丈夫だ、『本人の意思を無視して入れたら管理局の印象が悪くなる』って母さんが説得してるからね」
「それは良かった…今から働くとしたらAR∀GO (ロンドン市警特殊犯罪捜査課)とB.A.B.E.L.(内務省特務機関超能力支援研究局)、聖王教会の方が良いからね、学業の方を優先してくれるから」
「へ?剣也君、B.A.B.E.L.(内務省特務機関超能力支援研究局)に入っているの?」
なのはが驚いて聞いた
「あぁ、ある事件で天撃と魔法の事知られたしな、おまけにリミッターも作ったりしてるし」
「デバイスと同じ要領だから楽だもんね」
剣也は気軽に答え、アイがそれに捕捉した
「B.A.B.E.L.(内務省特務機関超能力支援研究局)…魔法の事知ってるんだ」
フェイトが驚きながら呟いた
「そう言えばAR∀GO (ロンドン市警特殊犯罪捜査課)ってどういう事するの?あまり知られていないけど…?」
すずかが疑問を口にした
「主に不可解な事件を担当している…ほとんどが妖精や妖怪が起こした事件だけど」
「妖怪って…」
シャマルがかおをひきつらせながら呟いた
「ほんとにいるの?」
アリサがそう言う
「いるぞ?結構身近に」
剣也の言葉に管理局側が感心した
「そう言えば聖王教会に所属してるんか?おとうさんが聖王教会に所属してるってことは?」
はやてが聞いた
「うん、所属してるぞ、特殊騎士に」
「…へ?」
それを聞いたはやてが目を点にして驚いた
「特殊騎士って…あの?」
「?あぁ、そうだが?」
[特殊騎士]
聖王教会の特殊部隊
その実力は最低でも一人で管理局の一個師団をも倒す事が出来るとされている
任務の主な内容はロストロギアの保守などらしい
「なるほど、それならあの強さも納得だな」
シグナムが納得していた
「そう言えば魔法の事車内で話して良いの?鮫島さんが居るのに…」
アイが心配そうにバスを運転している鮫島さんを見ながら言う。
「それなら平気よ、鮫島は魔法の事知ってるから」
「まあ、お前が天撃使える事も知ってるからな…」
アリサと剣也が言う
「あれはビックリしたわ…パパとママに会って私の事話したと思ったら土下座したんだから」
「当たり前だ、天撃なんて人外の力を娘さんに持たせたんだ謝るのは当たり前だ」
「だからって土下座しなくても良いじゃない」
「いや、お前みたいな可愛い娘にあんな力を持たせて土下座はまだ良い方だと思うが」
「か、可愛い…////」
剣也の言葉にアリサが顔を真っ赤にした
「(どうして顔赤いんだ???)」
*剣也は前世の影響で物凄く鈍感です
真っ赤にしたアリサを見て剣也は不思議そうにしていた
「(む~~~!!!)」
それを見たアイはむくれ…
「「(なんだろう?モヤモヤする)」」
フェイトとすずかは複雑な気持ちになり…
「(なんやろ…おもろない)」
はやては面白くなかった
これが恋心だと気付くのは、もう少しあとの事…
捕捉だが聖兄弟はシャマルの作ったおにぎりを食べた事で暫くの間入院する事になった……
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第二十二話移動中の会話