No.661021

リリカルなのは~翡翠の戦士と七つの才牙~

第二十一話出発

2014-02-06 20:01:40 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:4472   閲覧ユーザー数:4205

ゴールデンウィーク初日

 

今日からアリサに誘われて北海道に行く当日の朝

 

剣也達はアリサから『臨海公園の入り口前に午前9時集合』との連絡を受けていたので、臨海公園の中、入り口が良く見える場所で待っていた

 

待っていたのだが……

 

「二人とも上手上手♪」

 

「その調子ですよ」

 

「「うん!!」」

 

ーカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカ……ー

 

アイとマザーに褒められている杏樹とローズが魔法弾ひとつずつ使い、空き缶をもう1時間近く地面に落とさずに弾き合っていた

 

「……凄いコントロール」

 

「ほんとですね」

 

剣也とウィルが驚きを通り越して呆れ果てていた

 

「暇だなー」

 

剣也は己の心中を呟いた

 

「てっきり他の誰かがもう来てると思ったんだが」

 

剣也の呟きにウィルが

 

「…いや、集合予定の時間よりまだ1時間も早(・・・・・・)いんですから誰もいないのは当たり前だと思います」

 

「《ウィルの言う通りですよ、剣也様。もう少し遅く家を出ても問題無かったんですよ?》」

 

呆れた様にウィルと聞いていたマザーが念話で言う

 

そう、公園を見ても時間はまだ8時を回った所

 

剣也達の中で今日をなんだかんだ言いながらも一番楽しみにしていた剣也なのだが朝食後、『もう家を出て待ち合わせ場所に向かおう』と言ったのである

 

アイとマザー、ウィル、イート、ブレスは『まだ家を出なくても大丈夫だ』と何度も言ったのだが剣也が『杏樹とローズの魔力操作の練習しながら待てば良い』と言いくるめられ仕方なく家を出た(因みに普段から全員6時半起き)

 

臨海公園に来た所、当然ながら集合場所には誰もいない。朝から犬と散歩してる人やランニングをしてる人を数人見かける程度

 

そこで剣也が認識疎外をかけ、杏樹とローズの"空き缶バドミントン"が始まったのである

 

「お、帰ってくる日の夕方牛乳安いですね……」

 

ウィルは暇潰しにスーパーのホームページにアクセスして買うものの予定をたてていた

 

「杏樹、ローズ、もう終わりにしよっか?」

 

「「はーい!」」

 

アイは朝から二人の世話をしている

 

「なぁウィル、退屈なんだけど?」

 

「知りません」

 

「……ポケモンしよ」

 

「持ってきたの!?どんだけポケモン好きですか!?」

 

「だって、面白いだろ」

 

鞄から3DSを取り出しながら答える剣也

 

因みに剣也はポケモンのわざを魔法にする位ポケモン好きである(作者も好きです)

 

閑話休題

 

「ふーん、面白いんだ?」

 

「!!!!!?????」ズザザッ!!

 

突然の声に驚き、剣也は飛びずさりながら、視認されにくい風の天力を認識疎外をかけた右手に纏わせながら構えた…こうする事で相手は此方の出方がわからなくなる

 

「怪しい者じゃないよ」

 

声をかけた人物は声からして女の子、フードの付いた黒いコートを纏い、フードをすっぽりと頭に被せて顔を隠していた

 

「(十分怪しいよ…)…誰だ?」

 

剣也は警戒しながら聞いた

 

いくら油断していたとは言え声を掛けられるまで気付かなかった…

 

なら相当の手練れということ!!

 

「誰でもない…今はね」

 

人物がそう言う

 

「(今は…?、あれ、この声どこかで?)何か用?」

 

剣也は人物の声に違和感を感じながら聞いてみた

 

「零番目(・・・)の才牙…くれない?」

 

「!?」

 

剣也はその言葉に驚いた

 

アイ達にすら、ましてや神にすら知られていない才牙の存在を目の前にいる人物が知っているのだから…

 

「…嫌と言ったら?」

 

答えは解りきっている…

 

「力付くで…って言いたいけどもう時間が無いからまた今度…じゃあね♪」

 

そう言いながら空気に溶け混むように人物は消えていった

 

「…なんだってんだ?…あいつは…?」

 

「ロード?どうしました?」

 

「へ?」

 

聞くと人物の姿はウィル達には見えなかった様である

 

ーほんとになんなんだ?ー

 

剣也はそう思うのだった

 

 

それから集合時間の30分程前に八神家の面々、15分前にノエルさんが車ですずかとなのはを、それから5分程経ってフェイト一家とユーノがやってきた

 

やって来たのだが

 

「「おはよう、皆♪旅行楽しみだな♪」」

 

…聖兄弟もきてしまった

 

どうやら剣也達の会話を聞いて、ストーキングしていたらしい

 

「「お、杏樹、ローズ!!今日も可愛いな♪」」

 

「「ひっ!!!?」」

 

杏樹とローズが怯え…

 

「「ひぐっ、えぐっ…」」

 

泣いた

 

「《…剣也くん、シャマルの鞄からおにぎり二個あの二人に食わせて》」

 

「《!!!!????》」

 

はやての念話の発言に剣也とはやて、シャマル以外の全員の顔が青くなった

 

「《?いいけど…》」ガサゴソ…

 

剣也はシャマルの鞄からおにぎり二個取り出したのだが…

 

「(おにぎりってこんなだっけ?)」

 

そのおにぎりは青い(・・)のだ、絵の具よりも

 

しかも脈を打っている

 

「おい、二人とも」

 

「「あ!?なんだm『ドゴンッ!!』ムグッ!!?」」

 

何か言う前に食わせたら…

 

「「%)#>.-"--='!>-=)/;'=](/_/--^*$.=?*$(=::-"/?=-):_>=+$〕|[’_。#*ゝ¨^!`〇〃!;!,!?」」

 

なんか言葉?を放ちながら気絶した

 

「…………なぁ、シャマルさんって…」

 

「皆まで言わんで良いで」

 

はやてに言う事を止められた

 

そして約束の時間。(聖兄弟はごみすて場においた…シャマルさんが)

公園の前に一台の大型バスが停車し

 

「待たせたわね」

 

中からアリサが降りてきた

 

「荷物を持って早く乗って。すぐに出発するから」

 

そして出発したのであった


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
5
2

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択