No.660360

真・恋姫無双~Re:道~

ツナまんさん

拠点の前に、二章もう一つの話

『Re:道』と書いて『リロード』と言う事で

注:オリキャラでます。リメイク作品です

2014-02-04 00:12:21 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:1133   閲覧ユーザー数:995

 第二章‐裏話 『 暗躍する御遣い 』

霞との御前試合を終えてその後の試合も観ずに城門まできた。(二章‐参話 参照)

まぁ、一刀も楓もそれなりに腕は立つから実力だけなら化け物相手でもないかぎりは勝つだろう。それよりも気になるのはもう一人の化け物の方だ。

「一体何事だよ」

城門の前では地面に頭の埋まった半裸の何かにこれでもかと言わんばかりにお供え物が供えてあった。

「なんでも、『世を憂いて天に懇願している』とかでその姿に皆供物を捧げているそうですぞ」

和輝の疑問に何処からともなく答えを返したのは白い和服の様にも見える服を着た青い髪の少女だった。

「んな高尚な理由じゃ無ぇぞ。コイツ投げ飛ばしたのは俺だからな」(二章‐弐話 参照)

「なんと!」

少女の答えに事の真実を話すと少女は驚きと後悔の入り混じった顔をしている。大方何かお供えでもしたんだろう。現にお供え物の中から小さな瓶を取り出している。ま、関係無ぇけど。それより、

「そろそろ起きたらどうだ?人間モドキ」

「ふんぬらばぁーー!!」

呼びかけると奇妙な雄叫びを上げ人間モドキ…貂蝉が立ち上がる。その光景に少女は面食らっているようだが今は敢えて無視する。

「で?てめぇが来てる理由を話せ」

「んもぅいきなりせっかちねぇん。私はご主人様に会いに来ただけよん」

「よし、まずはそのウザってぇ三つ網を切り落とす。その次は耳だ」

「ちょっと冗談よぉん」

マジでウゼぇ。

「さっさと用件を言え」

「あなた達を外史に呼び込んだ理由は予想がついているわよねん」

「乱世を御遣いがってやつか?」

「そうよぉん。でもね、その為にどこでどうしようが構わないのだけど、一つだけ、『今』あなた達が此処にいる事で一つ問題があるのよ」

「…もったいぶらずに言え」

「んもぅ。なら言うけど、本来董卓達が助けるはずの帝が死んじゃうかもしれないわん」

「帝?!」

「そうなるとどうなる?」

あえて少女をスルーし続けて先を促す。

「下手をすれば乱世を治めるどころじゃなくなるわねん」

「場所は?」

「洛陽よぉん」

「なら直ぐに動くか。貂蝉、道中、詳しい場所の案内と詳細の説明を頼む」

「一人で行くつもり?」

「そうでも無ぇが御嬢の手は借りねえ」

一応、人手に関してはアテがあるし、話の限りじゃ下手を打てば御嬢に迷惑が掛かる。世話になってる相手に迷惑掛けんのは仁義に反する。

「んじゃ行くか」

「あいや待たれい。そこの御人」

出発しようというところで呼び止められた。そういやずっとシカトしてたな。

「聞けば、なにやら人手が必要なご様子。しかも帝の命に関わるとのこと。」

まあ、すぐ傍で聞き耳立ててりゃ分かることだな。

「なれば、御人よ。我が趙子龍の槍役立ててみる気はござらんか?」

たまにいるよな、回りくどい言い回しするやつ。てか今度は趙雲かよ。最初といい蜀とはなにかと縁でもあんのかねぇ?

「別に構わねぇが一つ聞いておくぞ」

「はて?なんですかな?」

「おめぇ、悪党になる覚悟はあるか?」

 

 

 

 

夜、今宵の空には満月が昇り夜といえども暗すぎると言う事も無く、その日一人の文官がまだ幼さを感じさせる少女を連れ洛陽を抜け出していた。その半刻後、同じく洛陽から十数人の兵が文官を追い駆けていた。

文官の名は李儒そして彼女の連れている者こそ献帝である劉協である。彼女は帝が十常侍に利用されている事に我慢がならなかった。今の漢という国は帝という人柱を奉りその周りの者が私利私欲のために、私腹を肥やす。そんな腐った状態だ。だから帝を連れ出した。もし今は何も知らずにいるこの少女が今の世を知り、正しく国を導くことが出来ればと、多少強引でも直に世の中を知り何かを感じてくれればとそう思い。きっと友は嘆くだろう。それでも後悔は無い。せめてものきっかけさえ与えることができればそれでいい。

森に入り次第に足場が悪くなると、途端に速度が落ち始める。そうなると満月の明るい月明かりが裏目に出てくる。次第に後ろが騒がしくなり始める。追っ手が迫っているのだろう。

「いたぞー!こっちだー!」

「くっ」

やはり見つかった。そもそも文官と兵では体力に違いがありすぎる。次第に人数は増え囲まれてしまった。

「さあ、帝を返してもらおうか?」

「嫌です。あなた方に預けるなど御免被ります」

追っ手に対し拒絶の言葉を返す。その時だった。

「へぇ、帝か。そいつぁいい事を聞いた」

背後の暗闇から一人の男は出てきた。顔は布を巻いた覆面状態でよく見えないが、身に着けた着物は夜と一体化するかのような印象だ。

「貴様何者だ!」

追っ手の兵が問いかける。しかしその男は意にも介さずに煙管を吹かしている。

「只の悪党だよ。おめぇ等!殺れ!」

男の号令に何処に潜んでいたのか次々と賊が出てくる。

「んじゃあ。すまねぇがちぃっと寝ててくれ」

そう言って男が手に持っていた物を振り下ろす。私の意識はそこで途切れた。

 

 

 

「ふぅ」

とりあえず帝を連れていた女を気絶させて煙管を仕舞う。天水を出発して先ず褚燕の賊と合流した。その後は貂蝉の案内の元褚燕が使っている賊の裏道を通って先回りをした。

「むはははー。”飛燕”を落とせるならば落としてみよー!」

ドンパチが始まってから褚燕は飛燕というよりはムササビのように森を飛び回り翻弄している。

手近に迫る兵を2、3人ぶった切る。その近くでは、

「華蝶仮面1号」

「同じく2号よぉん」

「貴様等外道に我等の相手が務まるかな?」

結局着いてきた趙雲は貂蝉と一緒にバタフライマスクを着けて兵を一掃している。

追っ手はものの数分で片付いた。がむしろ本題は此処からだ。あえて逃がした兵が直ぐに増援を連れてくる。その前に逃げる必要がある。

「とりあえず天水に戻るか。っとその前に(くすのき)いいか?」

「なんだ?旦那」

褚燕の真名を呼び近くに来させる。

「お前天水に戻ったらそんまま牛角のとこに行け」

「なんでだ?」

「仕込みがあるんだよ。牛角にも合流がてら協力してもらう」

「よく分かんないけど分かったよ旦那」

(さてと仕込みが終わったら芝居だなこれからやることが多いな)

そう思い未だ気を失っている李儒と帝を連れ天水への帰路に着いた。

 

 

あとがき

 

拠点の前に二章の裏話を書きました。実際三章の壱話にしようか迷ったのですが二章扱いで書くことにしました。そして拠点アンケートも継続中です。前回のアンケートと今回のアンケート合計で拠点を書くことにします。

対象は

月・詠・恋・霞・華雄・流琉・鬼灯・太白・白妙・白雪・稲葉・一刀・和輝・楓

です(シェアもあり)

前回と同じでも構いませんしこっちも気になるな~、でも構いません。

たくさんのコメントお待ちしております。

 

ではまた次回!


 
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