俺は全力の『無龍破』を放った……

そして、俺は響窃の『闇龍破』を押し返す事ができ…………遂に

響窃を倒すことが出来た!!!

　　　終節　〜勝利と奇跡〜

于吉「響窃の生命の気が消滅しました…………!!」

この発言により場は一瞬静まり

真桜「やったでぇーーー!!!」

雪蓮「勝ったわーーー!!!」

春蘭「勝鬨をあげろーーーー!!!!」

皆の歓喜が一斉に爆発した

一刀「はぁ……はぁ………はぁ……

…………やったぞ……………勝ったんだ…………」

俺は勝利に脱力し大陸に倒れた

蓮華『一刀!!』

朱里「ご主人しゃま!!」

思春「一刀!!」

秋蘭「大丈夫か!?一刀!!」

俺が倒れた瞬間、皆が声を上げて駆けつけてきた

愛紗「ご主人様!!」

愛紗が俺に膝枕をしてきた

一刀「皆…………無事………か？」

華琳「大丈夫よ…………皆いるわ」

雪蓮「一刀こそ大丈夫？」

一刀「あぁ、ちょっと疲れただけだよ…………」

蓮華『一刀…………』

凪『隊長…………』

蒲公英『ご主人様…………』

一刀「凪、蓮華、蒲公英…………

仇は討ったぞ……………」

蒲公英『ご主人様………!!』

蓮華『約束………守ってくれたのね……』

一刀「当たり前じゃないか…………」

蓮華達の目は潤んできていた

凪『隊長…………ありがとうございます!!』

蓮華達は俺の元まで駆けつけてきたが

一刀「蓮華…………俺、約束………守れてないよ………」

俺は涙を浮かべそう言った

そう、響窃を倒すという約束は守っただが

事実上、蓮華達は死んでしまったのだ

だから、勝ったことを喜び合うことが出来ても、その温もりを感じ合うことは出来ない…………

翠「ご主人様…………」

一刀「ゴメンな…………ゴメンな…………」

俺はただただ泣きながら謝った……

謝ることしか出来ないから………

そう思ったその時だった………

左慈「ん!?何だあれ!?」

雪蓮「ん？」

稟「あれは？」

愛紗「？？」

一刀「……………何だ？」

俺達全員は空を見上げた

見上げた先には空から何か降ってきていた

月「雪…………ですか？」

焔耶「いや、今の季節は夏真っ只中だ

雪なんて降るわけがない………」

桔梗「しかも、雪にしては輝き過ぎてはいないか？」

空から降ってきたのは金色に輝く雪のようなもの………

季節的にも振ってくるのはおかしい………

っと、そこで

蓮華『っ!?な、何!?』

思春「っ!?蓮華様のお身体が!?」

蓮華の体が異様に輝き始めたのだ

更には

凪『っ!!た、隊長!!自分もであります!!』

蒲公英『わわわっ!?ご主人様〜！蒲公英もだよ〜!!』

凪と蒲公英も同様に輝き始めた

左慈「こいつはぁ…………もしかすると」

一刀「？？左慈………知ってるのか？」

左慈「俺より于吉のほうが詳しいぞ」

于吉「そうですね………これは『あれ』ですね」

左慈「やっぱりか………」

一刀「？？于吉、『あれ』って？」

于吉「北郷さん、ハッピーエンドですよ♪よかったですね♪」

一刀「どういう事？」

于吉「蓮華さんを見てて下さい」

一刀「？？」

蓮華に目をやると、蓮華の体は輝きを増し始め、雪蓮が抱き上げている蓮華の体も輝き始めた

雪蓮「于吉…………蓮華達に何が起こっているの？」

于吉「それを話す前に、まず蓮華さんの体を北郷さんの渡して下さい

その方が嬉しいでしょうから」

雪蓮「？？まぁ、とりあえず…………一刀」

一刀「あぁ………よっと！」

俺は大分回復した体に力をいれ、立ち上がり蓮華の体を受け取った

蓮華『…………………』

白い気を纏った蓮華は黙りだし、少しずつだが消え始めた

小蓮「お姉ちゃん!?」

左慈「安心しろ、今に分かる」

一刀「……………ん？」

俺は蓮華の体に違和感を感じた

死体にはない暖かな温もりを感じたのだ

そして、次の瞬間

蓮華「……………ん………う…ん」

一刀「っ!!?蓮華!?」

蓮華「かず………と？っ!!一刀!!!」

一刀「おっと！」

蓮華は両腕を俺の首に廻して抱きついてきた

その瞬間、翠と真桜が

翠「っ!!蒲公英!!?」

真桜「凪の体も、実体化してるで!!」

凪と蒲公英の体に纏っていた白い気が消え、体が実体化していた

翠「蒲公英!!!」

真桜&沙和「「凪(ちゃん)!!!」」

翠や真桜達を初め、皆が蒲公英達の元まで駆けつけた

于吉「やはり………流石魔人の力ですね」

一刀「響窃の力なのか？」

左慈「あぁ、魔人の力は死んだあとも凄くてな………

自分が残した爪痕を自分で消し去っていくんだ、皮肉にもな………」

卑弥呼「むっ？ダーリンがいないようだが？」

左慈「恐らく華佗は成都にいるぞ

成都から華佗の気が感じられるからな」

貂蝉「よかったわん♪いないから心配したのよん」

一刀「ふぅ……………」

俺は少し溜息をしたあと蓮華を抱き抱えたまま、天を仰いだ

一刀「響窃…………自分の行いの悪さが分かったか？

まぁ、蓮華達を生き返らせてくれたことに関しては感謝するよ

だけど、まだまだ反省が足りないな……

あの世に行って自分の行いをじっくりゆっくり反省しとけ………」

左慈「北郷」

一刀「何だ？左慈……」

突然左慈に呼ばれた俺は左慈の方へ振り向いた

左慈「お前にこれを渡しておく」

左慈は右手を俺に差し出した

右掌には紫色の宝玉が禍々しく光っていた

一刀「………？？何だ、これ……」

左慈「これはな……………」

左慈がそう言いかけた時

蒲公英「ああーーーっ!!蓮華様ずるい!!ご主人様にお姫様抱っこされてる!!!」

蒲公英の叫びに雪蓮以外の皆が振り向き、目付きが一瞬で変わった

更に左慈の声が遮られてしまった

愛紗「れ、蓮華殿!!ご主人様から降りてください!!」

小蓮「ぶぅ～!!お姉ちゃんずるいよ!!シャオと代わって!!」

焔耶「お館!!戦いが終わった瞬間にそれか!!」

周りの皆が蓮華に降りろ、俺に説教、中には私も抱っこしてくれなど野次が大量に飛んできた

一刀「ちょっ！皆、落ち着いて!!蓮華も降りて!!

左慈!?何処行くんだ!?」

左慈「日を改めて話してやるよ

俺は巻き込まれ事が嫌いなんだ」

蓮華「えぇ～……嫌よ

一刀、私まだ足元が覚束ないの♪

まだしていて♪」

一刀「えっ、いや、ちょっと………周りの視線が……………っ!?」

俺は後ろから殺気を感じた

思春「一刀………覚悟はいいか………？」

思春は自分の得物を俺に向けてきた

一刀「ちょっ！思春!!待って!!蓮華からも何か言って!!」

蓮華「ん〜？頑張って♪」

一刀「そんな！って…………うわっ!!?」

ﾌｫﾝ!!

思春が斬りかかってきたので俺は後ろに飛んで躱した

思春「避けるな！」

一刀「無理言うな!!」

ﾌｫﾝ!!

一刀「くっ!!『空走』!!」

ｼｭﾝｯ!!

思春がまた斬りかかってきたので今度は『空走』で距離をおいた

華琳「全く………賑やかなものね」

桃香「私達らしいです♪」

于吉「左慈………もしかしてそれは……」

左慈「……………ご想像にお任せだ」

于吉「………………」

桃香「……………そういえば」

于吉「？？どうか致しましたか？」

桃香「この辺り………多分ご主人様と初めて会った場所です………」

左慈「っ!!………ふっ、こんな偶然もあるのか………」

雪蓮「さて、そろそろ思春の照れ隠しを止めて………」

雪蓮「私達の国に帰りましょうか♪」

　　　　第十章‘最終決戦’

　　　　　　　　　　　……終……