最早俺は人間じゃなくなった……
『天の御遣い』の肩書きも『聖なる御遣い』に変わっちゃったし
これからは人間としての北郷一刀ではなく………
魔人としての北郷一刀で生きていこう
八節 〜気力完全体と邪闇気解放〜
響窃「貴様が…………魔人だと!!?」
響窃は驚きを隠せず、俺に聞き返した
一刀「あぁ、そうだ
現段階で俺は完全な魔人ではないが、人間ではなくなった……」
不思議と俺は冷静だ………
人ではなくなったのは確実なのに……こいつと同じ魔人になったのに…………
とても落ち着いている
一刀「だけど魔人になって一つ利点がある」
響窃「………………??」
一刀「それは……響窃、俺とお前は同等の魔人であり
更に………………お前に勝てることだ……!」
俺は響窃に指を指した
一刀「今の段階で俺はお前より強い………」
すると響窃は……
響窃「ふ、ふ、ふ、ふざけるな!!!!」
カアアァァァッ!!!
響窃の叫びと共に響窃から大量の『邪闇気』が放出された
響窃「この響窃が貴様のような人間と同等!!?
貴様がこの響窃より強い!?」
奴が放つ『邪闇気』は怒りに満ちていた
響窃「『魔人のなりそこない』の貴様が、この響窃より強いだと!!?」
響窃「寝言は寝てから言え!!!!!」
カアアァァァッ!!!
溢れんばかりの『邪闇気』が響窃から放出された
左慈「めっちゃ怒ってんな………」
于吉「かつてない程ですね……」
貂蝉「激怒ぷんぷん丸ねん………」
卑弥呼「とてつもない『邪闇気』じゃのぅ………鳥肌と冷や汗が凄いわい……」
響窃「この響窃が、負けるかぁーーー!!!!!」
カアアァァァッ!!!
一刀「『邪闇気』が大き過ぎて蜃気楼みたいになってるな………
っと……そんな事より!!」
ギュォォ!
俺も響窃と同様に気を溜め始めた
響窃「北郷!!貴様から消し飛ばしてやる!!」
一刀「やれるもんなら………」
シュンッ!!
一刀「やってみな!!!」
フォン!!
俺は『空走』をして響窃に殴りかかった
響窃「はあっ!!」
フォン!!
ドカッ!!
互いの拳がぶつかり合った
響窃「永遠に眠らせてやろう!!」
一刀「そうなるのはお前だ!!」
フォン!!
ドカッ!!
フォン!!
フォン!!
ドカッ!!
俺と響窃の激しい攻防が続いていった
焔耶「お館……………」
桂花「負けるんじゃないわよ………」
詠「…………負けたら承知しないわよ……」
愛紗「ご主人様…………頑張って下さい!」
一刀「はあぁぁっ!!」
フォン!!
俺は渾身の力で響窃を蹴りかかったが
響窃「ふっ!喰らうか!!」
響窃は後退して蹴りを躱してしまった
一刀「ちっ…………くそ!!」
響窃「もう一度、心の臓に風穴を開けてやろう!!」
響窃はそう言うと指先を俺に向け
響窃「『極死の閃光』!!」
ピュン!!
俺の左胸目掛けて『極死の閃光』を放ってきた
一刀「くっ!!はあっ!!」
シュンッ!!
『空走』でギリギリ躱した俺は響窃の懐に接近し
響窃「ぐっ!!しまった!!」
一刀「喰らえ!『掌撃波』!!」
ゴォンッ!!
響窃「ごはっ!!」
『掌撃波』を放った……が
響窃「くぅ………むん!!」
ブォン!!
その場で踏み止まり、『極死の剣』を出現させた
一刀「ふぅ…………はあぁぁっ!!」
俺は気を集中させ
一刀「はあっ!!」
ゴォンッ!!
響窃「むっ!?これは………『死の極み』………!!」
『死の極み』を発動させ、更に
一刀「そらっ!!」
ブォン!!
右手に『極死の剣』を出現させた
左慈「『死の極み』に『極死の剣』…………
もう完全に魔人・響窃と瓜二つじゃねえか………
おっそろしい男だぜ………北郷一刀!」
響窃「ふん…………偽物は本物には勝てぬのだ!!」
響窃は『極死の剣』を構え突っ込んできた
一刀「そんなもの………やってみなきゃ分かんないだろ!!」
フォン!!
響窃「はあぁぁっ!!」
フォン!!
ガキンッ!!
一刀「くっ!!」
響窃「ぬうぅぅっ!!」
二本の『極死の剣』は真正面からぶつかり合った
響窃「くっ!!往生際が悪い奴め!」
一刀「それは………元からだ!!」
フォン!!
フォン!!
ガキンッ!!
『極死の剣』が高速で暴れ回り、鋭音を発していた
響窃「はあっ!!死ね!!」
フォン!!
一刀「はあっ!!」
シュンッ!!
俺は『空走』で素早く後退した
一刀「やっぱり剣は手に馴染むな……」
『極死の剣』を見ながら俺は呟いた
響窃「ぬぅ…………はあぁぁっ!!」
カアアァァァッ!!!
一刀「っと………気を抜くとこじゃなかったな……はあぁぁっ!!」
ギュォォ!
俺と響窃は互いに気を溜め始めた
一刀「よし………新技のお披露目だ!!」
ギュォォ!
俺は右手を腰ぐらいにまで下げ、そこで右の掌に気を集中させた
すると、緑色の気の塊の玉が出来始めた
響窃「っ!?何だあれは!?」
一刀「予想だが、こいつの威力は今までと桁違いだぜ!!」
響窃「くっ!なら、その前に沈めるだけだ!!」
ピュン!!
響窃が『極死の宝玉』を放ったと同時に
一刀「喰らえ!必殺!!」
一刀「『消滅砲(しょうめつほう)』!!」
ビュンッ!!
緑色の玉、『消滅砲』を投げつけた
すると、二つの攻撃は互い違いとなり
一刀「くっ!!」
『極死の閃光』は俺の右肩を貫通し
ドカァンッ!!
響窃「があっ!!?」
『消滅砲』は響窃に直撃した
一刀「いって………………」
響窃「ぐうっ……………くっ……!!」
亜莎「『消滅砲』……………とてつもない威力です!!」
秋蘭「だが、それでも生きているぞ………」
左慈「あいつら二人の体力はもう限界のはずだ
もし戦うなら…………」
于吉「あと、一撃できるかできないかですね」
響窃「くぅ!!はあぁぁっ!!」
カアアァァァッ!!!
一刀「ふぅ………はあぁぁっ!!」
ギュォォッ!!!
俺と響窃は気を溜め始めた
響窃「もう遊びは終わりだ…………
次の一撃で、終わらせてやる!!」
一刀「望むところだ!!」
俺は気を溜める速度を速めた
そして二人同時に
響窃「はあぁぁっ!!『邪闇気解放(じゃおんきかいほう)』!!」
一刀「『気力完全体(きりょくかんぜんたい)』!!」
ゴォンッ!!
ゴォンッ!!
翠「二人共、気が最大まで溜まったぞ!!」
卑弥呼「…………いよいよ
決着がつくようじゃのぅ…………」
……終……
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遂に魔人となった『聖なる御遣い』・北郷一刀!!
魔人VS魔人の戦いとなり
一刀と響窃が激しい戦いを繰り広げていく
そして…………決着の時が来たる!?