No.646002 【獣機特警K-9ⅡG】潜入!少女誘拐の現場(前編)【交流】2013-12-17 23:31:01 投稿 / 全4ページ 総閲覧数:1095 閲覧ユーザー数:1035 |
それはある日のこと。
ラミナ市内にある私立小学校からいつものように生徒たちが帰宅していく。
「じゃあねナターシャ!」
「うん、ユキナちゃんも気をつけてね!」
何気なく繰り返されるこの光景。
そんな日常風景は突然、何の脈絡もなく崩された。
「今日の晩ご飯はなにかな~♪ハンバーグ?ステーキ?なんだろうな~」
と、スキップしながら歩いているのは、ツインテールの髪が特徴的なキタリス形ファンガーのリリィ。
彼女がいつものように家路を急ぎ、交差点に差し掛かったそのときだった。
「っ!?」
突然強引に何者かに引っ張られたかと思うと、リリィはその場から忽然と姿を消してしまった…。
事件発生の翌日、ラミナ警察署会議室。
「では、事件の概要を報告します」
と、書類を読み上げるミンスター。
「今回、私立マロニエ学園付属小学校の女子生徒3名、ラミナ小学校の女子生徒5名が今日までに連続して失踪」
それにミハエルも続く。
「さらに市内の私立公立すべての小学校あわせるともう30人近くがさらわれてるみたいッス」
「そうか…未来を担う子供たちが狙われるとは由々しき事態だ。なんとかして手を打たなければな」
と、腕を組んで考え込むエルザ署長。
そのとき、K-9隊のベルタが手を挙げる
「あ、あの署長!いいアイデアがあるんだけど」
「なんだベルタ?言ってみろ」
「えっと、あたしがオトリになって捜査を仕掛ければ、犯人の目的がわかるんじゃないかな、って」
その言葉に騒然となるK-9隊一同。
「ダメだ!君はまだ小学生じゃないか!オトリ捜査なんて!!」
と、ジョニー。
「そうよ!いくらなんでも危険すぎるわ!!」
と、ソラも続く。
メンバー一同がベルタの身を案じて猛反対に出る。
「でも!!」
一向に決まらない人事に、クオンが声を上げる。
「じゃあ誰が行くんだ?連れ去られてるのは小学生なんだぞ」
「僕が行きます!僕だって小学生…下級生のベルタちゃんに無理はさせられません!」
その言葉に反応したのはタツヤだった。クオンはため息をついて答える。
「…あのさ、連れ去られている生徒は女子なんだよ。まさか女装するとか言わないよね…?」
「う!?そ、それ…は…やだな…」
女装、という言葉に詰まりあっさり辞退してしまうタツヤなのであった。
「じゃあ精神年齢の低いこいつなんかどうです」
と、ジョニーが横目でミライを見ながら言った。
「そうそう見た目は大人で中身が子供のあたしならーって、どういう意味ですかー!?」
思わずジョニーに食って掛かるミライ。
「じゃあソラは?」
「…いい線行ってるけど惜しいな。中学校は狙われていないし、連れ去られているのは低学年が主だ」
「うーん…」
一向に決まらない人事。そんな中、ベルタが声をあげる。
「やっぱり、やっぱりあたしが行く!!」
「ダメだ!危険すぎる!!」
「そうだ!君を行かせるわけには!!」
「でも、あたし以外にいないんだもん!あたしが行かなきゃ…!」
「しかし…」
オトリ要員を誰にするのかで難航する中、エルザが声をかける。
「やらせてみよう」
「署長!?何言い出すんですか!!」
と、食って掛かったのはソウ。
「そうですよ!ご自分の娘さんなのに!!」
と、イシスまでもが噛み付く。
「まぁ落ち着け。確かにベルタは私の娘だ。だがそんなベルタも立派なK-9隊員だ。ただダメだダメだと言うより、まずはやらせてみないか?」
「署長…」
バツが悪そうなK-9隊。そんなクオンの制服のズボンを引っ張りながらベルタが訴える。
「ねえ隊長、どうしてもあたしじゃダメなの?」
その幼いまなざしは澄み切っていて、表情は決意と覚悟に満ちていた。
「…ベルタ…」
その姿を見たクオンはしばし黙っていたが、一息つくとこう切り出した。
「よし、出動を許可する。ただし!何かあったら秘密暗号通信で連絡すること!いいね!」
「ありがとう署長、隊長!」
「うむ。気をつけてな」
「無茶するんじゃないぞ!」
かくて、K-9隊最年少のベルタ・カシイ・アインリヒトは、オトリ捜査へと身を投じるのであった。
果たして、少女たちはどこへ消えたのか!?そして犯人の目的とは!!
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今回は久々にベルタちゃんメイン。前後編の予定。
■出演
K-9隊の皆さん
エルザ:http://www.tinami.com/view/551405
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