一刀が月で決戦を開始するちょっと前・・・
襄陽
桂花「で、あなた達が新しい仲間でいいのよね?」
アリシア「そうだよ。」
プレシア「よろしくお願いするわね。」
貂蝉「よろしくねぇん♪」
璃々「それで桂花さん。この状況はどう言う事なんでしょう?」
桂花「于吉がこの異常の原因だと思うわ。」
左慈「泰山の結界も相当強力なものらしい。茉莉が偵察に行ったが・・・手ひどい返り討ちにあったそうだ。」
茉莉「とんでもないよ・・・空には何処から集めたか飛竜の群れだもん・・・で、結界を破れないか試しに魔砲を当ててみたんだけど全然びくともしないの。」
深月「地上も駄目だった。骨の兵に阻まれて近づく事すらできなかった。」
貂蝉「う~ん、結界の強度は確かに尋常じゃないわねん。でも・・・破れない事は無いわん。ご主人様達が帰ってきたら魔砲部隊でぶち壊せるはずよん。」
兵士「も、申し上げます!!」
桂花「どうしたの?」
兵士「は、現在襄陽南東10里より孫呉の軍勢と思われる軍団を発見。こちらにむけて進軍中とのこと!その数40万!!」
桂花「向こうから動いたか・・・」
アリシア「どうするの?私達は此処の事は詳しくないから君に従うけど・・・」
桂花「・・・・こうなったら2面作戦よ。向こうの軍はウチの白龍隊、黒龍隊で抑えるから璃々たちは泰山の周辺の敵を駆逐してもらいたいの。」
璃々「それが得策かな。それじゃ魔砲組は泰山に出発だね。」
桂花「よろしくね。それじゃ緊急だけど配置を発表するわ。孫呉に当たるのは白龍隊5万、隊長に候成、副長に高順。先陣右翼に配置。」
候成、高順「はっ!」
桂花「黒龍隊5万、隊長に華雄、副長に徐晃。先陣左翼に配置。」
華雄、徐晃「御意!」
桂花「典韋隊、許褚隊、それぞれ2万5千。副官は典韋隊に王双、許褚隊に関平。右翼に配置。」
流琉、季衣、王双、関平「はい!!」
桂花「呂布隊に5万。副官はねね、護衛に徐庶。左翼に配置。」
恋「・・・・(こく)」
ねね「まかせるですぞー!」
徐庶「お任せを。」
桂花「紫苑隊は予備兵含めた4万を含めた9万で各戦線への補給、及び各戦線の援護をお願い。補佐に周倉を付けるわ。」
紫苑「分かりました」
周倉「がってん!!」
桂花「泰山に当たるのは左慈を筆頭とし、茉莉、璃々、アリシア、プレシア、貂蝉の6名のみで行ってちょうだい。出来る?」
左慈「ふん、出来なきゃ反論してるさ。」
茉莉「よっしゃ~気合入れていこ~!!」
璃々「一兄が帰ってくるまで私達が此処を守るんだ!!」
アリシア「左慈にいいとこ見せるチャ~ンス。」
プレシア「自重なさい。アリシア。」
貂蝉「ご主人様が言っていた通りの化け物ぞろいなのねん・・・」
全員(あんたほどじゃないけどな(ね)!!)
桂花「・・・じゃ、それぞれ持ち場について。一刀が帰るまでに孫呉を呑み干すわよ!!」
全員「応!!」
孫呉行軍中・・・
雪蓮「冥琳、他の隊はどうなってる?」
冥琳「何処も士気は高くは無いな。今から行くところが行くところだからな。」
祭「仕方ないじゃろう。どちらにせよ化け物とやり合おうというんじゃ。」
冥琳「まったく・・・勝つつもりで来てほしいものです。」
雪蓮「兵達はみんな分かってるのよ。周辺豪族が無理言ってるって・・・北郷の方はそう言う豪族は軒並み粛清されてるんでしょう?」
冥琳「ああ・・・殺されてはいない様だがな。」
雪蓮「私達にもああいう力があったのなら少しは楽で来たのかもね。」
冥琳「無い物ねだりになるが、否定できない所がなんともな。」
雪蓮「そう言えば蓮華達の行方とか分かったの?」
冥琳「いや、いまだに掴めていない。」
雪蓮「そっか・・・」
祭「まあ、思春もいる事だし大丈夫じゃろ。」
冥琳「そうですね。」
雪蓮「・・・?ふぅん、冥琳。どうやら北郷軍は動きが早いみたいよ。」
冥琳「なに?」
呉兵「も、申し上げます!!前方にいきなり北郷軍が現れました!!」
冥琳「なんだと!?」
祭「いきなりじゃと?」
呉兵「は、はい。前方3里先に敵軍が陣を組み出現しました!」
雪蓮「情報だとまだ襄陽に居るという話だけど?」
呉兵「わ、私もそう聞き及んでおりましたが、何やら怪しい術を用いたとのことです。」
雪蓮「妖術なの?」
冥琳「分からん。だが敵が現れたのなら戦うしかあるまい。各隊に通達、油壺を奴らにお見舞いしてやれ。」
呉兵「は!!」
雪蓮「あ~あ、ご愁傷様。冥琳の火計はあっついわよ~。」
北郷軍本陣
桂花「さて、向こうはどう出るかしら?」
紫苑「・・・・何かつぼを用意してるわね。」
桂花「油?まったく呉ってよほど火計が好きと見えるわね。」
紫苑「ですが・・・内容が筒抜けなのは向こうも予想してないでしょうね。」
桂花「当然よ。各隊聞こえる?」
恋『・・・異常なし』
深月『良好だ。』
候成『白龍隊、どのような命でも拝命ください。』
流琉『右翼戦線』
季衣『異常なしだよ!!』
桂花「季衣と琉流はノリノリね。」
季衣『こんなからくりがあるなんて、さすがアリシアさん達だね!』
流琉『もう気分
桂花「そう、期待してるわ。相手は油壺を用意してるみたいだからこっちは例の粉を使うわ。各自油壺を射ぬく準備と同時にばらまかれた油に撒く“例の粉”を用意なさい。」
全員『了解!』
桂花「さて周喩、私達は時間をかけてられないの。だから・・・あなたの自尊心をへし折らせてもらうわね。」
それから20分ほどだろうか前線で動きがあった。どうやら敵が投石機を用いた油壺投擲を始めたようだった。
候成『白龍隊、氣弾幕の着弾を確認。油を固めに入ります。』
深月『こちらの氣斬も順調に油壺をたたき落としてる。順次油を固めに入る。』
桂花「了解よ。右翼、左翼は広がりすぎるくらい中央から離れてそのまま横撃の準備をして頂戴。向こうが反応して両翼に目が行ったら中央から突撃力の高い黒龍隊は突撃を掛けて。」
恋『・・・了解。』
季衣『分かりました!』
流琉『了解です!』
深月『桂花、向こうが反応しなかったらどうする?』
桂花「その時は防御力の高い白龍隊を先陣とし後方に黒龍隊を配置、じりじりと相手本陣に圧力をかける。」
深月『了解。』
桂花「候成、それでいいわね?」
候成『は!白龍隊は大盾の準備をします。』
桂花「それでいいわ。・・・さあ周喩、あなたの火計容易く撃ち破ったわよ。」
孫呉本陣
冥琳「何、油壺を落とされただと!?く、仕方ない。すぐに火矢を放て、奴らを炎の壁で足止めをする。」
呉兵「はは!!」
雪蓮「冥琳。」
冥琳「どうした、雪蓮?」
雪蓮「無駄よ。火はつかないわ。」
冥琳「何を言っている。油には火がつく、当り前だろう。」
雪蓮「いいえ、付かないわ。それよりもすぐに両翼と中央の守りを固めて。敵が来るわ。」
冥琳「何?・・・く、今はお前の勘を頼りにするしかあるまい。」
呉兵「も、申し上げます!!火矢を放った所まったく火の手が上がらず前線は混乱しております!!」
冥琳「ならば先陣と両翼の各隊に通達。敵が来る、方円陣を敷き守りを固めよ!!」
呉兵「は!」
雪蓮「・・・向こうの方が早い。守りも間に合わないわ。」
冥琳「なぜだ!!なぜ向こうはこうも展開が早い!!」
雪蓮「・・・・それは私にも分からない。でも一つ言える事があるわ。」
冥琳「なんだ?」
雪蓮「意地・・・張りすぎちゃったって事。」
冥琳「・・・・」
雪蓮「向こうに言えばこっちの豪族なんてすぐ黙らせることも出来たし無駄に兵を死なせることも無かった。そう言う事よ。」
冥琳「そうは言うが・・・」
雪蓮「蓮華が言っていたのはこういう事も含めてだったのかもね。」
呉兵「しゅ、周喩様!!」
冥琳「今度はなんだ!?」
呉兵「そ、それが・・・我等が後方に、ば、化け物が!!」
冥琳「何だと!?」
雪蓮「!?・・・冥琳。私が行くわ。」
冥琳「何を言っている!?」
雪蓮「前は守りで手いっぱい、後ろを当たれるのは私の部隊のみ。分かるでしょう?」
冥琳「だが・・・」
雪蓮「大丈夫よ。そう簡単にやられはしないから。」
冥琳「・・・・」
雪蓮「やばくなったら降伏するのよ?これは王としての命令だからね?」
冥琳「こんな時に、ずるいぞ。」
雪蓮「ふふふ、私がこういう人間だって分かってるでしょう?」
冥琳「必ず・・・生きて帰って来い。」
雪蓮「分かったわ。冥淋は前に行って直接指揮をとって。じゃないと向こうの速さに追いつけないでしょう?」
冥琳「わかった・・・行ってくる。」
雪蓮「行ってらっしゃい。」
雪蓮『・・・・・・ごめんね』
そのまま雪蓮は自身の部隊である4万の兵を率い後方に現れた人外を殲滅に向かったのであった。
桂花「これは・・・まずいわね。各隊に通達。彼女達の後ろに“奴ら”が現れたわ。向こうは交戦しながらあいつらに当たるみたい。だから・・・恋、季衣、流琉。さらに迂回して奴らの後方に居る“無粋者”を駆逐しなさい。」
恋『・・・・脇ががら空き、大丈夫?』
桂花「問題無いわ。そこは紫苑と私で塞ぐわ。」
季衣『分かりました!!』
流琉『桂花さん、お気を付けて。』
桂花「ええ。3人も十分注意なさい。」
3人『了解』
桂花「紫苑、緊急事態に付き本陣の兵すべてを両翼に充てるわ。あなたは左翼をお願い。」
紫苑「分かりました。」
桂花「まったく・・・私達の邪魔をするなんて、ホント空気読めないわね于吉。」
戦況は一進一退。北郷軍は全兵を戦線に投入し孫呉もそれを全兵力で受け止めていた。
孫呉本陣後方
雪蓮「く・・・本当に厄介ね。倒しても倒してもわいて出てくる・・・」
呉兵「孫策様!また敵の増援です。その数1万。」
雪蓮「こっちの残存兵力は?」
呉兵「は、残り3万です。」
雪蓮「まだ何とかなる。でも、これが続いたら・・・」
呉兵B「も、申し上げます。さ、さらに敵の増援。その数4万!!」
雪蓮「な!?」
呉兵「そ、孫策様・・・」
雪蓮「・・・このまま押しつぶされるか・・・しかし、負けるわけにはいかない。いかないのよ!!」
呉兵C「孫策様!」
雪蓮「もう何が来ても驚かないわ。どうしたの?」
呉兵C「お、お味方の増援です!!敵右翼後方から孫の旗と甘の旗!敵左翼後方から袁の旗と孫の旗!!」
雪蓮「孫の旗が二つ?シャオは前線に居るはず・・・ま、まさか!!」
呉兵C「は!袁の旗の方は・・・文台様のお使いになられていた牙門旗でございます!!」
雪蓮「母さん・・・生きて・・・っ。こんな無様な姿、先代の王に見せられないわ。孫呉の先鋭よ!我が朋友よ!!我等はまだ負けてはいない!!あのような人外に我等江東の民が負けるはずがない!!皆、今一度奮い立て!!」
全兵「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
美羽側
美羽「お~雪蓮姉ぇが盛り返したぞ。
紅「ふ、そうでなくては江東の虎の娘とは言えんさ。」
美羽「蓮華姉ぇの方もいい感じに敵を押し込んでいるようじゃの。」
紅「美羽は張勲の方に向かわなくてよいのか?」
美羽「大丈夫じゃ。七乃はそこまで弱くは無いのでの。」
紅「ふ、そうか。ならば我等も逝くとしようか?」
美羽「じゃの。さあ逝くぞ皆の者!!」
袁術隊兵「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
紅「我等も続くぞ。まだまだ若い者どもに負けん事を見せてやろうぞ!!」
孫堅隊兵「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
蓮華側
蓮華「思春、お姉様が押し返しているわ。」
思春「そのようですね。北郷の軍の方も遠回りですがこちらに向かっているようです。」
蓮華「なら・・・」
思春「はい、そのまま奴らを殲滅したら孫呉の軍を後方から襲撃完全包囲してしまいましょう。雪蓮様には悪いですが・・・」
蓮華「わからず屋のお姉様を納得させるにはこれぐらいやらなきゃだめよ。本当に・・・一刀分が足りないのよ・・・フフフ・・・」
思春「そうですな・・・(北郷、蓮華様が!!蓮華様がぁ!!)」
蓮華「サア、逝クワヨ。」
思春「は!!(これはまずい、これはまずいぃ!!)」
蓮華「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
思春「北郷が死ななければいいが・・・」
あとがき
どうも、羽入です。
今回は北郷軍と孫策軍の戦いの前編です。
やったと美羽様達を出せました。
蓮華・・・いやもはや病華化してますねぇ。
思春は何とか抑え役になっていたようですが、それも限界のようです。
次回は後編です。すぐ書いて投稿しようと思っていますが、寝落ちしてしまうかも?
ではまた次回お会いしましょう。チェリオー!
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羽生なのです。
決戦なのに短い予定。
どうも駄文が留まるところを知らないようです。
では本編どうぞ。