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魔法少女リリカルなのはStrikers ダメ人間の覚悟

makeさん

第28話 隻腕と悲劇

2013-10-08 23:13:54 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:7546   閲覧ユーザー数:6895

レヴィ「な?!何なのさぁアレェ!?」

 

ディア「我が知るか!?」

 

『デビルガンダム』から伸びとるあのワームみたいなヤツ、ガンダムヘッドを見てレヴィ達は少し取り乱してしもぉちょる。

 

シュテル「気を抜かないでください、アレ一体とは限りませんよ!」

 

レン「・・・・・・来る」

 

レンの言う通り、1体目が現れたすぐ後に2体目が地中から姿を現し、しかもなのは達の方に行くんじゃなくて、俺・・・・・もしくはシュテル達を狙って伸びてきやがった。

 

レヴィ「気持ち悪いぃ~・・・・こんな奴に、僕が敗けるわないじゃん!!」

 

レヴィはそう言うと出て来た2体目目掛けて突進して行った。

 

透「アホォ!レヴィ!無闇に突っ込むなや!!」

 

俺は2体目に突っ込んでくレヴィに対してついつい怒鳴ってしもぉた。

 

シュテル「大丈夫ですよ、先生」

 

透「?・・・・・何がや?」

 

ユーリ「レヴィは簡単にやられるような、ヤワな子じゃないことくらい先生もよくご存知ですよね?」

 

透「・・・・・・・・・」

 

俺は何も答えられんかった、確かに最初にコイツ等に会った時に戦った事は今でも覚えちょる、その中でも接近戦ではとりわけレヴィとレンの姉妹がかなり強かったのは知っちょる・・・・。

 

レヴィ「でやぁぁぁぁぁ!!」

 

案の定レヴィは雷の魔力変換資質をデバイスに纏わせて、次々出て来るガンダムヘッドの胴体を横、もしくは縦まっすぐに切り裂いていきよった。

 

透「確かに強ぉなっちょる・・・・じゃけど変じゃのぉ、あれから数年が経ってはおるけど・・・それだけであれだけの動きが出来るとは思えんのんじゃけど」

 

俺は目を細めてチラッとディア達を見てみた。

 

シュテル「・・・・・・・」

 

透「話せん・・・・・のんか?」

 

シュテル「いえ・・・あの・・・・・すみません、実は・・・・・ここ最近ナンバーズの方々やハリベルさん達に戦いの技法を教わってました」

 

透「・・・・・」

 

ディア「・・・・・・さっき謝ったのはその事も含めてなのだ、我たちは師との約束を破ってしまったのだから・・・・・」

 

レン「・・・・・ゴメンナサイ」

 

透「・・・・・」

 

俺は答えることが出来んかった、ディアーチェが言っとった約束って言うんはコイツ等を保護してすぐのことじゃった、俺が研究所を襲撃するのにシュテル達が自分達もやらせてくれと頼みこんできたんよね。

 

その時俺はシュテル達に怒った、やっと戦いの道具から解放されたコイツ等が自分達からとは言え、また戦いの中に行こうとしとるのに腹が立ったけぇ・・・・・俺はそんなシュテル達にある約束事をした。

 

透(回想)「ええかお前等?これからは滅多な事で魔法での戦闘はすんな、使う時は自分達が危険な時、家ん中の皆が大変な時、そんでもって自分達が大切な『コレ』って言えるようなモンを護る為に使えや・・・・ええな?」

 

レン(回想)「・・・・・・先生、入ってない」

 

透(回想)「あ?俺?何でよ?」

 

ユーリ「先生だって・・・・私達の家族じゃないですか、私達は先生の為に一緒に戦おうと」

 

透(回想)「舐めんなアホ「え?」お前等が思っちょるほど、俺は弱かねぇっての!」

 

ディア(回想)「そういう事を言っているのではない!?」

 

透(回想)「・・・・ええか?お前達はもう道具じゃないんじゃけぇ、俺じゃなくて・・・・アイツ等を護る為に使ってくれや・・・スタークがおるけぇいらんかもしれんけど、それでも・・・・の?」

 

シュテル(回想)「・・・・・・・・」

 

透(回想)「・・・・・・出来るか?」

 

ディア(回想)「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・分かった」

 

そんなこんなで、なんとか約束は出来たんじゃけど・・・・・ってあれ?出来てんのこれ?なんか冷静に考えたら出来て無くね?・・・・アレェ???

 

レヴィ「へっへ~ん、なぁんだ大したことないじゃんコイツ等、僕だけでも十分じ”ドォォォン!!”ゃんって、えぇぇぇぇぇ!?」

 

透「あんの馬鹿タレ!」

 

俺は地中から新たに出て来たガンダムヘッドに驚いたレヴィを助けに『瞬歩』を使った。

 

透「『雷切』!!」ズババババッ!

 

レヴィ「せ、先生!?」

 

透「無駄に体力と魔力を消費すんな!今はシュテル達と合流するで!」

 

レヴィ「う、うん!わかった!」

 

レヴィを囲むようにして出て来たガンダムヘッドを『雷切』と『瞬歩』で一掃してレヴィを連れてシュテル達の方に戻った。

 

ついでにチラッとじゃけど横目でなのは達を確認すると、向こうの方にはガンダムヘッドの被害はあんま無かった・・・・・というか一体くらいしかなのは達の所にはおらんかった。

 

俺の予想が合っとったら、どうやらこのガンダムヘッドは魔力の高い奴等を回収・吸収するだけじゃなく、他の目的があるっぽい・・・・・その目的ってーのは・・・・・まぁ俺とシュテル達を見りゃぁ分かるんじゃけど。

 

研究に最適と思われる生物を捕獲する事なんじゃろうなと思う、しかも俺等は全員研究所で生まれたモン同士・・・・データベースに俺等の記録があって最適と判断するか元から俺がおったら回収・・・ちゅーか捕縛するのが目的なんじゃろぉ。

 

透(なのは達を狙わんのは・・・・・・・どうせ管理局で有名ななのは達を捕縛するよりも、ミッドでは実在せん俺とかを捕縛した方が世間に知れ渡らんけぇってことなんじゃろうな・・・・シュテル達もまた然りっての)

 

俺はシュテル達に更に上に上がる様に指示を出し、尚且つ『デビルガンダム』に攻撃を加えようと『地爆天星』で造った星での攻撃を考えて、右手を翳し勢いよく振り下ろした。

 

 

 

 

 

 

 

 

透「『天蓋砕星』!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”ドォォォン!!”と轟音が鳴り響いた、俺が落とした星は『デビルガンダム』にちゃんと命中した・・・・ちなみに『天蓋砕星』ってのは、『うちはマダラ』が原作でやった奴を真似して俺が勝手に命名した術・・・まぁぶっちゃけただ『神羅天征』と『万象天引』を上手く使って落としただけなんじゃけどね。

 

星が命中したのはええんじゃけど、星が砕けた所為でヤツがどうなったかわからんようなったし、奴の安否に関係無くガンダムヘッドは容赦なく俺等の方にきやがる。

 

レヴィ「何で僕らの方ばっか来るのさぁ!?アイツ等の方なんて一体しかいないよ!?」

 

透「ま、当たり前っちゃー当たり前じゃろう、なんてったって俺等は・・・・・場所は別じゃけど、研究で生まれたモンなんじゃけぇな・・・連中にとっちゃぁ実験材料がまた目の前にって感じじゃろうよ」

 

シュテル「・・・・・そうですね、癪ですが納得です」

 

ディア「くっ・・・・・だが、こんな事をしては・・・・孤児院が・・・」

 

ディアは悲痛な顔をしてガンダムヘッドを睨んどった、そういゃぁハルと通信しとったらジャミングされてしもぉたなぁ。

 

透「ディア、孤児院がどしたん?何かあったことくらいはわかるんじゃけど・・・・・」

 

俺の言葉にディアは言うか言うまいかを迷った顔をしたけど、すぐに決心がついたような顔で俺を見た。

 

ディア「・・・・実はな、我らがココに来る少し前に・・・・・管理局の奴等が孤児院を襲ってきたのだ」

 

透「ハァ?!・・・・・マジか・・・」

 

ユーリ「ハイ、ですが大隊ではなく少数での攻撃で・・・・・なんでも私達・・・というか先生、つまりジョン先生がマダラであり、そのマダラを孤児院が匿っているんじゃないかって疑いがあり・・・」

 

シュテル「いきなり攻撃をしかけて来たのですが、スタークさんが対応してくださって、おそらく今は他のナンバーズの方々やハリベルさん達も協力してくださっていると思います」

 

透「・・・・・・・・・・・・・・・・どの道、あんま時間は掛けられんってことかいのぉっ!?っとコイツ等・・・・まだ伸びてくるんか・・・・ホンマ、えらいしつこいっつーに」

 

俺等が話し合っとる最中に地中から更に伸びて来たガンダムヘッドの咬みつきとレーザー攻撃を躱し続けた、すると俺等とは別方向から撃たれた砲撃がガンダムヘッドに命中した、出所を見ると撃ったのはなのは本人でおそらく『ディバインシューター』じゃと思うんじゃけど・・・・・。

 

気付くとなのは達機動六課全員が俺等の方に向かって来おった、ふと上空を見るとあの白い竜とその背中には少年と少女が乗っとった・・・確か前に俺に挑んできたエリオ・モンディアルとキャロ・ル・ルシエってガキ共じゃったのぉ。

 

なのは「大丈夫!?透君!」

 

ヴィータ「ティアナ!スバル!お前等はあそこにいるアリシア似の奴と金髪のガキを保護しろ!」

 

ティアナ スバル「「了解!」」

 

ヴィータの指示で新人両名が俺達に近付いてきた、この時俺はなのは達と『デビルガンダム』、そんでもってシュテル達を見てある事を考えとった。

 

透(・・・・・・・やるか)

 

そして俺はある決意をして新人両名に『瞬歩』で一気に近付いて、2人の顔面を鷲掴みにして・・・・・まぁ言ってみりゃぁ『アイアンクロー』なんじゃけど、その状態のままなのは達に投げて帰してやった・・・・・ただ『ある事』をして、そしてある事を呟いて投げてやった。

 

透「・・・・・・・・・・・・スマンね」ボソッ

 

ティアナ「えっ・・・・きゃっ!」

 

スバル「あぅっ!」

 

2人はフェイトとシグナムに受け止められとった、そして丁度俺と新人2人がおった場所にガンダムヘッドが大口を開けて突っ込んできたけぇ俺はバックステップで余裕で避け、そのまままた『瞬歩』で上空に移動した。

 

キャロ エリオ「「えっ?!」」

 

透「・・・・・・悪ぃね」ボソッ

 

俺はそう言いながら二人に掌底を軽く額に”トンっ!”と押すようにして、すぐに竜の首を持ってなのは達の方に投げ飛ばした。

 

キャロ エリオ「「わぁぁっ!」」

 

フリード「ゴァァァァァ!?」

 

竜と二人のガキ共もなのは達に助けられとった、やることやった俺は静かにシュテル達の方に戻ろうと一瞬気を抜いたのがマズかった・・・・・いやホンマに。

 

 

 

 

俺のすぐ右に口を大きく開けたガンダムヘッド俺に向かってメッチャ伸びとった・・・・・・・俺は考えるより先に身体が動いてすぐに身体を反転させようとしたんじゃけど、時既に遅しっての・・・・・運悪くガンダムヘッドに俺の左腕を噛まれてそのまんま地面に叩きつけられた。

 

 

 

 

透「いぐぃぃっっっ!!!」

 

俺とガンダムヘッドは一緒になって地面に向けて落ちた、更に地面に叩きつけられた後すぐガンダムヘッドはそのまま俺の左腕を噛んだまま引き摺って地面の上を這って走りやがった。

 

透「ぐっ!・・・・・」

 

なのは「透君!?」

 

シュテル「先生!!」

 

俺の耳にはシュテル達となのは達の声が聴こえたような気がしたけど、正直どういう風に言っとったかは聞き取れんかった・・・ていうか痛過ぎて全ッッッ然耳に入ってこんかっただけなんやけどな。

 

リコ『マスター!!』

 

透「イィダダダダダダ!!イッッタイっちゅーに!!ヤクモ!殺傷設定に変更!!」

 

俺はヤクモの設定を非殺傷から殺傷に変え、刀を抜いて・・・・・・誰も予想はせんかったとは思う行動を取った。

 

透「・・・・・」チャキッ

 

ヤクモ『マ、マスター??!!一体何をなさろうと!?』

 

俺はガンダムヘッドに噛まれて引きずられながら、刀を抜いて左肩の下・・・つまり左脇の下に刀の刃を上向きにして入れた。

 

透「このまま待っても、アイツに回収されて終わりじゃろうが!じゃったら・・・・・・・片腕くらい持ってかれても・・・・お釣りがくるじゃろうがぃ!!”ザシュッ!”んぐっっっ!!!」

 

俺は特に覚悟を決めずに思い切って一気に刀を上にあげると斬れた瞬間は何の感覚も無く地面に落ちたんじゃけど、すぐに左肩・・・・があった場所ら辺から激痛が走った。

 

透「ごぉぉぉぉぉっっぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙!!・・・・・・・・・」

 

俺は左肩を押さえて痛みに耐えようとしたんじゃけど、人体の・・・・・ましてや自分の身体を麻酔無しで切断したらそりゃぁね・・・・・今まで大怪我っつー大怪我はあんましたこと無いけど、これはそう耐えれるモンじゃ無ぇね。

 

その間にも俺の腕を喰ったガンダムヘッドが口から俺の腕から出た血をダラダラと流しながら俺を睨みつけた。

 

俺は痛みのあまりってーのと、初めて片腕になって気付いたんじゃけど、コレ慣れん身体に中々ついて行けれん状態になるねぇ・・・・激痛も相まって、そんな俺にガンダムヘッドは容赦なく俺に追撃を掛けようとまた口を大きく開けて俺を喰おうと近付こうとしてきた。

 

シュテル「集え、明星!全てを焼き消す焔となれ!『ルシフェリオンブレイカー』!!!」

 

じゃけど俺に向かってきたガンダムヘッドの頭上から一筋の光が撃ち込まれた、辛うじて聴こえて来た声から察するにシュテルが撃った砲撃魔法じゃったんじゃろう・・・・・・なんとなくなのはの『スターライトブレイカー』に似とったきがするんじゃけどなぁ・・・・・・・。

 

俺の目の前におったガンダムヘッドは跡形も無く破壊されて、俺はメッチャ我慢しながら右手と刀でなんとか立ち上がった・・・・その間にも左肩から血がボタボタと流れてしまっとったけぇ、なんとか意識を保ちながら左肩に魔力を集中させよとした・・・・お陰でなんとか止血は出来たんじゃけど・・・・・・残りの魔力を考えるとそう時間は掛けられんって話なんよね。

 

レン「先生!!!」

 

ガンダムヘッドを破壊したことによって多少土煙が立ち込めとったんじゃけど、そんな中シュテル達が空から降りて来て俺の傍に来ようとした。

 

 

 

シュテル Side

 

 

ヘビのようなアンノウンを私の『ルシフェリオンブレイカー』で撃破した私達は急いで先生の安否を確認しようと先生の下まで降りて行った・・・・・・その間にオリジナルたちが何かを言ってたような気がしたのですが、とりあえずスルーです・・・・優先順位が違い過ぎます。

 

ディア「大丈夫か?!我が師よ!!」

 

ユーリ「先生!!」

 

先に降りたディアーチェとユーリが先生の安否を確認していた、そのすぐ後に私とレヴィとレンが到着し二人の近くに行ってどうかを聞こうとしました。

 

レヴィ「ディア!ユーリ!先生大丈夫なの?!」

 

ディア「・・・・・・・・」

 

ユーリ「・・・・・・・・」

 

レン「?・・・・どしたの?」

 

何やら二人の様子がおかしい事に流石にレヴィもレンも気付いた、ユーリはまだしもディアーチェが何も言わない事に私は違和感を覚えました。

 

普段のディアーチェならレヴィのディアという名前に反発するはずなのに、まったく反応が無い・・・・・一体何が・・・。

 

私はそう思いながらディアーチェ達の近くに行き先生の安否を自分の目で確かめようとしたのですが・・・・・。

 

シュテル「っ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私達の目の前に・・・・・・左肩から先が無く・・・・血を流しながら立っている私達の大切な先生の姿が映っていたのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レヴィ「せ・・・・・・・先・・・・生・・・・・・・」

 

レン「!!!!」

 

二人も同様に言葉を失ってしまい、呆けてしまっていました・・・・・・かく言う私も先生のあまりの姿に言葉が出ず、私自身の血の気が引いてしまいました。

 

透「・・・よぉ・・・・・・お前等か・・・・・・・・・・・イツツ」

 

そんな私達に先生はいつものような感じで私達に声を掛けてきているのでしょうが、やはり左肩が痛むのでしょうか右手で左肩を押さえており、顔は時折引き攣って脂汗を大量に掻いていました。

 

シュテル「せ・・・・先生、その・・・・・左肩は・・・・・まさか・・・さっきの」

 

透「・・・・・おう、空中におる時にアイツに噛まれて地面を引き摺られとった時にさぁ・・・・・・捕まるのが嫌じゃけぇ・・・・・・・刀で左肩を斬ったんよ・・・・・・・こう・・・ズバッ!と・・・の」

 

ゴホッゴホッと咳をしながら血を大量に吐きだす先生、先程のオリジナル達との戦いでも多少は怪我をされて・・・・そしてこの出血量・・・・・・・・・・・このままでは・・・。

 

ユーリ「そんな・・・・・そこまでしなくても・・・・・・・」

 

透「アホ・・・・・アイツは的を俺等に絞っとんじゃ、しかもこんな状況の中で今捕まるわけにはいかんじゃろうが」

 

レヴィ「そ・・・それは・・・・そうかも・・・・しれない・・・・・けどさぁ・・・・・でも!”ドォォォン!!!”っ!何一体!?」

 

いきなり遠くから大きな音が鳴り響いた、私達は驚きそちらに顔を向けると、先程先生が『地爆天星』というので造った星で攻撃した謎の質量兵器が姿を現した。

 

ディア「彼奴め・・・破壊したのではないのか!?」

 

透(ま、あの程度で倒されとったらまったくもって苦労はせんのんじゃけどねぇ・・・・・・)

 

レン「アイツ・・・・・・・レン達の方に来る」

 

レンの言う通りヤツは先生が攻撃する前みたいに私達に向けて再び移動を開始していました。

 

私達は互いにアイコンタクトを取りながらちょっと頷き合い、先生とヤツの間に私達は立ちヤツを睨みました。

 

透「・・・・・お前等・・・・・何のつもり・・・なんじゃぃ・・・・」

 

シュテル「決まってます、先生はこのまま逃げてください・・・・アイツとあそこの管理局は私達が相手をします」

 

透「何を馬鹿みたいなことをほざいとんじゃ、お前等がアレと機動六課に・・・・勝てるかぁや・・・・」

 

ディア「そんなことは百も承知だ、だが・・・・・・我が師よりも大事なものなど・・・・・我等にはないのだ・・・ならば、我らが捕まった方が良いでは無いかとな・・・・まぁ易々と捕まる事はせんが」

 

レヴィ「・・・・・僕馬鹿だからムツカシイ事全然分かんないんだけどさぁ、だ~い丈夫だよ!僕とレンおねーちゃんだけでも十分にやれるって!!」

 

レン「レン頑張る!」フンスッ

 

ユーリ「だから先生は・・・・・・先生は今は逃げてください!」

 

私達の意気込み・・・・・そして別れに似た言葉を先生に言いました、正直これはあんまり言いたくは無かったんですけどね・・・・死亡フラグとやらな感じがアリアリと出てますし。

 

透「・・・・・・・・・・・・」

 

ユーリ「さぁ先生!今のうちに「邪魔じゃ・・・」”ガシッ”逃げ・・・え?”ブンッ”きゃっ!?」ドサッ

 

いきなりユーリが先生に肩を掴まれたと思ったら後ろの方に投げ飛ばされているのを私達は呆然としながら見てしまいました。

 

シュテル「せ・・・・先生・・・・・一体・・・何を「フンッ!」きゃっっ!!」

 

ディア「ぬぁぁっ!?」

 

レヴィ「ひゃぁぁっ!!」

 

レン「んぅぅっ!!」

 

私は先生に何故ユーリを投げ飛ばすようなことを聞こうとしたのですが、すぐに私達も先生の剣でユーリの所まで吹き飛ばされてしまいました。

 

ディア「ぐっ・・・・・・・・何をするのだ・・・・我が師よ・・・・・」

 

シュテル「先生・・・・・どうして・・・・・」

 

私達はちゃんと先生に何故こんな事をしたのかを聞き出そうとしました、すると帰って来た答えは予想を大きく外れていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

透「・・・・・・・・・・あー、もうメンドクセェ・・・もうええわお前等・・・・・・飽きた」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シュテル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」

 

一瞬私には先生が何を言っているのか分からなくなりました。

 

レヴィ「え・・・・・・・・先生・・・・・・・・何言ってんの?」

 

透「聞こえんかったんか?・・・・・俺お前等とおるのに飽きたって言うとんじゃ」

 

ユーリ「飽きたって・・・・え?・・・何で・・・・・ですか?」

 

透「あーもーウッゼェ!ホンマしつけぇわぁ・・・・・まぁあ?そんだけ長い事一緒におりゃぁそう聞くのも当たり前ってことかねぇ?」ヘラヘラッ

 

レン「・・・・・・先生・・・・・レン達の事・・・嫌いに・・・・・・なったの?」

 

透「嫌いっつーか、もう用済み?みたいな」

 

ディア「用済み・・・・・だと?」

 

透「そっ!お前等だけじゃない、孤児院におるガキ共もハルもナンバーズもハリベル達も・・・・みぃ~んな俺の気紛れで助けただけ、ま・・・・ちぃっとだけママゴトみたいな事でもして俺の精神安定剤的な感じに利用しちゃろうって思ぉちょったんじゃけどなぁ」

 

透「つまり、お前等は俺の・・・・っ・・・『道具』!って言いた訳よ、分かる?」

 

透「まぁぶっちゃけ?俺からしたらナンバーズもハリベル達なんかは俺の仕事が手伝えるけぇって理由もあったけど、性欲処理としても置いてあったけぇな・・・・・ちなみにお前等もなんじゃけど・・・俺はガキに興味は無いけぇ、お前等が大人になったら可愛がってやろうと思ったけぇな、そんなお前等を襲撃なんかでキズモンにしたら萎えるっちゅーに」

 

透「じゃっつーのによぉ、何でお前等がココに来るんかなぁ?余計な荷物が増えたお陰で俺の腕がグッバイじゃし、血もドッバァ!って出てからさぁ、あ~もーマジ冴えんわぁ」

 

透「お前等の所為でマジメンドイ事になったしよぉ・・・・・もうお前等なんか抱く気にもなれんようになったって思っちゃったりしちゃったわけ」

 

 

 

 

 

 

 

透「ちゅーことで・・・・・・何処へ行くなり好きにせぇや、もうお前等なんか知らんけぇ・・・・・ほいじゃ・・・・・サイナラァ~♪」ヒラヒラッ

 

 

 

 

 

 

 

 

シュテル「・・・・・・・・・・・」

 

先生は一方的に私達にヒドイ事を言うだけ言って、私達に背を向けながら右手を軽くヒラヒラと振りながら去って行きました。

 

ユーリ「・・・・・・・・・・」

 

レン「・・・・・・・・・・」

 

ディア「・・・・・・・・・ハァ、まったく・・・・どうしていつもは嘘が上手いのに、こういう時だけは分かり易いのだろうな・・・我が師は」

 

ディアーチェの言う通り、最初は流石に騙されそうになり固まってしまいましたが、よくよく聞くと結構無理しているのか支離滅裂になっているように聞こえましたね。

 

シュテル「まったくですね・・・」

 

ディア「さて、これから「ど・・・・」ん?どうしたレヴィよ?」

 

レヴィ「どどどどどどーしよディア!?せせせ・・・先生が僕達の事・・いいいいいいらないって!?」

 

ディア「お前はなにマジで騙されている?!」

 

ディアのツッコミの後、私はレヴィに簡単な説明をしてあげました。

 

レヴィ「なぁーんだ、やっぱり先生僕達の事見捨てたわけじゃなかったんだ!」

 

ユーリ「当たり前でしょう、何年一緒に暮らしてると思っているのですか?」

 

レン「先生に限って・・・・・それはない」

 

レヴィ「だよねー!」

 

シュテル「まぁ一部に関しては・・・将来的なことを考えたらそう見られても良かったすが・・・・・・・むしろバッチコイですね」//////////////

 

まぁ大きくなっても先生が手を出してくれなかったら逆に私が襲うまでなんですが・・・・・。

 

ディア「シュ!シュテル!?こここここここんな時に、なななななななな何をいいいいい言っているのだ貴様!?」//////////////

 

レヴィ「んにゃ?何の事?」

 

ディア「なんでもない!!!!!」

 

レン「・・・・皆、先生が好きってこと」

 

レヴィ「なぁんだ!それな僕だって大大大だーーーい好きだからね!」

 

ユーリ「私もですよ・・・・・ディアーチェはどうなんですか?」

 

ディア「わ!我か!?わ・・・・我は・・・・そのぉ・・・・・わ・・・・我だって!!」//////////////

 

シュテル「さてこの後の事なんですが「オイッ!!」なんですかデレーチェ、話の腰を折らないでください」

 

ディア「誰がデレーチェだ!?!?」

 

シュテル「ま、それは置いておきましょう「・・・あとで覚えとれよ」・・・・もう先生の姿は見えない、アレの近くに行ったと見た方がいいでしょうね」

 

ディアーチェの反論をスルー(しきれてない)すると、今後の事についてを話し合った。

 

ユーリ「なんにしても先生があの状態では勝っても敗けても無事ではないでしょう、問題はその後・・・・どう逃げるかですが・・・・」

 

レン「・・・・・レン達が使ったあの転移装置は・・・・壊れてるから、使えない」

 

レヴィ「帰るにしても先生の力が必要だし・・・」

 

ディア「ユーリが言っていたように勝っても負けても無事では済まない、となれば我が師は力を使い切るだろう・・・・・・そうなっては・・・・・」

 

シュテル「・・・・・・・・・・・・・・・・・仕方ありません、最後の手段を使う事にしましょう」

 

私はある事を考え、ディアーチェ達に耳打ちをしました。

 

先生・・・・・・・先生が本当はどう思っていようとも、私達は・・・・・少なくとも私は先生と・・・・・透といつまでも一緒に居たいと本気で思っております。

 

それにあなたは私達を助けてくれました・・・・・・・今度は・・・私達があなたを助ける番です!

 

 

 

 

Side Out

 

 

 

 

 

 

 

俺はシュテル達から離れ、今は『デビルガンダム』の目の前に立っとる。

 

ヤクモ『本当によろしかったのですか?・・・・あのような事を言ってしまって』

 

さっきの俺の言葉にヤクモが疑問をぶつけて来た。

 

透「ん・・まぁ・・・・ヒデェ事言ったじゃろうけど、やっぱアイツ等にはどうしても生きとってほしいんよな・・・・・・・アイツ等は戦うだけの道具じゃったんじゃろうけど、もしかしたらよ?そのまま大人になるまで使われて用済みの前に色々弄ばれてよ・・・そんなんなったら嫌やん、じゃったら嘘でもヒデェ事言ってよ・・・俺っつー言う危険から離れて自由に世界を見た方がよっぽどアイツ等の為になるっちゅーもんじゃろう、今まではその下準備じゃったんじゃけどね」

 

ヤクモ『まぁそう・・・・・なんですが・・・・・・』

 

ライラ『と言ってもぶっちゃけバレてるでしょうけど』

 

透「嘘ぉ?!」

 

リコ『マジですよ、マスター後半からものスッゴイわざとらしかったですからね』

 

マジかぁ~・・・・・・あんだけ下衆みたいなヒデェ事並べてぶっこいたのに、それじゃぁまったく意味無ぇやんけぇ!!

 

・・・・・・・うわぁ~・・・・そうなったら俺って・・・・・・・かなりイタイ奴やんけぇ・・・・・・。

 

ライラ『まぁアレで騙されるのはレヴィさんくらいでしょうけど』

 

ヤクモ『・・・・マスターって時々嘘が下手ですよね』

 

透「ウッサイわ!!!」

 

と・・・・一先ずヤクモ達とコントっぽい事をやっとると、『デビルガンダム』の横腹っぽいところからガンダムヘッドが俺に向かって突っ込んで来た。

 

透「そう何度も同じようにやられるわきゃねーっちゅーに!!」ガシッ

 

俺は正面からガンダムヘッドの下顎を掴んでやった、リストバンド外したけぇ筋力は全力なんじゃけど・・・流石に片腕っちゅーのはキツイ・・・・・んじゃけど。

 

透「舐・・・・・・・めん・・・・・なっっっやぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」ブンッ!!

 

俺は右腕だけじゃけど、ガンダムヘッドを掴んだ状態で『デビルガンダム』を反対の空に向けて投げ飛ばしたやった。

 

透「・・・・からのぉ~~~~」

 

すぐさま俺は『瞬歩』でガンダムヘッドに飛びついて、刀を右手に持って・・・・・・・・・・・・とにかく走りながら斬りまくった。

 

透「おぉーーーーーーらららららららららららららららららららら!!!!!!!!」ズバズバズバズバズバズバズバズバズバズバズバズバッ!!!!

 

左腕が無い状態で走るのはバランスが悪すぎてモノスッゲェ走りづら過ぎるんじゃけど、『デビルガンダム』を倒さんといけんっていう危機感となによりもこの戦いの雰囲気が・・・・・俺の痛覚を鈍らしちょる・・・・・この感覚も久しぶりじゃなぁ。

 

そしてひと通り斬り終えたら刀を収めて『デビルガンダム』を思いっきり蹴り飛ばした、蹴りを繰り出しながら籠手にシフトして『デビルガンダム』の真上に陣取った。

 

ただ蹴り飛ばした時に、空耳かもしれんのんじゃけど蹴った瞬間、脚・・・・というか骨やら筋やらが”ビキッ”っと言った気がしたんじゃけど・・・・まぁ気にすまぁ。

 

透「(左腕の止血用の魔力の事を考えんかったら・・・・)ライラ!!バージョン2!右腕に集中!!」

 

俺の右腕に『チャド』の右腕が現れたって言っても片腕が無いけぇこれしか使えんのんじゃけど・・・・・コレを使うのって正直マジで久しぶりなんじゃけど・・・・・かれこれ3,4年は使ぉてないんよね。

 

透「オラッ!」ヒュンッ

 

『デビルガンダム』に向けて苦無を適当に投げて、俺は『月歩』・・・いやここは敢えて『空中歩行』にしとくかね・・・で『デビルガンダム』に近くまで行こうとした、そん中俺はありったけの魔力を右手にかき集め・・・・・・。

 

透「最大火力!”ドォォン!”・・・『エル・ディレクトォォォォ』!!!!」ドバァァァァァン!!

 

俺の今の状態のフルパワーの『エル・ディレクト』を『デビルガンダム』の胴体に喰らわせてやった。

 

透「まだ・・・・・まだじゃぁぁぁぁぁ!!」

 

また更に右手に魔力を集中させながら、さっき投げた苦無に向かって『飛雷神の術』を使って接近していった。

 

透(これだけで終わらす筈がないじゃろうが!!)

 

俺は右掌に『螺旋丸』を作りだし、さらにそこから魔力を『螺旋丸』に多く流し込んで大きく作り上げていき・・・・。

 

透「『大玉螺旋丸』!!!」ドォォォォン!!

 

『デビルガンダム』の背中ら辺に『大玉螺旋丸』を叩き込むと『デビルガンダム』はギュルギュルッ!と回転しながら地面に急降下し激突しおった。

 

俺はまた『飛雷神の術』で『デビルガンダム』に取りついた。

 

ここで俺はある事を考えて、デバイスをもう一つ別のに変えようとした。

 

透「ライラ!バージョン『Z(ゼット)』!!」

 

ライラのバージョンの最後、『Z』を起動すると俺の右腕にあのワンピースの映画に出て来た元海軍大将のカッケェ義手が現れた。

 

透(あぁよかった、あの映画を見た後に死んで・・・・・・てのもなんか変じゃのぉ)

 

俺はゼットが出てた映画を見たすぐ後に死んでしもぉた、その所為かは知らんけどスンゲェ鮮明に覚えとるんが、あの超カッケェェ元大将の義手で一度は付けてみてぇなって思ってライラの改造する時に入れてみた。

 

透「カートリッジタイプ『M&G』、16連発リロード」

 

ここで自慢できるんが俺が珍しく使うカートリッジの事じゃね、俺のカートリッジはこの『Z』のみに使えるようにしてあって、『M&G』・・・・・魔力だけじゃなくリアルの火薬を混ぜ込んである特殊なカートリッジ。

 

通常のカートリッジは弾丸型に魔力を込めるようにしてあるんじゃけど、俺は敢えて別にして込めるようにした。

 

使用する時、この場合『Z』のなんじゃけど・・・相手に打撃をぶつけた時、通常のカートリッジでも相当の威力を誇れるんじゃけど、俺の場合はカートリッジに魔力と火薬を絶妙な比率で入れたカートリッジを使用しちょる、こうすると威力は通常のカートリッジの何倍も強くなるし込める魔力も少量で済む。

 

ただ難点なのがコレを造るのに魔力と火薬の組み合わせる比率を間違えんで造る事、魔力を多く込めてしもぉたら火薬による爆発が少なく魔力の爆発にあんま影響せずに威力も半減してしまう、逆に火薬の量を多くしたら威力が通常のカートリッジより弱くなってしまうんよね。

 

これをハルとウーノと俺で開発した、一発逆転のカートリッジ・・・・・ただ使いどころが難しゅうて中々出せんかったんじゃけど、まさかこんな状況で使うことになるなんぞ・・・いくら俺でも予想は出来んってーの。

 

原作・・・つーか映画じゃぁほとんど殴ってのシーンがあったけぇなぁ・・・・殴った衝撃で爆発物が爆発してってあったけど、こうまで改造してまうとはねぇ・・・・すいませんねぇ先生さん。

 

ライラ『!?き、危険です!そんな事をすれば、いくら魔力で止血しているとはいえ傷口に負担が掛かり過ぎて大量出血が「やれぇぇ!!」っ!!マスター・・・』

 

透「今やらんかったら、後で取り返しのつかんことになる・・・・それだけはどうやっても避ける・・・・例え・・・・俺の腕が戻らんでものぉ!!」

 

ライラ『!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

透「『スマッシュ・バスタァァァァァァァ』!!!!!!!!!」キュィィィン、ガガガガガガ、ドォォォォオン!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”ドォォン!!ドォォン!!ドォォン!!ドォォン!!ドォォン!!ドォォン!!ドォォン!!ドォォン!!ドォォン!!”

 

透「~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!」

 

俺は『デビルガンダム』の背中部分のもう一つの頭のテッペンみたいな所に何発も『スマッシュ・バスター』を叩き込んだ、我慢はしちょるけど痛覚がモロに脳に伝わって来まくって正直クッソ痛い!

 

”ドォォン!!ドォォン!!ドォォン!!ドォォン!!ドォォン!!”、”ピシッ”

 

透「っ!」

 

ライラ『マ、マスター・・・・』

 

流石に何発も連続で『スマッシュ・バスター』を撃っちょるとアームの方にも負担が掛かりまくって罅も入るわなぁ・・・・じゃけど、ここで止めたらマジヤバい・・・・・止めて・・・・アイツ等や・・・あの人等が危険な事になるくらいなら・・・・・たとえデバイスとか俺自身ぶっ壊れても!!っての。

 

透「・・・・・コイツで・・・・終いじゃぁぁぁ!!!」キュィィィン、ガガガガガガ、ドォォォォオン!!!!

 

最後の『スマッシュ・バスター』を叩き込むと大爆発が起きた、14,5発くらいからテッペンらへんが凹んでメッチャ罅が入っとったけぇ

 

”バキィィィン!”

 

ラストの16発目を叩き込んだら『Z』の外装が音を立ててぶっ壊れた、流石に連続16発の特殊カートリッジ込みの攻撃をしたら壊れもするわな。

 

ついでに言やぁ、俺はその大爆発に巻き込まれて力無くそのままふっ飛ばされた、俺にはもう『瞬歩』や『剃』、ましてや『飛雷神の術』を使う余裕すらないくらい魔力も力も使い果たしてしもぉたけぇ。

 

そんな俺はそのまま飛ばされ木々にぶつかりながら、『デビルガンダム』から20m以上離れた木にぶつかって倒れた。

 

透「んぐっ!!~~~~~~~~~・・・・っつーつつつつつつ・・・・ッツハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・・ハァ・・・・・ど・・・・どうなったや?」

 

リコ『・・・目標の『デビルガンダム』の様子は、マスターの攻撃で完全に装甲を貫通し大ダメージを与えております・・・・・・ただ完全に倒したとは言え無い状態です』

 

透「ハァ・・・・・・ハァ・・・・・あ~・・・・やっぱ・・・ハァ・・・ハァ・・・・あの程度・・・・ハァ・・・じゃぁ・・・・・倒せんかったかぁ・・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・・・・まぁ・・・・ハァ・・・でも・・・・これで少なくともアイツには・・・・・ハァ・・・・再生期間が必要になるじゃろうよ」

 

ヤクモ『・・・・・・ですが・・・その為の代償が・・・・あまりにもデカ過ぎます』

 

透「ぬっははは・・・そらお前・・・・・俺じゃって・・・・ハァ・・・・覚悟の上・・・・・・っ・・・・じゃし・・・・・それに・・・んっ!」

 

俺はヤクモ等と話しながら右手で木を掴みながら、その木にもたれ掛りながらなんとか立ち上がろうとした。

 

もう喋ろうにも声が掠れて上手く喋ることが出来ん、加えて口ん中は血で覆われとるみたいになったり、息切れもしまくり、終いにゃぁ意識が朦朧・・・・とまではいかんけど結構フラフラなんよねぇ。

 

透「っとぃ・・・ほぃっ!”ズルっ”っととっとぃとぃ?!」

 

じゃけどさっきの攻撃と傷と疲労とか諸々の所為で木を掴んどった手が滑ってしもぉてそのまま倒れそうになった、少なからず踏ん張ろうとしたんじゃけど・・・ダメじゃねこれ、ホンマダメ・・・・あっコレこけるわ。

 

俺は自分がこける事を想像しながらそのまま重力に任せて地面に倒れて顔面を打つ覚悟をしとった・・・・・・・・けど。

 

”ガシッ!”っと倒れ込んだ俺を誰かが受け止めてくれた、その誰かっていうのは・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

ユーリ「・・・・・・大丈夫ですか先生?」ガシッ

 

 

 

 

 

 

 

 

ユーリ Side

 

 

私は倒れそうになった先生を魔力を使いなんとか受け止めました。

 

透「・・・・ユ・・・・ユー・・・・リ?」

 

先生は私が来た事が物凄く意外そうな顔をして私を見て来ました。

 

ユーリ「ハイ・・・私ですよ、もうボロボロじゃないですか・・・・・こんなに血を流して・・・」

 

透「な・・・・んで・・・?」

 

ユーリ「決まってるじゃないですかそんなの・・・・先生の事が心配で・・・放っておけなかったからですよ」

 

私は先生があまりにも当たり前な事を聞いてきたのでハッキリと言っておきました、そんな話をしながら私は先生に浮遊魔法をかけ、ちょっと浮いた先生の腰を掴みながら歩き始めました。

 

ユーリ(先生ってかなりガッシリしてるんですね)//////////////

 

ユーリ(・・・・・・けど、こんなになるまでやるなんて・・・・・・声まで掠れて・・・・・・このままでは・・・・・)

 

私は先生の身体つきに内心ドキドキしつつも、掴んだ時にヌルッとした感触に先生の身体の心配をしていました。

 

透「放ってって・・・・・お前・・・・俺・・・あんな・・・・・・・ヒデェこと・・・・・・・・言ったやんけぇ・・・・・それ・・・・なの「あんな見え見えな嘘で、ですか?」・・・・・くっははは・・・・・・やっぱ・・・・・バレとったんか」

 

ユーリ「当たり前です!あんなのがわからないのは精々レヴィくらいでしたよ」

 

ヤクモ ライラ リコ『『『(やっぱり)』』』

 

透「あー・・・・・成程ね・・・・」

 

ユーリ「先生、墓穴掘りましたね」

 

透「ん?」

 

ユーリ「いつも嘘を言うときより、かなり饒舌になってて・・・・逆に怪しかったですよ」

 

透「・・・・・そん・・・・・なに・・・・か?」

 

ユーリ「ハイ、最初の方は確かにちょっと騙されましたけど、途中から崩れましたよね」

 

透「あっ・・・・・かも・・・・・しれんな・・・・ははは」

 

ユーリ「フフフ」

 

透「言う・・・・・ても・・・・・・さっき・・・のでは・・・・・・・・ちょろっと・・・・・・・本音も・・・・・・・混じっとった・・・・・・・・・・・・んじゃけど・・・・・・の」

 

ユーリ「えっ!?!?!そそそそそれって・・・・・」////////////////

 

透「さって・・・・・・・・どうか・・・・・・・の・・・・」

 

怪我をされてこんなにボロボロになっても人をからかう所を見ると、先生は私を極力不安にさせないようにしようっていう先生なりの配慮でしょうか?

 

透「・・・・・ところで・・・・俺等・・・・って・・・・・・・今・・・・・・・どこに・・・・向かっ・・・・・・・・とん?」

 

ユーリ「っ・・・・・・」

 

先生の質問に私は顔を下に向けしまいした、先程シュテル達と決めた事・・・コレを言ったら普段の先生なら絶対に反対するに決まっているから・・・・それが私には不安でした。

 

先程ディアーチェ達と話し合っていた時にシュテルが考えた案を言ってくれた事があったのです。

 

 

 

~回想~

 

 

ディア「その最終手段と言うのは一体何だ?」

 

シュテル「それは・・・・・あそこにいる私達のオリジナルに助けを求めるしかないでしょう」

 

ユーリ「えっ?!」

 

レン「・・・・・本気?」

 

シュテル「本気も本気、大マジです・・・・・このままではどの道先生の命は危ないです」

 

この時のシュテルの目には一切の迷いは感じられませんでした。

 

レヴィ「そりゃぁ・・・・そうかもだけど・・・・」

 

シュテル「それにグズグズしていたら、彼女達とは別の管理局の者が来るかもしれません、そうなってしまってはアウトです」

 

ディア「・・・・・師を助ける見返りはどうするのだ?」

 

ユーリ「そうですね、タダでやってくれ・・・・ないとは限りませんが、念の為そう言うのを決めといて損はないでしょうし」

 

シュテル「見返り・・・・・・私達と・・・言った所でしょうか」

 

ディア「やはりそうか・・・・・・」

 

レヴィ「ん?どゆこと?」

 

イマイチ分かっていないレヴィに私は説明してあげました。

 

ユーリ「シュテルは先生を助けてくれる代わりに私達が彼女達・・・・・つまり管理局に捕まると言っているのですよ」

 

でもコレを言ったらレヴィは激しく反対するのでしょうね・・・・・以前にも学校の先生に食って掛かってましたし。

 

レヴィ「なぁんだ!なら早く行こうよ」

 

ディア「へっ?」

 

シュテル「おや?」

 

ユーリ「え?」

 

レヴィのあまりにも軽い返答に私達はつい気の抜けた声を出してしまいました。

 

レヴィ「んにゃ?どうしたの皆?」

 

レン「レヴィは・・いいの?」

 

レヴィ「いいって・・・・・何が?」

 

レン「レン達が捕まっちゃうこと」

 

レヴィ「良いも何も、それで先生が助かるんならいいじゃん?それにもし本当に捕まっても僕達なら抜け出せれるって!なんたって僕がいるんだから!!」

 

ディア「・・・・・・・・・・・」

 

ユーリ「・・・・・・・・・・・」

 

意外にもレヴィが賢そうなことを言い並べた事に私達は一瞬沈黙してしまいましたが・・・・。

 

シュテル「そうですね、ま・・・もしレヴィがダメでも先生が必ず助けてくれますしね」

 

レヴィ「ひ~ど~い~よぉシュテるんは!!」

 

シュテルの的確な嫌味半分、そして先生への信頼半分に私達は一斉に頷きました・・・・・・すると背後で爆発音が聴こえてきました、更にシュテル達のオリジナル達がこちらに・・・・・と言うか先生の方向へと飛んで行ったいました。

 

ディア「こうしてはいられないな、ではさっそく行動を開始しよう、オリジナルの方は我等が行った方が良さそうだな」

 

シュテル「ですね、では先生の事はユーリにお願いします・・・・・先生のこと、お願いしますね」

 

ユーリ「分かってます」

 

そう言って私達は別れ、私は先生のいる方向へと飛んで行ったのですが途中先生が居る方向でさっきより大きな爆発音が鳴り響き、急いで向かうと先生が爆炎の中からまるで人形のように力無く飛んで行ったのを見て、私は焦り急いで先生の下に向かい今に至ります。

 

 

 

~回想終了~

 

 

 

ここまで先程の経緯、この内容を言わないにしても私達が自分達を売って先生を助ける・・・って言ったら先生は大激怒します・・・・・・・でも、それでもやはり・・・・・。

 

私は決心しすぐに顔を上げ喋ることにしました、ここで言わなかったらやはり間違っているような気がしましたし。

 

ユーリ「・・・・・あのシュテル達のオリジナルの方々のいる所です」

 

透「・・・・・・」

 

ユーリ「・・・・・・・・」

 

私はある程度先生の対応に身構えていましたが、一向に怒りの声が聴こえて来ないことに少し疑問を持ちました。

 

透「ほぉか」

 

意外や意外、まさか先生が納得されるとは・・・・・・・。

 

ユーリ「あの・・・・・よろしかったのですか?私達は「ええよ」・・・・・」

 

透「アイツ等・・・・・なら・・・・・・大丈・・・・夫・・・・じゃって・・・・・アイツ等・・・・・・は・・・・・・他の・・・・・連中・・・・・・・・と・・・・・違ぉて・・・・お前等を・・・・・・邪険に・・・・・・ゼッテー・・・・せんって・・・・・・・」

 

ユーリ「そう・・・でしょうか・・・・・・・・・」

 

透「当た・・・・・り前・・・・・じゃって・・・・・・それに・・・・・・友達の・・・・・・・ルーテシア・・・・・・・・ちゃんも・・・・・・おる・・・・・・・多少・・・・・ビビっとった・・・・・・・じゃ・・・ろうけど・・・・・・・・少なくとも・・・・・あの子なら・・・・ゼッテーに・・・・・せん」

 

ユーリ「でも・・・・・私達は・・・・ルーに」

 

透「お前は・・・・自分の・・・・・友達・・・・・・を信じ・・・・・れん・・・・のんか・・・・・・・大・・・・・・・・丈夫・・・・じゃ・・・・・けぇ・・・・・・な?」

 

先生は掠れた声で私の頭に手を置き、少々雑ですが・・・・・それでもゆっくりと私の頭を優しく撫でて頂き、私は嬉しくなり先生の言った事をすぐに信じました。

 

そんな私は安心してそのままの歩調でシュテル達と合流しようとしましたが、突然何かに躓き転んでしまいました・・・・・・こんな時にドジっぽい事をするのはシュテルだけでよろしいんですけど。

 

ユーリ「あ・・・・・・はははは、すみません先生、何かに躓いてしまって転んでしまい・・・・・ぁぁぁぁぁ・・・・恥ずかしい!」////////////

 

私は恥ずかしくて両手で顔を覆い首を左右に振っていました、しかし、そんな私に先生からは何も反応が聴こえてきませんでした。

 

ユーリ「すみません、では気を取り直して!早くシュテル達に・・・・・・・・合・・・・・・・流・・・・しま・・・・せ・・・・・・」

 

私はそこから先の言葉が頭に思い浮かばず思考が停止し言葉も停止してしまいました。

 

何故私の思考が停止したのか・・・・・・・・何故なら・・・・・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポタッ・・・・ポタッ・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

透「――――――――――――――――――――――――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先生のお腹と右胸に剣と槍が背中から刺さっており、剣先と槍の先から先生の血が一滴一滴地面に滴り落ちていたから・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユーリ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

 

えー・・・・・では今回は第28話という事になりましたが・・・・・いかがだったでしょうか?

 

意外にも早くなったのはこれがある意味私にっての見せ場の一つであるからというのと、ずっとこの話を考えていたからです!

 

ですが長々となったのは正直に謝罪いたします、本来ならここまで長くなるはずではなかったのですが・・・やっていく内にだんだんと考えが浮かんできまして・・・・・・ぶっちゃけ止まらなくなってしまったのです・・・本当に申し訳ないです・・・・。

 

え~さてまず初めに透が撃った術『天蓋砕星』、これは私はまだやった事は無く皆さんはお知りの方がいらっしゃるかと思いますが、ゲーム『ナルティメットストーム3』での『うちはマダラ』の奥義にある『天碍震星』というのとカブってしまいましたね。

 

本当はこのゲームが出るよりずっと前・・・って言っても原作を見てなんですが、私はマダラがやったあの術をコレにも出したいと思い名前もその時に『天蓋砕星』と考えたのですが・・・・・・モロカブりっていうのは流石に驚き、一瞬血の気が引きましたね。

 

そしてシュテル達への嘘を並べる時、透は嘘を言ってましたが・・・・・ぶっちゃけ本音も・・・無きにしも非ずと言った感じでしょうかね。

 

ちなみにM&GのGというのはgunpowderのGを取っただけの・・・・まぁ簡単で捻りも無い略称ですので・・・・・・。

 

それと透が『デビルガンダム』を空に向けて投げたシーンは『MGSR』の『雷電』が『MG・RAY』を投げる所を想像して頂ければちょうどいいかと。

 

 

しかしながら、皆さんの中では一番が二つか三つくらいの衝撃があったと思います・・・・・・・・それはやはり!

 

透の左腕が『デビルガンダム』によって無くなってしまったこと(まぁこれは自分で斬ったんですが)、そして透のデバイスで新機能として右腕のアーム・『Z』という某海賊アニメの映画に出て来た元海軍大将の義手、終いにはラストの透が何者かによって刺されたことでしょうね。

 

まぁこの三つはこの話の中ではかーなーり力入れて考えたのですが・・・・・・・『Z』に関しましては、やはりものスッゴイカッコよかったからでしょうかねぇ!!

 

そしてここ辺りで戦いが終了すると予想していらっしゃった読者の皆さんにはいい意味で裏切らせて頂きました!なんと透が負傷、しかも腕が無くなるという大惨事にまで発展してしまっている事ですね!

 

 

 

さて次回はいよいよ!話も急・・・・・・と言うわけでは無いでのですが、展開が変わります!!

 

何者かによる攻撃で負傷した透、攻撃したその者とは一体!!??

 

そんな透の未来は明か?!それとも暗か?!

 

そしてなのは達のとる行動とは!?ハルカ達は間に合うのでしょうか?!

 

 

 

 

 

 

それでは皆さん、また次回をお楽しみに!!!!

 

 

 

 

 

誤字・脱字の訂正、並びにコメントも常に受け付けておりますので、ありましたら遠慮なくドンドンお願いしまーーーす!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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