翠屋を出てからは有り体な映画などを見に行き。そして、最後には....
「なんでここ?」
「なんとなくだよ?」
なのはとたどり着いた場所はフェイト達と最後に別れた海辺の公園。
すでに時刻は夕方。真っ赤な太陽が水平線へとゆっくりと沈み始めていた。
海辺のポールに俺は後ろを向いて凭れかけ。なのははというと俺の横で夕日を眺めていた。
「ま、いいけどな」
この公園では色々あった。ジュエルシードの暴走からなのはとフェイトの決闘。そして、フェイトの告白。
どことなく感じる懐かしさと寂しさ。何とも言えない気持ちになって胸元に下げているクローシュを片手で弄ぶ。
「ノワールくん?」
「ん?「んっ」んんッ!?」
《チュ》
なのはに名前を呼ばれてなのはに顔を向けるとそのままキスされていた。
そして、反射的に離れようとしている俺を捕まえるように頬になのはの手が当てられてしまう。
「なっ、ん・・・」
されるがままになのはにキスされたまま動けなくなり。
お互いの呼吸が苦しくなった頃にやっと離れた。
「なの、は?「ノワールくんッ!」は、はい!?」
「わたしはノワールくんが好きですッ!」
「えっと・・・」
突然のことで...いや、傾向は前からあった。子供とは言え、もう9歳だ。
異性に対してベタベタするのは好意の現れだと取れる。薄々は気づいていた。
だが、俺の過去を知っても尚、俺の事を好きだと言ってくているのだ。
なのはもフェイトもなんで俺なんかを・・・。
だけど、俺にはやはり....
「なの「ストップ!」え?」
「ノワールくんの事はすべてお見通し。だって、受け止められないとか過去がどうとか言うつもりでしょ?」
どうやらこっちの懐はすべてお見通しらしい。
「ああ....」
「わかってるもん。全部、お見通しだよ。なのはは」
「そっか・・・」
「だからわかってほしいの。わたしがノワールくんを好きだって気持ち。
答えはノワールくんが出せるようになったらでいいし。
でも、それまではノワールくんを好きでいさせてくれない?」
それは、俺が答えを出さない限り俺を好きで居続けるつもりか?
「でも、それじゃなのはが」
あまりにも可哀想だとは、俺が言っていい言葉ではなかった。
「ううん、それでいいの。だってこんな気持ちはノワールくんが初めてだもん。
何日でも何ヶ月、何年でも、何十年だって待つよ?」
「それはちょっと・・・じいさんになっちまうよ」
「はははっそうだね~。でも、わたしは本気だよ?」
曇り一つない眼でなのはが俺の瞳を見つめてくる。
前にも何度かこの目を見たことがある。こいつは本気らしい。
誰がなんと言おうと考えを曲げるつもりはないだろう。
「わかった、好きにしろよ。でも期待すんじゃねぇぞ?「じゃあ」ぁ?」
《チュ♪》
再び唇が重なり。なのはにキスされてしまった。
思わず思考がフリーズして、ノイズのように俺は心の中で叫んだ。
(好きにしろってそういう意味じゃねぇえええええええええ!!)
「えへへ♪」
二度の口づけが終わってから、とりあえずなのはの頭を叩いて公園から立ち去る。
軽くコブもできていないであろう頭を左手で摩りながら。空いた右手でなのはが俺の左腕を捕まえて
二人ならんで影が長く伸びた夕暮れの道を家族の皆が待つ家へと目指して歩みを進めた。
短い件については作者がよくわかっています。申し訳ない。
そして、長らく更新していない件についてもよくわかっています。すいません。
次回は、今月か来月中に上げれると思います。ネタバレすると月村編とでもいいましょうか。
期待せずにお待ちください。
※読んでくれてありがとうございます!感想などなどはお気軽に!
※誤字脱字などの指摘もどんどんお願いします。
※また誤字脱字や妙な言い回しなど見つけ次第修正しますが特に物語りに大きな影響が無い限り報告等は致しませんのであしからず。
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神様などに一切会わずに特典もなくリリカルなのはの世界へ転生した主人公。原作知識を持っていた筈が生まれ育った厳しい環境の為にそのことを忘れてしまい。知らず知らずの内に原作に介入してしまう、そんな魔導師の物語です。 ※物語初頭などはシリアス成分が多めですが物語が進むにつれて皆無に近くなります。 ※またハーレム要素及び男の娘などの要素も含みます。さらにチートなどはありません。 初めて読む方はプロローグからお願いします。