Zは懐から取り出した。
それはベルト…トルネードライバーだった。
それを装着すると、いきなりZの周りに物凄い突風が吹き荒れる。
『くっ!なんだコレは!?』
『これでは…上手く飛行できない!』
そして、Z…いや、ジンヤは言った。
「変身!」
その言葉にトルネードライバーに緑色の風が集まる。
トルネードライバーにあるストリームが激しく回転する。
ストリームが光り輝いて…
ジンヤは変身した。
『あ、あの姿は!?』
『伝説のダブルライダー…いや!少しだがV3にも似ているぞ!』
ジンヤが変身した姿は伝説のダブルライダー…1号、2号に似ているが少しだがV3にも似ている。
緑色の強化服…所々銀のカスタムパーツが装着が追加されていて、赤い複眼。
そして、白いマフラー。
狼狽するオオカミ長官、ジェットコンドルにジンヤは言う。
『俺…いや、僕の名は………トルネード。仮面ライダートルネードだ!』
ジンヤ…トルネードは己の名を叫び、戦闘の構えを取った。
『くっ…やれ!』
オオカミ長官の言葉に手下の狼男達がトルネードに襲い掛かるが…
『あの世まで飛んでろ』
トルネードがそう言うと…
『『『キャウン!?』』』
何と目に見えない巨大なハンマーで思いっきり殴られたかのように狼男達は吹き飛ばされた。
『何だと!?』
『!あれは…』
ジェットコンドルはある事に気づいた。
トルネードの周りには風が舞っている事に…
『そうか…あの風を利用しているのか…』
『ああ、これで例えてめえ等が姿を消してもすぐに見つかるという事だ』
『だが、このジェットコンドル様には無意味だ!』
ジェットコンドルは自慢げにそう言うと、凄いスピードでトルネードの周りを飛行する。
『俺様は超音速飛行で飛行できる!それなら、風のレーダーも効かないな!』
『ああ、風だけならばな…』
ピキ。
ピキピキ…
『な、なんだぁ!?』
急にジェットコンドルは飛行できなくなってきた。
『こ、これは!?』
ジェットコンドルは背中を見て驚愕した。
なんと、背中のジェットエンジンが凍り付いてたからだ。
更には足元からも凍り付いていき、身動きも取れなくなっていた。
そう、ジンヤの能力、アブソリュートを風に乗せて使用したのだ。
それで近くに居たジェットコンドルが凍りついたのだ。
『さてと…犬長官。貴様から片付けてやる』
『調子に乗るな!下等生物が!』
トルネードの言葉にキレたオオカミ長官がステッキ片手に突撃した。
すると、トルネードの右腕に疾風が吹き荒れる。
『死ね!下等生物が!!』
『ロケット…パンチ!』
オオカミ長官のステッキの突きをトルネードはギリギリでかわし、右腕によるストレートをオオカミ長官の腹部に叩き込んだ。
『ぐはぁ!?バカな…この私が……』
すると、オオカミ長官は倒れた。
だが、不可解な事が起きた。
オオカミ長官はそのまま爆発せず、砂のように消えた。
『これは…』
『ジェットォォォォォ!!』
すると、ジェットコンドルは背中のジェットエンジンをフルスロットルにして氷を溶かした。
『氷を溶かしたか…なら…ギャラクシー・ライト!』
トルネードがそう叫ぶと、トルネードの前に青いレーザーライフル、ギャラクシー・ライトが召還された。
『吹き飛べ』
トルネードがそう呟くように言うと、ギャラクシー・ライトの引き金を引いた。
銃口から青いレーザーが放たれた。
『なんの!』
ジェットコンドルはギリギリでギャラクシー・ライトのレーザーを避けるが…
ギュイン!
何と、レーザーは曲がり、ジェットコンドルを貫いた。
『ば、バカな…』
『知らなかったか?ギャラクシー・ライトは曲折しても撃てるんだ』
先程のオオカミ長官と同じようにジェットコンドルは砂のように消えた。
『再生怪人に似ているが…何なんだ?』
そう呟くと、トルネードはトルネードライバーを取り外し、変身を解除した。
「ジンヤさん!お見事ッス!」
「苦戦無く見事です」
「ああ、夏輝、弥太郎。ありがとな」
ジンヤは2人にそう言うと、耳の無線を通じてNEO・BSAA構成員に連絡をする。
「全NEO・BSAAの同士諸君。総帥のZだ…これより我等は撤収する」
すると、BSAAトルーパーの1人が異議を唱えた。
『まってください!総帥!まだBSAAの連中がデルザーと戦っている!』
「ああ、それは分かる。だが、大抵の戦闘員はこちらで殲滅したし、残りのデルザーは仮面ライダーが戦っている。問題は無い」
『あの総帥、お話中申し訳ありません。これを聞いて下さい。IS委員会からの通信です。偵察部隊がキャッチしたのを送ります』
ジンヤの無線機から途切れ途切れだが聞こえてきた。
『………深海………尉……のG4…………カイザ…使う…き……ない…すか?』
「カイザ、G4だと?」
委員会から盗聴した通信にジンヤは疑問を感じた。
G4にカイザ。
どれもライダーシステムだが死の危険を持つシステム。
そこでジンヤはある決断を下した。
「全NEO・BSAAの同士諸君、これよりIS委員会の調査を最重要項目とする。調査部隊や潜入部隊は引き続き調査及び潜入を行え。金は僕が持つ。警備専門は今度、極秘に行われる数ヵ国のトップによる会談を警護しろ。イギリスの鉄の女…タッチャー首相やアメリカのマイケル・ウィルソン・Jrや国民は家族の信念を持つ板垣総理を絶対に警護しろ」
そう言うと、ジンヤは通信をきった。
すると、夏輝がジンヤに質問した。
「ジンヤさんは刀とかを持っているけど何で使わないッスか?」
「ああ、それは…僕も昔は正義の為とか使っていたけど今は反吐が出るよ。それに…」
「…裏切り者の織斑一夏を思い出すからですか?」
弥太郎の言葉にジンヤはため息をして言った。
「ああ…アイツ、いきなりBSAAを裏切る上にクリス参謀を殺害するはBSAA本部や支部の場所を暴露したり…あの野郎、地獄に落としたけど足りねえな…もう一度会ったら、鮫の餌にしてやる」
ジンヤはそう言うと、夏輝の後ろを見て微笑んで言った。
「また会えたな…セシリア」
「「!?」」
ジンヤの言葉に驚く2人。
2人は後ろを見るがもちろん誰も居ない。
「じ、ジンヤさん!どういう事ッスか!?」
「ああ、どうもギャラクシー・ライトを使う度にセシリアの姿が見えたりしてな…笑ったり、喋ったりするから返事をしないとな…」
「……るろうに剣心の縁ですか?貴方は…」
「ヤンデレ怖いッス…」
ジンヤの奇行(?)に少し引き気味の2人。
「やはり…このギャラクシー・ライトは元はセシリアのスターライトの改良版だからかな?セシリアの魂が宿っているのかな?」
『そうですわね…まあ、わたくしは何時もジンヤさんの心の中と…貴方の記憶に居ますわ。これからも頑張ってくださいね♪お体にもお気をつけて…』
「ああ、ありがとな…」
ジンヤがそう言うと、セシリアは笑みを浮かべて消えた。
(セシリア、僕は…何処まで行くのだろう…)
ジンヤはそう思いながらも歩き続けていた。
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どうも大スランプ等で遅れました。
ついにZの変身が明らかに!
ゆっくりしていってね!
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