「お仕事お疲れ様」
彼女―――高町なのはは笑顔で言う。
「なのはさんもお疲れ様でした」
俺が言うと彼女は嬉しそうな笑みを浮かべる。
「……今日もですか?」
恐る恐る俺が聞くとなのはさんは首を縦に振る
「ほら、早く行こうよ、フェイトちゃんとヴィヴィオが待 ってるから」
そう言うとなのはさんは俺の手を取り歩きだす。
……今日も、か
俺はばれないようにため息をつきながらなのはさんに着い ていった
―――――
「お兄ちゃー――ん!!」
なのはさんの部屋に入ってすぐにヴィヴィオちゃんが俺に 抱きついてくる。
「こんばんは、ヴィヴィオちゃん」
俺の右足に抱きついている彼女の頭を撫でながら言うと、 もう1人の彼女も此方に来る。
「今日も来てくれたんだ」
嬉しそうな笑みを浮かべながら彼女―――フェイトさんは 言う。
俺は最近なのはさんの部屋に誘われるようになった。 俺としては構わないのだが、女3人に男1人というのは気ま ずい。
「はい、お邪魔でしたか?」
「全然邪魔なんかじゃないよ むしろ、あなたに会えて私は嬉しいよ」
「ヴィヴィオも!!」
「私も嬉しいよ」
フェイトさんの言葉にヴィヴィオとなのはさんという順で 続く。
「紅茶淹れてくるね」
そういうとフェイトさんはキッチンに向かう。
「私達も行こっか」
なのはさんは俺の手を掴んだまま歩きだす。
ヴィヴィオはなのはさんが掴んでない方の手を取る。
……今日はまだまだ疲れそうだ そんな事を考えながら彼女達に着いていった。 俺は今ソファーに腰掛けている。 右側にはなのはさんが肩と肩が触れ合いそうになるぐらい 近くに座っていて、ヴィヴィオは俺の膝の上に座っている 。
「ねぇ、ヴィヴィオ 彼の膝の上から退いてあげなよ 彼だって迷惑だと思ってるよ」
なのはさんがヴィヴィオに言う。
「そんなことないよ お兄ちゃんは私のこと大好きだもん だから、お兄ちゃんはヴィヴィオのこと迷惑だなんて思 ってない 私のことだーい好きなお兄ちゃんはそんなこと考えたり しない」
ヴィヴィオは顔を上げ。俺を見ながら言う。 ―――俺の目を真っ直ぐ見ながら そんなヴィヴィオになのはさんは言い返す。
「いーいヴィヴィオ 彼が好きなのは私なんだもん 彼はヴィヴィオのこと好きなのかもしれないけどそれは 子供としてなんだよ 「だから、我が儘ばかり言ったら駄 目だよ」
「何を言ってるかな、なのは」
なのはさんに言い返したのはヴィヴィオちゃんではない 。
「何って、彼は私のこと好きって言ってるんだよフェイト ちゃん」
俺達の後ろからトレイを持っているフェイトさんが言う。
「彼が好きなのは本当になのはなのかな? 私は違うと思うな」
そういうとフェイトさんはテーブルの上にカップを置くと 俺の隣に座る。 なのはさんと変わらないぐらい近くに座るとなのはさんは 言う。
「だったら、フェイトちゃんは彼が一番好きな人は誰かわ かるの?」
フェイトさんを軽く睨みながらなのはさんは言う。
「……なのはじゃないよ」
そんななのはさんに睨み返しながらフェイトさんは言う。
「だって彼が好きな人は私だもん 彼は私のものなんだよ だから、私は彼のことは何でもわかるの ―――なのはと 違ってね」
「お兄ちゃんが大好きなのはヴィヴィオだよ お兄ちゃんは何時もヴィヴィオのこと思ってくれてるも ん ヴィヴィオもお兄ちゃんのこと何時も思ってるよ 「―――大好きなお兄ちゃんのこと」
「彼が好きなのは私だよ 「フェイトちゃんやヴィヴィオ じゃない 彼のことを一番考えてるのも私だし 彼が何時も考えてるのは私のこと だって、私は彼の大切な人たもん ―――誰にも渡さない 「―――誰にも渡したくない」
3人がそう言うと、それぞれの相手を睨む。
―――光が無い虚ろな瞳で ―
――はっきりと睨む 俺はそんな気まずい空気の中紅茶を飲む。
―――今日ももう終わりか そんなことを思いながら。 ―――これが俺の『当たり前の1日』 ―――彼女達が『病みつき』になった俺の1日
―――そんな1日も、これで終わりだ。
こんにちはー勠bでーす
めだかボックスの方を消して他サイトに移転しようかと考えております。
移転する際はまた後書きにて報告しようかと思います。
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これは、彼を巡る物語
――― 自分の行動を邪魔されて、他人の 行動を邪魔する
――― これは、そんな物語
『人間を愛すること は必然だ』