No.615707

真・恋姫†無双~不信の御遣い~ 第三十四話

BLADEさん

第三十四話です。

2013-09-03 22:44:09 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:2010   閲覧ユーザー数:1777

「ということで、アンタを私達の陣営に加えるわ」

 

賈駆ちゃんが言う。

 

「おめでとうございます」

 

董卓がにこやかに言う。

 

「はぁ、どうも」

 

僕は答える。

 

「え、それだけ?」

 

一刀君も言う。

 

「淡々としとるなぁ」

 

張遼さんも合わせてくる。

 

そんなこと言われても、ねぇ。

 

他にどう反応したらよいのでしょうか?

 

「コホン。まぁいいわ。

 

アンタがいないと、どうもあの的盧が暴れだしそうで怖いから、後でしっかり、

 

もう一度顔を合わせておくように。いいわね?」

 

「了解しました」

 

僕は答える。

 

「なんか、ちょっと不貞腐れてないか、高順?

 

恋もだけどさ」

 

一刀君が言う。

 

「……別に」

 

恋ちゃんが、ちょっと拗ねた感じで否定する。

 

うん、可愛い。

 

別に恋ちゃんとのあの美しくも儚く、愛らしく切なく、素晴らしい時間を邪魔されたからといって、

 

怒ってはいないよ、うん。

 

「うん、まぁその、高順と恋の悲しみと憤りはなんか伝わってくるからさ。

 

高順の歓迎会では、俺が負担するよ。

 

だから、機嫌を直してくれよ」

 

貴方様はなんて素敵な殿方なのでしょう。わたくし感激ですわ。

 

「お前が全て金を負担するだと!?

 

そうか、では思いっきり酒を飲んで美味なるものを食べるとするか!!!」

 

華雄さんが滅茶苦茶喜んでる。

 

「そうやな!

 

一刀の貯金を全て使い尽くすで!!!」

 

張遼さんもである。

 

恐らくだが、この二人は相当飲み食いしそうだ。

 

「頼むから節度を保てよ、二人共?」

 

一刀君が、失言だった、というふうにゲッソリしている。

 

「ふふ、今日は宴会ですね」

 

董卓ちゃんがとても嬉しそうに言う。

 

多分だけど、この娘は本当に、皆のことが好きなんだな、と思う。

 

僕の事も、好きになってくれるだろうか。

 

いや、よそう。

 

こんなことを考えるのは。

 

折角、いい気分なのだから。

 

今は、それに浸っていたい。

 

 

董卓陣営いきつけのお店で、僕の歓迎会が行われた。

 

その時の様子である。

 

「しゃあ!!!

 

ウチの勝ちやな、華雄?」

 

「な、なに!?

 

これで五連敗だと!?

 

貴様イカサマでもしているのではないだろうな!?」

 

「んなわけないやろ、実力や実力」

 

「くそ、もう一度だ!!!」

 

「ええで、何度でも受けたるわ」

 

華雄さんと、霞さんが、サイコロのようなものを使って勝負をしている。

 

ていうか、サイコロあるんだ……。

 

「二人共、店と周りの人達の迷惑を考えてくれ、頼むから!!!」

 

一刀君が絶叫している。

 

ほとんど涙目涙声である。

 

「楽しいね、詠ちゃん」

 

「そうだね。いつもどおりの騒がしさよね」

 

月ちゃんと詠ちゃんは、安全地帯でゆったりしている。

 

ちなみに、真名は一刀君の提案で全員から預かった。

 

僕はいいって言ったんだけど、なぜだか預かった。

 

詠ちゃんまで預けてくれたのは、正直驚いたが。

 

ちなみに僕は、お酒があまり好きではないので果実水を飲んでいる。

 

いや、飲めないわけじゃないのだが、一回恐ろしい経験をしているから、極力控えたいと思っている。

 

明日から、僕の新しい日常が始まるなぁ、なんて考えていると。

 

「……ねぇ、高順……?」

 

隣にちょこんと座っていた恋ちゃんが、僕の服の裾をクイクイっと引っ張ってきた。

 

ちなみに、恋ちゃんもお酒じゃなくて果実水である。

 

「何?恋ちゃん」

 

僕は恋ちゃんに聞く。

 

「……あの、あのね……?

 

約束、ちゃんと守ってくれてありがとう」

 

恋ちゃんがはにかみながら言う。

 

「うん。まぁ、約束したからね。努力はしてみるって」

 

僕はそう答える。

 

「……そうだね。でも、高順が生きていてくれて、本当に、良かった……」

 

「……」

 

その純粋さに、嘘偽り無く僕を信じてくれる姿に、僕はあるかないかもわからない心が、動くのを感じる。

 

揺さぶられて、かき混ぜられて、グシャグシャになる。

 

ああ、これが嬉しいってことなんだな、と思う。

 

きっと、そうなんだ。

 

「そう思ってくれると、僕も努力した甲斐があるよ。

 

改めて、明日からよろしくね。恋ちゃん」

 

思わず、笑いそうになってしまった自分を自制し、僕は言う。

 

「……うん……」

 

恋ちゃんも、言う。

 

霞さんと華雄さんが騒ぎ、一刀君がそれを突っ込み、月ちゃんと詠ちゃんが見守り、そして恋ちゃんがいる。

 

ああ、これがこの人達の形なんだな、とボンヤリ思った僕である。

 

 

読者の皆さん、お久しぶりです。

 

BLADEです。

 

投稿遅れてすみません。

 

夏休みの殆どを受験の補修に当てていたので、書く時間がありませんでした。

 

「はいはい、言い訳おつ」と思った方々、その通りです。

 

本当にすみません。

 

皆さん、この夏はいかがお過ごしでしたでしょうか?

 

海行きましたか?

 

花火か何か行きましたか?

 

楽しい夏でしたか?

 

自分ですか?

 

勉強漬けの、灰色の夏休みでしたとも!!!

 

笑ってくれ、笑うがいいさ!!!

 

宮崎駿さんの、「風立ちぬ」も見れなかったさ!!!

 

もういっそ、死にたい……。

 

おのれーーーーーー!!!!!!


 
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