No.612992

恋姫 華陀紀行58

Peruさん

本作品は華陀への転生ものです。
【注意事項】
素人の書きなぐりです。
はっきり言って自己満足なだけのものです。
一応昔に恋姫はしたことありますが、うろ覚えですので、改変が多々あると思います。

続きを表示

2013-08-27 07:46:23 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:1863   閲覧ユーザー数:1718

 

 

 そろそろ夜明けという頃に目が覚めました。

 

 

 特に誰かがこの部屋には入って来ることはありませんでした。

 

 

 たまに、近くを通っていたようですが、恐らく警羅か何かでしょうか?巡回していっています。

 

 

 そのような人を雇うと言うことは、それなりの豪商か豪族のところでしょう。

 

 

 しかし、まだまだ警備が甘いと言わざるをえません。

 

 

 さくさくっと自分の小屋へと戻ります。

 

 

 小屋に入って固まってしまいました。

 

 

 部屋が荒らされています・・・。

 

 

 しかも、現在進行形で・・・。

 

 

 誰か引っ越し業者でも雇ったんですかね?

 

 

 やっぱり、さっきの少女の手配だったんでしょうか?

 

 

「そこにたってたら邪魔だよ!」

 

 

「ああ、すいません」

 

 

 何故、謝ってしまったのでしょう?ここって一応借りてるとはいえ俺の家ですよね?

 

 

 それにしては、みんな思い思いの方向に持っていっているような・・・?

 

 

 中に残っている人に話を聞いてみますかね。

 

 

「すいません。何してるんですか」

 

 

「見てわからないのかよ!ここのものは、なんでも早いもの勝ちで持っていっていいらしいぞ!」

 

 

 そう言いながら男は手を止めません。

 

 

 他の人達も止める気はないようです。

 

 

 俺そんなこと言った覚えは無いですよ?

 

 

 取り敢えず!

 

 

 【パン!パン!パン!】

 

 

 気を乗せた手合わせでみんなの気を惹きます。

 

 

「皆さん我が家にどういった御用件でしょうか?」

 

 

 やっぱりみんな固まっちゃいましたね。

 

 

 ちょっと・・・と言うか一晩開けただけてこれですか・・・。

 

 

 固まって誰も動かなかったところに、この小屋を貸してくれた商家の人が息をきらして走ってきました。

 

 

「あんた大変だよ!」

 

 

「ええ、現在とても大変なことになってます」

 

 

 今の小屋の状況を見る限り、大変ですね・・・なんか他人事っぽいですが・・・。

 

 

「知ってたのか!?」

 

 

「今知りました・・・」

 

 

 ため息混じりに商家の人をよく見ると、立看板を持っています。

 

 

「立看板を勝手にとってきたら捕まりますよ?」

 

 

 随所に設置された立看板は、太守などの施行が多々触れてあるので、それをとるということは、反逆の意思ありと見られてしまいます。

 

 

「これはうちの前のやつだからいいんだよ!それよりこの内容ほんとなのかい!?」

 

 

 はて?何か俺に関することがあっただろうか?

 

 

 

 

 立看板をの内容を何度も読みなおします。

 

 

 熟読です。

 

 

 しかし、内容を見れば見るほど理解したくありません。

 

 

 なぜこのようなことになったのでしょう?

 

 

 短い文字で分かりやすく書いてあります。

 

 

 きっと識字率が低いから分かりやすくしてるんでしょうね。

 

 

『華陀医、曹家、連、報償、食糧十斤』

 

 

 あそこ曹家でしたか・・・実際、声だけじゃ気付かないもんです。

 

 

 くそう!顔さえ見れていれば!よく考えるとあの喋り方には確かに覚えがあります。

 

 

 それにしても指名手配ですか?

 

 

 昨日の段階でこんな立て札無かったですよね?

 

 

 手回し早すぎません?

 

 

 もしかして、この惨状もあなたのせいですか?

 

 

 外堀埋めて逃げられないようにする気ですね・・・。

 

 

 もうすぐ冬ですもんね・・・あの短時間でたいしたものです・・・はあ・・・。

 

 

「あんた自分のこと華陀って言ってたよな?それが本当なら俺と来てくれるよな!?食糧十斤はでかいんだ!」

 

 

 どんどんとヒートアップしていってます。

 

 

 その言葉を聞いたのでしょう、小屋の中にいる人達もこちらへと近付いてきました。

 

 

 なんか、みんな獲物を狙うかのような目をしてますよ?

 

 

 少し落ち着きましょうか。

 

 

 というか、俺の価値って十斤なんですか?低くないです?もっと大盤振る舞いしてもいいじゃないですか。

 

 

 ゆっくりと包囲網が縮まっています。

 

 

 町の人の、この阿吽の呼吸・・・アイコンタクトで全て意思疏通できそうです。

 

 

 なんでこんなところで、そんな一体感を出すんですか?あなたたちそんなに知ってる仲じゃないんでしょう?

 

 

 

 

 結局、みんなを避けてしばらく麻痺させ倒します。

 

 

 ただの町人に負けるはずがありません。

 

 

 小屋にはいってみましたが、高そうなものはなくなっていました。

 

 

 特に食糧はゼロです。

 

 

 医療用の鍼が無事だったのが救いでしょうか?

 

 

 護身用の短剣は持っていたので良かったですが、それ以外の武器が見当たりません・・・。

 

 

 飢饉がきただけで、ここまで人の心の荒廃は進むんですね・・・。

 

 

 ここにいても仕方ないので、使えそうな物を持っていきます。

 

 

 路銀は床下に隠してあったので大丈夫でした。

 

 

 まあ、飢饉のときにこんな金属が役に立つかは不明ですが・・・ないよりましでしょう。

 

 

「ここにあるものは、全てどうぞ。ではさようなら」

 

 

 夜が明けています。今日は雲ひとつない晴天です。

 

 

 しかし、肌寒いな・・・。

 

 

 もうすぐ冬・・・ここの町で越えようと思ったのに・・・ここからだともう少し上にいけば、大きなところもあるかもしれませんが、向かうは真西です。

 

 

 途中の町・・・なければ村にお世話になるしかないですね・・・。

 

 

 防寒具でも作るためにも、山へと入りつつ、西に向かいますか・・・。

 

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
12
1

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択