No.612189

真恋姫†夢想 弓史に一生 第八章 第九話

kikkomanさん

どうも、作者のkikkomanです。

今話が全体では百話目に当たるんですが、最初に目次の話が投稿されているので、今話は九十九話になります。


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2013-08-25 01:34:41 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:1442   閲覧ユーザー数:1308

 

 

~○○side~

 

 

 

粉塵を上げながら、大地を覆い尽くさんが如く青紫色の甲冑を着た兵士が走り続ける先頭で、金髪ツインテールの女の子と栗色の髪で猫耳フードを被った女の子が馬に乗りながら話をしている。

 

 

「華琳様。秋蘭から伝令が来てます。」

 

「そう……。彼女でも苦しい状況と言うことね。」

 

「いえっ………。実は救援要請ではなく、勝利報告だそうです。」

 

「………なんですって!?」

 

 

 

私は眼を丸くしながら驚いた。

 

今回彼女に与えた兵は三千の軽騎兵。

 

彼らがいくら我が軍の精鋭とはいえ、賊の数はその三倍以上。

 

苦戦ならばまだしも、勝つことは無理だと思っていた。

 

それが敵を殲滅し終わったという報告が来たのだから、驚かないわけにはいかない。

 

 

 

「そう……。ならば桂花、秋蘭に私たちが着くまでは兵の治療と住民の慰安を主にしておくように兵を遣わしなさい。」

 

「御意。」

 

 

 

桂花と呼ばれた少女は、一言返事をするとそばにいた兵に事の次第を話して伝令へと向かわせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

それにしても、おかしな話だ…。

 

賊の一団の兵数が予想よりも少なかったと言うことか…??

 

いやっ、昨日の朝帰ってきた斥侯の報告だとむしろその倍の数多いぐらいであった……。

 

では、あの伝令兵が偽物…??

 

それも違う。彼は諜報班の中でも指折りの人物。私も彼の顔くらいは覚えている。

 

では、誰かが助けたと言うことであろうか……。

 

誰が、何の為に………。

 

 

 

「……………桂花。あの町は確か国境に面していたわよね?」

 

「……はぁ…。確かに面してはいますが……。」

 

「面してる相手は?」

 

「確か……孫堅だったかと……。」

 

「成程……。」

 

 

 

江東の虎孫文台。

 

 

その指揮力、人望、器どれをとっても勇将と呼ぶにふさわしく、戦場では自ら先頭に立って戦う猛将だ…。

 

彼女であるならば救援で駆けつけたところで賊など確かに一蹴できるであろうし、私たちに恩を売ると言う利もある。

 

今回はどうやら彼女に貸しを一つ作る結果となってしまったようね…。

 

 

 

「孫堅……ね……。一度会ってみたかったのよ…。私と同格の器を持つ人物と言うものに…面白いわ。」

 

「……………。」

 

「…ん?? どうしたの、桂花?」

 

「なっ!?……何でもないですよ、華琳様!!」

 

 

 

先ほどから桂花の様子がおかしい。

 

明らかに集中力が散漫になっているし、私の話を聞いていないようだ。

 

これは何かを隠している……??

 

 

 

「桂花。私に隠し事とは……あなたはその体も心も私に全て捧げたのではなくて?」

 

「か…隠し事など滅相もございません!! ただ……華琳様のお耳に入れるような情報ではないと……。」

 

「良いから話しなさい。必要かどうかは私が判断するわ……。」

 

「…………分かりました。実は、秋蘭の報告に会っていただきたい男がいると………。」

 

「ほう………あの秋蘭がね………。」

 

 

 

彼女ほどの者が私に会わせたい人物、しかもそれが男であると言う……。

 

一体どんな奴なのか……楽しみね………。

 

しかし、ここに来て男を会わせたいと言うことは今回の遠征に関わる者と言うことだ……。

 

では、孫堅ではないと言うの……??

 

だとすれば、この辺りで一番近い城は広陵。

 

そこの太守は…………。

 

 

 

 

「何っ!? 秋蘭が男を華琳様に会わせたいだと!!!??」

 

「あらっ、春蘭。どうしたの?」

 

 

 

桂花と話をしていると、反対から春蘭と呼ばれた黒髪長髪で赤い服を着た女性が話に加わってくる。

 

彼女は秋蘭の姉であり私たち魏の軍部の統括総大将、扱う獲物から『魏武の大剣』と呼ばれている。

 

 

 

「はっ!! このままでは秋蘭が危ないと思いますので、私だけでも先行して……。」

 

「だめよ……。あなただけが先行しても状況は変わらないだろうし……それに、敵は既に全部やっつけたそうよ…。」

 

「なんと!! 流石我が妹秋蘭だ。」

 

 

 

春蘭は自分の妹の活躍をうんうんと頷きながら受け入れているけど……彼女にはまぁ、分からないでしょうね……。

 

そこが可愛いのだけれど………。

 

 

 

「そうね。だから、今は先行することなく寧ろしっかりと地に足を付けて進軍し、戦後処理に追われている秋蘭たちにしっかりと物資を届けることが重要よ。分かった?春蘭。」

 

「はい!! 華琳様!! しかし、殲滅できたと言うのは少しおかしいような…。」

 

 

 

あらっ、これがおかしなことだと気付けるくらいには成長しているのね…。

 

 

 

「どこが春蘭はおかしいと思うの?」

 

「敵兵がこちらの五倍ほど居るのならば、それを打ち破るのは相当厳しいはず……。秋蘭もそれは分かっていると思うので、籠城戦で時間をかけると思っていたのですが………。」

 

「そうね。それが普通の選択であり、将として無駄に兵を減らさないための最上の選択よ。では、秋蘭はなぜ勝てたのか……それが分かる?」

 

「う……う~む………う~ん………。」

 

 

 

ふふふっ、必死に考えちゃって………。頭から煙が上がってるわ。

 

 

 

「こんなのも直ぐに分からないなんて…そんなんだから、猪突猛進しか能のない脳筋なのよ。」

 

「何だと!? そう言う貴様は分かるとでも言うのか!!」

 

「分かるわよ。私はこの軍の軍師ですもの。」

 

「なら桂花。説明してみなさい。」

 

「はい、華琳様。今回の我が軍の勝利は何者かによる手助けがあったものと思われます。その者は今現在我が国と接していて、この町で国境を二分している孫堅文台。彼女の所の兵が駆けつけて救援したのだと思われます。これにより………孫堅に貸しを一つ作ることになってしまいましたが………。」

 

「そうね………。そう考えるのが妥当な判断だと私も思うけど………。私は何か別の者が手助けしたのではないかと思うわ…。」

 

「別の者って!! 一体誰が…………はっ!!?」

 

「そう……。広陵には巷で噂の『鬼の化身』が居ると言うじゃない……。」

 

「ま……まさか、そんなことは…。」

 

「桂花。あなたが男嫌いなのは分かっているけれども、候補に男を入れないとするのは軍師としては失格よ。」

 

「…………はい…。」

 

「はっはっは!!! 貴様も分かっていなかったではないか!!」

 

「あんたよりは分かっていたわよ!!」

 

「すべて分かっていなければ分かっていないのと同じだ!!」

 

 

 

私の後ろでギャーギャーと喧嘩をしている二人……。

 

彼女たちが思いつかないのも当たり前のように思う……。何故なら、ここ最近までその男の目立った戦歴はなかったのだから……。

 

しかし、先の黄巾賊との戦いではその武勇をいかんなく発揮し、大いなる功績を収めたと言う。

 

本人はその功績による褒章をすべて放棄したと聞いたが、それをこの軍で知るのは朝廷に顔を出す私ぐらい……。

 

そんな奴ならばきっとこのような状況であれば助けに向かうはずだ…。そう思ったまでであった…。

 

 

中々に面白そうな男だ…。もしその才が際立ったものであるならば、私の軍に加えようかしら……。

 

 

ふとそんな事を思いながら馬を走らせる曹操孟徳なのであった。

 

 

 

 

 

 

 

~聖side~

 

 

 

「曹操が到着した?」

 

「はい……。その……曹操軍の遣いの兵士さんが……そのように……。」

 

「随分と早いな……。確か明日の昼ではなかったのか?」

 

「私もそう聞いたのですが………。」

 

 

 

空は夕暮れ色で染まり、日はそろそろ山際に隠れだす時刻。

 

天幕でゆっくりとしていた俺の所に勢いよく麗紗が飛び込んできたのがついさっきだ。

 

麗紗の報告を聞いた俺は少なからず驚く。

 

話では明日の昼ごろに到着する予定だと聞いていたのだが………まさか……。

 

 

 

「…………はっ…。こりゃ嵌められたか?」

 

「そうかも……ですね……。どうしますか……お兄ちゃん。いっそのこと今からでも……。」

 

「いや、流石に到着してんじゃ会わずに逃げるのは礼儀に反する……。会いに行くしかないだろうな。」

 

「……分かりました。では、ご一緒します。」

 

「そうしてくれ。それと、橙里も頼む。三人いた方が何かと対応しやすいだろう。」

 

「分かりました。」

 

 

 

橙里を呼ぶために天幕を出て行った麗紗を見送ると、ため息一つを吐きながら寝台に腰掛ける。

 

 

 

 

曹操孟徳…。

 

魏のトップにして覇道を歩む王。

 

頭脳明晰、運動神経抜群、交友関係も広く、悪を許さない乱世の奸雄……。

 

もし、曹操が生まれた年が平和な世の中だったとしたら、彼は治世の能臣としてある程度の地位にはなれたであろうが、それでも軍のトップになれることはない。

 

まさに歴史が曹操孟徳と言う人物をこの時代に呼んだと言えるのだ。

 

この時代こそが曹操孟徳が生きる上で最大に輝く場所だと知っていたから……。

 

 

 

「………へっ…。じゃあ、歴史に愛されし者に会いに行ってくるかね……。」

 

 

 

身体を起こし勢いのまま立ち上がると、天幕の入り口をやや乱暴に捲り、一路曹操軍の陣地の方へと脚を進めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………はぁ……はぁ………華琳様ぁ~………。」

 

「どうしたの、桂花? 物欲しそうな顔しても何して欲しいかしっかりと自分の口で言わないと分からないわ。」

 

「そんな………華琳様ぁ~………。」

 

「…………これなんて状況?」

 

「…………さぁ…??」

 

 

 

曹操の陣内へと案内された俺たち。

 

 

曹操が待つと言う天幕へと足を運ぶと、その中では玉座に座る金髪の少女の足を、裸で舐める栗色の髪の少女がいて、二人で百合百合しい雰囲気を前面に醸し出しながらのSMプレイと言う何ともシュールな光景で出迎えてくれた。

 

 

 

 

「そう言えば、桂花。あなたそのままで良いの?」

 

「ふぇ……何故ですかぁ……。」

 

「先ほどから天幕の入り口であなたの裸を舐めまわすように見ては、視姦して蹂躙している男がいるのだけど?」

 

「えっ………!!?」

 

 

 

足を舐めていた方の少女は、彼女の主からの残酷な現状報告を聞いて青ざめる。

 

ぎこちない動きで顔を180度動かすと、俺とバッチリ目が合う。

 

その顔を俺は見たことがあって…………。

 

 

 

「君は……あのt『いいいいいやややややぁぁぁああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!』」

 

 

 

話しかけようとして絶叫の返り討ちにあったのだった……。

 

 

 

「華琳様!!!! これは一体どういうことなんですか!!! どうしてこんな所に男が!!!!」

 

「私が呼んだのよ。今回の件で我が軍を助けてくれた恩人に謝儀をするのも王の務めでしょ?」

 

「そ……それはそうですけども!! それならば、先にその事を一言言って頂いて………。」

 

「そんなことしたら、あなたの可愛い姿が見れないじゃない。」

 

「華琳様~!!!!!!!」

 

 

 

うわ………。鬼だ………。

 

来るのが分かってて敢えてあの子を裸で待機させてたってことかよ……。

 

どSにも程があるだろ……。

 

 

 

「良いから着替えてらっしゃい? あなたも話に加わってくれないと困るわ。」

 

「は……はい!!」

 

 

 

急いで天幕の奥へと移動する栗色の髪の少女。

 

その最中、どぎつい目線をこっちに送ったかと思えば、

 

 

 

「死ね!!変態年中発情鬼畜色欲魔!!」

 

 

 

吐き捨てるように言い放って消えていく。

 

 

 

「……えぇ……。俺何にもしてないんだけど……。」

 

「言い得て妙……なのです。」

 

「確かに………。」

 

「二人とも酷くない!!!?」

 

 

 

何故か俺に流れ矢が飛んできたが………俺今回は本当に何もしてないよ………冤罪だよ……ぐすっ………。

 

 

 

「あなた、桂花のこと知ってるの?」

 

 

俺たちのやり取りを聞いた金髪の少女が話しかけてくる。

 

場況的にも、威圧感的にも彼女が曹操であろう……。

 

ここは、猫耳フードの娘の今後の為にも、知らない事にしておく方が良いか……。

 

 

 

「いやっ、知らないよ…。」

 

「そう……。何やら知ってそうな雰囲気ではあるけど…。まぁ良いわ。お遊びはこのぐらいにして………あなたが今回我が軍を助けてくれたと言う義勇軍の大将?」

 

「あぁ。あんたが曹操か?」

 

「えぇ、私が曹孟徳よ。あなたの名は?」

 

「徳種聖って言うんだ。覚えておいて損はないぜ?」

 

「そう……とりあえず王として、私の仲間を助けてくれたこと、本当に感謝するわ。ありがとう。」

 

「お礼を言われたくてやったわけじゃない。だから気にしないでくれ。」

 

「あらそう?なら…貸し一つと考えなくて良いのね、『鬼の化身』」

 

「………。」

 

「それとも………天の御使いと呼んだ方がいいのかしら?」

 

「………全部お見通しかよ…。」

 

 

 

流石は曹孟徳と感心する。

 

 

今回の助勢などきっと予想だにしてないと思っていたが、現地からの情報だけでそこまで考えを巡らしていたととらえた方が適切なようだ。

 

 

 

「となると………君も分かっていたと言うことだな、夏侯淵さん?」

 

 

 

天幕の入り口付近が微かに揺れると、夏侯淵さんが天幕内へと入ってくる。

 

 

 

「気配を絶っていたつもりだが……気付かれたのなら仕方ないな…。」

 

「質問に答えてくれるかい? 君も分かっていたんだろう?」

 

「あぁ。だが、確信が持てたのは戦いが終わった後だ。それまでは孫堅軍の将の一人だと思っていたさ。」

 

「はぁ~…。もう少し戦い方を考えた方が良かったかね……。」

 

「次からはそうしなさい。さもないと、今度は捕らえるわよ?」

 

「……随分と物騒なことを言うじゃないか…。何の権利があって俺を捕らえるんだ?」

 

「権利なんてないわ…。私はただ才ある者が欲しいだけ。広陵の町を復興し、あそこまでの都市に築き上げたあなたのその内政力、賊を打ち破る武力、その全てを私の下で発揮しない?」

 

 

 

なんとまぁ………曹孟徳らしい答えだ……。

 

 

 

「悪いが、俺は仲間を裏切るつもりはない。」

 

「良いのよ?あなたの仲間も一緒で……。特に、そこの二人は可愛い子たちだし……どう?私の下に来ない?たっぷりと可愛がってあげるわよ?」

 

「結構なのです!!」

 

「私も………お断りします……。」

 

「残念。やはり、あなたごと引き込んだ方が有益なようね。」

 

「さっきも言ったが俺は君の下に入る気はない。」

 

「そう。なら、今すぐに五万の兵で広陵を攻め落としましょうか。」

 

 

 

急に放った曹操の一言で、麗紗と橙里はびくっと体を強張らせる。

 

 

 

「待……待つのです!! 何でそう……。」

 

「私は、欲しい者はすぐに手に入れたいの……。それに、今あなたたちがここにいると言うことは広陵の城にはあまり戦力はないのではなくて?ならば我が軍が落とすのは造作もないこと……違うかしら?」

 

「そ……それは……。」

 

「自分たちの城を守りたいなら……どうすれば良いか、あなたたちなら分かるでしょ?」

 

「「……………。」」

 

 

 

橙里と麗紗は完全に曹操の言うがままになっている。このままでは彼女たちは城を守るために自分を犠牲にするとか言いだしかねない…。

 

仕方ない………力試しと分かった上で策に乗るのもたまには良いか………。

 

 

 

「曹操。一つ聞きたい…。」

 

「何かしら?」

 

「君はこれからどうする気だ?」

 

「どうって………広陵の城を攻めに……。」

 

「今すぐの話ではなく、もっと先の事についてだ……。君はどうする気なんだ?」

 

「…………良いでしょう、答えてあげるわ。私はこの大陸に覇を唱え、天下統一を成し遂げる。その為の邪魔な物は全て破壊する、邪魔な者は容赦なく切り捨てる。それでこそ、私の覇道にふさわしいと思っているわ。」

 

「……………成程…。良く分かった。」

 

「じゃあそろそろ、結論を聞きt『俺達は帰る。用事は済んだ。じゃあな』…ちょっと待ちなさい……。」

 

「何だ?俺達は帰るんだが……?」

 

「このまま逃がすとでも思ってるの……?」

 

「あぁ……。」

 

 

 

そこからお互いに無言のままの睨み合いが続く。

 

だが俺には分かっていた、彼女が本気で広陵を責める気がないことを……。

 

だからこそ、俺もその姿勢を示す必要があったわけだ。

 

『もし来るなら、容赦はしないぞ』と言う徹底抗戦をする姿勢を……。

 

 

 

 

「……………。」

 

「……………。」

 

 

 

この沈黙がほぼ答えだと言ってもよい。

 

お互いに相手の力量を試しただけの結果。収集をつけるのは案外簡単なものだ。

 

 

 

「…………行くぞ。」

 

「えっ………ちょ……ちょっと待つのですよ、先生!!!!」

 

「ま……待ってください、お兄ちゃん~……。」

 

「そうだ、曹操。」

 

「…………何よ…。」

 

「お前の領地を一往復通り抜ける権利を貰うぞ? これで借りは無しと思ってくれ。」

 

「…………そう…。」

 

 

 

踵を返し天幕から出ていく俺の後を残りの二人はあわてて追いかける。

 

 

 

 

 

 

 

その後ろ姿を見送りながら、曹操は天幕の中でため息を一つ零した。

 

そんな曹操に、後ろに控えていた夏侯淵は話しかける。

 

 

 

「良かったのですか、あのまま帰して…。」

 

「えぇ……。端から攻める気なんてないもの……。今は………ね…。」

 

「では、彼はそこまで見こしていたと…?」

 

「そうね…。そう考える方があの態度の説明がつく……。どこからそう考えたのかは流石に分からないけど……食えない男ね……。」

 

「そう言いながら、少し嬉しそうですね…。」

 

「ふふふっ…。そう見える、秋蘭?」

 

「はい……。」

 

「まさか、ここまで真向に挑んでくるとはね………。徳種聖か………。いずれ私たちの覇道を邪魔する者があるとすれば、間違いなく彼でしょう。面白いわ………。」

 

 

そう言って、にやっと頬を吊り上げる曹操孟徳であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

弓史に一生 第八章 第九話  治世の能臣、乱世の奸雄  END

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後書きです。

 

第八章第九話の投稿が終わりました。

 

 

 

これで、全部で九十九話の物語の投稿が終わりまして、次の百話にて皆さんにアンケートを行います。

 

 

 

 

さて、今話ですが……………華琳様は相変わらずですね……。

 

『可愛い顔が見たいから』で済まされる問題を超えてる気がするんですが………桂花だから良いんですかね……??

 

 

 

そして会っていきなりの宣戦布告!!!

 

 

力試しとして言う華琳様ですが、下手な答えをしていれば確実に攻めているでしょう……。

 

油断ならない状況に冷静に対処した聖さんは正解だと私は思います。

 

 

 

 

 

 

さて次話ですが、百話と言うこともありましてアンケートも行いますので、早めに投稿してアンケートの募集期間を長くしようかと思っています。

 

 

予定では、水曜日に百話を投稿して再来週の日曜日までアンケートの受付としようと思いますので、皆様からのより多くの意見をお待ちしております。

 

 

 

それでは、また会いましょう!!!

 

 

 

 

 

 


 
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