姓:司馬 名:昭 性別:男
字:子上
真名:一刀(カズト)
北郷一刀が転生した者。
姓:司馬 名:懿 性別:女
字:仲達
真名:理鎖(リサ)
一刀と瑠理の偉大なる母。第三章で死亡した。
姓:司馬 名:師 性別:女
字:子元
真名:瑠理(ルリ)
母を目標にする一刀の姉。一刀を異性として愛す。
姓:張 名:春華 性別:男
真名:解刀(カイト)
一刀と瑠理の父にして、一刀の師。第四章前編で死亡した。
姓:王 名:元姫 性別:女
真名:美華(ミカ)
一刀に異常なまでに執着する一刀の妻。
姓:鄧 名:艾 性別:女
字:士載
真名:江里香(エリカ)
後の司馬家軍の宿将。司馬家に対して恩を感じている。
姓:賈 名:充 性別:女
字:公閭
真名:闇那(アンナ)
司馬家の隠密。一刀のために働くことを生きがいとする。
姓:王 名:濬 性別:女
字:士治
真名:澪羅(レイラ)
後の司馬家の水軍の将。一刀を気に入り、司馬家のために戦う。
姓:司馬 名:望 性別:女
字:子初
真名:理奈(リナ)
一刀達親戚で、一刀と瑠理とっては義姉という立場。
姓:杜 名:預 性別:女
字:元凱
真名:綺羅(キラ)
一刀とは同期。親同士の仲は良くないが、当人達の仲は良い。
第十話
「曹操の乱、不穏な噂」
曹操は自分の天幕に荀彧と程昱、郭嘉に賈詡を呼びつけた。
「あなた達を呼んだのは他でもないわ、馬騰の事についてよ」
「では、やはり此方に引き入れるつもりなのですね」
「よく分かったわね、その通りよ」
察しの良い荀彧に、後で褒美を与えようかと少し考えて、話を続ける。
「それでどうすると良いか考えてほしいのだけれど」
「そーですねー」
程昱はのんびりしたような物言いでも頭の思考を高速に回転させる。そして僅かな時間で考えた事を曹操に伝える。
「やはり重要なのは、あの馬騰さんの強烈過ぎる漢への忠節だと思うのですよー、だからそれを取り除くことが出来ればひょっとした
ら引き込むことが出来るかもしれません」
「なるほど、じゃあそれをするにはどうする?」
「んーそうですねー」
再び程昱が思考を回転させる。が、ここで郭嘉が策を思いつき、発言する。
「私からよろしいでしょうか?」
「かまいませんよー凛ちゃん」
「許可するわ、それであなたならどうする?」
「では……」
郭嘉が自身の考えた策を曹操達に伝える。
「それなら怪しまれずに出来そうね。分かったわ、それで行きましょう。三人とも良いわね?」
荀彧と程昱は了承する。しかし賈詡は浮かない表情をしている。
「詠? どうしたの?」
「……馬騰を引き抜くのは不可能だと思う」
「どういうこと?」
曹操が怪訝な顔になる。
「馬騰は漢に対して命と魂をくれてやったような人なのよ。それこそ漢が無くなったり、それ以外に仕えようとするぐらいなら間違い
なく自害するわ」
「そうね、でもそれは漢の忠節があってこそよ。だからそれを削ぐための策なのよ」
「……まぁ、決断するのは華琳だから反対する気は無いけど……気をつけてよ」
「ええ、分かってるわ」
賈詡がいま一つ納得しきれていない中、策は決行された。それが、曹操軍の大敗に、そして曹操にとって最悪とも言える結末を迎え
ることになろうとはこの時、司馬家軍、曹操軍共に予想もしていなかった。
そして三日後、戦が始まって以来、洛陽を中心に流れていた噂が突如急激に広まり、強くなっていった。
その噂とは、馬騰は曹操に洛陽を取らせるつもりでは無いだろうか、というものだった。
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曹操は馬騰をものにすべく動く。その策とは……