No.606921

英雄伝説~光と闇の軌跡~ 643

soranoさん

第643話

2013-08-09 09:00:44 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:895   閲覧ユーザー数:853

 

~太陽の砦~

 

「………ギギ……ググ……………ガアアアアアアアアアアアアアッ!!」

地面に膝をついたガルシアは唸った後再び全身にすざましい瘴気を纏って立ち上がり、叫んだ!

「こ、これは………!」

「もしかして………魔人化するのか!?」

「ふ~ん。ミシュラムの時も思ったけど、本当にタフな人ね。」

戦闘を終わらせ、ガルシアの様子を見たエリィとヨシュアは驚き、レンは感心し

「こ、こんな人がなったらさすがに手加減できなくなるわよ!?」

「――――仕方ありません。フェミリンス。」

「ええ――――殺す事にためらいを持つ貴方達は下がりなさい。私とエクリアが滅します。」

「えっ!?2人とも、まさか殺すつもりなの!?」

エステルは真剣な表情で叫び、エクリアは連接剣を構えてフェミリンスに話しかけ、話しかけられたフェミリンスは頷いた後槍を構えてロイド達に指示をし、エクリアとフェミリンスの行動を見たミントは驚き

「チッ………」

ランディは舌打ちをした後前に出てガルシアを睨み

「―――おい、オッサン!百戦錬磨の元猟兵が何を腑抜けてやがるんだ!しかもマフィアとはいえ、あんたは一度”あの場所”から抜けられたんだろうが………!?その意地を見せてみろや!」

ガルシアを睨んで怒鳴った。

「ランディ………」

「………ランディさん………」

ランディの行動にロイドは驚き、ティオは辛そうな表情で見つめていた。するとその時

「ガアアアアアアッ………!………オオオオオオオ………!………ァアアアアア………オオオオ………ガハッ………ぐううっ………」

ガルシアは何かを抑えこむかのように叫んだ後纏っていた瘴気を消して地面に膝をついて正気に戻った!

 

「………瘴気が消えた………」

「もしかして………元に戻ったの!?」

それを見たティオとエリィは明るい表情をした。

「がはッ………げほげほ………はあはあはあ………」

一方ガルシアは咳を何度もした後息を切らせていた。

「ハッ………やりゃあ出来んじゃねぇか。」

ガルシアの様子にランディは口元に笑みを浮かべ呟き

「………フン……偉そうな事を抜かしやがって…………だが………どうやら………礼を言う必要がありそうだな………」

ランディの言葉を聞いたガルシアは鼻を鳴らした後呟いた。

「やはりヨアヒムに”グノーシス”を………?」

「ああ………直接注射して来やがった………あの野郎………最初から………うさんくせぇと思ってたんだ……クソ……よくも俺の部下達を………!」

ロイドに尋ねられたガルシアは答えた後悔しそうな表情をした。

「………彼は自分達が逮捕する。悪いけど、あなたたちも逮捕は避けられないと思ってくれ。」

ガルシアの様子を見たロイドは真剣な表情で忠告し

「………フン……ここまで醜態さらしちゃ仕方ねぇだろう………たぶんあの野郎はこの先にいるはずだ……”闘神の息子”………それにロイドと言ったか……てめえらは気に喰わねぇが………あの野郎はもっと気に喰わねぇ………絶対に………後(おく)れを取るんじゃねえぞ………!」

ロイドの忠告にガルシアは静かな笑みを浮かべた後ロイド達を見つめて警告した後地面に倒れた!

 

「………落ちたか。」

「ああ………完全に気絶している。」

ランディの言葉にガルシアに近づいて状態を確かめたロイドは頷き

「多分、魔人化に抵抗するのに力を使い果たしたんだろうね。」

「うーん、悪人かもしれないけど、一本筋は通ってる人かも………少なくとも、あの会長さんよりは共感できそうな気がするわ。」

ヨシュアの推測を聞いたエステルは考え込んだ後静かな笑みを浮かべて呟き

「そうね………」

「……同感です。」

「……………………」

エステルの言葉にエリィとティオは頷き、フェミリンスは黙ってガルシアを見つめ

「フン………ま、さすがと言っとくか。」

「そうだな………」

ランディとロイドもエステルの言葉に頷いた。そしてロイドは立ち上がって砦らしき場所を見つめた後振り向き

「――――どうやらこの先に真の黒幕がいるみたいだ。アーネストにガルシア………2人の様子から判断するに恐ろしく危険な相手だろう。みんな………準備はいいか?」

真剣な表情で呟いた後仲間達を見回して確認し

「ええ………!」

「……はい!」

「いつでも行けるぜ!」

「こちらも任せて!」

「準備は出来ている!」

「ミントも!」

「いつでも決戦は始められますわ!」

「同じく私もいつでも出陣できます……!」

「当然レンも♪」

ロイドの確認にエリィ達はそれぞれ力強く頷いた!

「―――よし。これより教団幹部司祭、ヨアヒム・ギュンターの拘束、および逮捕に踏み込む………各自、全力を尽くしてくれ!」

エリィ達の返事を聞いたロイドは頷いた後号令をかけ

「おおっ!」

ロイドの号令にエリィ達は力強く頷いた!

 

その後ロイド達は先に進み、ようやく今回の事件を起こした全ての元凶であるヨアヒムが待つ最奥地に到着した…………………

 

 


 
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