No.601081

英雄伝説~光と闇の軌跡~ 609

soranoさん

第609話

2013-07-24 17:19:55 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1066   閲覧ユーザー数:990

~夜・特務支援課~

 

「!!!ミシェルさん!?どうしたんですか!?(………ダメだ。通信器がやられたのか………!?)」

通信が切れた事やミシェルのただならぬ様子に驚いたロイドは呼びかけたが、既に通信は切れていた。

「おい、何があった………!?」

ロイドの様子を見たダドリーは戸惑った様子で尋ねた。

「………遊撃士協会が何者かに襲撃されたみたいです。通信が切れる直前に機関銃の音がしていました。」

「なっ………」

「まさか操られたマフィアどもか………!?」

「フン………可能性は高そうだな。」

ロイドの報告を聞いたエリィは驚き、ランディの推測にセルゲイは真剣な表情で頷いが

「いや、その………マフィアの襲撃にしてはちょっと気になることが………」

「なに………?」

ロイドの言葉に眉を顰めた。

(そうだ、違和感があったのは………そうだ………あれはマフィアが使っていた重機関銃の音じゃなかった。どういうことだ………?)

(………マフィアに加えて、ベルガード門の警備隊か。厳しい戦いになりそうね………)

そしてロイドとロイドの身体の中にいるルファディエルが考え込んだその時、通信器のなる音が聞こえてきた。

「この音は……向こうの通信器?」

「早く出ましょう!」

通信器の音を聞いたロイド達は急いで部屋を出た。

「あ、ロイドー。つーしんきが鳴ってるよ~?」

「ああ、すぐに出る。」

部屋を出たロイドはキーアの言葉に答えながら通信器に向かい

「ごめんね、シズクちゃん。うるさくしちゃって………」

「い、いえ………何かあったんですか?」

エリィの言葉を聞いたシズクが不安そうな表情で尋ねたその時、ロイドは通信器を取って通信を開始した。

「はい、特務支援課です!」

「あっ、ロイドさん!?よ、よかった!無事に繋がって………!」

「その声は……ノエル曹長か!」

「はい、先程はどうも!―――実はロイドさんたちにお伝えする事があるんです!先程ロイドさん達から聞いて連絡を何度もしたのですが………ベルガード門の部隊との連絡が完全に途絶していました………!」

「やっぱりか………!?一体、何があったんだ!?」

「わ、わかりません。こちらも現在確認中で………一応、そちらにも伝えるよう副司令に指示されました!」

「わかった、情報感謝する!そうだ―――こちらにも伝える事があるんだ!」

ロイドは遊撃士協会が襲撃されたらしい事を手短にノエル曹長に伝えた。

「市内でギルドが………!?わかりました!副司令に伝えておきます!何が起きているのかわかりません!くれぐれも気を付けて………!」

「ああ、そちらこそ!」

そしてロイドは通信をやめた。

「警備隊方面で何があった?」

通信をやめたロイドにセルゲイは尋ね

「ベルガード門の部隊との連絡が完全に途絶したそうです………今、現状を確認中との事でした。」

尋ねられたロイドは真剣な表情で答えた。

「なんだと………!?」

「リウイお義兄様の情報通りね……一体何が………」

ロイドの話を聞いたダドリーは驚き、エリィが真剣な表情で考え込んだその時

「ウゥゥゥゥ………!」

ツァイトが立ち上がって玄関に向かって唸っていた!

 

「ツァイト………!?」

「なんだ………外に何かいるのか?」

ツァイトの行動を見たロイドは驚き、ランディは不思議そうな表情をした。

「グルルルル………ウォン!」

「『囲まれてる、気を付けろ!?』」

「なんか集まってきてるって言ってるみたい~。」

「本当か………!?」

「ひょっとして………遊撃士協会を襲撃した!?」

ツァイトの言葉を翻訳したティオとキーアの話を聞いたロイドとエリィは驚き

「フン………間違いなさそうだな。―――総員、脱出の準備を。ロイドとランディはキーアとシズクを連れて行け。」

セルゲイは厳しい表情をした後、指示をし始めた。

「はい………!」

「アイ・サー!」

「ティオは周囲の警戒を。エリィはフォローに回れ。」

「はい……!」

「了解しました!」

ロイド達に指示を終えたセルゲイはショットガンを手に持ってダドリーに振り向き

「ダドリー。しんがりは俺とお前で持つぞ。」

「了解です………!」

ダドリーに指示をした。そしてエリィとティオは武器を構え、ロイドとランディはそれぞれキーアとシズクに近づき

「キーア。しっかり掴まっててくれ。」

「うんっ!えへへ………」

「シズクちゃん。失礼させてもらうぜ。オヤジさんに比べりゃ物足りねぇだろうが勘弁な。」

「そんな事………よろしくお願いします。」

それぞれキーアとシズクを抱き上げた。

「よし………なるべく陣形を崩さずに―――」

そしてダドリーが頷いたその時、ガラスが割れ、怒涛の銃撃が部屋に撃ちこまれた!するとなんと警備隊員が窓ガラスを破って飛び込んできた!

「なっ………!?」

「け、警備隊………!?」

予想外の乱入者を見たロイドとエリィは驚き

「「……………………………」」

警備隊員が虚ろな目でロイド達を見つめていた。

「行くぞ!裏口から撤退する!」

そしてセルゲイの号令によってロイド達は裏口から脱出し、セルゲイとダドリーは牽制攻撃を行った後、ロイド達を追って行った………!

 


 
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