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恋姫†無双 関羽千里行 第3章 24話

Red-xさん

恋姫†無双の二次創作、関羽千里行の第3章、24話になります。
この作品は恋姫†無双の二次創作です。 設定としては無印の関羽ルートクリア後となっています。
新しい方のPCになってワードが軽い!とりあえず変換にスペース押してから待たなくてイイ!素晴らしいですね。
それではよろしくお願いします。

2013-07-20 18:09:19 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:1935   閲覧ユーザー数:1663

第24話 ―予感と予測―

 

 先行した霞と星は、国境に程近い街にたどり着いていた。ここはまた、最後に雛里たちの部隊が確認された街でもある。

 

霞「着いたはええけど...手がかりなんてホンマにあるんかいな。」

 

 馬上から街の入口に降り立った霞が、自分の馬を労りながら疑問を口にする。馬は霞の手の動きに気持ちよさそうに嘶き、まるでまだ行けますよ!とでも答えているかのようだった。

 

星「ふむ...大雑把に手がかりと言ってもな。だがあるとしたら、雛里も真っ先にここまで辿り着く者のうち、少なくとも速さに秀でた我らのどちらかはいると予想しているはず。我らにわからないようなものは残すまい。もっとも逆に言えば、我らに見つけられないとしたら、それは本当に手がかりなどないということだ。」

 

 同じく下馬した星も街の中心の方も見やるが、一見してわかるような手がかりなどあるはずもなかった。

 

霞「とりあえず部隊の連中休ませて、そっから何人か連れてきて聞き取りでもした方がえんちゃうか?」

 

星「そうだな...とりあえず私はこの街の長を探してみるか。ここに寄っているのなら、挨拶くらいはしているだろう。霞はどうする?」

 

霞「せやったらウチは商人をあたってみるわ。何か糧食なんかの補給にきとるかもしれんしな。それに...」

 

 霞はニヤリと笑う。

 

霞「祭のことや、酒の匂いに釣られて酒屋には寄ってるやろうしな。」

 

 その言葉に星の頬も緩む。

 

星「ふっ。確かにな。わかった、では半刻後に再びここで落ち合おう。何人か私に付いて来い!他のものは今のうちに休んでおけよ!」

 

霞「ウチの隊もな!それとこの街の地理のわかるのもんがおったら、ウチについてきぃ!」

 二人は部隊の者を連れて、街の中へと入っていた。

 

 

 

 

それからしばらくして。

 

霞「すま~ん!待った?」

 

星「さほど待ってはいないさ。その間、長に頂いたこれを楽しんでいたからな。」

 そういって小さな徳利を掲げる星に、

 

霞「あー!ずるいで!ウチにもそれ分けて!」

 

星「何を言う。お主はそれこそ酒屋に行ってきたのであろう?酒樽の一つや二つは抱えて帰ってくると思ったが。」

 

霞「それがな...店のおっちゃん、地酒の話ばっかで中々本題に入ってくれへん。挙句の果てには教えてもいいけど酒買ってけって...飛んだタヌキ親父やったで。こっちは急ぎで大樽なんか買う余裕あらへんのに。」

 

星「で、買ったのか?」

 

 そう尋ねる星に、ため息をつきつつ霞は小さな徳利を掲げて答えた。一瞬の間の後、互いにニヤリと笑いあう。 

 

星「まあ、我らは酒を飲みにここまで来たわけではないしな。これを楽しむのは、三人に合流してからにしたほうがよかろう。して、てかがりの方は?」

 

霞「あったで。なんでも祭が預けて行ったらしいんやけど...これ...」

 

 霞はどこからか巻紙のようなものを取り出し広げてみせた。そこには、なにやら文字が書いてあるが、この世界に住む人間には見慣れない羅列が書いてあった。だが、この場にいる二人だけは、これが何かはっきりと理解することができた。

 

星「主のいた、天の世界の文字...にほんご、というやつか。なるほど、確かにこれなら我ら以外にはわかるまい。万が一敵の手に渡った所で、読めなければただの紙屑だからな。おそらく、雛里が書いたものだろう。」

 

 そう言って星も懐から一巻きの巻物を取り出した。星たち将は、状況に応じた暗号伝達の手段の一つとして、一刀から日本語を教えられていた。もっとも、その理解度には将の中でもかなりの差があったが。

 

霞「二つあったんかいな。」

 

星「万が一を考えて二つ用意したのだろう。どうやら書いてある内容は同じようだが...」

 

 互いの持ってきた巻物を見比べていると、

 

霞「これ、なんて書いてあるんや?」

 

 聞く人が聞いたらぞっとする一言が飛び出した。他人にわからないように作られた暗号が、味方にもわからないのでは話にならない。眉をしかめる星の視線に、あれ?と恥ずかしげな顔を浮かべた霞は、

 

霞「そ、そんなわけあらへんやろ!じょーだんや、じょーだん!な!ほ、ほら、これが『あいしゃ』の『しー』やろ?!それでこれが『あいしゃ』の『いー』や!」

 

星「全く。どういう覚え方をしているのだ、お前は。仮にも暗号だ、そのように大声で読み上げるものではないぞ。」

 

 取り繕うようにそう巻物を顔の前に掲げて読み上げようとする霞に、星は呆れたように答えるのだった。

 

雛里「はっくちょんっ!」

 

 その頃、成都に続く街のとある建物の一角に軍師の雛里はいた。

 

思春「風邪か?今お前に倒れられたら我らは全滅だ。くれぐれも、体はいたわってくれよ。」

 

雛里「いえ、そういうわけでは...なんだか一瞬すごい寒気がして。」

 

思春「ふむ。天気が変わる前兆かもしれんな...少し外を見てくる。ついでに何か温まるものでもとってこよう。」

 

雛里「はい、有難うございます。」

 

思春「気にするな。」

 

 そう言って雛里を労り屋外に出て行く思春と入れ替わりに、今度は祭が入ってきた。

 

祭「探しものは見つかったか?」

 

雛里「はい。これで当初の予定通りに進行できそうです。思春さんが戻ってきたら、これからの行動について説明しますね。」

 

 

 

 それからまもなく、

 

雛里「まずはこれを見てください。」

 

 執務室に置かれた大きな机の上に、雛里は紙を広げようとする。奥まで手が届かないところには、思春がさり気なく丸まらないように重しを置いた。

 

祭「ふむ。成都周辺の地図か。見たところ、かなり新しいもののようだが。」

 

雛里「はい。これは私のところで間諜から得た情報や地図から新しく作成したものです。といっても、実際に細かく測量してとったわけではないので、また後で新たに作りなおす必要はあるのですが...」

 

思春「しかし、今の時点でこれだけのものを持っているのは、あちらが自身で作っている地図には劣ったとしても戦略上かなり役に立つだろう。」

 

雛里「はい。それで今私達がいるのはここです。そしてこの街道をこうずーっと進んでいくと目的地である成都にたどり着きます。」

 

 実際に地図の地点を指さし、なぞるように指を動かし、最後に成都と書かれた所でトントンと指をつく。

 

祭「じゃが、このまま行くと成都の手前は狭い渓谷になっているようじゃな。それに成都自体、山々に囲まれている。攻略は容易ではないぞ。」

 

雛里「はい、ある意味、それが劉璋さんが対外的な備えを怠ってきた一因とも言えます。成都は自然の要害に守られていて堅牢。だから簡単には攻めてくることができない。唯一と言っていい街道から攻めてこられても、道幅が狭く一度に大軍を通すことはできない。守るだけなら渓谷の出口で待ち構えていれば、少数ずつしか出てこられない敵軍を守る側は一斉に攻撃することができる。」

 

思春「だが、何か策があるからこそ、こうして出向いているのであろう?」

 

 思春のもっともな台詞に、雛里は自信ありげに微笑んでみせた。

 

雛里「次にこれを見てください。」

 

 再び机の上に何やら広げる雛里。今度は先ほどとは異なり今まで蔵かどこかに放置されていたのであろう、ホコリ臭い古ぼけた地図が出てきた。

 

思春「ふむ。どうやらさっきのものとさほど変わりはないようだが。むしろさっきのほうが丁寧に書かれていたくらいだ。」

 

雛里「いえ、この地図には決定的なものが書かれているんです。」

 

 その言葉に地図を見つめていた祭がある一点に目を留め見開く。

 

祭「これは...山を抜ける間道か!」

 

雛里「はい、その通りです♪」

 

 祭の答えに嬉しそうに答える雛里。そう、先ほどの地図には存在していなかった道が一本、その地図には入っていたのだ。

 

思春「よくこんなものを見つけたものだな...」

 

 感心する思春に説明する雛里。

 

雛里「成都について調べていた時に、昔の戦の記録がでてきたんです。なんでも、攻めていた軍の後方にいきなり成都の軍勢が現れたのだとか。それでもしかして、地図には書かれていない道があるんではないかと思ったんです。」

 

祭「なるほど。見事な推理じゃな。しかし、問題はこれを蜀の連中が知っておるかどうかじゃが...」

 

雛里「恐らく、劉璋さんを始め、一部の人は知っていると思います。現在、この道について知っている者がいないように見えるのは、恐らくこれが蜀に代々居着いた家の軍事的な重要機密なのではないかと。」

 

 過去に使ったことがあるのだ、その末裔がその存在を知っている可能性は高いだろう。

 

思春「なるほどな。いざとなれば敵は知らないその道を使い、一度だけ安全に背後を取れるわけか。狭いこの道で両側から敵を圧殺できるのは中々にえげつないものがあるな...それに、攻めてきた勢力を滅ぼしてしまえば、裏切り者でもでない限りその秘密が漏れることもあるまい。」

 

雛里「そうなんです。そこが今回の作戦の肝になります。」

 

思春「ふむ。どういうことだ?」

 

 雛里は乾いた喉を思春の持ってきた白湯で潤してから答える。

 

雛里「この道を知っているのが少数という所が重要なんです。劉璋さんは知っていてもここには本当にいざというときまで兵を置けません。なぜなら、家臣に次々と裏切られている劉璋さんなら、それをネタに配下に裏切る人がでる可能性を恐れて、容易にそれを他の人に明かせませんから。これは、劉璋さんにとっても諸刃の剣なんです。」

 

 その言葉に祭がニヤリと不敵な笑みを浮かべてみせる。

 

祭「しかし、儂らはここに道があることを知っておる。奴らの奥の手が儂らにとっての奥の手になるわけじゃな。」

 

雛里「はい♪」

 

 会心の笑みを浮かべた雛里は作戦の概要を説明する。

 

雛里「祭さんの部隊には囮役をやってもらいます。もう既に私達が進軍してきていることはあちらにも伝わっているでしょう。ですから、まず祭さんは兵士の方を率いて、敵の考える通り街道の細い道を進んでください。その際、街道は通り抜けないように注意してください。それからこまめに前衛の方を交代させて休ませながら、敵さんが食いついたら防御に徹し、苦戦する振りをしてください。」

 

祭「なるほど、敵の慢心を誘うと同時に、敵の注意を惹きつけるわけじゃな。じゃが...」

 

雛里「はい?」

 

 その返しに、何か自分の策に欠点でもあったのだろうかと思い返してみるが、

 

祭「時間を稼ぐのはいいが...別に、倒してしまっても構わんのじゃろ?」

 

 自信満々にそう言ってのける祭に、この上ない頼もしさを感じたのだった。

 

雛里「はい♪でもあんまり早く攻めきってしまうと本城に籠城される可能性もありますから、やりすぎないでくださると助かります。祭さんが交戦している間に思春さんと私の本隊でこの間道を進みます。いざとなれば使うことを想定している以上、ある程度の整備はされているでしょうから進軍は難しくないはずです。」

 

思春「ここで、今まで私の部隊が旗を隠してついてきたことも役に立つわけか。」

 

雛里「その通りです。祭さんには私の旗も持って行ってもらえば、敵は全軍が街道に布陣していると思うはず。山に挟まれてこちらの総数はあちらからでは容易に把握できませんしね。後は私たちが無防備になっている成都を直接落とせば、退路と補給を絶ち、さらには指揮系統も壊すことができます。成都を落としたら、こちらから狼煙で合図を送りますので、祭さんは街道を後退して、入り口に布陣してください。」

 

祭「敵のやろうとしていたことの逆をやるわけじゃな。なるほど、冥琳...周公瑾も顔負けの良い策じゃ。」

 

 祭の知っている中でも最高の軍師である、周公瑾の名前を上げた最大級の賛辞に雛里の頬が赤くなる。

 

雛里「あわわ!呉の美周郎しゃんと比べらりぇるのはおしょれ多いでしゅ...あぅ...また噛んじゃった...」

 

祭「はっはっは。ういやつじゃのう。」

 

そんな勝利を確信する二人の中で、普段の冷静な思春にしては珍しく、彼女の心はざわついていた。

 

思春「(なるほど...雛里の策には一分の隙もないように見える...だがこの胸騒ぎはなんだというのだ?)」

 

 ここまで、雛里のとってきた作戦によって被害は最小限、まさに順風満帆といった様子であったが、その何もかもが上手くいきすぎているということが、どうしても思春の中ではひっかかるものがあった。まるで、ここまでの流れが予め決められていたかのように...

 

祭「どうかしたのか?難しい顔をしておるな。」

 

 その様子を目にとめた祭が気遣う。

 

思春「いや...なんでもない。」

 

 きっと...きのせいだろう。

 

祭「そうか。お主は気難しく考えすぎるんじゃ。今からそんな風でおると、あっという間に顔がシワだらけになってしまうぞ。」

 

思春「...ふん。余計な世話だ。」

 

祭「なんじゃ、折角人が心配しておるというに。」

 

 にこやかにそう言う祭を軽くあしらいながらも、思春は言いようのない不安に駆られる。そんな思春の胸のうちにふと、

 

 『今日から君は俺の仲間だ。』

 

 自分を欲してくれた人のことを思い出す。

 

思春「(あのお方は...あんな私でも迎え入れてくれた。どこに行っても部下以外には怖がられるばかりだった私を、正面から受け止めてくださった。)」

 

 そう思うと、自然と力が湧いてくる。この不安の正体がなんだかはわからないが、もし何かあったとしても、あの方の道の礎になれるなら本望。そう思ったからこそここまでやってきたのだ。思春は人知れず、強い決意を胸に秘め、それと同時に今は遠い主君を想っていた。

 

 思春がそんなことを考えているのと同様に、ああは言った祭も心に引っかかるものがあった。

 

祭「(やはり...雛里の知略は鳳雛の名に違わず飛び抜けたものがある...この歳でここまでのことをやってのけるとは、末恐ろしいものよ。しかし...)」

 

 歴戦の将である祭は、今までにあらゆる策に触れてきたことで、内容を聴けばある程度その結果がどうなるか、感覚的に理解することができた。その勘からいくと、この作戦はうまくいくはずという診断が出ているのであったが、祭にはどうしても何かが欠けている気がしていた。

 

祭「(いざという時は撤退すればよい...北郷が追いつくくらいまでの時間なら稼げるはず。じゃが時間をかければ、今はいない蜀の連中が集まってくるのはちと厄介じゃな...)」

 

 そこまで考えて、

 

祭「(いかんいかん。今思春にも難しく考えすぎだと言ったばかりではないか。ふっ、こんな時ばかりは、あの方の思い切りの良さが羨ましいな。)」

 

 祭は内心であの破天荒とも言える人物と戦場を駆け巡った日々のことを思い出す。この時、二人が思い浮かべる人物は互いに異なっていた。

 

劉璋「して、敵の様子は。」

 

張松「は。どうやら街道をそのままこちらに進軍してきている様子。」

 

劉璋「そうか。ふん、仁君と呼ばれ、天の御遣いと名乗る者も、領土拡大の野心には逆らえなかったか。嘆かわしいことだ。」

 

張松「...全く、そのとおりでございます。」

 

 成都では、やっとたどり着いた伝令によって、北郷軍の進軍の詳細が報告されていた。本来ならば真っ先に主君を交えた軍議を開き今後の対策を練るものだが、ここでは既にその機能は失われ、報告は全て軍師の張松へ行き、方策が決められた後に劉璋に報告へ行くという司令系統が作られていた。しかも悪いことに、すっかり疑り深くなった劉璋は、裏切り者を見つけてくるその張松以外の人間はほとんど信用していなかった。それがさらに、部下の背信行為を助長させているとも知らずに。

 

劉璋「奴らには我らで誅罰を与えねばならん。迎撃の用意はできておるか。」

 

張松「は。劉循や張任を既に向かわせております。各地の守備についていた将にも、既に伝令を飛ばしております。」

 

劉璋「そうか、さすがよの。」

 

張松「は。有難きお言葉。」

 

劉璋「しかし...深く攻めこまれすぎた。全く嘆かわしい。せっかく取り立ててやったというのに、東州兵の連中は何をやっておったのだ。これでは来年の税収が減るではないか。」

 

 雛里は知る由もなかったが、雛里の言う所の民思いと、この男の民思いは根本的に異なっていた。彼は、自分の領地に暮らす民を、財源として必要としているだけであった。しかし、それもその外面の良さから知るものは側近を含めてわずかだ。そしてこの男は、自分が攻められているという状況を、成都は安全だと思い込み把握しきれていなかった。

 

劉璋「そうだな...子喬、来年は税率を上げねばなるまいて。」

 

張松「わかりました。手配しておきましょう。」

 

 恭しく傅きそう答える張松の内心では、

 

張松「(ここまで攻めこまれていることに今まで気づかなかったというのに...この男は何をのんきに来年の税の話などしておるのだ。)」

 

 と、自分の使える主君の盲目っぷりにすっかり嫌気が差していた。

 

張松「(さっさとこの男を見限り、北郷とかいう男のもとに下ればよかったか...だが、ここまで攻めこまれている以上、他の将もいる前で投降などすれば私の命すら危うい...ここは一度やつらを追い返し、その上でこいつに私を使者として向かわせ、そのままあちらにつくのが得策か...)」

 

 軍師としての張松はそこそこに腕が立った。だからこそ、この国において急激にここまでの地位を獲得することができてきたとも言える。彼の地位は数々の謀略によって築かれてきたが、今それが潰えようとしていることに張松は焦りを覚えていた。

 

張松「(しかし、敵の部隊は間違いなく手練。ここを落とす算段が何かあるに違いない。それを看破し逆手に取ることができれば...)」

 

 そこまで考えたところで思考の渦から引き戻される。

 

劉璋「そういえば、やつはどうした。こんな時こそやつの武を存分に発揮してもらわねばなるまい。そのくらいにしか役に立たんのだからな。」

 

張松「は。あの者は最前線に配置いたしました。やはり新参者は信用なりませんので。いざとなれば、こちらの肉壁となってくれましょう。」

 

 自分も劉璋に使えてそれほど長いわけではないのに、よく言ったものである。

劉璋「そうか、それはよい。せめて敵将の一人でも討ち取ってから死んでもらいたいものだな。」

 

張松「全く、そうでございますな。」

 

 満足そうにほくそ笑む劉璋。

 

長松「(時間を稼がねば...時を稼ぎさえすれば、気に食わんがあの厳顔らに敵の後方を叩かせることができる。運が良ければ共倒れも狙えるしな...)」

 

 軍師張松の頭の中はどす黒いものが渦巻いていた。

 

―あとがき―

 

 読んでくださっている方、支援してくださっている方、お気に入り登録してくださっている方、いつも有難うございます。もし新規の方がいらっしゃいましたら初めまして。とりあえず人名を誤魔化すのが好きなれっどです。

 

恋姫と言えばパロネタということで、今まであんまり入れてなかったのですが、一つ突っ込んでみました。個人的にはあの作品でも結構印象に残っている台詞だったりします。あんなこと言われたら惚れちゃうよ!と思いつつ、そういえば肌の色とかパーソナルカラーが同じですね...それと、今回攻める場所が攻める場所だったので敵にもしゃべってもらわないとと思い、むさい人が二人ほど出ています。二人が好きな方がいらっしゃいましたらごめんなさい。まあすぐにきえ...ゲフンゲフン。

 

話は変わりますが、もうすぐあのお祭りですね。そこで、なんとなくその気分に乗っかろうと、開催までのあと約三週間の間、更新スピードを少し上げたいと思います。次は...3日後か4日後くらい?しばらく本文は書きためてないでやっていたので、少し先を書きながらやれたらと思います。問題なければこの章が終わるくらいまではいけるでしょうかね。

 

それでは、次回もお付き合いいただけるという方は、よろしくお願いいたします。

 


 
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