闇のように、真っ暗な空
山のように、積もる死体
針地獄のように、地面に突き刺さっている刀
絵画のように、現実離れした真っ赤に燃え上がる村
そして、疫病神のような、負のイメージを受ける優男。
手に持つ鎌は、小さいながらも死神の鎌のようにどす黒い。
優男が羽織るマントには、返り血がこびりついている。
「ケケッ、義昭さん死んじゃいましたねぇ。」
優男は絶望に染まっているような声であるのに、口は弧を描く。
「死んでも恥をさらすなんて・・・『ちんこの御使い』の名に恥じない振る舞いですね。」
優男は鎌を振るい、血を掃う。
優男は足元の官軍の死体を蹴飛ばし、天を見上げる。
「次はどんな玩具があるのでしょうか?」
優男は手に持つ鎌の刃を、首にあてる。
「ケケッ、楽しみですね。」
優男はそのまま自分の首を、力を込めて跳ね飛ばした。
明朝の文官である『李義昭』は、ある晩、宮殿から宝物を盗んだ泥棒を目撃する。
だが、その泥棒に致命的なダメージを受けた義昭は、そのまま意識を失ってしまう。
意識を回復した義昭がいたのは、宮殿ではなくだだっ広い荒野。
黒髪長髪の美しい少女『関羽』に『天からの御使い』と称えられ、『張飛』という少女も含め、戦乱を鎮める為に立ち上がる。
しかし、義昭の最後は性欲に目がくらみ、部下に見限られ、他の軍に捕まってしまう。
「俺の魂は天の世界から永遠に貴様らを呪い続けるだろう。」
義昭は自棄になり、隠し持っていた爆薬を口に含む。
自爆死という最後で、義昭の人生は幕を閉じた。
だが、何故か爆発したのは股間と頭部のみ。
義昭は死後、自らを神輿にあげ続けてきた領民達に、罵声を浴びせられ続けた。
その義昭の傍らには、卑怯な策を使う軍師が居たと言われているが、誰もその姿を見たと言う者はいなかった。
義昭に仕えていた将や関羽、張飛は謎の失踪を遂げている。
「ケケッ」
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恋姫夢想の二次創作です。
ダーク主人公なので好き嫌いが分かれると思います。
基本的には原作を進んでいきます。
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