No.592543

BLAZBLUE Crosse†Contrast 第一章 part.3

junさん

第一章三話投稿です。
今回はウツメのバトルスタイルと作中の立ち位置的なのが明らかになります。
まだまだ未熟者ですがお楽しみいただければ幸いです(^^)/

2013-06-29 19:08:07 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:496   閲覧ユーザー数:488

-第一章- 3

ウツメの正体

大斧が唸りを上げてウツメの頭上を掠めていく。先程の路地裏から場所を移し、今は廃ビルとなった建物の屋上で二人は交戦していた。しかし、

「避けてばっかしてるんじゃねー!」

男が怒号と共に斧を降り下ろす。が、ウツメはバックステップでそれを回避する。戦闘を開始してからというものウツメは自身の武器すら取り出さずに避けてばかりである。

「てめえ、やる気あんのか?」

刃が埋まった斧を引き抜き男が問いかける。それに対しウツメは無表情のまま男を見ているだけだった。

「あー、もういいや。やる気無いならそのまま死ね」

言い終わると男の足下に何か模様のようなものが浮かび上がる。

「…術式ですか~?」

ウツメがようやく声を出し、男の足下を見る。

《術式》元々は黒き獣と戦うために作られたそれは現在、人に向けられる武器になっている。男の足下に広がる模様は確かに術式を展開したときに出るものだった。

「まぁな。流石にこれは避けきれね~だろ!」

男がその場で斧を横に薙ぎ払う。ウツメとの距離は十メートルは離れていて移動もせずに斧は届くはずはない。はずだった…

ガギィィィン

この日初めての金属音。ウツメは自分の首筋に迫る斧を持っていた二本の布の棒で受け止めた。いかに相手の武器が大きくてもこの距離で届くのは飛び道具ぐらいのはず、なのに男が振った斧の刃は確かに届いた。そのカラクリは、

「…なるほど~。伸びたり縮んだりする術式ですか~」

そう、男の持つ斧は持ち手が先程までとは比べ物にならないほど伸びていた。つまり、

「ご名答。これは伸縮を自在にする術式だよ!」

受け止められた斧をそのまま振り抜く。体格で負けているウツメはそのまま吹き飛ばされ地面を転がり、フェンス際で止まった。

「どうだ?これで少しはやる気になったか?」

伸ばしていた柄の部分を戻し笑みを浮かべる。その時、

「…そうですね~」

ウツメがゆっくりと立ち上がる。

「…仕方ないので少し本気で相手をしてあげます」

そして武器を構える。先程の一撃を受けて覆っていた布が落ち、中身が露になる。

そこには、柄も鍔もない純白の刀が二本姿を見せた。通常の刀なら柄頭になる部分から白い筆先のような飾りが揺れ、柄の部分にはサラシが巻かれている。その刀を両手に持ち男を見据える。

そして、左手に持った刀の切っ先を相手に向け言い放つ。

「…後悔してもいいですけど恨まないでくださいね」

互いに武器を手ににらみ合う両者。先に動いたのは男の方だった。

「うおらぁぁぁ!」

気合いの入った掛け声と共に斧を降り下ろす。ウツメはそれを紙一重で避け、一気に間合いを詰める。

「どーん」

やる気のない声で蹴りを放つ。が、見えない壁のようなものに阻まれて蹴りが男に届かない。

「残念だったな!」

がら空きの顔面に男の拳が迫る。それをムーンサルトで弾き、距離を取った後構え直す。男はその間に武器を手元に戻す。

舌打ちをしながら男が再び斧を構える。ウツメは両手をだらりと下げて男を睨み付けている。

「こんなもんか?」

苛立ちながら男が言う。

「ちっ、やっぱ大物の賞金首つってもこの程度か」

「…バレてましたか~。顔は隠してたつもりだったんですけどね~」

男に続けてウツメが応える。

「当たり前だろ。懸賞金ベストファイブに入るほどの賞金首だからな」

言って懐から一枚の紙を取り出しウツメに見せる。それは似顔絵入りの手配書だった。しかし、その似顔絵があまりにも酷かった。なんというか子供に落書きさせたかのような絵だったのである。

「まぁ俺も実物と手配書がそっくりでビックリしたけどな」

「そっくり!?」

突然大声を出すウツメ。顔は驚愕に満ちている。

「あぁ。マフラーしてても一目でわかったぜ」

笑みを浮かべて語る男。それに対してウツメは

「…わたし、こんな顔じゃないもん」

と、頬を膨らませている。

直後、踏み込むと同時に二本の刀を交差させて斬りかかった。

「うおっ!」

男が飛び退き回避する。しかし、狙いは男ではなかった。ウツメの目の前で手配書が斬り裂かれ、その後真っ赤な炎に包まれた。

「なっ!?」

その光景を見て驚き次にウツメの持つ刀を見て驚いた。手配書を斬り裂き燃やしたウツメの刀は先程までの純白ではなく手配書を燃やした炎のような真っ赤な刀身へと変貌していた。

「…怒りました。もう手加減はしません」

頬を膨らませたまま睨み付けるウツメ。

男も構え直し、ウツメを睨む。間もなく第二ラウンドが開始しようとしていた。

-作者コメント-

どうも作者です(^^)/

拙いバトルパートでしたがお楽しみいただけたでしょうか(^^;

今回、ウツメの立ち位置的なのを明らかにしてみました。まぁ原作の主人公に近い立ち位置にしてみたんですが…

なので戦闘スタイルも足技プラス二刀流による剣術プラス術式って感じの分かりやすい感じにしています。

ともあれ、次回はウツメの術式を出すつもりです(^^)

でわでわ作者でした(^^)/

-次回予告-

手配書に不満爆発のウツメ。

怒り心頭のウツメが繰り出す力とは?

次回!【第二ラウンド】

お楽しみに~


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
0
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択