No.588673

現代に生きる恋姫達 目指すは恋姫同窓会 小蓮の勉強編

MiTiさん

一ヶ月以内に次の話を登校出来てよかったと思う今日投稿日。

現代恋姫シリーズ小蓮の勉強編です。

中編でないのはあとがきにて説明します。

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2013-06-18 10:25:51 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:2982   閲覧ユーザー数:2554

家庭教師の打ち合わせをした翌日、授業のために東宅を訪れた。

時間は夕方、大学の講義が終わってから直接来た形だ。

 

授業と言うより、今回は生徒の実力を見るために参考書の問題集をしてもらって、

その出来を見て今後の授業カリキュラムを見るためだ。

 

まぁそれ以上に、俺は担当生徒に会えることを楽しみにしていた。

生徒の名前が東小蓮。

名前が孫尚香の真名そのままである彼女は、はたして俺が想像する恋姫からの転生者である小蓮なのか。

そこらへんを考えているとマンションについた。

駐車場に車を止めてロビーに向かい最上階の呼び鈴を押す。

 

『ハーイ』

 

華蓮さんと違ってかなり若い、女子中相応の高い声が聞こえてきた。

 

「家庭教師の本剛です」

 

『あ、待ってました~。どうぞあがってくださーい』

 

ロビーのロックが解除され、俺は扉をくぐりエレベーターに乗って最上階へ向かう。

程なくして到着し、廊下を渡って目的の部屋の前に来た。

部屋の扉の横に取り付けられた呼び鈴を押すと返事が返ってくる前に扉が開かれた。

出てきたのは俺の担当生徒となるだろう、華蓮さんの娘さん、

恋姫に出てた髪型そのまま色は明るい茶髪、同じく恋姫に出てきたような服装で、

母親譲りな褐色肌の美少女ちゃんが出てきた。

突然扉が開いたことに驚いたが、直ぐに気を取り直して訪ねる。

 

「えっと~…小蓮ちゃん、かな?」

 

「あ、ハイ。そうです」

 

扉を開け、俺を見て少し呆けたことから多分当たりだな。

とは言え、今俺は家庭教師として来てるんだ。

確認を取りたい所だけど、後回しにして仕事を始めるために自己紹介。

 

「初めまして。小蓮ちゃんの担当家庭教師の本剛夏守斗です。受験までよろしく」

 

「ハイ!よろしくお願いします!じゃあ上がって下さい」

 

 

名前を聞いてやっぱりって感じの表情を浮かべた後、天真爛漫って表現するにふさわしい笑顔を見せてくれた。

 

「どうぞ。入って下さい」

 

小蓮ちゃんの後に続いて彼女の部屋に入る。中の様相は女の子らしい部屋、これにつきた。

余り見回すのも失礼なんで、勉強机の椅子に座った小蓮ちゃんのすぐ横に用意された椅子におれも続いて座る。

 

「それじゃ、まずはどんな感じに進めていくか決めるために、

 早速だけど問題集のテスト問題をやろうか?」

 

「え~、いきなりですか?」

 

「善は急げ。結果次第で今後の授業をどんな風に進めるかが決まるし、今日の内にどんな風にやってくかも体験できるから」

 

「ハーイ」

 

「あとそれから、敬語が面倒くさかったらふつうにしゃべっても良いからね?」

 

「へ、いいの?」

 

 

「只でさえ堅苦しくなる勉強をもっと堅苦しくするよりかは自分のペースで気楽にやってもらいたいからね」

 

そう言うと少し考えてから、パッと笑顔を見せた。

 

「じゃ遠慮なく~。センセもそうする?」

 

「ま、俺自身気楽にマイペースにでも確実にって感じにいきたいからな。

 小蓮ちゃんがいいならこんな感じで行くよ」

 

「うんうん、そっちの方が大歓迎!ちなみに、お母さんにもそんな感じで大丈夫だよ」

 

「…流石にそれは」

 

「問題ないって。お母さんも誰かと話すときはお互い素のままではなす方がいいって言ってるし」

 

「そうか?んじゃそうさせてもらおうかな」

 

「そうしちゃってそうしちゃって」

 

「了解。…じゃ、しゃべり方も決まったところで早速始めようか?」

 

「は~い」

 

場は明るくなったけどやることは勉強でテスト。

若干下がったテンションで取りかかった。

 

 

「とりあえず、参考書の後の方にある模擬テスト問題をやってみてくれ。

 制限時間は30分。これが終わったら解説付きで答え合わせをして一端休憩。

 解説してわからなかったら次のコマでその辺りを重点的に勉強。基本このやり方で行く予定。なんか質問は?」

 

「ん~…特になし!」

 

「なら良し。そんじゃスタート」

 

開始宣言を聞いて問題を解いていく。

時々筆が止まったり、悩んで首を傾げたり、答えやヒントを求めてかこっちをチラリと見たりするが、

これは小蓮ちゃんの実力を見るためであって一切口を挟んだりしない。

 

 

「はい、そこまで」

 

やがて制限時間の30分が経った。

解答は7割埋まっているが、この全部が正解なんて事は多分無い。

まずは俺自身が採点を取り、次に問題集についてる解答のほうも照らし合わせる。

そうしてみると、正解は5・6割って所かな。

少し難易度高めの問題集でこの正解率なら可もなく不可もなくって所だな。

解説を入れながら小蓮ちゃんと一緒に見ていくと、

空欄だったところを始めとしていくつかどうしても分からないというところも出てくる。

これらの確認が終わったところでちょうど休憩時間となった。

 

「それじゃ、そろそろ休憩にしようか」

 

「は~い」

 

短時間とは言え普段あまりすることが無いだろうテストそして、

小蓮ちゃんは伸びをして身体をほぐす。

するとそこにノックの音が聞こえてきた。

 

「失礼、お茶と茶菓子をお持ちしました」

 

「待ってましたー!」「ありがとうございます」

 

今さっきのテンションが打って変わってはしゃぐ小蓮ちゃん。

それに苦笑しつつ華蓮さんを手伝おうと扉に向かおうとして、

その光景を見て俺は固まった。

 

 

お盆を片手で掲げながらもう片方の手で扉を入ってくるのはまぁ出来るだろう。

絶妙なバランスをもって盆の上が全くぶれることがないのも慣れれば出来ると思う。

何に驚いてるかと言うと、盆の上に乗ってる物とさっき言ったことが合わさったから。

 

盆の上に乗ってるのは三人分のティーセット、ティーポット、大きな木製の山盛りの菓子が入った入れ物。

カップと皿とスプーンのセットからでさえもカチャカチャって音を発することなく、

それらを持ち上げて支える片腕も何の苦も感じさせること無く揺れていない。

一児の母でありながらどんだけ力があるんだろう。

呆然としてると、目の前を諸々が乗った盆が通り過ぎて、小蓮ちゃんの机の空いてるスペースに置かれた。

 

で、玄関から直接小蓮ちゃんの部屋に直行したから今日始めて見る華蓮さんの格好は…主婦の色気に満ちていた。

紺色のロングスカートに首筋鎖骨肩を全部晒しているゆったり目のベージュ色のシャツ。

ゆったりめなのにラインを崩すことなく強調されるダイナマイトバディに、ベージュが褐色肌を映えさせる。

そして手渡されたカップにポットから注ぐ際かがめることによって目の前に来るハイアングル、

揺れが、谷間が、双山が、艶ががががががが……

 

と、視線をそらそうとしてもどうしても移ってしまうその視線の中にムスーっとしてる小蓮ちゃんの姿が。

誤魔化すように添えられたレモン(カップ)を取って混ぜていると、小蓮ちゃんの矛先は華蓮さんへ移った。

 

「…お母さん、朝と格好変わってない?」

 

「お客さんが来られるんですから、それなりの格好じゃないとダメでしょう。

 それよりも、今言ったとおりお客さん、先生の前なんだから言葉遣いを」

 

「いいんでも~ん、センセがそれで良いって言ってくれたもん。

 ちなみにお母さんも喋り辛い敬語じゃなくて普段どおりで良いってさ」

 

「…よろしいので?」

 

「まぁ、やりやすい環境でやった方がいやいやするよかはかどるでしょうしね。

 てわけで、俺もこんな感じで普段どおりで話すけどいいっすかね?」

 

先日来た時と違って砕けた口調で言うと、華蓮さんは…ニヤリと笑った。…え?

 

「そう言うことなら、こっちも遠慮なくこんな感じで話させてもらうよ」

 

前回のときや直前までの口調と打って変わったギャップに呆然としてしまった。

美人でおしとやかだった印象が一変した。しかも本人と小蓮ちゃんの談からしてこっちが素だと。

まぁ…これはこれで何があるのかといわれたら、特に無いな。

 

 

何故に三人分のセットがあるのかと思ったが、買い物帰りで自分も休憩をということだった。

特に断る理由も無かったから俺と小蓮ちゃん、華蓮さんの三人で休憩となった。

 

「で、小蓮の出来はどんな感じで?」

 

「まぁ予想通りって所っすかね。これくらいなら今後の勉強で第一志望は狙えるでしょ」

 

「お~すっごい自信」

 

「ただし、今のままじゃ運がよければって感じだが」

 

「むぅ…」

 

「逆に言えばやることやれば合格狙えるって事だな。

 なら存分に揉んでもらえ。ついでに苦手分野も改善すればいい」

 

「自分がするわけじゃないからって気軽に言わないでよ~」

 

「バカいってんじゃない。やり方は違えど先生も私も一度は通った道だ」

 

そんな感じで休憩を取りつつ小蓮ちゃんの応援?激昂?もしくは煽り?

ながら終えて休憩セットを持って華蓮さんが退室していった。

 

「そんじゃ、さっきやった中でわかんなかったところ、

 おさらいといきますか」

 

「はーい」

 

そして再開した勉強。ガチガチに授業時間一杯にやるやり方は俺でもはかどらないんで、

時々脱線させつつもやることはやり通すといったやり方。

分からなかった箇所は丁寧に、もしくは応用といった形、はたまた裏技的な解き方を教えていく。

で、一通り教え終わったら同じ問題と問題文を変えたものをやってみて、

これで正解できなかったらやり直し、できたら次に進む。その繰り返し。

で、出来具合や解く時間を見つつ調整して、最後の問題が終わったところで丁度終了時間。

 

「は、お疲れさん。今日のところはこれまで」

 

「おわった~」

 

テストが終わったときと同様、再び伸びをする小蓮ちゃん。

 

「さて、次回も同じやり方でやるけどどっちの教科がいい?」

 

「ん~と、それじゃ英語の方で」

 

「了解。そんじゃ復習と予習のポイントも抑えとくか」

 

「え~、宿題~」

 

「ぶーたれないぶーたれない。予習復習っても長くても一時間かかるかかからんかぐらいだ」

 

「え、それだけでいいの?」

 

「いいのいいの。好きでもないのにする勉強なんざそんな長続きしねぇし。

 ぶっちゃけ二時間三時間かかるような勉強なんざ俺が無理。

 それに、こういうのは短時間で良いから毎日やる方が身につくもんだ。

 闇雲に片っ端からやるんじゃなくて俺が指定限定してやるから目標も目に見えるしやり易いだろう」

 

「お~~」

 

俺の持論と今後の家庭教師の授業以外の勉強方を言うといたく感心し、

次いでやりやすくなるだろう勉強方に喜んだ。

 

 

片付けと課題指定を終えて今日の授業は終わる。

二人して部屋を出るとリビングの方から華蓮さんが出てきた。

 

「今日は終わりか?」

 

「終わりっすね」

 

「どうする?時間的にそろそろ夕飯時だが、一緒にどうだ?」

 

「あ~、ありがたいっすけど初回授業のときは会社まで報告に行かなきゃなんで。

 食事はまたの機会にって事で」

 

「そうか。じゃぁまた次回に」

 

「ありがとうございましたー」

 

「はい、お疲れ様でした」

 

そう言って俺達は別れて俺は会社へ向かった。

結局本人かどうかは俺がそうだと思うって所までだったが、

今日あわせて3教科を同じやり方でやった後は暫く要所要所の勉強になるし、

そうなったら授業の合間の気晴らしの話題にでも話すことが出来るだろう。

小蓮ちゃんが本当に恋姫の転生者であったとして、その事を話すとき小蓮ちゃんはどんな反応をするのか、

俺=一刀じゃ無いと知ったとしてどう変わるのか、他の転生者のことを知ったらどう反応するのか。

若干不安なところもあるけど、総じて楽しみの方が上回ってる。

さて、次回からの授業はどうなることやら…

 

 

~初授業後の東宅にて~

 

「で、授業の方はどうだった?」

 

「うん!いい感じだよ。分かりやすい覚えやすいやりやすいの三拍子!」

 

「ほー、言うだけの事はあったってことか。

 人柄も問題なさそうだしな。比較対象の前の奴がひどすぎるだけかもだが」

 

「一緒にしちゃ失礼だよ。って言うか~、

 あんな誘惑するような格好じゃ誘ってますって感じじゃない?」

 

「実際誘ってたしな。まぁ男として無理ない程度の反応だったが」

 

「でも、その所為で私からのアプローチが全然効果がなくなっちゃったんだよ!

 前だったら顔赤くさせたり目逸らされたりしてたこともさ、

 こう平然を通り越して微笑ましく見られたりして!」

 

「そこは母である私の方が魅力的だったんだと言うしかないな」

 

「む~!!」

 

「そもそも、あれは本当に本物なのか確認できたのか?」

 

「少なくとも私のことを転生した”私”だと思ってるとは思う。

 あくまで思うってだけだけど」

 

「まぁ受験まで暫くあるんだ。気長にやると良いさ。

 …で、本人だったとしたら小蓮はどうするんだ?」

 

「そりゃぁ当然リベンジ!!

 雪蓮姉さまは孫家一族の衝動で襲っちゃってその後もそう言う関係になって、

 蓮華姉さまは関係こそ持たなかったけど王位を譲られてからは、

 三国の王同士として男女の関係一歩手前まで行ってたし。

 なのに私だけは妹的ポジションに留まっちゃったんだよ!

 同盟組んで少し経ったときから目をつけてアプローチかけたのに」

 

「はっはっは!なら、仮に本物だったとしても望み薄か」

 

「むーー!!!絶っ対振り向かせてやるんだからぁあ!!」

 

という会話があったとさ。

 

 

~あとがき~

 

現代に生きる恋姫達 目指すは恋姫同窓会 小蓮の勉強編 いかがでしたでしょうか?

 

いつもなら前中後編と三部作の話だったんですが、オリキャラである華蓮さんを絡めた所為か、

 

実質二人分の話を書くことになってるんで3部作では収まらず、多分5部作くらいになるかと。

 

てわけで、中編ではなく勉強編となりました。

 

カズトが帰ってからの会話から一刀と三姉妹の関係が分かると思いますが、

 

この小蓮は蜀√からの転生者で、三国平定後に一刀とやっちゃったのは雪蓮のみ。

 

小蓮は妹的ポジで可愛がられるまでしかいけなかったということにしてます。

 

蓮華に関しては一歩手前までということにしてます。

 

√としては蓮華も蜀からですが、ナニしてたら彼女の性格からして今生でも引っ張られて一刀に好意が向くでしょうから。

 

それはそれでいいかもですが、蜀陣メンバーや本場(一刀と桂花のような)パターンだと、

 

大体の好意が一刀(一登)に向けられることになると思われるので、

 

それならカズトか一登かどちらに向くか確定してない娘も多い方が良いかもと思いまして。

 

その方が面白くなりそうですからwww。

 

ちなみに、小蓮がかけたアプローチというのは上目遣いや寄りかかり、

 

シャーペンが落ちたといってそれを拾うために身をかがめる際ヒップをカズトに向けて突き出すなどです。

 

が!ロリコンじゃないカズトには効果が無かったwww

 

むしろダイナマイトバディな華蓮さんのアプローチの印象が強すぎてしまったと(笑)

 

実際中学生の小蓮・人妻の華蓮さんなら大学生であるカズトなら華蓮さんを選ぶかと(ロリコンで無い限り)。

 

 

さて、今後の予定ですが…

 

小蓮の話は次の話でお互いの存在を知ることになります。(小蓮=転生者、カズト≠一刀)

 

これを知った小蓮ちゃんがどう出るかは…お楽しみにしててくださいな。

 

他には、舞は競技を何するかで悩み中、競技によって次に誰が出るかが決まるので。

 

霞はレースの展開を悩んでるところです。少なくとも穏やかには終わらない、むしろ終わらせない(笑

 

この三人以外だと一丸さんからいただいたアイデアで月・詠・真桜・亞莎・翠・蒲公英・桃香・焔耶・明命・風・恋・鈴々(・華陀)。

 

以上がありまして、この中から何人か採用して出来るかも~…と思ってます。

 

それから、一登の妹の話を考えてますが、これは設定を挟乃狼さんに任せてるんでそれ待ちです。

 

こんなところですかね?

 

ではこの辺で。また次回お会いしましょう…


 
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