No.578139

真・恋姫無双 (時空編) 第十二章

カイさん

一刀の決断、そして新たな波乱

2013-05-20 00:43:09 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:3709   閲覧ユーザー数:3169

ティアナ「北郷・・・一刀・・・」

 

エリオ「あれが」

 

キャロ「一緒に居る人は誰でしょう、データに有りませんでしたよね?」

 

スバル「いや、と言うより。どうやって入って来たの?」

 

エリオ「そ、そうですよ!結界を張ってるんですよ!?」

 

ティアナ「忘れたの、北郷のデータ」

 

エリオ「えっ、北郷のデータ・・・あっ!」

 

キャロ「結界を通り抜けたあの技!」

 

ティアナ「あの二人が使えたのよ、北郷が使えない筈無いわ」

 

---一刀side---

 

一刀「理解に苦しむ現状だな」

 

凪「そうですね、原因はあの龍でしょうか?」

 

一刀「ありゃ龍じゃない、ドラゴンだ」

 

凪「どらごん?」

 

一刀「龍は蛇の様に体が長く、手・角・牙・翼を持つ物を言うんだ。ドラゴンは図体が無駄にでかく、鋭い爪・足などが有る物を言うんだ」

 

凪「はあ、成る程・・・」

 

一刀「それにあんな物、龍であちゃいけない。いや、有ってはいけない!」

 

凪「何故です?」

 

一刀「龍は恐怖の象徴で有ってはいけない。龍は生きとし生きる者を守る守護の象徴でなければいけないんだ!」

 

凪「隊長・・・」

 

クイッ!

 

一刀が指を曲げると、ティアナ達を包んでいた光が近づいてくる

 

 

ティアナ「北郷さん」

 

一刀「ランスターさん、あんた達は俺達よりも早く此処に来たんだ。敵の情報を判っている範囲で聞きたい」

 

凪「隊長、加勢する気ですか!?」

 

一刀「楽進、この結界も何時までも有る訳じゃない。恐らく全員が殺られたら解ける、そうなったらあのドラゴンが暴れだす。それでは三国の平和が崩れてしまう、例え倒したとしても多くの犠牲者を出してしまう。判るな?」

 

凪「・・・はい」

 

一刀「ランスターさん」

 

ティアナ「・・・ティアナです」

 

一刀「うん?了解だ。ティアナさん」

 

エリオ「ティアナさん、なのはさん達に相談も無しに!?」

 

ティアナ「エリオ。今は一刻を争うの、判るわね」

 

エリオ「ッ!?」

 

スバル「北郷さん。あの骸骨もなんですけど」

 

一刀「あいつらは然程(さほど)問題は無い」

 

キャロ「えっ!?」

 

スバル「問題ない!?」

 

ティアナ「如何いう事で、ッ!?」

 

ティアナが一刀の方を見ると、一刀の瞳が光っていた

凪「氣眼(きがん)。氣の流れを確認する時に使う技」

 

一刀「あの骸骨達はドラゴンが居るから再生しているんじゃない。一体を中心に編成されているんだ、中心となる一体を破壊しないと再生し続ける。動力はあのドラゴンかも知れないが、再生活動に関しては違う」

 

凪「つまり、その一体を破壊すれば残りも破壊されると言う事ですね」

 

一刀「どうやら四体一組みたいだな、楽進」

 

凪「はっ!」

 

一刀「・・・蹴散らせ」

 

凪「御意!」

 

バッ!

 

エリオ「飛び降りた!?」

 

一刀達の居る崖から飛び降りた凪が着地すると同時に、骸骨達が反応する

 

 

凪「・・・氣眼」

 

ギーン!

 

凪「骸骨相手なら、遠慮は要らんな」

 

----崖上side----

 

スバル「あ、あの数を一人で相手させるんですか!?」

 

一刀「そうだ」

 

エリオ「何を考えているんですか貴方は、死なせる気ですか!!」

 

一刀「死にはしない。楽進は俺よりも先に氣を使える様になったんだからな」

 

ティアナ「北郷さんよりも先に?」

 

一刀「ああ、だが我流のせいか中々強くならなかった。だから修行をして来た俺が鍛えなおした」

 

キャロ「して来た?」

 

一刀「俺がこの世界に戻る為に色々学んできた。その一つが氣功術だ。そして俺があいつに修行を付けた理由は、あいつが一番。俺に近い氣の流れだったからだ」

 

一刀が麒麟を杖代わりにして構えている姿に、何の迷いも無かった

 

 

ティアナ「一番自分に近い、それはどういう意味ですか?」

 

一刀「見ていれば判る」

 

スバル「北郷さん、あのもう一つ聞いて良いですか?」

 

一刀「何、ナカジマさん?」

 

スバル「スバルでいいですよ、あの人の背負ってるのって何ですか?」

 

一刀「・・・時が来れば判る」

 

スバル「あっ、そうですか・・・」

 

一刀(そう、時が来ればな)

 

一刀はそのまま視線を戻す

凪「便利な物だな、この氣眼(め)は」

 

ドン!

 

凪「赤龍舌(せきりゅうぜつ)!」

 

ドドドドドドドド!!!!!!

 

凪が拳を地面に打つ付けると同時に、地面から赤い刃が飛び出す。その刃が骸骨に当たると、周りの骸骨も破壊される

 

 

凪「隊長の読み道理だな、ざっと三十は倒したか」

 

ギーン!

 

凪「だが、本番は此処からだ」

 

そう言い終ると同時に、凪の両肘から、赤い光の三日月形の刃が作られる

 

 

凪「赤龍刀(せきりゅうとう)・・・隊長から頂いた刃。お前らで試させてもらう。神風!」

 

ドン!

 

凪「無刀流!」

 

シュシュシュシュシュシュシュ!!!!!!

 

凪「・・・舞朱雀(まいすざく)」

 

シュン!

 

凪「安らかに眠れ」

 

凪が刃を消すのと同時に残りの骸骨達が、崩れ落ちていく

ティアナ「・・・」

 

スバル「嘘・・・」

 

エリオ「僕達が苦戦したあの骸骨達を、あんなに簡単に・・・」

 

一刀「氣と魔力、どちらも根元は森羅万象なのかもしれない。でも、何処かで枝分れしてしまえばそれはまったく別の物になる」

 

キャロ「今回は氣功術の専門だった。そう言うことですか?」

 

一刀「そう思ってくれて良い。さて、そろそろ行くか」

 

ティアナ「北郷さん。私達は隊長達と合流します」

 

一刀「そちらの援護に回った方が良いだろう、こっちも楽進と合流する」

 

----なのはside----

 

なのは「あっちは終ったみたいだね」

 

フェイト「そうだね」

 

ヴィータ「フェイト隊長。今は戦闘に集中してくれ、気持ちは判ってやれなくもねえけどよ」

 

ドラゴン「グオオオオオオオオオ!!!!」

 

ゴーーーーーーー!!!!!

 

なのは「レイジングハート!」

 

レイジングハート「プロテクション」

 

ドラゴンの吐き出した炎を障壁で防いだなのはは、そのままアクセルシューターを放つ

 

 

ヴィータ「どうする?」

 

なのは「カートリッチの数は?」

 

ヴュータ「こっちのほうは問題ねえ」

 

フェイト「私も大丈夫。でもこのままじゃあ無くなっちゃう」

 

なのは「うーん・・・あれ?」

 

ヴィータ「如何した?」

 

なのは「北郷さん!」

 

フェイト「えっ!?何処?」

 

ヴィータ「あそこだ!」

 

ヴィータが指差した先には、一刀と凪が居た

一刀「近くで見ると無駄にでかいな」

 

凪「・・・隊長」

 

一刀「凪。時間が無いから一度しか言わない」

 

凪「はっ!」

 

一刀「合格だ。よくやった」

 

凪「!?・・・ありがとう御座います!」

 

一刀「太刀を」

 

凪(コク!)

 

シュルシュル!

 

凪「・・・」

 

凪が背負っていた物の布を解くと、一刀の蒼龍眼が出てくる。そして片膝を付いて一刀に差し出す

 

 

一刀「俺の目の前で龍を恐怖の象徴にしようとした罪。償って貰うぜ、お前の消滅で」

 

ギーン!!

 

一刀「蒼の焔・三式・・・蒼龍の片翼(そうりゅうのかたよく)」

 

刀を抜くのと同時に、蒼の焔を発動させた一刀の蒼龍眼が蒼色の光る翼に包まれる

 

 

一刀「教えてやる、本当の龍の力を」

 

一刀の目が、蒼色に輝いていた

 

----なのはside----

 

なのは「綺麗・・・////」

 

ヴィータ「あれが、剣なのか?」

 

フェイト「・・・バルデッシュ」

 

バルデッシュ「ソニックムーブ」

 

バシュン!

 

なのは「フェイトちゃん!?」

 

ヴィータ「まさか殺り合う気じゃ!」

 

なのは「大丈夫だよ、フェイトちゃんなら」

 

----一刀side----

 

フェイト「北郷!」

 

一刀「・・・テスタロッサさん?」

 

フェイト「額の宝石わかる?」

 

一刀「あれが如何したんだ」

 

フェイト「ジュエルシード」

 

一刀「!?・・・あれが、あんた達が探しているロストロギアってやつか」

 

フェイト「あれを破壊しちゃ駄目、暴発してこの世界が壊れちゃう」

 

一刀「何!?」

 

凪「!?」

 

フェイト「それだけの力を持っているんです、だから切り離すか封印しないといけないんです」

 

一刀「切り離すか封印か・・・出来るかも」

 

フェイト「ホントに!?」

 

一刀「その前に聞きたい、あのジュエルシードって物は、どれくらいの衝撃で壊れる?」

 

フェイト「あの時貴方が使った蒼色の龍。それ位なら耐えれると思う」

 

一刀「蒼龍波じゃ壊れないっか。ちょっとへこむな、自分のお気に入りが効かないとなると」

 

凪「隊長、そんな事言ってる場合ですか」

 

一刀「判ってる、テスタロッサさん。一個だけ浮んでる策があるんだけど、乗ってみる?」

 

フェイト「・・・内容によります」

 

一刀「あのね」(クイクイ!)

 

フェイト「???」

 

一刀「ごしょごしょごしょ」

 

フェイト「ええー!?」

 

凪「???」

 

フェイト「あ、貴方!?何て事を考えるんですか!?」

 

一刀「出来無いと思う?」

 

フェイト「そうじゃなくて、もし間違えたら貴方が死んじゃうですよ!?」

 

フェイトには珍しく大声を出して抗議する

なのは「フェイトちゃん、何か怒ってる?」

 

ヴィータ「珍しいな」

 

スバル「なのはさん!」

 

なのは「ああ、スバル、皆も」

 

スバル達が合流すると同時に、フェイトが戻ってくる

 

 

フェイト「・・・」

 

なのは「フェイトちゃん?」

 

フェイト「なのは、北郷がジュエルシードを切り離すから協力してくれって」

 

なのは「ホント!」

 

フェイト「・・・うん」

 

ヴィータ「何だよ、その重い空気は?」

 

フェイト「あのね」

フェイト「北郷が、あのドラゴンの頭を切り裂くって」


 
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