No.576410

一刀の晋王転生録 第四章十八話

k3さん

司馬家のところについにあの人物が!?

2013-05-14 23:09:18 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:2761   閲覧ユーザー数:2390

 姓:司馬 名:昭  性別:男

 

 字:子上

 

 真名:一刀(カズト)

 

 北郷一刀が転生した者。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:懿  性別:女

 

 字:仲達 

 

 真名:理鎖(リサ)

 

 一刀と瑠理の偉大なる母。第三章で死亡した。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:師  性別:女

 

 字:子元

 

 真名:瑠理(ルリ)

 

 母を目標にする一刀の姉。一刀を異性として愛す。

 

 

 

 

 姓:張  名:春華 性別:男

 

 真名:解刀(カイト)

 

 一刀と瑠理の父にして、一刀の師。第四章前編で死亡した。

 

 

 

 

 姓:王  名:元姫 性別:女

 

 真名:美華(ミカ)

 

 一刀に異常なまでに執着する一刀の妻。

 

 

 

 

 姓:鄧  名:艾  性別:女

 

 字:士載

 

 真名:江里香(エリカ)

 

 後の司馬家軍の宿将。司馬家に対して恩を感じている。

 

 

 

 

 姓:賈  名:充  性別:女

 

 字:公閭

 

 真名:闇那(アンナ)

 

 司馬家の隠密。一刀のために働くことを生きがいとする。

 

 

 

 

 姓:王  名:濬  性別:女

 

 字:士治

 

 真名:澪羅(レイラ)

 後の司馬家の水軍の将。一刀を気に入り、司馬家のために戦う。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:望  性別:女

 

 字:子初

 

 真名:理奈(リナ)

 

 一刀達親戚で、一刀と瑠理とっては義姉という立場。

 

 

 

 

 

 

 姓:杜  名:預   性別:女

 

 字:元凱

 

 真名:綺羅(キラ)

 

 一刀とは同期。親同士の仲は良くないが、当人達の仲は良い。  

  第十八話

   「暗躍する者達、そして現れる神童」

 

 

 一方、反司馬家の者達、漢室派の一部が、馬騰の所に訪ねていた。

 

「もはや手段を選んでいる場合ではございません! 我等の手で一刻も早く司馬家を潰すべきです!」

 

「そうです! 司馬師が帝を傀儡にして天下を狙おうとしているのは確実かと!」

 

 馬騰は彼等に対しても目立った行動をしてはいなかった。そのため彼等はやきもきしていた。

 

「いや、俺達が直接動くべきではないだろう。あの司馬家の事だ、俺達に対してすでに何らかの対策を立てていると考えるべきだ」

 

 対して、彼女は司馬家を警戒すべしと否定する。

 

「ですがこれ以上時間を掛けたら手遅れになる可能性が! 何太后の死刑という恐れ多いことしながら民や将兵のほとんどは漢室より

 

司馬家を支持しています!」

 

「左様! このままでは彼等は漢室に対し関心を持たなくなる可能性が!」

 

 しかし彼等はそれでも即行動すべしと退かない。そんな彼等に対して彼女は溜息を付きながら言う。

 

「何を聞いていた? 何もしないとは言っていない。それにさっきは俺達が直接動くべきでは無いと言ったんだ」

 

「え?」

 

「は?」

 

 彼等は意図が分からず揃って情けないほどぽかんとしていた。

 

「俺達はかなり警戒されて動けないなら、外の連中に動いて貰おうと言っているんだ」

 

「あ、なるほど」

 

 ようやく合点がいったと言う感じで、彼等は平静さを取り戻し冷静に話す態度になった。

 

「そういう事ならば一体誰に動いて貰いましょうか?」

 

「そんなもの決まっているだろう? 三人に協力して貰うんだよ。そして……」

 

 馬騰は一呼吸し、断言する。

 

「一人は確実に此方側に付く。中山靖王の後裔を名乗っているあの女は……」

 瑠理の天下宣言から翌日に一刀は彼女に呼び出された。

 

 美華と共に広間に向かう。

 

(あれ? 皆もいるのか)

 

 そこには既に理奈、江里香、闇那、澪羅が居た。

 

「来ましたか、一刀」

 

「一刀様、おはようございます」

 

「一刀様、今日も素敵です」

 

「お頭も呼ばれたのか?」

 

「やあ皆、おはよう」

 

 挨拶もほどほどにし、一刀達は瑠理を待つ。

 

 ――少しして、瑠理が綺羅を連れ立って現れた。

 

「杜預? どうして此処に?」

 

 一刀の質問に瑠理が応える。

 

「彼女は正式に司馬家に仕えることになった」

 

「え!?」

 

 一刀は驚く。彼女が漢室派では無く、此方側になるとは思わなかった。

 

「何よ、うれしくないの?」

 

「いや、すごくうれしいけど、でも如何して?」

 

「……お母さんが私の思うように行動しても言いって……遺言で」

 

「! そうか……」

 

 遺言、それは綺羅の母の死を意味していた。

 

 綺羅の母は知っていたのだ、自分が司馬懿と争っているのが原因で綺羅がどこか悲しさを抱いていた事を、そしてその原因も。

 

 だから彼女は自分の死をきっかけに綺羅を自由にしたのだ。母として子の幸せを願って。案外、理鎖と彼女は似た物同士だったのか

 

も知れない。

 

「歓迎するよ、と」

 

「綺羅よ」

 

「え?」

 

「真名で呼び合いましょう? もう私達は親の事で遠慮する必要は無いから……」

 

「分かった、俺は一刀、改めてよろしくな、綺羅」

 

 一刀に真名で呼ばれた事で、綺羅の心は満たされた。彼女は思わず笑顔になる。

 

「ええ、よろしく、一刀」

 

 この後、綺羅は他の者達にも歓迎された。

 

(とうとう真名で呼び合うようになったわね……あの女にも注意しないと……)

 

 約一名以外は。

 

「もう一人……」

 

 瑠璃がそう呟く、どうやらまだ司馬家に仕える人間がいるらしい。

 

「もう一人いるのか? 姉上」

 

「そう……入れ」

 

 瑠理がそう言った後、一刀達の背後から足音が聞こえる。

 

 彼等が振り向くと、男が歩いていた。その男は眼鏡を掛けている。

 

「私は鐘会、字を士季と言います。これからよろしくお願いしますよ」

 

 その男、鐘会は静かにそう言い、頭を下げる。

 

「鐘家の神童は聞いたことがあると思う、それがこの男」

 

 瑠理が彼の出自について説明するが、一刀達はあまり耳に入らなかった。

 

(何ですこの男?……あまり好きませんね)

 

(何故でしょう? 一目で気に入らないだなんて初めてです)

 

 理奈、江里香は彼に嫌悪感を感じた。

 

(何だ? 一体こいつは?)

 

(!?)

 

 澪羅、綺羅は彼に得体が知れない何か感じ取り。

 

(この人……危険な香りがする)

 

(一君に何か良くないことになる予感が)

 

 闇那、美華は彼に危機感を抱き。

 

(何でだ? 全然違うのにどうしてあの男を思い出す?)

 

 一刀は彼を見た瞬間に、思い浮かんだのは何故か、姜維だった。


 
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