No.546282

NOVEL大戦 FIRST 白騎士事件の真実

ギアルさん

今回は白騎士事件の真実とIS委員会の陰謀です。

2013-02-19 20:21:10 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1874   閲覧ユーザー数:1736

IS学園、ジンヤの部屋。

 

アリーナでの死闘の後、芽衣達は事情聴取を受けて、終わった後、ジンヤの部屋に戻った。

 

なお、芽衣達の世界の箒達と戦った事は伏せていた。

 

「長かったね、あの事情聴取」

 

「そうだね…?どうしたのジンヤ?」

 

芽衣がそう言うと、ジンヤが倒れた。

 

「ジンヤ?!」

 

「大丈夫か?!」

 

シャナ、ミストラインがジンヤに駆け寄った。

 

ジンヤは汗びっしょりで息が途切れ途切れになっていた。

 

「あいつ等の……毒が………今更効きやがったか………」

 

アリーナでの死闘でジンヤは箒、エミリーに毒を塗った剣で刺されていた。

 

すると、莉乃がジンヤに近寄ると言った。

 

「ジンヤくん、毒を消すから…」

 

そう言うと、莉乃の身体に青いオーラが出て、蒼き静浄なる歌を歌いだした。

 

すると、ジンヤの様子が元に戻っていく。

 

実は莉乃が歌う蒼き静浄なる歌は仲間の体力回復とステータス回復の効果がある。

 

「ありがとう、莉乃」

 

「どういたしまして♪」

 

ジンヤは莉乃にお礼を言うと、芽衣に言った。

 

「すまないけど、芽衣。少し時間貰っていい?2人で大切な話があるんだけど…場所を変えて良い?」

 

「うん、大丈夫だよ。シャル、少しジンヤと話をしてくるね」

 

「分かった、2人共気をつけてね」

 

シャルがそう言うと、2人は部屋を出た。

 

そして、校舎裏へ移動した。

 

「ジンヤ、何の話なの?なんか、皆の前では言えない話なの?」

 

「…ああ、こっちの世界の白騎士事件についてね」

 

その言葉に芽衣の表情が真剣になった。

 

「こっちの世界の白騎士事件は芽衣達の白騎士事件と同じなんだ…ミサイル、軍隊との戦い、それで大勢の死者がでた。僕の父さん、母さん、弟のノゾムも…」

 

「ジンヤ、キミも…」

 

「ああ、そして僕はミサイルの破片が心臓を貫いて1度死に、オルフェノクになって甦った…」

 

そう言うジンヤの目は遠い目をしていた。

 

「ジンヤ…」

 

「芽衣、まだこの白騎士事件には続きがあって白騎士事件で死者が出たという事は徹底的に隠蔽されて、僕や生き残った妹のアイカは日本政府に拉致されて、人体実験のモルモットにされて、妹はB.O.W.にされたんだ…」

 

「!」

 

ジンヤの言葉に芽衣は衝撃を受けた。

 

「その時、僕の中で何かが壊れた…」

 

すると、ジンヤの脳裏でその時の映像が浮かんだ。

 

ジンヤがかつて尾上竜一として居た頃を…

 

『嘘だ、嘘だ!!アイカ、アイカ!僕だよ、竜一だよ!!』

 

『…………お兄ちゃん?』

 

『そうだよ、竜一お兄ちゃんだよ!』

 

かつてのジンヤ…竜一が妹のアイカに叫んだ。

 

それでアイカは心を取り戻したかに見えたが…

 

『お兄ちゃん…おにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんのおにくを食べさせてぇぇぇぇぇぇぇ!!』

 

そう叫ぶと、アイカだったものは人とは思えないほどの大口をあけて竜一の右肩に喰らいついた。

 

『うわぁぁぁぁぁ?!やめて、アイカ!僕だよ!!竜一だよ!!』

 

竜一は叫ぶがアイカは更に喰らいつく。

 

そして、安全な所から竜一の様子を観察している研究者は笑いながら見ていた。

 

(痛いよ…なんで…アイカがバケモノに…)

 

更に竜一の脳裏には白騎士の凶刃に倒れる父、尾上一刀が浮かんだ。

 

『にげろ…かすみ、竜一、ノゾム、アイカ……』

 

母、すみれも凶刃に倒れるが最後に力を振り絞って白騎士の足を掴んだ。

 

『逃げるんだ!!竜一!』

 

『私達の事は良いから逃げて!!』

 

『邪魔だ、貴様等!!』

 

激高した白騎士はその刃を振り下ろした…

 

そこまで思い出した時、竜一の姿は変わった…

 

オルフェノクへと…

 

すると、ジンヤは話を続けた。

 

「オルフェノクになった僕は正気を失って暴れた。気が付いたら、研究者や警備員は死んでいて…アイカを殺していたんだ…」

 

「ジンヤ…」

 

芽衣はジンヤに何やら言おうとするがジンヤはそれを止めた。

 

「…芽衣、僕は何も守れなかった。僕は負け犬だ。キミは…ちゃんと守れよ。大切な人を…」

 

すると、ジンヤは歩き始めた。

 

数歩、歩くとある事を思い出して芽衣に言った。

 

「芽衣、キミの大切な人を失うのが運命ならその運命を打ち砕け、それが神様の意思ならその神様をぶちのめして変えろ、未来に決まっているなら、その人を守る未来にするんだ!」

 

そう言って去ろうとすると芽衣が言った。

 

「ジンヤ!キミだって大切な人を守れるよ!だってキミは優しいから!!」

 

芽衣の言葉にジンヤは手を上げて答えるとそのまま去った。

 

そして、歩いていると実体化した白騎士と白式と会った。

 

どうやら、さっきの話を聞いていたようだ。

 

「ジンヤ…ごめんなさい、ごめんなさい…」

 

白騎士は涙を隠す余裕も無く、ただ自分がやった事を責め続けていた。

 

使われたとしても、自分が人を殺した事を責め続けていた。

 

すると、ジンヤは白騎士の涙を拭って言った。

 

「泣くな、お前の罪じゃないよ」

 

そう言うと、白式がハンカチを取り出してジンヤに渡すがジンヤはそれで白騎士の涙を拭いた。

 

「ジンヤ、貴方にもハンカチは必要だよ。だって貴方も泣きそうだし…」

 

「僕にはハンカチはいらない、涙はもう枯れている」

 

白式の言葉にジンヤはそう言った。

 

「私は…アイツをもうマスターとして認めない!ジンヤ、私のコアのデータを渡す…いや、あの女を殺す許可をくれ!!」

 

「断る」

 

白騎士の言葉にジンヤは断った。

 

「何故だ!これは私の罪だ!」

 

「アイツを殺して何になる?死んだ人間はもう戻ってこない。だから、あの事件の真実を明かすのが大切な事だよ」

 

そう言って、ジンヤは歩き出した…

 

一方、IS委員会の研究施設では…

 

ある2人の女性が話をしていた。

 

1人は白衣を着ていてノートパソコンを見ていた。

 

もう1人は軍服を着用していて、穏やかな笑みを浮かべていた。

 

だがその笑みは見る人にとっては腹黒い笑みに見えた。

 

「本当に貴女に感謝しますよ、中尉。貴女が持ってきたG4と呼ばれるパワードスーツシステムとカイザと呼ばれる強化装甲服は興味深いですね」

 

「それは良かったですね」

 

ノートパソコンにはプロジェクトG4、プロジェクトカイザと描かれていた。

 

「IS委員会もこれで戦力増強し、仮面ライダー捕獲作戦に移れますね」

 

「ええ、あの小沢澄子はどんな顔をするのかしらね…」

 

「それについては賛同しますね、深海理沙中尉」

 

その女はかつて保護の名の元に子供を誘拐し、G4を奪った外道、深海理沙だった…

 

 


 
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