「とある兵士のモノガタリ」
俺は【プラネテューヌの兵士】、この国と【女神様】を護るのが俺達の役目。
国が成り立っているのは【女神様】がいるからだ。
故に俺は、この国に、世界に、疑問を持たなかった。
だが・・・・・・
上官
「そこ!よそ見をするな!!」
俺
「は・・・はい!申し訳ありません!」
ってな具合に仕事に身が入らない。今日で5回目だ。この後厳しい訓練をさせられたのは言うまでもない。
身が入らないのには訳がある。あれは、2か月前の事だった・・・・・・・
<回想>
あの時は確か…・・【リンク・ワーカー】が作った拠点の一つを制圧るという任務の時だ。
【リンク・ワーカー】・・・・洗脳によって人間などを操り、女神のいない国作りを目指している大罪人・・・と記録されている。
さらにソイツは、モンスターを手懐けて手下にしているようだ。彼はその拠点を街と自称しているようだ。
モンスターがいるのに街だと?洗脳された人間をムリヤリ住まわせて街だと?馬鹿げている。
女神のいない国なんて、そもそも国じゃない。そんな事を考えながら、俺達は目的の場所に到着した。
ドォォォォンッッ!!! ダダダダダダンッ!! ダダダンッ!! ダァンッ!
部隊の奇襲によって、手下のモンスター達はまたたく間に倒れていった。
逃げまどう様、助けを求める様、まるで人間の様な振る舞いだ。(まあ、フリなんだろうがな。)
そして、こちらの被害は一人も無く、拠点を制圧した。
俺は、生き残りがいないかどうか確認の為、見周りをした。
その途中、モンスターの亡骸に抱きついて泣いている少女がいた。可哀相に・・・こんな子も洗脳されていたのか・・・・・
俺
「おい。」
俺が声をかけた瞬間、こちらを振り向き、強く睨んで来た。
その少女の瞳を一目見て解った。洗脳されてない。
自分の意志で、俺を、そいつを殺した俺達を、ここを滅茶苦茶にした国の部隊を・・・・
憎んでいる、怒っている、恨んでいる。呪っている・・・・・・・
その視線は俺に、俺達が壊したここが、ひとつの街だという事を自覚させた。
その後、その子は同僚にムリヤリ連れて行かれた。再教育を受けるために・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あれからあの子がどうなったのかは、今も解らない。
休暇中のレストランで偶然会った同僚曰く、施設でも浮いているとの事だが・・・・・いまいち信用できない・・・・・
同僚
「所でさ・・・・・」
俺
「ん?」
同僚
「お前ってさ、もしかしてロリコン?」
俺
「断じて違う!!」
同僚
「はいはい……なら何であの子の事を知りたがっているんだ?」
俺
「なんとなくだよ……なあ、俺達…間違った事をやっていないんだよな………?」
同僚
「何言ってんだよ。んなわけないだろ。そんな事より近いうちに敵の本拠地を四国協力して潰すんだからさ、途中でぼけっとすんなよ?」
俺
「あ・・・・ああ・・・・・・そうだよな・・・・・」
俺が知ろうとしている事・・・・それは一種の
けれども知りたい・・・・・・・「俺のやっている事は、正しい事なのか」を・・・・・
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これは・・・・他の人視点から展開する物語。
思いついたらやってしまった。