決断の指令」
インターセンター・中央街・地下拠点・指令室
ワーカー
「なんて・・・・ことだ・・・・・・」
全ての準備は整っていた。様々なトラップ、兵器、戦術、陣形、戦略・・・・その全ては整っていた。整っていたのだ・・・・・
なのに・・・・・
インターセンター兵(鳥人)
「クソッ!!クソッ!!クソッ!!」
ドカァァァンッ!!!
インターセンター兵(獣人)
「グワァアアアアアアッ!!!」
ブラックハート
「なによ、全然大したことないじゃない。」
グリーンハート
「所詮、わたくし達の敵ではありませんでしたわね。」
どうして・・・・・・
ホワイトハート
「ハッ!!見えずれー罠だか知らねえが、こんなの一気に潰せばすぐじゃねーか!!」
こんなにもあっさり・・・・・・
パープルハート
「けど、対空ミサイルに高位の術式結界、私たちじゃなきゃ破れないものかもしれないわね。」
方陣等の罠は建物や地形ごと破壊、対空兵器は撃沈、敵はたったの8人、こちらは200位いたのが今は約50にまで減った。
それぞれの部隊を率いて作戦を立てるも、その圧倒的な力の前には成す術もなかった。
インターセンター兵(人間)
「コイツッ!!」
ダダダダッ!ダダダダッ!ダァァンッ・・・・バタッ・・・・・・
ブラックシスター
「コイツラも懲りないわねー・・・・争っても無駄なのは分かってる筈なのに・・・・」
ホワイトシスター(ROM)
「この人達も、ワーカーっていう人に騙されて・・・・」
ホワイトシスター(RAM)
「けどほんっとーにバカね。私達がいない国なんてあり得ないのに。」
パープルシスター
「けど・・・・ワーカーを倒せば、きっと皆目が覚めます!!それまで頑張りましょう!!!」
これではマズイ・・・・・このまま進行を許せば、退路さえも無くなる・・・・・!!!
私がいる限り、この戦争から逃げてもいずれ街を襲うだろう。かと言って、このまま戦っても全滅するだけ・・・・
どうすれば・・・・どうすればいい・・・・・数少ない生存者を生きて返すには・・・・・
私は悩んだ、悩み抜いた。そして・・・・・ある決断をした・・・・・
ワーカー
「総員撤退、転送装置を使い、生還する。」
源
「・・・・・止むを・・・得ませんね・・・・」
悔しいが、彼女たちに勝てる見込みは
地下拠点・転送装置
ワーカー
「・・・・生き残った者は・・・これだけか・・・・・」
源
「・・・・・はい・・・・・・」
ここに集まった仲間は32人・・・・・
ワーカー
「すまない・・・・私が・・・・・私が不甲斐ないばかりに・・・・ッ」
インターセンター兵長(植物人)
「良いんですよ・・・・・もう・・・・・俺達は・・・・頑張った方じゃないスか・・・・・」
インターセンター兵(竜人)
「帰りましょう・・・・・我らが街へ・・・・・」
全員、転送装置に乗った・・・・・起動までを護衛する私を除いて・・・・・
源
「ワーカーさん、準備は整っています。」
ワーカー
「ああ・・・・・私も後で行く・・・・」
ヴゥゥウウンッ・・・・・・・・
そう言った後、向こうに転送した彼らを見送った。そのあと私は・・・・・・
カカカカカッ!! ボゥゥンッ!!!
【SPスキル―設置系―術式設置―イレイズフレア】
転送装置を、後も残さず破壊した。ここから街に進軍されるのを防ぐためだ。
そう、私の決断とは・・・・私一人が残る事だった。
後の者は全て死んだ事にして、私がそのかたき討ち・・・と言った所だ。
まあ向こうは、多くの者を騙した大罪人との私を「断罪」しに行っているだろうがな・・・・・
源・・・・・君に渡したその投剣、誕生日プレゼントだから必ずユウザに渡してくれ。
ああ・・・・・思えば私も、思い切った事をやったなー・・・・・・
今までも、吸血鬼に喰われるわ(その後、彼女には娘が出来たらしい)、竜人と決闘するわ、危険種に囲まれるわ、最強の種族は誰だ選手権に出されるわ、死にそうだった。
それでも何とかして生き残れたが・・・・・これは流石に死んだなー・・・・・・
けど、生き残る事を目指して頑張ろう。私だって、死にに行ってるわけじゃないからな。
地下拠点の入口を出た。その先には8人の女神・・・・・・・
こうして、恐らく私の最期になるであろう戦いが、始まろうとしていた・・・・・・
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多分、次で最後。