「仮面の下」(チータ視点)
プラネテューヌ付近・森林跡地
・・・・・コイツとやり合って・・・・どれくらい経つんだろう・・・・
闘いながらここに来て、人神化の時間切れが来て、元に戻って、殴って、蹴って、撃って、斬られて、切られて、蹴られて・・・
やっとこさ倒したと思ったら、しぶとくまた立ちあがって、色々言ってきて・・・・・・・
うざったくて、黙って欲しくて、ほっといて欲しくて・・・・そして気が付いたら羽が生えていた・・・・
目の前のヤツは、俺を強い目つきで見つめている・・・・・
「向き合え」
そう言ってるような目つきだ。元から気に食わないけど今日は更に気に食わない・・・・・
正直、戦いの途中にもそのせいで手が鈍っていた。
俺と寝たがって必死だったプルルートも、同じような目をしていたから。
ダァンッ!
先手は俺による銃撃から始まった。
ブゥンッ・・・
残像・・・・既に奴はいない・・・・奴の行動パターンだと・・・・
即座に上を向いたら、予想通りにデバッカがいた。
チータ
「そこだ!」
デバッカ
「なっ!!」
ダン!ダン!ダン!ダン!
上に向けて銃を放った。慌てたようにデバッカは剣でガードして銃弾を弾いた。そこを俺はサマーソルトで弾き飛ばし、そのまま右手に握り拳を作った。
バッ!
羽が
不思議に前から飛んだことがあるような感覚があった。
そしてそのままデバッカに向かって飛んで殴った。
ドゴッ・・・・! メキィッ・・・・・
デバッカ
「ゴフッ・・・」
ザッ・・・・
デバッカは武器から手を離し、血を吐いた。
「これをまともに食らったんだから、もう立てまい」と、そう思っていた。
ガッ! ググッ・・・
チータ
「・・・・・ッ!?」
なんとコイツはしぶといようで、俺の右腕を掴んで来た。
デバッカ
「・・・ッアアアアアアアアアアアアッ!!!!」
そして空いた右腕で拳を作り、思い切り俺を殴った。
ドゴッ!
チータ
「ガッ・・・・」
その拳はかなり効いた。さらに俺の右腕を掴んだまま、そのまま空高くぶん投げた!
ブォンッ!
投げ飛ばされるも、俺は羽に力を入れて何とか静止した。
チータ
「何か・・・・そのまま放てるんじゃ・・・・」
そして力を入れた時、俺の羽の更なる機能に気付いた。俺は羽に力を溜めた。
キィィィィイィ・・・・・
その時、俺の羽に光が集まった。
デバッカ
「ッ!」
ドォゥンッ!!
デバッカが加速して飛んだ。どうやら気付いたようだ。
だがこの距離ではもう遅い。
俺が羽から力を解き放つイメージで力を入れた時・・・・
バシュゥゥンッ!
羽の先からレーザーが出て来て、デバッカに向けて飛んで行った。
デバッカ
「なっ!!」
ドドドドォォォンッ・・・・・
驚いた拍子で硬直したデバッカに直撃したと思ったが、咄嗟にガードしたようで、持ちこたえたようだ。
俺はそれによって闘争心が湧き、プルルートのあの泣き顔の事が薄れてきた気がした。
「戦いにしか、俺の安らぐ場所が無いのかなぁ・・・・」そう思ったら、なんだか悲しくなって来た。
俺の心の中には、この時が出来るだけ長く続いて欲しいという気持ちと、早く終わらせて今からでもここから逃げ出したいという気持ちの両方があった。
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長すぎず、短すぎずが出来ない・・・・・