No.529520

神次元の外れ者(36)

ヒノさん

ネタがキター!\(°∀°)/

2013-01-08 21:11:29 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:298   閲覧ユーザー数:296

「覚醒・背に羽持つ者に、鋼の四肢を、四肢に鋼纏う者に、空舞う羽を」

プラネテューヌ付近・森林跡地

デバッカ

「セアアアアアアアアアアアアア!!!」

チータ

「おいおい・・・・焦りすぎじゃないか?もっとクールにいこうぜェェ!!!」

 

キィン! キィン! カァン! カァン! ダン! ダン! ダン!

 

剣は腕の装甲ではじき返され、銃は背中の羽の飛翔によって弾をかわされた。

お互いに互角、訓練の時とは違い、本気の戦闘だから当然だ。

チータ

「あのさー・・・何ムキになってんだよ・・・・・」

チータは言動は余裕そうだが、何故か焦りが見え隠れしていた。

デバッカ

「・・・・・・・・・・・」

チータ

「何か言えよ!!」

 

ブンッ!

 

左足の蹴りをしたが、焦りなのか、読まれたのか、かわされて見事に空ぶった。そして・・・

 

バッ!

 

そのまま懐に飛び込まれた!さらに何かを仕掛けるのか、両腕を交差している!

チータ

「なッ!?(しまったッ!!)」

【EXフィニッシュ―Lv.1-空爪交閃(からづめこうせん)

 

ザシュッ!!

 

刃の両サイドに空気の刃をそれぞれ一つずつ纏い、交差切りをかました。

チータ

「ガッ!」

さらに両手の剣を逆手持ちにしてもう一回交差斬り!

 

ザシュッ!

 

チータ

「グガァッ!!」

そして切った後の屈んだ姿勢のまま右手を順手持ちにして回転切り!

 

ザッザッザザンッ!

 

チータ

「グッ・・・・!」

元々デバッカは、人間の時にノワールに無理矢理S級クエストに連れて来られ、そこで鍛えられた反応速度とスピードはかなりのモノだ。

人神となってからは、身体能力向上に基づき、そのスピードはかなりのもの。

それを生かして、二刀流を使ってのかわして切る、踏み込んで斬ると、切って斬ってキリまくるスピードスタイルだ。

対してチータはパワータイプだ。

高校時代では喧嘩に明け暮れており、1年でありながら持ち前のタフさで学校を絞め、喧嘩で有名な高校を、普通のものと遜色ないものにした経験がある。

尚、学校を占めた理由は、通っていた男子校に、女子が入れるようにしたかったからという至極不純なものだったりする。

人神となってからは、そのパワーは段違いに上がった。

双銃は支給されたもので、スピードを補うという役目で持たされた。

本当は大剣を所望していたらしいが、使ってみたら案外使えた。

銃を使いながらの体術も編み出していたが、訓練中や誰かが同行していた時は、なんとなく隠していた。

つまり、訓練の時にやった事は全て隠すためのフェイク、こののけ反りも追撃待ちの演技だった。

チータ

「ハッ!」

 

ガッ!

 

デバッカ

「!?」

コートの襟を右腕で掴み・・・

 

ゴッ!!

 

そのまま頭突きをかました!

デバッカ

「ウグアッ!」

デバッカは防御力が人神の中では低い方だったので、人神内トップクラスのパワーを持つチータの攻撃は強烈だった。

そしてそのまま・・・・・

 

ドゴアッ! ドォォンッ!!

 

襟から手を離してすぐに握って殴り飛ばし、そのまま地面に叩きこんだ。

デバッカ

「・・・・ガ・・・・ッ・・(まずい・・・・このままだと・・・・・)」

チータ

「・・・・そろそろ諦めたらどうだ。」

デバッカ

「・・・・・!」

チータ

「たとえ俺をアイツの所に連れて来させて・・・・何になるんだ?」

チータは更に言葉を続けた。

チータ

「何も変わらないだろ、何もならないだろ、お前もアイツらの所に行って、とっとと終わらせてくれよ!つらいだけなんだよ!俺も!アイツも!」

 

プツッ・・・・・・・・

 

瞬間、デバッカの中で何かが切れた。

デバッカ

「終わらせるのは・・・・・お前だ・・・・・」

チータ

「!?」

 

ググッ・・・・・・

 

立ちあがる。デバッカは更に言葉を続ける。

デバッカ

「ホントは・・・・お前はちゃんと向きあいたいと思っているだろ。何故自分を偽る。何故気持ちをぶつけない。」

チータ

「う・・・・・」

デバッカ

「お前だってあるはずだ。言いたい事も・・・・・やりたい事も!そいつの為にならない!?ふざけんなよ!!!」

感情が爆発した。前までの自分とは違う実感がしたが、今はそれどころではなかった。

デバッカ

「つらいならそれをハッキリ言えよ!お前は今も、一歩も進んでないだけだ!!」

チータ

「・・・るせえよ・・・・・」

デバッカ

「そいつの為を思うなら、お前から本音でぶつかれよ!!自分も周りも偽って、自分を抑え込んでも意味無いんだよ!!!」

チータ

「うるせえって・・・・言ってんだろオオオオオオがアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」

 

ダァァァンッ!!!

 

二人は走った。お互いの体力はかなり消耗している。

チータは弾ききれなかった攻撃で、デバッカはかわしきれなかった攻撃で、それぞれ削られていたからだ。

だが・・・・

デバッカ&チータ

「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」

お互いに、意地が身体を勝っていた。そしてそのまま・・・・

 

ドオオオオオオ・・・・・・・・

 

激しくぶつかってその時光が二人を包み、柱となった。

 

バチュンッ!  ザッ・・・・・

 

チータ

「フゥーーーーーーーーーッ・・・・・・」

デバッカ

「ハァーーーーーーーーーッ・・・・・・」

互いに弾いて距離をとる二人。その時の姿は、互いに四肢に装甲、背中に羽が付いていた・・・・・

二人の心と体のぶつかりあいで・・・・また一つ、二人は完全な人神に近づいた・・・・・


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
0
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択